雀影さんのレビュー一覧

ノイド~愛のすくう星~ コミック

上野ポテト 

これも人外

山の中の一軒家で暮らしている二人の青年。
その一人には秘密があって、、、。

人外物も、こんなに地味で、しみじみしたお話に仕立てることもできるのね。
あらすじの紹介では、平凡なサラリーマンと超絶美形の青年って事になっているけど、作風的に二人の外見にはそれほど差があるようには見えないし、イチャイチャしたりエチシーンになっても派手な擬音が入ったりしない奥ゆかしいものだし、なんだか「人外物!」っ…

3

百草の裏庭 コミック

青井秋 

植物が美しい

これは絶対に紙でほしいと思っていた本。
表題作は、繊細に書き込まれた濃密な植物の中で、ゆっくりと育まれる異形の者との恋。
森の奥で、一人暮らす時間が長すぎた異形の男ギーゼルベルトの望みを知ったマルセルは、、。
微笑みの気配、食卓の灯火、もう知ることはないと思っていた物語の続き。
二人の間には静かに愛情があって、二人はずっとこのまま暮らしていくのだろうけど、ここには描かれていないその時間のそ…

4

獣はかくして交わる 小説

沙野風結子  小山田あみ 

シリーズ化するのかな

刑事と、裏のある謎男とが、同じ目的に向かうお話。
なんだか久しぶりに、男くさい裏社会もの読んだような気がする。
夜って感じのブルートーンのカバーイラストも美しくて、凄く目を惹く。
早い段階から、二人の間には、何か過去の因縁があるのだろうなって事は垣間見えていて、一応本編中にその過去の因縁については解明されるのだけど、その上で、これから先の二人は…って所で終わってしまっている感があるので、これ…

3

ハッピークソライフ 2 コミック

はらだ 

ハッピー

なかなか衝撃的だったハッピークソライフの2巻目。
今回は全編通して、ホントにハッピーなクソライフで楽しかった。
二人のヤってることといったら、どれもこれもアホこの上ないし、いきなり神様は何でもお願いかなえてくれちゃったりと、何でもありのトンデモ展開なんだけど、今回は二人だけでエロい事しているので、気持ちよく笑って楽しめました。
このトンデモなアホエロを笑って楽しめるのって、やっぱり絵の力は偉…

5

拝啓、百年先の世界のあなたへ 小説

中原一也  笠井あゆみ 

リリカルなファンタジー

私の中では中原一也作品=マッチョオジ&ギャグ枠の印象が非常に強いんですが、このタイトルといい、このカバーイラストの笠井先生描くところの美形(未来から来たアンドロイド)といい、いや、ホンマに中原一也??と半信半疑で読み始めたのですが、これは泣かされちゃうお話でした。
越えられない寿命の話にはほんとに弱いの。

主人公、さすがに挫折した小説家だけあって、SFな設定の難しいところを素直に受け入れち…

6

君はパーフェクト NEXT LEVEL コミック

未散ソノオ 

生活とお世話

前作でカップルになった二人が、社員寮の閉鎖と、ゆずの本社異動に伴って、いよいよ同棲生活を始めたら…っていうお話。

1人暮らし生活をしたことのなかった二人で始めた同居生活に、新しい職場での仕事と人間関係。
創也は、料理という壁にぶち当たって生活とお世話の違いを思い知ったし、ゆずは過労で倒れてみて、自分自身のことをちゃんと言語化して認識できるようになって、同時に周りの人の状態もわかるようになっ…

1

blanc #2 コミック

中村明日美子 

時は流れて

あの、同級生だった二人の、たどり着いた、ハレの日を見られるなんて、
ここまで描いてくださったことに感謝したい。

最初の「同級生」が出てから、もう10年以上たっているのですが、彼らの世界の時間はその半分くらいの速さで進んでいるのかな。
でも、それはそれとして、物語世界の中の時代認識が、確実に2019年の認識になっているのだなぁと、草壁がMVのロケハンに行った先での担当とのさらっとしたやり取…

14

ジェラシー 4 コミック

スカーレット・ベリ子 

ここで終わるのーッ

1冊分にまとまるまで待ってたの、今回はアクションに次ぐアクションって感じで、どんどんストーリーが動いていくので、あっという間に読んでしまった。
ジェラシーってタイトル通りの、交差して渦巻く嫉妬の嵐。
血まみれの暴風雨。

ハードなヤクザ物で、どんなに血みどろで暴力満載なシーンが続いても、それがこの、美しい絵で展開されるから、もう、ただただひたすら、ありがとうございます、ごちそうさまですとし…

0

人形型モノクローム コミック

キカ糸 

一筋縄ではいかない

これ、一度は捨てられたセックスドールが、拾われた先で新しい愛を知る、切ない系のラブストーリーかと思ったら、そんな単純なお話じゃなかった。
なかなか盛りだくさんな設定を、とってもうまいこと読ませてくれるし、この、よろよろした絵柄も好きなタイプの絵だし、神作品!って評価してもいいって途中までは思ってたんだけど、、、
個人的に、モブレはあんまり好きじゃないというか、玩具やら、おもちゃ扱いなんかも苦手…

3

エンドランド コミック

まりぱか 

絶対好きなやつだった

表題作は、私が絶対好きなタイプのSF系BLでした。
SF系のお話の場合、設定や展開にちょっとでも引っ掛かりを覚えると一気に萎えちゃうこともあるのですが、この作品は設定や説明の端折り方が絶妙。
読後に色々思い返すと、ツッコミどころはそれなりにありますが、読んでいる最中は、そこはフワッとしてても、その先が気になるワクドキ感が上回るというか、
描きたいのは、その世界での二人の関係性っていうのがはっ…

4
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