渋茶さんのレビュー一覧

王弟殿下の甘い執心 小説

名倉和希  蓮川愛 

変わり種、健気な中東王族攻め

2021年刊。
う~ん、海外の王族攻めが日本人青年を見初める展開って好きなシチュエーションのはずなのにな。
どうもキラキラした雰囲気が噛み合わず王道のラグジュアリーBLを楽しめなかった。
大抵は王族貴族攻めだと俺様系だったり受けが常識的な健気系だったりするが、この話では攻め・ジェフリーが健気なスパダリ、受け・春輝がおおらかとガサツ紙一重な庶民派って印象で終わってしまった。

口説いてくる…

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情熱的な恋のディール 小説

御堂なな子  北沢きょう 

まるで王子さまのようなディーラー

2015年刊。
ラスベガス・カジノビジネスで成功を納めている世界的経営者の御曹司攻め×ギャンブルを毛嫌いしている国家公務員の堅物美人受け。

日本からカジノ招致目的で訪れている視察団の一人である十樹(とおき)は、偶然出逢ったカジノのディーラー・顕成(けんせい)に心奪われ、何かにつけて彼を思い出す。
それは相手の顕成も同じで、初対面からの十樹へのアプローチは口説きが甘ったるく押しが強い。

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面影 小説

水原とほる  タクミユウ 

あら意外、攻めキャラが正統派イケおじ

2008年7月に刊行された3冊のうちの一冊。
毎月の新刊小説数が低迷している現在からすると、当時は恵まれていた時代だったのが伺える。
ちなみに同月刊行3冊の中ではこの話の堂島が一番情のある男だった。

まだ19歳の主人公・瑞希は母親を亡くして途方に暮れていたところに、彼女の昔の日記を見つけたきっかけで父親かも知れない?堂島を探そうと思いつく。
しかし、会いに行った早々予期しないヤバい状況…

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禽舎の贄 小説

水原とほる  有馬かつみ 

メインの攻めキャラはヒヒじいさんのほうじゃね?…

2008年7月に刊行された3冊のうちの一冊。
この物語は水原さんのもう一つの得意分野でもある芸術系の話だ。
花鳥画を描く為に広大な庭で様々な鳥を飼っているって設定もあって鳥類の蘊蓄も満載だ。
が、個人的なアピールポイントはこの話の攻めキャラの年齢が62歳だという点だと思う。

ネタばれを出すとこの話、画家の卵である主人公が庇護者の元で方向性の違いに気付いた末に愛情を受け入れる事も叶わず、…

0

異母兄のいる庭 小説

水原とほる  あじみね朔生 

所詮、義兄(跡継ぎ)の境遇は生ぬるい

2008年7月に刊行された3冊のうちの一冊。
う~ん…
BLを読んだという満足感とは程遠い。
異母兄弟の攻め受けって格好のシチュエーションだというのに、肝心の愼一郎と志乃に対してタブー萌えって気持ちが湧かなかった。
何だか『愛人の子を受け入れざるを得ない心の闇』って切り口で感じ入るところが大きかったかな。

作中では政治家の妻として表向き賢くとも、愛人の子(受け・志乃)には正直に葛藤や…

1

怨念の彼方 霊感探偵の事件ファイル 小説

秋月こお  小田時哉 

昭和感漂う除霊ドタバタもの

1999年刊、電子書籍にて購入。
挿絵も見たかったが無かったのは残念。
ルビー文庫でも2000年以前ともなってくると電子書籍化されていない作品もある状況からすれば、読めるだけでも御の字なのかな。
『カラダ貸します』『妄根』『怨念の彼方』短編3本が収録されている。

タイトルに"霊感探偵"とある通り、霊感が強すぎる主人公・道与(みちのぶ)が助手兼恋人の健(*注・きちんと…

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刑事と灰色の鴉 小説

高遠琉加  サマミヤアカザ 

今はまだ起承転結の"起"の域

2021年刊。
続きものらしいのでまずは1巻目を読んでみた。
勿論次巻も追うつもりだが、いつもの自分のペースで完結後にまとめて読んだほうがよかったかな。
義賊ものは好きで一応他にもチェックを入れている本が何冊かあるものの、ここ最近なかなか小説を読む暇がなく、どういうふうに積読本の山を消化すればいいか大いに迷っているかも知れない。

てな訳で、以下個人的な備忘録にて。


この1巻目…

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愛欲スイッチ 小説

西野花  陸裕千景子 

四六時中、濡れ場生中継

2017年刊、『劣情スイッチ』続編。
前巻よりもエロ度パワーアップ!!
つーか自分、西野さん作品は10冊以上読んでいるのだが、読了した中で新たにエロ特盛り度№1を更新したような変な感慨深さがあった。

元は自身の自慰をネット上にアップしていた者(依泉)と熱心なファン(史郎)だった二人。
偶然にも親同士の再婚で義兄弟に、更にはお互いの性癖の好き理解者として濃厚な関係を築く間柄となった。

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劣情スイッチ 小説

西野花  陸裕千景子 

エロ性活を満喫している義兄弟

2013年刊。
昔からだったけれど、エロエロを楽しむならばコミックより小説のほうが楽だなと感じる。
てな訳で西野さん作品からのチョイスですよ。
BL小説読みならば、西野さん作品は作中を占めるエロ成分の濃度が突き抜けて高いのは周知の事だったりする。
ページを捲れど延々と濡れ場が続くのに耐性がある人向けなので、初心者はご注意を。

最初は、ネット上(ブログ?)に自らの痴態をさらし続けている…

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悲しみの涙はいらない 小説

水原とほる  ヤマシタトモコ 

ヘビーでブラックな足長おじさん

電子書籍版では挿絵なし。
義父の借金の肩代わりに未成年の息子を囲い込んで売春させるといった展開が読めるのは2008年刊ならではだな。
未成年絡みのウリ云々なんて今やNGで、その当時では許された痛さ設定だ。

だが、どんだけ痛さ増しになっていくかと思いきや、待っていたのは遙に強要させていたウリを止めさせて休学していた高校に復学させるといった驚きの展開だったりする。
非道なはずの国枝が何故気…

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