Sakura0904さんのレビュー一覧

にいちゃん コミック

はらだ 

BLを嗜む上で知っておかなければならない現実なのかも

 萌2評価にしましたが、正直萌えたシーンはほとんどないので、あくまで★4つの評価として捉えて頂ければと思います。問題作、衝撃作なんて言われていましたが、なんというか、BLで普段私たちが読んでいるものというのはやはりある程度のファンタジーを含んでいるものであって、現実のゲイの世界ではこんなケースもざらにあるんだ、ということを見せつけられているような気がしました。ゆいが適当に付き合った女の子である舞子…

4

ラストフライデイ コミック

絵津鼓 

可愛い雰囲気と深いテーマ

 大人びた高校生×童顔で恋愛経験のほとんどない初心大学生の話です。個人的に初心な受けは、「純粋さが可愛い」と思うか「ちょっと子供っぽ過ぎる」と思うか、両極端な評価になってしまうのですが、この作品に関しては前者でした。受けの拓海は女性との交際経験がなく、デートプランを考えしおりまで作ってしまうところはさすがに幼いかなぁと思いましたが、しおりまでは作らないにしてもベタなデートの行程を頭に思い描いている…

0

23時のタイムシフト コミック

あがた愛 

それぞれに余韻の残るエロス

【23時のタイムシフト(表題作)】
 自慰の様子をアダルト動画サイトで配信している受けの智春の、優等生っぽい普段とのギャップが最高でした。当然校内ではその事実を隠して過ごしているので、バレたらどうしようというスリルは常に付き纏います。マスクを着けメガネを外した実験中の智春の姿に、動画の彼と同じであることに気付く攻めの佐久間。智春に好意を寄せていた佐久間は、半ば脅すように行為を迫ります。とにかく濡…

1

第一倉庫にて コミック

冬辺 

絶妙に余韻を残すラストを集めた作品集

 5本からなるオムニバス形式の作品です。冬辺先生の独特な儚いタッチが非常に活かされた作品ではありますが、読者の解釈に委ねられる部分も含むので、正直好みは分かれるだろうと思います。白黒はっきりつけて欲しいという方には向かないかもしれません。でも、ヒントはあるので私はそれを拾い上げて萌えることができました。

【第一倉庫にて(表題作)】
 長田と名乗る同じクラスの男子に倉庫に呼び出され、犯される…

3

恋とはバカであることだ コミック

おげれつたなか 

それぞれが濃いオムニバス

 オムニバス形式の作品だと大体ハマるCPとあまりハマれないCPがあったりするんですが、この作品に登場する3つのカップル全てに魅力があって、それぞれとても引き込まれました。軽過ぎず重過ぎずなストーリー展開も万人受けして非常に読みやすいのではないかと思います。表題作は年下攻めですが、今時の大学生には珍しい自分の意見をはっきり言えるタイプの攻めだったので新鮮でした。このカップルはジェネレーションギャップ…

2

誤算で不幸な恋話 コミック

緒川千世 

再録多めだが緒川先生ファンなら買って損はない

 『誤算のハート』『終わらない不幸についての話』をメインに、既出のコミック初回版特典や同人誌、全プレペーパーなどから緒川作品の後日談や前日譚などを集めて収録されていました。収録されている14作品のうち、この最新刊で初のお披露目となる描き下ろしは3作品のみですので、そこはしっかりと確認された上で購入するのが良いかと思います。14作品のうち、誤算と不幸関係は9作品あります。私は緒川先生の作品を知るのが…

2

ひずむ三角、ほどけて絡む コミック

碗島子 

いろんな矢印が絡み合う笑える三角関係もの

 碗島子先生特有のシュールな面白さを絡めた、笑える部分もありつつちょっとダークさも孕んだ複雑な三角関係ものという印象でした。受けの市村は良く言えば素直、嘘がつけないタイプ、悪く言えばがさつ、鈍感なタイプです。同級生の大庭から分かりやすいアプローチを受けているのですがなかなか気付かないので、強行突破されカップルとなります。大庭と付き合ってからも女の子のおっぱいのことを考えたり、と市村のブレないところ…

1

好みじゃなかと コミック

見多ほむろ 

強引なおじさん攻めがイイ

 表題作は攻めの槇の性格がとてもリアルで良かったです。おじさん特有の押せ押せな感じと、何でも受け身な悟り世代と表現されている受けとの対比にリアルな世代を感じました(実際には悟り世代とはもっと下の世代だと思いますが)。無愛想でも面倒見の良い攻めと、突然社長代理を任され職人たちに遠巻きにされながらも、自分なりにやれることを見つけて徐々に工場に溶け込んでいく受け。受けの成長面もしっかり描かれていて、恋愛…

2

よるとあさの歌 コミック

はらだ 

クズなところが愛おしい

 ヨルの健気を極めた一途さに対して、朝一のクズっぷりやしおりの他人を利用する強かさに現実味があって、実際に朝一のような男とは関わりたくないですが、創作においてリアルさを出すという点では非常にいいキャラだったんじゃないかと思います。私もバンギャの友人がいますが、話を聞いていると本当にこんな感じの世界もあるようなので。一方、ヨルのようにぼーっとしていて口下手で攻めより身長も高く、攻めへの好意をだだ漏れ…

3

冬知らずの恋 コミック

夏野寛子 

煌めく瞳に吸い込まれる

 従兄弟という設定はあまり活かしきれてないので、あくまで隣に住んでる同級生の幼馴染との恋であることを前提に読み進めることをオススメします。「母の涙を見たのは人生で二度」というモノローグから始まり、その二度目の涙が従兄弟の千紘で抜いている所を見られた時なので、これはかなり重々しい作品になりそうかもと身構えました。が、そこまで苦悩ばかりに焦点を当てられているわけでもなく、萌えるポイントはたくさんある作…

3
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