Sakura0904さんのレビュー一覧

冬知らずの恋 コミック

夏野寛子 

煌めく瞳に吸い込まれる

 従兄弟という設定はあまり活かしきれてないので、あくまで隣に住んでる同級生の幼馴染との恋であることを前提に読み進めることをオススメします。「母の涙を見たのは人生で二度」というモノローグから始まり、その二度目の涙が従兄弟の千紘で抜いている所を見られた時なので、これはかなり重々しい作品になりそうかもと身構えました。が、そこまで苦悩ばかりに焦点を当てられているわけでもなく、萌えるポイントはたくさんある作…

3

セックス・アンド・ワールズエンド コミック

成瀬一草 

攻め受けの性格がドストライク

 ストーリーとしてはそんなに珍しいものでもないのですが、とにかく攻め受けの魅力がたっぷり詰まっていたというのに尽きると思います。受けの泉はAV男優をやっていた時分に友人に頼まれ連帯保証人となり、その友人が飛んだので取り立て屋のマサオに追われる身になってしまいます。そこから泉はバイクで、マサオは車での追いかけっこが始まるわけですが、こっそり取り付けられたGPSのおかげで泉は何度も捕まる羽目になり、そ…

1

ポルノグラファー コミック

丸木戸マキ 

偏食せずに読むべきだった

 官能小説家で誘い受けと聞いて、ただただ官能小説っぽくエロいことをする話なのかなと想像していて手を出すのを躊躇していたんですが、読み終わって抱いた印象は全く違うものでした。実際、攻めの久住は受けの木島が書いた官能小説に影響されてはいくんですが、木島の上品ないやらしさというか、あくまで言葉を操る高尚な職業の男という態を崩さない感じが、そういう行為の場面でも決して失われないのでそれこそ三文エロ漫画とは…

2

泡にもなれない恋ならば コミック

三月えみ 

雰囲気ある短編集

 5CP登場するオムニバス形式で、そのうち3CPが同じ世界線です。表題作は転職したリーマンと前職場での元同僚とのストーリー。何でも直球型の小林は元同僚の石原に前職場ではずっと尻拭いされており、更に紹介してもらった転職先でも上手くやれずに燻っていて、それでも全く怒らない石原に贖罪として投げやりな態度で自ら抱かれます。いわゆる会員制のハプニングバーのような店で行為に及ぶんですが、その際小林が理想のセッ…

0

被写界深度 下 コミック

苑生 

淡々と進んでいく中にちゃんと萌えがある

 上巻の流れは一部脈絡の繋がりを感じない所もあったので萌評価にしましたが、下巻ではそんな風に気になる箇所はなかったですし上手く纏まっていたんじゃないかと思います。全体的に静かで淡々と物語が紡がれていくイメージが下巻でも壊されていなかったのが良かったです。カメラを続けている紺野が、新しくバンドを始めた早川を初めて観る時の表情など、描き方に引き込まれるシーンがたくさんありました。やっぱり苑生先生のタッ…

2

理解できない彼との事 コミック

碗島子 

シュール且つプレイが斬新

 特にシュールな面白さとエロに関して高評価な作品でした。攻めの佐藤の超絶非常識なのに葛本に注意されると全部素直に聞き入れる性格がツボでした。普段は淡々としているのに、葛本を責める時はかなり強引で変態的に迫る所も良かったです。プレイがいちいちアブノーマルで、だけどただ玩具に頼っているだけではなく、しっかり2人の掛け合いに萌えるポイントを抑えながら描かれていたので、飽きたり引いたりせずに入り込めるよう…

4

三兄弟、おにいちゃんの恋 コミック

コウキ。 

3人の個性と萌え要素が光る

 先生自身の萌える性癖を詰め込んだとのことですが、それが私の性癖にドンピシャでマッチしていて「何でこんなに私の萌えポイントを抑えているの!?」とビビりました(笑)。兄弟ものでも近親相姦ではなく、3兄弟それぞれに恋人ができる話です。長男ランは受けで次男ミキの同級生アイと、次男ミキも受けで幼馴染のルイと、末っ子スーは攻めで先生と恋人になります。この上の2人が受けで、末っ子が攻めっていうのも堪らないです…

3

ワンダー・ボーダー コミック

上田アキ 

後味の悪くないNTR

 萌える要素とストーリー構成がしっかり両立している良質な作品でした。寝取られ、浮気ものと聞くと、ドロドロした雰囲気を想像してしまいがちですが、そこまで重たい空気を纏った話ではなかったです。寝取る方の攻めである和秋が、彼女と付き合ったまま、しかも相手の洋春にも男がいるのに手を出してしまうのは確かに最低かもしれません。でも言葉が足りなかったり少し一般的な感覚とズレているために洋春とすれ違ってしまっただ…

2

カッコウの夢(下) コミック

ためこう 

表紙の彼を好きになること間違いなし

 大どんでん返しが凄まじい下巻、お見事でした。もちろんBLとして萌える部分も多々あったのですが、まずはストーリー構成に拍手を送りたいです。上巻が攻めの本命である白島、下巻がセフレである瀬野という表紙だったのも、しっかり意味があったんですね。

 上巻では昏睡状態だった白島が目覚め、瀬野に白島の人格が入っていたなんてことは嘘だとバレてしまいます。だとしたら瀬野の演技が凄過ぎますよね。狂気を感じる…

2

終わらない不幸についての話 コミック

緒川千世 

兄弟でこんなにも違うんだなぁ

 相手の理想と自分がかけ離れているのを理由に、端から好きになることを諦めてしまっている烏童兄を、真っ直ぐさやひたむきさで溶かしてくれる清竹、まさに破れ鍋に綴じ蓋だなぁと感じたカップルでした。『誤算のハート』で「俺もあんな風に愛されたいなァ」と弟カップルを眩しそうに見て呟いていた彼がとても印象に残っていたので、しっかりその恋愛模様を描いてくれて満足でした。ただ、予想していたよりもかなり捻くれた性格に…

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