chikakumaco
表紙の鮮やかさに目を奪われました。とっても好みの配色です。この、少し蛍光めいたイエローを入れたところ。なーんてオシャレなんだぁ!
喜び勇んでページを開く。そこで私はほんのちょっと肩透かしを喰らうのだ。
なんというか、「エージェント」と聞けば、警護する者 × 警護対象者 が定石じゃなかろうか。軽く期待を裏切られ、それでも彼等のキリリとした黒スーツに想いを馳せる。
先輩エージェントで、司令官でも…
ああ。作者が描きたかったのは、コレだったのだな、というのが分かる下巻。
灯生があんなにも愛していたレストランのメートル・ドテルを辞めた理由。
一般的に。飲食店業界にもゲイは多そうなものだが。灯生は仕事がうまくいかないイライラと。横暴なシェフに「ホモ野郎!」と怒鳴りつけられた事が引き金となって。仕事を辞めてしまう。当て付けの様に、新たに自分の店を開店しようと準備をしていたが、それも簡単には行…
キラキラアイドル界のオメガバース。昨今ありふれた題材な気もするけれど。藤峰式先生Lover としては読まずにはいられない‼︎
何か似てる⁈ と思ったら、やっぱり蘭は「番手当って出ますか?」の天才アーティスト・ミナトの弟だった。イケメン α 兄弟。というか、藤峰式先生の描く攻め様は大体においてこのルックスだけども。ふふっ。涼しげな眼差しでクーデレ。黒髪。
ところが天才トップアーティストのミナト…
そうか!私はここでポンと膝を打つ。タイトルの妙意よ。
異世界の沙汰は、正しくセイイチロー次第なのだ。
セイイチローは、聖女ユアの召喚に巻き込まれてしまった、ただの実直なサラリーマンだ。
働き者の彼は、この異世界で文官として主にこの国の財務状況を改善しようと努めている。
その貢献度にいち早く気付いた宰相のカルヴァダに目をかけられてもいる。
セイイチローは、ユアの聖女遠征が莫大な費用をかけて…
いやビックリ。まだタイセイの「種」は定まって無いと言うし。ジャスパーは、前巻で自分の両親にタイセイを紹介済みだった筈だが。
ここに来て。突然の、ジャスパーとペリドットが家の為に婚約を決めたという。え⁈ その場合の攻め受けどっち⁈ やっぱ俺様受けなんでしょうか⁈と私が慌てたのも束の間。
2人は両家に諦めさせる為に。自らが選んだ恋人との未来の為に。一芝居打っただけであった、という。何とも人騒がせな…
いい感じで葵木先輩に気に入られている春太。
葵木先輩は他の四逸のメンバーの様には『プレッジ』をしない。フェロモンで誘惑して簡単に択一生になる事が出来ない、難攻不落の真面目人間の筈。ところが。葵木は春太のウブな素直さを好ましく思い、じわじわと春太を誘惑する。
スイスに留学した那治はワケありの様だが、春太は無邪気に連絡を取りつつ。
心はいつしか葵木先輩でいっぱいになっている様で。ちょっと待って。…
次巻へと続く、嵐の前の静けさ。
この後、何かが起こるんだろう。束の間の平穏、凪。恋人たちの幸せ。
愛されること、愛するということに。おそらく飢えていたであろうケイトこと浩然は、貪る様に千紘を抱く。何度も何度も。この気持ち良さの刹那だけが生きている、という証の様で。とってもエロいけども。それはとっても切ないのだ。
浩然の心の底に澱む「何か」を解ってやれない千紘の切なさ。
浩然が何に脅え、生き…
糖度1000% で、黒沢と安達の、ラブラブ生活。
表紙もウットリ幸せだが、扉絵の結婚式集合写真も幸せだ。
本当に。幸せ溢れる本作。そして驚くべき事に、最終巻ではないと言う。
第一、本作でもまだ拓殖と湊の恋は成就していない。こそばゆい関係のままだし。拓殖は「魔法使い」を卒業出来ていない。
このふわふわと温かい2人の、いや2組の幸せの行く末をまだまだ見ていられる事を幸せに思う。
2人の幸せは…
「プリフェクトの箱庭」の完結編を今か今かと待っている間に刊行された本作。
こちらももれなくさなゆき先生お得意の「囲い込み愛」である。先生、コレ好きねー。
ほんの子供の頃は人懐こくて可愛いだけの弟だった浬は、義兄の千歳を真綿でギリギリと締め付ける様に、自ら依存する様に。囲い込んでいく。浬が千歳を見つめる眼差しがヤバい。
蕩けそうな笑顔なんだが、怖い。さなゆき先生の、これまでのどんな作品にも出て…
続きを待ってました、まだまだ続くのかと思ってたのに。まさかの2巻目で完結だという。
人気無かったのかな、と心配してしまう。
というのも。諸々未回収っぽい気がするのだ。「勇者」とされて旅に出たアレクは前巻の終わりでとりあえず想いは遂げた。愛するルースに受け入れて貰えたのだから。とりあえず。身体だけ。
鈍過ぎるルースにアレクの恋情は届いてはいない。哀れ、アレク。
強者のいなくなった村は次の魔物…