chikakumacoさんのレビュー一覧

I -イトウさん 2- コミック

冥花すゐ 

「イトウさん」の育て方。正しい愛(アイ)の育み方。

多くのレビュアーさんが、この続編と併せて読む事をお勧めされていて。その事に納得が行く。
前半は、前作の為のプロローグにあたり、「イトウさん」の成り立ちの説明になっている。
「イトウさん」はやはり、マッドサイエンティストであるボスに、幼ない頃に拐われ、脳をいじられ、殺人兵器として育てられた。名前を付ける事は、余計な感情を生むと思われ、この頃彼は「I」というコードネームを与えられる。
I=アイ。…

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イトウさん コミック

冥花すゐ 

大切なことは、心の奥深くに沈めて。

ちるちるの記事で「殺し屋」稼業というのに心惹かれて購入しました。
以前から気にはなっていた作品なんですが、とても重苦しい雰囲気と、絵の独特の怖さに恐れを為していたのです。
キョウスケくんの、何も映していないかの様な瞳。もしくは瞳孔が開きっぱなしにも見えて。
それはとても恐ろしい。
対する「殺し屋」である「イトウさん」の、いつも薄目で笑っている様な。
閉じられている様な、眼も恐ろしい。

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棘の王様 下 コミック

小石川あお 

美とは、ただそこにあるだけで正なのだ。

物語はBLあるあるの様に淫靡では無く。意外にも深淵なるテーマを孕んで終息して行く。
「美」とは。ただそこにあるだけで完全なる「正」なのだ。
小石川あお先生の物語は、寓話的なメッセージを込めて愛を語るのだろうと予想していたんだけど。これはそれよりも些か哲学的、文学的な匂いもしていて。つまりはやはり、少々難解だ。
幾つか枝分かれして行く結末が予期されたので、ハラハラして読んだのだけど。
多分中…

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ご主人さまとけだま コミック

小石川あお 

切な健気な人魚姫。

小石川あお先生の新刊「食べないの?オオカミさん。」を読んだら、本作も良かったと書かれているレビュアーさんがいらして。読んでみました。
ああ、もう‼︎ 最初から何かを予感させて。中盤に差し掛かるやいなや。切なさに、号泣。散々泣き濡れてしまいましたよ。
捨てられていた猫の様な、猫又の様な、小さなもののけ。「けだま」と名付けられたそれは、「ご主人」を慕い、恩を返そうと必死になってお仕えする。猫として…

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食べないの? おおかみさん。 コミック

小石川あお 

ずっと優しい。もっと優しい。精霊と棲む森のBeauty & Beast

どういうわけか、「Beauty & Beast」をモチーフにしたBLは多い。さらに「赤ずきん」が好きな作家さんも多い。これはそれらを絶妙に掛け合わせた様な趣き。

狼のウルはいわゆる獣人では無い。普通に恐れられる山の狼。
太郎は生贄として供えられた子供。「いつか食べられる」と思わせておきながら、狼は幼ない太郎を可愛がり、慈しみ、大切に。それはもう大切に育てる。
太郎の方も自分は「い…

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業務上過失ポルノ コミック

長与エリ子 

こってりめのエッチは。相手を気持ち良くする為に尽くすこと。

うわぁ。この、もの凄いビッキビキのアレに、何となく隠せて無い短冊。
むしろその形に沿って短冊が貼られていることで、くびれや形状を想像させてしまういやらしさ。
白い肌にトーンを貼られたそこだけが、赤黒さを漲らせているようで。とにかくエッチ。
土倉さんの、だけじゃなくて。受けて勃つ吉井のそれも立派で。うはは〜。これは気楽にエロを楽しむだけのストーリーかと思ってしまうよね。
よっ!この、魅惑のノ…

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レムナント 3 -獣人オメガバース- コミック

羽純ハナ 

そして。ダートは愛を全うする旅人となるのか。

なんて事⁈ 幼馴染のフリオと再会したダートは、彼が娼館から娼館へとたらい回しにされている事を知り、何とか助けたいと尽力する。時間稼ぎの為に、フリオを買う予定だった男を誘惑するダートだったが、ジュダに見つかり誤解されてしまう。
時間が無かったダートは、言い訳する間も与えられず。
「お前との契約はもう、終わりだ。」静かに呟き、去って行くジュダ。
酷い…。酷過ぎる。勿論、ジュダはもぅダートを手放す…

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ダンディーウルフ 2 コミック

上川きち 

本物のダンディーウルフ。

上川きち先生と言えば、ちみっこ化したキャラが、ワチャワチャ。出て来る犬がワチャワチャと。
騒がしいのが癒しでもあり、コメディしちゃうのが定石だけど。
なんと‼︎ 本作は結構シリアスめ。ど直球なんです。まぁ、ありますけどね、ワチャワチャも。
まさか2巻に続くとは思ってなかったので、ビックリ。しかも、本作単独で読んだとしても、完結されたお話になっています。

めでたくお付き合いしている、咲哉…

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憧れた人は42歳の娼夫でした コミック

松基羊 

42歳の妖精さん。

恋をすれば、人はきっと。
何にだってなれる。42歳だって、おじさんだって。恋はあっという間に魔法をかけて。
いつだって「あの頃」の気持ちを呼び戻す。

42歳の「ダンディ」は、巷にはびこる「レンタルおじさん」などという生易しい存在では無い。
あけすけなまでに娼夫なのだ。金を貰って一夜の夢を売る。
求められれば、理想の姿で客を癒す。恋人にも、父親にも、淫乱医師にだってなれる。それはもぅ完…

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秋山くん (3) コミック

のばらあいこ 

愛しさ溢れて。張り裂けそう。

むぅうう。涙、涙の回です。
2巻の終わりで、シバが秋山くんのお父さんと出くわしてしまった後。
秋山くんは滅多に帰宅しない父のことを話さない。秋山くんの心の柔いところに触れてはいけない、入らせては貰えないと思ったシバはうもぅどうしたらいいのか分からない。
それでも秋山くんの為に何かはしたい。
いつも焦ってばかりで、空回りしているシバを前にして素っ気なくするしか出来ない秋山くんも。まだほんの子…

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