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待ちに待った『秋山くん』の3巻。
のばらさん自身、あとがきで書かれていらっしゃいますが、1巻が発売になったのは2011年。
9年前?
まじかー!
時の流れの速さにびっくりしつつ、でも、(時々インターバルはあいたにせよ)これだけ長い期間連載が続いているというのは、それだけ『秋山くん』が読者に愛されてるからなんだろうな、としみじみ思ったりしました。
という事でレビューを。
1巻では秋山くんがちょっとハブかれたり、柴くんへのいじめのような展開もあり、ややシリアスな展開も見せる作品でした。が、しっかり恋人同士になった二人を描いた3巻は、ひたすら優しく、そして甘く、温かな展開でした。
が、甘々なだけに非ず。
秋山くんの過去、孤独な家庭環境、そして二人の想い。
そういったものを時にコミカルに、そして時にシリアスに魅せる作品でした。これが『秋山くん』を神作品へと導く要因ではなかろうか。
2巻の終盤で登場した秋山くんのお父さん(のばらさんいわく「ラスボス」)、が、柴くんと対峙するシーンから3巻はスタートします。
秋山くんが決して口にすることのない彼の「家族」の存在。
そんな秋山くんが過去にするっと漏らした「お父さん」の事。
そういったものを鑑みて、わんこ・柴くんは、秋山くんの家庭環境を心配するのですが、それが秋山くんの逆鱗に触れてしまう。
秋山くんのことを何でも知りたい柴くん。
柴くんの前では常にカッコいい自分でいたいと願う秋山くん。
二人の想いは交差することなく、少しずつ歯車がずれていってしまう。相手を想うが故のすれ違いなので、読んでてハラハラしつつ、でも、彼らは自分自身できちんと答えを導き出す。
時に友達の手を借りて。
アクシデントを、好機に変えて。
柴くん、交通事故に遭ってしまいます。
その時のストーリー展開の仕方が非常に秀逸。
意識不明に陥った柴くんは、「過去の秋山くん」の姿を見ます。
父親の不貞が理由で離婚した両親。
片親で、一生懸命自分を育ててくれた母親。
孤独だった子ども時代。
父親との軋轢。
とにかくのばらさんのストーリー展開の仕方に圧倒されました。
シリアスなんだけど、シリアス過ぎない。
コミカルなんだけど、その中に潜む萌えに心を鷲掴みにされる。
雨降って地固まる、を地で行くストーリーで、秋山くんのデレが最高に萌えた…。
あと、秋山くんのお父さん。
紛れもないクソ男です。
顔が良いだけの、下半身ゆるゆる男。
なのだけれど、憎めない。
彼は、秋山くんのお母さんを愛してたんだろうな、というのが透けて見えているからかも。
若いころのお父さんがクッソイケメンで、クズ男と知りつつ萌える自分にちょっと腹が立ちました☆
本編のほかに、柴くんのバイト仲間のちえちゃんの小話と、秋山くんが柴くんの過去に嫉妬してカレーライスを作る小話、さらに『秋山くん』には必須の(?)ともみちゃん凌辱展開の小話が収録されていますが、
そのすべてに萌える…!
この小話を補完する裏話がカバー下に書かれているので、そちらもぜひ読んでほしいです。
柴くん×秋山くんの2人が最高なのはもちろんなのですが、彼らを取り巻く周囲の人たちの存在も素晴らしい。
3巻はどこを切り取っても文句なく素晴らしかったですが(表紙からして神)、個人的神シーンはやっぱり秋山くんが柴くんに告るシーンですね。
キタキタコレー!
柴くん、良かったねえ…、としみじみ思いつつ、秋山くんの貴重なデレに激しく萌え滾りました。
秋山くんという男の子は、今までは、何かが欠けた子だったと思うんですよね。柴くんという存在を得て、少しずつ感情を育てていく秋山くん。
そして柴くんも。
彼は秋山くんのことが好きで、大好きで、でも一歩引いたところにいた気がします。
好きだからこそ嫌われたくない、踏み込めない、といった感じ。
それが、きちんと秋山くんと向き合うことが出来た。情けないところも彼の魅力の一つではあるのですが、男になったなあと感慨深いものを感じました。
二人が、お互いへの愛情ゆえに、少しずつ成長していく姿が何ともよいのです。
のばらさんは時にドシリアスな作品を描かれる作家さまですし、『秋山くん』の1巻のシリアスさがツボだった方にはちょっと肩透かしを喰う3巻かも。でも、個人的にはめっちゃドツボに入りました。
はー、とにかく最高。
笑いあり、涙あり、もちろん萌えあり。
文句なく、神評価です。
待ってました!3巻♪
2巻より分厚めで番外編もタップリ。
本編他、番外編・恒例のともみちゃんや、
非常に新鮮なちえちゃん視点の短編なども収録されています。
歓喜のボリュームで読み応えも有り、内容も濃くて大満足!
めっっちゃくちゃ良かったーッッ+゚。*(*´∀`*)*。゚+
◆本編
秋山くんのお父さん登場でドキドキの幕開け。
お父さん自体は色々ユルイ人で柴に厳しく言う人ではなかったけれど、
秋山くんとお父さんの間にある微妙な空気が重く…。
どこまで秋山くんの心に踏み込んで良いモノなのか柴は悩みます。
柴は思いあぐねながらもコソッと家まで様子を伺いに行くと
秋山くんがお父さんと喧嘩して家を飛び出るのを目撃してしまいます。
慌てて追いかけるけれど秋山くんの反応は柴を寄せ付けない"拒否"でした。
すれ違ってしまった2人はーーーと展開していきます。
いや…もう、何から書いて良いのか気持ちが溢れる(;///;)
喧嘩といっていいのかな?
秋山くんの突きつけた「NO」が痛かったです;;
柴も傷ついてるけど、口にした秋山くんも同じぐらい傷ついてるのですね。
柴を追い出したいわけじゃない、けれど見られたくない場面を見られてしまった、
恥ずかしさとか苛立ちとか色んなモノが膨らんでそういう言葉しか出なかった。
確かに家の事情は例え大人でも知られたくないコトがありますもんね…。
それから秋山くんは感情と向き合うわけです。
柴のことをどう思っているのか、好きとはなにかを。
今回秋山くんの悲しい過去に触れていました。
父親との確執になったキッカケ、歪な親子関係の発端。
子供の目からは理解することが難しい夫婦愛。
そんな環境の中で育った秋山くんはもしかしたら
人を愛する気持ちを麻痺させてしまってたのかもしれないと思いました。
何度も柴と身体を重ねて、どこからどう見てもラブラブだった2巻で
梶原からツッコまれた時「わからん」と一言零すだけでしたもんね…。
でもその秋山くんが…!
今回柴から離れて、柴への感情と向き合うのがもぅもぅ…!!
涙腺アカンやつです、これ。
このあと柴は色々大変なことになるんですが、
その後の秋山くんの想いとか涙とかストレートな言葉とか…アカン。アカンよ。
読んでる方も柴と同化して泣く(;///;)
そして向き合うキッカケとなったのがともみちゃんの存在になってます。
付き合いが長いからこその安心感は柴との間には生まれないモノなんですね。
ある意味、秋山くんにとって無二の特別枠なんだなとつくづく感じました。
(複雑な感情を抱えてるともみちゃんとってはどちらがいいのかわからないけれど…)
お父さんもどうしようもない人ではあったけれど
子供との接し方がわからないだけの不器用な人かもしれないと思いました。
ちゃんと親らしい場面も見られたし、秋山くんのからあげくん好きのルーツにホッコリ。
あと、友人の梶原は良いですね!
関わりたくないと言いながら柴の奇行を見ると話しかけずにはいられないw
そしてなんだかんだで(無理矢理)相談され巻き込まれるw
戸惑いを前面にだしつつ根は優しい子だなぁと今巻でも感じました(﹡´◡`﹡ )
あとあと、忘れてならない慈音くん。
今回もナイスアシストで存在感を放ってくれてました♪
秋山くんとの絡みももっと読んでみたいな~。
さてさて、両思いラブラブエッチをしたあとは…?
柴の爆弾発言(といっていいのか通常営業な気もするけど)で次巻続く!
ここから何が巻き起こるかめちゃくちゃ楽しみですヾ(*´∀`*)ノ
◆EXTRA ACT.1 LOVE❤︎LOVE FEEDING(描き下ろし)
入院中の柴とラブラブしてる場面が見られました♡♡
気持ちの上でも正式に両思い後のなのでイッッチャイチャです。
今までも充分イチャイチャしてたけどもっとイッッチャイチャです。
あああ甘くて甘くて蕩けそう(∩´///`∩)~333
◆ちえちゃん
柴が働くコンビニへ秋山くんが訪れるお話をちえちゃん視点で…!
このお話は秋山くんが可愛くて可愛くて萌え禿げます////
柴に愛されてる自慢げなドヤ顔がピッカピカに光っててニヤニヤが止まらない(∩´///`∩)
◆カレーライスの男
柴の中学時代の話(女の先輩されたアレコレ)を聞きたがる秋山くん。
その話の中でカレーを作って貰ったと聞いて、秋山くんも対抗してカレーを作るお話です。
嫉妬してる秋山くんが可愛くて可愛くて(∩´///`∩)
はぁ~何この子、ほんとどこ切り取っても可愛すぎて困る…!
柴が幸せそうで何よりですv
◆EXTRA ACT.2 ともみ成分を補給しよう!〜ビーチ編〜(描き下ろし)
定例のともみちゃん妄想モブ姦( ´艸`)
今回は水着姿でビーチで犯されるお話になっています。
5Pと短めですがタイトル通り、ともみちゃん成分をばっちり補給出来ました♪
改めてシバと秋山くんって全然違う性格だったり環境だし
出会いもなんだか痛々しいような感じだったのに
こんなに想い合える二人なのが嬉しくて切なくて
ちょっとどうにかなっちゃいそうです……!!
風邪のお見舞いとか秋山くんの過去とか
わりとありそうなエピソードの中にも
のばらさんならではのユニークさがありつつ
画面から優しさが溢れ出るといいますか…。
シバの気持ちは秋山くんにとったら押し付けがましい事だったかもしれないけど
単純にいつも笑っていてほしいなっていうシバの素直な本音で
でも秋山くんだってシバにはわからない色々あるんだよっていうね。
まだ高校生だから突っ走っちゃうのもしょうがないし可愛いな。
秋山くんが、面倒くさがらずちゃんと自分と向き合って
シバとの事を考えてくれて泣きそうになりました。
今までだったらきっと「おまえもうウザいからいい」になってたかもしれないのに!
そして何より、秋山くんが思うより周りは皆心配してくれていて
友達も先生も気にかけてくれてる事に胸がとてもあたたかくなりました。
お父さんのことは……多少微妙ですけど…。
梶原も智美ちゃんもなんだかんだでめっちゃいいヤツ!!(じおんも!ww)
やっぱりモブ×智美ちゃん最高だし…こんなHな夢ばっかり見ちゃってもー!
愛のあるHの方が好みなんですがこちらばかりは凄く興奮するんです何故だろう…。
シバと秋山くんの想いをぶつけあうHがまさに愛し合ってるー!!という
一生懸命でやらしくて幸せ全開なシーンでこちらまでおすそ分けしていただいている気分に……あざます。
あとジャケの秋山くんの表情が妖艶過ぎ!!
番外編のほっこり具合もジャケ裏のこぼれ話も全力で楽しませていただきました!!!
早くも4巻読みたい…(泣)
秋山くんがシバをどう思っているのか、最初はただ面白いやつプラス快楽というような印象が強かったのですが、次第に愛おしさを感じや寂しさを埋める存在になっていき、本作で初めてシバへの気持ちをはっきり認識し伝えるまでになりました。涙ものでした(泣)
作品自体も神ですが、秋山くんというキャラクターが神といっても過言ではないですね。既読のものでは一番好きなキャラクターかもしれません。シバ並みに崇拝してます。
終わり方も気になります。あそこで言っちゃうシバの気持ちもわからんでもないですが。なのでクライマックスに向かっているような気もしますが、是非とも末永く続いて欲しい作品です。
各話のタイトルのせいもあるのですが、読みながら勝手にサントラ作ってしまう本の一つです。
読後は気持ちがものすごーく満たされて、なんだか物欲もなくなってしまった。
しかしここまで来ても、未だにキスシーンでシバと一緒にドキドキしてしまって大変です。読者をこんなにさせる秋山くんってすごいなぁ…としみじみ。母の愛ぐらい心にしみるスープのような、シバの存在を思うとこれも涙だしね。智美成分もしっかり補給できたけど("モブがいい"発言笑った)、今回は現実の方の智美が特別よかったです。これもう何回読んでるかな。ちえちゃんの回も、キラキラした気持ちになれるお話で素敵でした。
このカラー口絵が大好きだったんです、またここで拝めるとは。
それに、また続きが読めるとは!
読者こそ、しあわせです♡
装丁 - サムラウリ