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表題作ヘタレ狼の甘い罠

モデルの狼男 東間将文・19歳
吸血鬼で闇医者 暁桐夜・齢400歳以上

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

桐夜は吸血鬼で人外相手の闇医者。手元に置き可愛がっている親友の息子の狼男で人気モデルの将文とは、恋人ではないがベッドを共にする仲。桐夜は、そんなふしだらな関係に悩んでいて……。
(出版社より)

作品情報

作品名
ヘタレ狼の甘い罠
著者
ゆりの菜櫻 
イラスト
DUO BRAND. 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
発売日
ISBN
9784592876717
3.4

(7)

(1)

萌々

(3)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
23
評価数
7
平均
3.4 / 5
神率
14.3%

レビュー投稿数2

究極の歳の差カップル

歳のだが実に400才越えのカップル設定には笑えます。
19歳の狼男と450歳越えの吸血鬼との恋愛模様。
恋愛と言ってもすんなり行くお話ではありません。
受け様は親友から託された子狼を養子として育てているのです。
肉食なのに肉が嫌いでエネルギー摂取不足を心配した
親友の狼男に相談され、食事の面倒を見る事に・・・
可愛い子狼に愛情を込めた料理で餌付けに成功しますが
徐々に成長して、受け様に対して恋情の視線を向けるように
なった攻め様に危惧を抱いた受け様は攻め様から距離を取ります。
しかし、ハンスト状態で食事を食べない行動に出た攻め様を
心配した親友からのSOSで再度面倒を見る事に、
挙句に捨てないでと縋られ、ほだされるように身体の
関係を持つようになってしまいます。
その後、親友の海外赴任を受けてまたもや頼まれ同居することに。
親友から預かった子供と不埒な関係を持っている事に日々罪悪感と
焦燥をつのらせる受け様ですが無邪気に懐きまくる攻め様に
どうしても冷たく仕切れないし、泣かれてしまうと
何をしても負けてしまう受け様。
攻め様からの好意をわかっていながらも家族以上には考えない
ように無意識にしている受け様は、自分を育て、そして姿を消した
吸血鬼の事をトラウマのように意識していて恋愛する事に
臆病になっているのです。
いつか、この存在に溺れいなくなるのではと考えてしまい
離れられる前に自分から離れようと・・・

攻め様はタイトル通りのヘタレ狼君だけれど、受け様への思いは
命を懸ける程すさまじい執念を見せます。
子供の時のハンスト状態を再度敢行して、受け様を射止めてしまいます。
どこまでもヘタレキャラで甘え&泣き落としと何でもアリですが
受け様を初めて見た時から「運命の人」とロックオンしている。
受け様も、自分から嫌われるくらいなら死んで消えると
訴える攻め様のやつれた姿にやっと自分の本心に気が付く。
思いを通じ合わせてからは更に甘えがパワーアップする攻め様。

お話の強弱が少なく淡々と進むのでちょっと短気な人向けでは
無いような作品なのかな?受け様のトラウマ的な部分と
攻め様との感情の掛け合いが若干物足りない感もあるかも。
時間がある時にでも読んでみたらいいかな。

3

ヘタレワンワンと強気な狼っぷりの二つが楽しめる

年下ワンコ攻め×年上ツンデレ美人受けものなのですが19歳の狼男と450歳の吸血鬼という超年の差&人外カプです。
431歳差という超年の差カップルではありますが、受けの桐夜は400年も生きてきた感は皆無なので、30〜40代のツンデレ美人受けという感じで読めます。

狼男のくせに肉が苦手で食べられない息子・将文をどうしたらいいのやら……と親友から相談を受けて以来、何かと面倒を見るようになった桐夜。
そのとき将文はまだ9歳でしたが、出会ったときから桐夜のことを運命の相手認定し、それ以来、桐夜まっしぐら!!

やがて将文が高校生になり、彼に求められるままに寝て以来、ずるずると関係を続けている桐夜。
親友の息子と寝ている自分が許せないけど、吸血鬼なので性交も吸血と同じく生体維持に必要な捕食活動であるので、求められればついつい寝てしまい……そして自己嫌悪の嵐。
おまけに、保護者的存在だったルドルフという吸血鬼との死に別れによる精神的ダメージが桐夜には100年以上経った今も残っていて、二度と本気で好きなるまい!と誓っているもんだから、もう超〜ぐるぐるしちゃってます。
あまりにぐるぐるしてるので、どっちがヘタレなんだか……と思わなくもないです。

将文は「ヘタレ狼」とあるように狼なのに、桐夜のことが好きすぎてただのワンワンになってしまっているところがかわいくて楽しめました。
ふだんはデレデレとした超絶ワンコなのに、満月になると、ちょっとしたきっかけで強気な狼に変貌しちゃうんですが、普段とのデレワンコとのギャップがあって良き。
んで、翌朝、我に返ってひたすら土下座するというところもかわいい。

人外ばかり登場するので人外はオープンな存在かと思いきや、あくまで人間には秘密……というところが、えっ?!みたいにツッコミたいところは幾つかありますが、「パラダイス・にゃんにゃん」を経営してる猫又のママや、海坊主のオネエなどなかなか愉快な脇役が登場していてそこが好きです。
タイトルの「甘い罠」というのがちょっと意味不明というか、もっと他のタイトルはなかったのか?と思ってしまう……。

受けがかなりぐるぐるしてるので、さっさと腹くくれ!と途中で言いたくなったけど、ワンコ攻めが好きなので攻めの超絶ワンコな様子と強気な狼っぷりの二つが楽しめる作品でした。

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