ミステリアス・ホラーラブ。

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表題作鬼神の囁きに誘われて

疾走した従姉妹を探す人気ホラー作家 設楽啓司33歳
実家に帰省中の大学生 実盛一夜

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

一つ目の鬼を祀る過疎の村で、神隠しの噂が!? 失踪した従姉妹の消息を捜す、人気ホラー作家・設楽啓司(したらけいじ)。そこに現れた大学生の一夜(かずや)に誘われ、伝説が残る村に向かうことに。初対面のはずなのに、なぜか懐かしさを覚える設楽。共に同じ部屋で寝起きをするうち、秘密を纏う一夜に惹かれる想いは強くなっていく。そんな時、一夜の首に紐で絞められたような痕が浮かび上がり――!?

(出版社より)

作品情報

作品名
鬼神の囁きに誘われて
著者
池戸裕子 
イラスト
黒沢椎 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199006456
4.2

(7)

(2)

萌々

(5)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
30
評価数
7
平均
4.2 / 5
神率
28.6%

レビュー投稿数3

BL推理ホラーラブ

ホントにミステリーホラーを読んでるみたいな感じでしたね。
ミステリーホラーとBLが合体した作品とでも言いましょうか
人ならざる者と人間とのラブロマンスでした。
設定的には昔からの言い伝えや因習なんですがかなり呪われた
忌まわしい因習が現代にも残っていてそれプラス心霊的現象の
ダブル構成になっていました。
現代の人間の欲の為に引き起こされる犯罪と過去の欲に塗れた
犯罪とが物語を交差し救われない思いを残す悲しい子供たちの霊
その子供たちへの懺悔と呪縛から逃れられない悲しく寂しい魂を
持つ謎の受け様と霊能力を持つ一族の末裔で人気ホラー小説家の
攻め様との切なくも必死なラブストーリーです。
失踪した従姉妹の行くへを探している攻め様が出会ったのは一夜と
名乗る受け様、従姉妹がある村の祭りに行くと言っていたと教えて
くれた事で一緒にその村に行くことになる。
何故か攻め様はその受け様の暗く澄んだ瞳に惹きつけられる。
攻め様と失踪した従姉妹は能力が無い事で一族に厄介者扱いされ
家族の情愛を与えられることも無く過ごして来たのです。
そして失踪する前の従姉妹は息子を亡くしていて・・・

その村はどこか異常な雰囲気なんですよね。
村おこしの一環として保養所の誘致を村総出で願っているのです。
そして何故かこの村に来た人が何人か行方不明になっている。
村には沼があって自殺の名所なんて言われていたりもするんです。
そして村のシンボルの巨大な御神木、そこにも秘密があるのです。

推理物なのでネタバレ過ぎると読む気も起きなくなるので
なかなかレビューし難いのですが能力の無いと思われた攻め様が
実はかなりの潜在的能力を隠し持ってる人で受け様を助けるために
能力を発動させる。
全てが明らかになった時に感じるのは人間の欲深さの狂気です。
そして親を求める子供と子供を失って深く嘆く親の愛。
推理ホラーにファンタジーをプラスしてのハッピーエンドです。
個人的には読みごたえがあって面白かったです。

2

ホラーBL


今の季節と作中季節が丁度良い具合でした。
是非この時期に読んでくださいー(」゚д゚)」
※8月がBEST読書時期だと思う。

和風伝奇ホラーミステリー。
前半はどちらかというとホラーメインかな。
失踪した従姉妹、自殺の名所、村の因習、一つ目の鬼、目目目(めめめ)祭とか…おどろおどろしい雰囲気があってドキドキしながら読み進めました。
こういうの大好き!
いや、ホラー映画とかホラー小説とかお化け屋敷なんて(ヾノ・∀・`)ムリムリ!な人なんですよ。
でもなんでかなぁ、ホラー×BLになったら途端にщ(゚Д゚щ)カモォォォン!!ってなるんだよね。
この差は何なのか。

後半、一夜の正体が判明あたりからBLな感じが増量。
それにしても一夜の存在が切なくも悲しいよ(´;ω;`)
設楽さんと幸せにおなりー!ってか設楽さんの作中作が地味に気になる。

5年半前かぁ…続編期待は難しいのかな?
出来たら読んでみたいな。
せっかく能力開花したんだし、ホラー作家さんな設楽さんと助手の一夜で取材旅行等に行った先で心霊関係の事件に巻き込まれて…どうでしょう?!
無能だと思っていた設楽さんの最強レベルな能力を知った祖母以外の親類縁者の反応とか。
あと…一夜が誘い込むことで亡くなった従姉妹(※別世界で幸せそうだったけど)についてもしこりにならないのだろうか?とか。
設楽さんにとって家族や親類はご縁がないもの、唯一従姉妹さんだけが…って程大事な関係だったから。
設楽さん自身の中では解決していても、一夜が気にしてしまって…とか。
読んでみたいなぁ…。

0

読み応えのあるホラーBL

なんちゃってホラーものかなーと思ってましたが結構読み応えがありました
お化けや幽霊が怖い、より人間が怖い方のホラー寄りで
薄暗くて恐ろしくて不気味な描写も結構出てきます
途中までBL的な展開より過疎の村で起こっている事件の行方の方が気になってました
不気味な村とその伝承の設定が凝っていてとても面白かったです
攻めが書いたという小説を真剣に読みたいと思いました(読めないのが残念です)

主軸としてはホラーなのかと思いますが その中でも
はっとするほど美しい表現、幻想的な情景描写、胸を打つような言葉、
悲しくて寂しくて引き込まれる雰囲気がありました
特に終盤の表現の美しさが素晴らしいです

組み合わせ+しっとりした濡れ場が好みとは少し外れていたため
BL的に萌え萌え評価ですが
小説としてとても面白かったです 

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