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表題作騎士が愛でるは籠の鳥

リーンハルト 異界の高位貴族で騎士
藤生楓月 異界に飛ばされてきた日本人 26歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

楓月は迷い人だ。現代の日本から、わけもわからぬまま異世界に飛ばされてきた。それからというもの、楓月は娼館で春をひさぎ生きている。死ぬほど嫌な仕事だが、繊細な美貌が人気を博して店一番の売れっ子になってしまった。そんなある日、楓月に貴族の指名客がつく。筆下ろしを頼まれたのは、素晴らしい美青年の騎士で…。

作品情報

作品名
騎士が愛でるは籠の鳥
著者
成瀬かの 
イラスト
六城ポコ 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
発売日
ISBN
9784775521946
2.7

(36)

(3)

萌々

(9)

(11)

中立

(3)

趣味じゃない

(10)

レビュー数
8
得点
87
評価数
36
平均
2.7 / 5
神率
8.3%

レビュー投稿数8

優しい籠

日本からわけもわからぬまま異世界に飛ばされてしまった楓月。
そこで男娼として男に犯され続ける毎日。
気づかいもなく、無理に突っ込まれる苦痛。
それでもよがるふりをして客を喜ばせなくてはいけない。それでも心まで腐ることなく耐え続けていた。
そんなとき、筆下ろしを頼まれやってきたのはきらきらと眩しい金の髪をした、美しい騎士だった。

こんな暮らしはもうたくさんだ。
楓月は隙をついて逃げだすも、追っ手はすぐに楓月に追いつき捕まってしまう。
殴られ蹴られ、逃げ出したことに対する罰として用心棒の慰み者になった後は特殊な性癖を持った客の相手をしろ、と命じられてしまう楓月。
乱暴により意識い、そして目覚めた楓月の目に入ってきたのは、筆下ろしを頼まれたいつかの騎士、リーンハルト。
なんとリーンハルトは楓月を助けるために、楓月を娼館から買い取ったのだった──。

どんなときでも強くあろうとする楓月がいじらしい。
リーンハルトの優しさにほだされつつも、リーンハルトの立場、何よりも己の立場から壁を作る楓月が切ない。
見ているだけ。これ以上は求めない。
心に秘めるものを押し隠し、リーンハルトを影から見つめるだけ、そしてリーンハルトの飾り紐にすがる様に胸が苦しくなりました。

楓月を見つけ出したリーンハルトは楓月を鎖で拘束、ベッドにくくりつけてしまうわけですが…。
こんな甘い拘束もあるんですねぇ。
イラストも素敵です。私的に楓月のを咥えるリーンハルトの、自身の長い髪を押さえる左手がツボでした。
あんまりなくないですか?咥えてるシーンで髪押さえてるのって。

籠の鳥といっても、なんて優しい籠なんだろう。
強気美人と美貌の騎士様。
異世界トリップ、年下攻め、執着、溺愛、すれ違い、身分差が好きな方はどうぞ。
ただし受けが攻め以外としてる表現があるのは嫌!という方はご注意を。

それにしても。
結局リーンハルトって何歳だったんだろう……?

3

受けさんが泣くところで胸つまされる

私、この本すごく好きなんです。ずいぶん前にかの先生たどりで読んでましたが
大好きなのに評価いれてなかったじゃん!と思いだして、今頃評価。
(しゅみじゃない という評価が結構あって、しょんぼり。。。)

何が好きって 飛ばされてきた受けさんが元の世界に帰りたい といって
泣くところ。
異世界トリップものって 飛ばされた後、帰りたいと苦悩するシーンってあまり
覚えがなかったです。割と新しい環境を受け入れる、なじむというか。
(小説がそうでないと困るから というのがあるのとは思いますが)

この本で受けさんは、訳もわからず飛ばされてきた自らの運命をかなりあきらめていますが
飛ばされてきた最初の場所に、攻めさんと行ったときに、つい思い出して、涙します。
そのシーンがたまんないです。もし自分がこんな風に飛ばされたら と思うと
胸つまされて、いやきっとこういうのが真実だよーとめちゃ思った次第。
このシーンは本当に何回読んでも、ぐっすん します。
それで萌2.
終わり方がちょっとだけ納得いかないので 神にはいたらず。

ポコ先生のイラストも素敵。この本で一気に好きになったのですが、
最近あんまりお見掛けできない。さみしい・・

3

鳥籠に囚われる。

異世界へ飛ばされてしまった楓月。
その世界は道徳や清潔・不潔といった概念がそもそもおかしい世界だった。
そんな中、男娼にさせられてしまう。
そんな時客として来たのがリーンハルトだった。
身請けをして、屋敷に連れてくる。
いろいろあって、屋敷を出ようとする楓月。
その際に、金目のものも持ち出してしまう。
しかしリーンハルトのものを売るのは気が引け、売ることは無かった。
だがリーンハルトは可愛がっていたのに裏切られたと感じ…


裏切られた… そう思うリーンハルト
違うよ~! 違うんだよ~! 楓月はね…って叫びながら読み進めました(汗

リーンハルトという名の鳥籠に囚われる楓月。
でも最終的にハッピーエンドなのでよし!

1

この異世界は怖いな

現代日本から異世界に飛ばされて苦難と哀愁を抱えながらも主人公が異世界で
第二の人生を歩む設定的には異世界ファンタジーとしてはありふれた題材です。
でも、異世界に飛ばされた主人公がいきなり色町の娼館で男娼させられていると言う
内容はあまりなかったかも知れませんね、異世界に飛ばされただけでも大変なのに、
何も知らないままに身体を売らせられて、ゲイでもないのに男相手はキツイの一言。

そんな日々の中現れるのが貴族のリーンハルトで先輩騎士に連れられて、
娼館に筆おろしにやって来たことからふたりは出会う。
主人公の楓月からすれば、リーンハルトも単なる客なのですが、
自身が初めてなのに楓月の身体を慮る優しい騎士さまで、楓月にとっては奇特な人認定。
それでも、こんな暮らしは嫌だと楓月は脱走しますが連れ戻され折檻され、
今度はSM的な方面で身体を売る危機に陥った時にリーンハルトに身請けされる。

そこから異世界でひどい目に合わされた楓月がリーンハルトとスレ違いながらも
恋に落ちると思っていたらまたもや別展開、楓月はリーンハルトに心を許さぬまま
宝飾品を盗み出し逃げ出してしまうのです。
そして、またもや楓月は大変な立場になっていて、下級層の貧民のような暮らしを
余儀なくされる。
でも、本当はリーンハルトのことが大切だと思い始めていた楓月なのですが、
リーンハルトに自分は似合わないと逆に嫌われるように宝飾品を盗んだ感じですね。

楓月の意地っ張り具合が最高に際立つ作品で、それもこの異世界なら仕方ないと
思わせるほど治安が悪くて異世界と言うより階級意識の塊の中世時代みたいです。
誤解やリーンハルトと父親との確執があったりとすんなりいかない展開ですが
ふたりはハッピーエンドの展開にはなります。

8

表紙買いして・・・

表紙買いしました
六城ポコさんの絵素敵ですね(*´∀`*)

受け様が異世界に飛ばされて、生きていくために
イヤイヤ体を売り生活をしていて、貴族の王子様的攻め様に拾われ
愛される・・・という感じです

異世界設定なので、あまり読んだ事がなくどうかと思ったのですが
いろいろ設定が小難しい感じではなくてすんなり読めました
とにかく受け様が飛ばされた世界はみんな体格が大きいという事
男は特に170センチ超えの受け様は小さい絹娘状態みたいですw
この設定が自分的にはよかったです

受け様が一度は攻め様に拾われますが逃げ出して
死ぬ直前まで追い込まれるところにぐっときちゃいました
攻め様は受け様の為に奔走する感じです

異世界物成瀬かのさんのおかげで好きになりそうで怖い・・・

3

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