• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作パペット

桐谷優也,28歳,新担当の編集者
星野紡,19歳,新人漫画家

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「君のネームは面白くない。俺の言う通りに描けば必ずヒットさせてやる」。大手少年誌で連載が取れず燻っていた新人漫画家の紡。そんな紡に初対面で傲慢に宣言したのは新担当の桐谷だ。担当作品は全てヒットしアニメ化の実績を持つ桐谷は、紡の作風を全否定!!渋々従うことにした紡だが、指示の下に描いた新作が大反響で連載決定!不満を飲み込み言われるまま原稿を描く日々が始まって!?

作品情報

作品名
パペット
著者
丸木文華 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199008665
3.7

(93)

(35)

萌々

(23)

(18)

中立

(9)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
16
得点
330
評価数
93
平均
3.7 / 5
神率
37.6%

レビュー投稿数16

予備知識なしで読むのがオススメ

あらすじ:
新人漫画家の紡(つむぐ・受け)は、多くのヒット作を生み出してきた敏腕編集者・桐谷(攻め)に作品を担当してもらうことに。
桐谷は紡の作風を全否定し、自分の指示通り描き直すよう指示。
言われるがまま描いた読みきり作品は大好評で、連載が決定。
その後も桐谷の指示通りのストーリー展開で連載を続け、作品は大ヒットするが…


※ミステリ・サスペンス要素のある作品なので、未読の方は閲覧にご注意下さい。


紡は、若干19歳の新人漫画家。
大手少年誌で賞を受賞後、デビュー前の準備期間として1年間、担当の編集者と打ち合わせを重ねてきました。

その編集者が突如肝硬変で入院し、代わりに紡の担当になったのが桐谷。
桐谷は紡のネームを「薄っぺらい」「つまらない」と酷評。
紡の持ち味である、勧善懲悪の明るい作風を否定し、敵側のモンスターの描写に重点を置いたダークな作風を追求するよう指示します。

描き直した作品は、異色の少年漫画として大ヒット。
人気漫画家の仲間入りをする紡ですが、本来の作風で描けないことへの不満も。
更に、過去に桐谷が担当した漫画家が全員、鬱病で引退又は行方不明になっているとの噂を聞き…
と、いうようなダークな展開です。

更に打ち上げの夜、桐谷の前で酔い潰れてしまった紡は彼に口でイかされ、それ以来幾度となく身体に触られるように。
紡がじわじわと、無自覚のうちに桐谷に洗脳されていく様がホラー風味でゾクゾクします。

ラストについて詳しいネタバレは避けますが、複数の伏線がオチに活きており、成る程と唸らされる展開。
一般書ではよくあるオチかもしれませんが、攻めのサイコパス描写のみで作品が成立してしまうことの多いBLの世界では、なかなか珍しい二段オチとなっています。
丸木さんの作品にありがちな展開だな、と軽く構えていただけに、個人的にはクライマックスの展開は結構衝撃的でした。

エロシーンで女性器の単語が出てくる等、受けが女性扱いされている点は萎え要素でしたが、サスペンスとしては読み応えある作品でした。

丸木さんの作品を読み慣れているという方にもオススメしたい一冊です。

23

Krovopizza

あーちゃん2016さま
コメントありがとうございます!お楽しみいただければ幸いです☆

あーちゃん2016

Krovopizza様
いつもレビューありがとうございます!
かしこまりました。予備知識なしで読んでみます!

文華節、炸裂。

丸木さんの新刊。タイトルにやや不穏なものを感じつつも、みずかねさんの優しく麗しい表紙にいつもの丸木さんらしいブラックさはなりを潜めてるのかな、と思いつつ読み始めました。

内容はすでに書いてくださっていますし、これはネタバレなしで読んでほしい!
ということで、いつもはネタバレ上等でレビューを書きますが今回はなるべくネタバレは抑えての感想です。




有能な編集者・桐谷×売れない漫画家・紡。
自身の作風を抑えて桐谷の言うとおりに漫画を書いたらミラクルヒット。
雑誌での連載、そしてアニメ化と一気に人気漫画家へと昇り詰める紡ですが、桐谷は黒いうわさが付きまとう人物で…。

物語の序盤から、いろいろな伏線がまかれてるんです。読んでて「んん?」と頭の隅に小骨のように引っかかる違和感。
それが読み続けていくうちに一本につながり、すべての真相が分かったときの面白さ。

これぞ丸木文華、といったドロリとしたお話でした。

このお話の面白いところは、お互い相手に執着してはいるんです。いるんですが、単純に「恋愛」という要素から来ている執着心ではない。この二人は、この二人だったからこそ魂の部分で惹かれあってる、まさに割れ鍋に綴じ蓋なCPでした。

恋愛要素は少ないですし、桐谷そして紡の二人の過去、紡の友達の純一の存在。そして後半で二人のセックスシーンで桐谷が紡に向かって投げかける女性器を含んだセリフ。
と、もしかしたら読む人を選ぶ作品かも。

けれど、個人的にはとってもツボでした。
タイトルの『パペット』。
さて、操られているのは、一体誰なのか…。

13

一気読み。

不器用に生きてるとか、執着心で雁字絡めになってるとか、ちょっと病んでるとか、引っ掛かりのあるキャラが好きな私。

今回も、攻めがかなり強引な感じだったので、とりあえず買ってはみたものの、庇護欲を掻き立てるような幼さの残る受けにはあまり食指が動かないので、やはり積ん読に。ですが読み始めたら二転三転する展開に予想は軽く裏切られ、めちゃくちゃのめり込んでしまい一気に読んでしまいました。好みは分かれる作品だと思いますが、私はすごく面白かったです。

出だしは、漫画を描くことくらいしか目立ったところのないひ弱な紡の語りで明るい感じで始まります。何気なく普通に自分のことを話しているのに、何だかちょっとしっくりこなくて、うん?となりつつも、違和感と言うほどではないので、そのまま読み進めることになるのですが…。この違和感があとで効いてきます。

ネタバレになるとせっかくのドキドキが味わえなくなるので、いいところをあれこれ書けないのがもどかしいのですが、1つ言えるのは、人間のたくましさです。自分を取り巻く環境に順応するためには、いろいろ作用をするんだなぁ~って感心しながら読みました。

ずしんとくる作品で、決して万人受けするとはいえませんが、私は読んで大正解でした。まわりから見たらどんなに歪で、狂気を孕むような理解し難い状況であっても、二人にとってそれで愛情が満たされ、安堵できる環境なら、この上もない楽園だし、ハッピーエンドじゃないかなぁ。確固たる攻め様の揺れ具合にも、イマイチかなぁ~なんて考えちゃってた受けくんにも最後にはめちゃくちゃ嵌まってしまいました。よかったです!

4

まっさらな気持ちで読みたいBL

あらすじとは表紙を読んで気になった方へ一言。

とにかく感想やネタバレは見ずに読みはじめて下さい。
読み終わったらまた読み直して下さい。
その方が楽しんで読めます。

3

レビューあまり読まない方がいいかも、、

丸木先生の作品結構読ませて頂いているのですがこの作品が一番好きかもしれないです、、
洗脳やサイコパスが好きな人はハマると思います。
長々と書くと内容に触れてしまい読む前に予備知識が増えてしまうと思うので簡潔に感想を書きます。この作品はまっさらな状態で読んだ方が絶対楽しめると思います、、
なので皆さんが気にされてるところだけ、、
エロは丸木先生の作品の中ではそんなに激しくはないです!でも洗脳されちゃってるので結構倒錯的、そして受けが恍惚としてる感じのHなので興奮はしました(笑)
全部読み終わってから表紙を見ると受けの目と表情に「あー……確かにそんな感じだわ……」となりました(きっと読んだ方には伝わる)
丸木先生の作品が好きな方にはぜひ読んでいただきたい作品です。
感想書くの下手なのでここまでにします、、とにかく是非!購入を!!!

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP