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表題作アヴァロンの東 ~奇跡の泉・金~

イグナーツ、赤獅子王と呼ばれる騎士
ヨシュカ、教会生まれの美貌の修道騎士

あらすじ

尾上与一先生新シリーズ、奇跡の泉シリーズ始動――! 2冊同時発売。

生きろ。いつか必ずまた会える

教会生まれの美貌の修道騎士・ヨシュカと、赤獅子王と呼ばれる騎士・イグナーツは、
永遠の絆を誓いあった恋人同士。しかし王家の分裂により、敵味方に引き裂かれることに。
逢瀬を重ねてきたが、ついに和平の兆しが見えてきた。
二人は戦いが終わったら、恋人たちだけが行けると謳われる憧れの地へ、
一緒に旅立つことを約束するが、和平が失敗し…!?
泉を舞台に紡がれる、愛と奇跡の物語。シリーズ第一弾!

作品情報

作品名
アヴァロンの東 ~奇跡の泉・金~
著者
尾上与一 
イラスト
央川みはら 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
ISBN
9784773089745
3.9

(101)

(54)

萌々

(22)

(7)

中立

(5)

趣味じゃない

(13)

レビュー数
12
得点
384
評価数
101
平均
3.9 / 5
神率
53.5%

レビュー投稿数12

聖ルドヴィカの泉の奇跡の物語(金) イグナーツとヨシュカ編

尾上与一先生・奇跡の泉シリーズ、死者を復活させる《聖ルドヴィカの泉の奇跡》の「金」は、イグナーツとヨシュカ編。「銀」は、ヨシュカの兄編。
・・幼いヨシュカが登場する「銀」を先に読むべきだった

ルドヴィカは架空の地名。
泉で「蘇りの魔法」を行い、死んだ恋人を互いに蘇らせて、戦いから離れて旅に出るという流れ。
敵対しても、死別しても、互いを離さない、二人が貫く愛は凄みと迫力あります。
乱世に生まれた二人の悲恋の苦しみの描写が続いて、ハッピーエンドは、旅立ちの描写1行だけ。
じっと辛抱して悶えたい人向けの小説です。

二人は、戦闘から離脱して、アヴァロンの東へ向かう。
アヴァロンの東に行った後の二人についての小冊子が非売品なので、読了した人のネタバレがありがたいです。
★コミコミスタジオ2冊セット購入特典小冊子「風の噂に伝え聞くには」

金を読了。これから銀を読みます。
---
調べもの:
ルドヴィカ:
「福者ルドヴィカ・アルベルトーニ」  (en:Beata Ludovica Albertoni』(1671年 - 1674年)
貧者に対する献身で人々に福者として崇められた、奇跡を起こし、空中浮揚や恍惚を体験した女性苦行者。

「アヴァロン」:(Avalon、またはアヴァロン島)
ブリテン島にあるとされる伝説の島。 アーサー王物語の舞台。
アヴァロンは美しいリンゴで名高い楽園、ケルト語でリンゴの「abal」に由来する「恵みの島(Isle of the Blessed)」

フレイヤ:(Freja, Freyja)
北欧神話の女神、美、愛欲、豊穣、魔法、戦闘、死を司る女神。

修道騎士:
中世のローマ・カトリックの修道会の修道騎士団のこと?
正式名称は「キリストとソロモン神殿の貧しき戦友たち(ラテン語: Pauperes commilitones Christi Templique Solomonici)」で日本語で「神殿騎士団」
・・それでなければ、多分、この物語のオリジナル。

0

鍋釜

初めて読む尾上与一先生作品です。大変人気の先生だと知っていたのですけど、これが最初ではない方が良かったのかな〜とも思う。

◾️イグナーツ×ヨシュカ 騎士
騎士やら精霊やらが登場するタイプの中世ヨーロッパ風ファンタジーです。舞台背景は嫌いじゃないものの、どうにも作り込みが浅い気がする…BLだから、という理由でこの辺で満足しておくべきなのか、あるいはもう少し求めても良いものなのか。

主役2人のビジュアルは好みです。中性的な受けも大歓迎。しかしながら、イグナーツには赤獅子王の名に恥じぬ豪胆ぶりを期待したのに、どうも小さく収まっていた感が拭えない。極め付けがヨシュカ拘束強姦シーン。あれ、必要あるのか?少なくとも自分は全く必要なかった。イグナーツの弱さを表現するにしても、そこの言及は薄い。
またヨシュカも、自分に悪意があるとしっかり気づいていたにもかかわらず、アヒム如きの小物の言葉に惑わされて、イグナーツを疑う始末。彼らは一体何をしているんだ。

命のやりとりをしている割には、軽いし浅はかなのが気になってしまった。残された家族も心配だな…特にイグナーツの家は、一家没落の可能性もあるかな…

中立〜萌

3

読んで世界に浸ってほしい

デビュー作の「二月病」以来、お互いを唯一無二として求め合うBLの根本的な関係性を書き続けて下さる作家さんだと思います。
「アヴァロンの東」もまた、生死を賭けたギリギリの設定が、しかしこじつけではなく豊かで美しく、「凄いものを読んだー!」という骨太な満足感を与えてくれる稀有な物語でした。
本当に多くの方に読んで頂きたいです!

2

命がけの恋

命がけの危機が来た時、奇跡の泉で瀕死から助かるんだろうな・・・と、ぼんやり考えて読み始めていたら、とんでもない!そんなに甘くはなかったです!

尾上先生のお話は、生と死の狭間で、どちらに転ぶかわからない。そのギリギリのところを、どう生きていくか。ヨシュカがせっかく助かったのに、どう考えても裏切りそうなアヒムにジリジリと心が削られる感じでした。普通のBLに無いような緊張感がいいです。

そして口の悪さが戻ったヨシュカに「ああ・・・俺のヨシュカだ」というイグナーツが好きです

0

一番好きな作家さんですが、今回はうぅん……

※辛口注意※

待望の尾上さん新シリーズ。
鮮烈な印象を残してくれたデビュー作から1945シリーズまで、とにかくいつもあっと驚かせてくれるような、とても個性的な話を生み出し続けてくださっている作家さん。
大好きで大好きで、今回の作品ももう心待ちにしていたんですが、残念ながら今作は私の心には響きませんでした。

設定は嫌いじゃないんです。
ファンタジーも中世ヨーロッパの騎士風も、鎧兜の甲冑だって私は大の萌え要素。
そこに楯兄弟だの敵味方に引き裂かれるだの、おまけに差し挟まれる死ネタときどき記憶喪失。
まぁとにかくよくここまでもりもりに盛ったな~ってくらい、設定萌えの宝石箱状態だったんですが、さすがにおなか一杯でした。

世界観や設定凝り過ぎて、肝心の主役二人がどうしてそこまで惹かれあうのかという部分に、いまいち納得がいかず心がついていきませんでした。
そして気位の高い女性と見まごうような美貌の受……これが苦手なんです。
でももちろん騎士ですから、非常に男らしいわけなんですけど、端々からにじみ出る雌くささがどうにも好きになれず、記憶喪失してからの展開にもなんだかモヤモヤ。

一度引っかかるとなかなか気持ちを立て直せず、あら捜しするようにお話を読み進めてしまうので、これまたラストに向けて攻を救い出すシーンでもなんだかモヤモヤ。
タイトルにもなっている奇跡の泉も、どういうわけか神々しく感じない。
尾上さんってこんなに色あせてみえるような、モノトーンな文章だったっけ? ってくらい、何も心に響いてこなかったです。

攻が受にあそこまでの執着を見せるほど、ふたりの間に断ちきれない絆があったという風には文章から感じられなかったですし、そうなってくると後半の凌辱なんて何だかもう、BLによくありがちな受が思い通りにいかないもんだから、急激に闇方向に病んじゃって監禁しちゃう攻そのもの……そういうのはもう伝家の宝刀的でおなか一杯(げぷっ)

結局この1冊を読み終わるのにひと月以上費やすことになり、一番面白かったのは後日譚というなんとも切ない気持ちです。
物語の中で大切に扱われてきたふたりの夢が叶うお話なのですが、本当に何の変哲もないただの日常でありながら、このお話が私には一番楽しく読めました。

今回は何だか詰め込み過ぎて、エピソードが散らばりすぎてた印象です。
お兄ちゃんの方の話は今から読むので、こちらに期待したいと思います。
あとイラストもどうにも萌えられない要素のひとつでした……。

5

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