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生徒会でまじめな受けと、外国人の血を引く攻め。時代は学生闘争がさかんな60年代でしょうか?
受けが、キレイな攻めに片思い、かと思わせるような出だしですが、わりとあっさりと両思いになったなあという印象でした。
どちらも好き同士で、言えなかっただけという感じです。割と序盤でお互いの想いが通じる展開。ひょっとしたら最初は短編だったのかもしれませんね。
みせしめに逮捕され、2年間拘束されていた攻めさん。待っていた受けと感動の再会、というシーンもあるのですが、全体的に少しストーリーの起伏が乏しくのめりこめない作品だったなあと思います。
雰囲気はレトロちっくでいいのですが。
アメリカ人を祖父に持つ北條は、小さい頃からその容姿のせいで周囲からいじめられます。
彼が大学で学ぶ頃はちょうど学生運動が盛んな時代で、激しい戦いに北條も身を投じていきます。高校の同級生の神谷は、主義主張を通そうとするタイプではないものの、彼もまたその大きなうねりの中に巻き込まれていきます。
北條は逮捕の後にされ、出所しますが、二年間、北條を待つ神谷は切なかったです。北條の出所後に二人は愛し合いますが、どこか歪で、わだかまりがあることが気になりました。これも学生運動が盛んな時代に出会った二人の運命ですが、やっと手に入れた安息のシーンは、二人の息づかい、虫の鳴き声まで聞こえてくるようでした。
表紙で選びました。新刊だったんですね。
毎月30冊くらい読んでますが、今月いち当たりでした!
雰囲気、儚さ、昭和ロマン…ぜんぶ性癖ぶっ刺さり。
めっっったにレビュー書かないのに、書いてるくらいですからね…。
同じ性癖の人とこの作品が出会えますように。
「幼馴染みとのアレについて」がとってもよかった先生の作品!学生運動の創作物、好き故にこだわりが強いので手を出すの躊躇ってました。
◾︎北條忠臣×神谷
「花に嵐」で終わっておけばいいんでしょうけど、まさかの月で終わりましたね…この後の雲を暗示していると思うのはあまりに悲観的でしょうか。
「目が悪くてよかった もう少し目が良くてもよかった」の心内セリフが好き。神谷からこんな冗談めかした思いが出るのも面白いし、理性と欲望〜
時代背景を思うと厚い作りだったと思うのですが、あっさりと思った方も多いのかしら?自分は通じ合うところから始まる構成と、会えない間の2人の後悔に思いをはせるエッチシーンとのバランスが好きでした。
エロス部分(作品の時代的にエロスと書きたくなる)、佐藤先生らしく下品でもないのに濃厚で、良かった!
学生運動モノ的には自分としては冒頭通り思い入れがあるのでまぁ。「面倒くさい考えはどうでもいい 好きな人と一緒に居られたら」というセリフが個人的には好きではなくて。神谷は途中から運動と距離を置いていた人だけど、リーダー格で学生運動をしていた北條にそう言ってしまえるのか…北條の2年間は「面倒くさい考え」に全力を投じた結果なのか…?と。北條が気にしてなさそうだからいいけど。
ところで、登場人物名からシティー◯ンターを思い浮かべた人がいたらお友達。かなり回りくどい連想なので、なかなかいないかな笑
読後は頭の中が疑問だらけになりました。
結局これは何を伝えたかったのだろうか、と悩んでしまいます。
時代背景やキャラ設定は魅力的で、読む前からかなり期待値が高かっただけに、落差が大きかったです。
もともとが両片思いで想いが通じた途端に物理的に距離があく。
魅力的な展開だと思うんです、離れたことでより想いを募らせていく展開とか...
その過程で何か起こっても良いはずなのに、起こらないところが盛り上がりに欠けました。
結局なにを見せらているんだろう、という一言につきます。
内容があるように見えて、薄い物語でした。