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FBI美術犯罪班のジェイソン・ウエスト捜査官が主人公の、殺しのアートシリーズ3冊目。
「マーメイド・マーダーズ」「モネ・マーダーズ」に続き、事件そのものはそれぞれ完結するのですが、残置の案件があるので、後を引く作りになっています。
ジェイソンの視点で綴られます。ジェイソンはトラブルが寄ってくる体質で殺人事件に巻き込まれ、普通の事件物として読んでも十二分に面白いです。
恋愛面では、前2冊ではサム・ケネディの気持ちがさっぱり分からずに、ジェイソンと一緒になって「?」を飛ばしながら読んでいましたが、本作ではちゃんと恋人らしくなった二人が文字通り心を通わせ、サムの気持ちも分かり、とてもほっとしました。
しかもですよ。本作ではサムの生い立ちまで分かってしまう。母親と幼馴染みまで出てきてしまう。
おかげであのサムがそれなりに人間らしいです。
前2冊も再読したら見え方が変わるかもしれません。
それにしても、この終わり方の恐怖なこと。
遠方にジェイソンを連れ出し療養させたサムの判断は正しかったということが証明されました。
私ならすぐに家を出ますね。家の電気を点けたことを後悔し、すぐに消して逆に怖くなるパターン。
なんというところで終わるんでしょう。とにかく次巻が気になって仕方ないです。すぐ読みます。
それからこの二人、リバなのでいやな方は御注意ください。左右固定ではないです。
シリーズ三作目。
サスペンス要素は相変わらずハラハラドキドキで面白かったです。
しかし、恋愛要素を鬱陶しく感じてしまいました~~!
BL作品なのに、と自分の感想に悲しくなりました(笑)
恋愛要素……というよりジェイソンの恋愛方面での思考回路が面倒くさかったです。
前回はサムがウジウジしていましたが、今回はジェイソンがウジウジ。
思い返せば前回のサムにもイライラしたのですが、本編がジェイソン視点なのでサムの時より鬱陶しく感じてしまい、いい加減にしろ〜! と思いながら読みました。
とはいえ、ジェイソンも素でウジウジな訳では無いと言いますか、物語冒頭で何者かに襲われ、それが原因で精神的に参っているからこその思考の卑屈さだと思います。
事件に巻き込まれて直ぐの精神的に不安定な様子は良かったです。
しかし本人も主張したように、休暇になってからはある程度落ち着いたと思っていたので……いや、そう思わせて実は精神的なダメージはデカかったということなのですが、本当にずっとウジウジで鬱陶しかったです。
しかも不安定さの表れ方が基本的に恋愛面。特にサムの元彼の話題なんですよね。
これまでも銃や殺人事件で情緒不安定になる様子は見られましたが、全て理由があって納得出来る不安定さでした。
でも今回は恋愛方面に持っていくにはやや遠回り。
自分が命を狙われたことで、かつてシリアルキラーに殺されたサムの元彼と自分を重ね、卑屈になってしまいます。
私がジェイソンに恋愛面で面倒臭いイメージをそれほど持っていなかったことも恋愛面でのウジウジをあまり楽しめなかった原因だと思います。
ジェイソンはもっとシンプルに恐がって事件捜査に影響するとか、そういうイメージでした。実際捜査に影響はしているのですが(笑)
今回事件は起こりますがミステリー要素は薄く、ジェイソンが襲われた最初の事件は解決しません。
しかしサスペンスものとしては面白く、純粋に命を狙われている状況にハラハラドキドキしながら読みました。
ラストは厨二心をくすぐる引きでめちゃくちゃ盛り上がりました。
ジェイソンがサムの家に滞在するところから始まり何だ今回はラブ多めかな?と思いきや。やっぱりそこはラニヨン先生。いきなりジェイソンが襲われて!?驚いたのと同時にワクワクもしました。
怪我したジェイソンが目覚めるとサムが恋人としてでは無く捜査官として接するところであ、またすれ違いか?と思ったけどなんとか収まり。サムが献身的にお世話するとことても良かったです。個人的に攻めが受けをお世話するシチュが好きなので。
今回の事件自体は前2作と比べると薄っぺらくそこが少し消化不良でした。が、えっちシーンが良かったのでまあ良いか!
アブラカタブラ!がツボに入ってしまい爆笑して全てが持ってかれました。初めて聞いたので(ハリポ◯?)調べてみるとマジックやショーで使われる呪文だそう。英語なら不自然じゃないのかな?カタカナだともう面白くて。
しかし最初にジェイソンを襲った相手も解決してないし、あのラストはもう続きが早く読みたい!と思わせるラストでした
アブラカタブラで達する作品を初めて読みました。コメディだよこんなの。"マジシャン"だからと気づいたのはこの1冊の中におまじないの言葉がいくつか出てきたからです。アブラ・ファッキン・カタブラ
「ウィンターキル」を読んでから読むことをオススメします。「クリスマスの航路」の主役もチラッと登場。
相変わらず面白くて神評価ですが、ジェイソンがホワイトボードを見た時の反応がどうもしっくりこず。読み進めて"サムが責任や罪悪感を覚えている"ことに思い至っていなかったので大変驚く。ジェイソンはサムの対人能力を散々叩いてますけど、貴方も大概では。
ジェイソンがこの本の間ずっとヒゲ生えてると思うとなんだかむず痒い気持ちになります。ひそかにずっと献身的なサムにもむず痒い。サム視点が気になるけど、ジェイソンほどお喋りじゃないから一人称の主役にはなり難いよね。
ラストが怖すぎて本当に心臓に悪い。本当に。最後で気分が悪くなった…いや演出としてはいいんですけどこの類のドッキリが苦手なもので。
令状が礼状になってるのは誤字?電子で読んでますが直して欲しい。
シリーズ三作目。完結を待てず読んでしまった。
今作は襲われたジェイソンが療養休暇に入り、サムの実家で過ごすお話。大まかな流れはシリーズのパターン通り。サムがびっくりするほどのギャップ萌えを放ってくる、お決まりの萌えシーンもあって嬉しかった。
療養といってもジェイソンは事件に関わっていくし、サムはジェイソンを襲った犯人探しに必死になっている。
が、それよりも胃がキリキリしたのが、サムの母親とジェイソンが二人で過ごすシーン。さすがサムの母!と言わしめる裏の意図がありそうな発言の数々。嫁姑のヒヤヒヤ感。読みながら変な汗をかきそうだった。
サムとジェイソンは相変わらず別方向に不器用な二人で、想い合ってるのにすれ違っている。
今作はジェイソンの動ける範囲に縛りがあるせいか、事件に複雑さはなく、サムとの関係に悩む描写が多かったように思う。その内容に1~2巻と同じ空気を感じたのは気のせいかな。仕事柄仕方ないことは分かっている、でも自分に関することまで話してくれないなんて!っていう。
散々悩んだジェイソンは、決死の覚悟でサムとの対話へ。心持ちは対決って感じで気合い入ってて、別れまで覚悟する極端さ。こんなに思い詰める性格で今後の遠距離恋愛は大丈夫か?と不安になるが、そこはサムが流石だった。
石のような男サム、何をしてもギャップ萌えを生む男。お料理サムの挿絵にぎょっとなり、ちょっと嬉しそうな表情を見せるだけで「あのサムが!」と感動させられてしまう。
そんなサムが声を震わせて感情を吐露する。サムのこうした感情に思い至らなかったジェイソンを不思議に感じなくもないが、サムの性格を考えれば納得する面もある。同時にジェイソンも性格上せっぱつまると周りが見えなくなるから仕方ないのかも。
つくづく対話が重要な二人だと思った。
その後の甘々シーンは普段のラブシーンの何倍もの気恥ずかしさを感じた。そういえばあれは仲直りHだったんだな。
事件はドタバタと解決し、離ればなれになった切なさをほんのり漂わせながらのエピローグ……かと思ったら最後の最後に怖すぎるホラーなお手紙が。まじで迫りくる恐怖に震えた。なんつー終わり方!
早く次が読みたい。