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表題作よきヒモとよき飼い主

河合主水
広告代理店勤務
愛論(メロン)
主水のヒモ

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • あとがき

あらすじ

俺のヒモはこう見えて、いい仕事をするのだ

モンティ(河合主水=カワイモンド)は広告代理店に勤めるエリート。メロ(安田愛論=ヤスダメロン)はそんなモンティのヒモとして居候をしている。
だが、父親の莫大な借金を背負いヒモを飼う余裕がなくなったモンティのため、メロはタコ焼き屋を開き、助けようと決める。
モンティによりエッチに目覚め、いい友達もいっぱいいて、愛すべき性格のメロなのだが、いかんせんエッチ以外は天性の不器用者で…!!!
あの未散ソノオが贈る最高のポップチューン、愛情たっぷりのエロ・ロマンチック!

作品情報

作品名
よきヒモとよき飼い主
著者
未散ソノオ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ジュネット
レーベル
ジュネットコミックス ピアスシリーズ
発売日
電子発売日
ISBN
9784909460653
4.4

(96)

(61)

萌々

(26)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
19
得点
428
評価数
96
平均
4.4 / 5
神率
63.5%

レビュー投稿数19

一家に1メロン

ああああ、素晴らしい!
「素晴らしい」以外の言葉が出てきません。
あ、一個あった。
「大好きだ!!!」

大阪から上京。
美容師を目指して専門学校へ行くも、不器用で断念。
その後の計画もなく、ただ友人たちと楽しく過ごす日々。
生活のためにやってみた仕事はどれも続かず、お金も底をつき、絶望の淵にいたメロンを拾ってくれたのは…。

モンティでした。

名前から突拍子もないです。
愛論と書いてメロン。
「高級な男になれ」という願いを込めて、メロン。
弟の「ブドウ」より高級感溢れるメロン。
親、すごいなと。キラキラネームどころの話じゃないな、と。

このメロンくん、おばかで能天気で不器用だけど愛される子です。
なぜなら底抜けに明るいから。
1冊通して、この子が前向きじゃない姿は秒もなかった。
友人たちに現実を突き付けられて、一瞬「え!?」ってなるも、すぐ上を向く。
そう、前向きどころじゃなく、上向きな子なんです。
そんな可愛い主人公に、読者のこころもガッと掴まれまくりです。

広告代理店に勤めるモンティ(主水)に拾われて、考えなしに言った「よしよししたろか?」の一言であれよあれよとお初を奪われて、ヒモになって。
おこづかいいっぱい、えっちも気持ちいい、充実した日々が続くかに見えた矢先、モンティの父が多額の借金を残して失踪。
そこからメロンの奮闘が始まります。

「借金返済と言ったら、こなもんやー!」
連帯保証人のモンティに降りかかった借金を、真剣に返そうとするメロンの軽さよ。
店の場所は確保、でもたこ焼きを丸く焼けない、食品衛生管理者の資格もない。
不器用で色々なことをサクッと諦めてきたメロンが、モンティのために一生懸命になるのが良いんです。
それを支えてくれる愉快な友人たちも、ノリは軽いし、能天気なんだけど、適材適所な才能やツテがあったりして、みんなに助けられながら、最終的にみんなで作り上げていくのも達成感があって気持ち良い。

そしてモンティとの関係がもう!!
「ヒモ」とは何ぞや?という感じですが、メロンはモンティと夫唱婦随、一連托生。
飼い主(夫)のピンチにヒモ(嫁)が頑張るのは当たり前!という考えしかない。
そういうメロンの上向きな考え方が、家のこと、家族とのこと、借金のことで鬱々してたモンティの心の雲を一掃してくれるのが、読んでいて本当にスカッとするんです。
スカッ?スパッ?うまく言えないけど、こっちまで晴天の野原に連れ出された気持ちに。
そういうメロンの効果にモンティがちゃんと気付いてくれるのも嬉しい。
多額の借金という息が詰まりそうな不幸すら、メロンといたら何とかなると思える。
そういう気持ちの変化が、良いんですよ。
「良いんです」しか言えない。だって良いんだもんなあ。

うまく言えない。とにかく好き。
あっけらかんとえっちなメロンは可愛いし、モンティがメロンへの出資に関して言うモノローグは痺れるし、愉快な仲間たちも素敵だし、全部好き。
未読の方はぜひとも読んでほしい。
もし今、何かで気持ちが落ち込んでいるなら、絶対読むべき。
読者の心の雲まで払ってくれる。
そんなメロンに癒されてください。

18

感動ラブトッピングで!

あー、とっても素敵なお話でした。
大人になってからの出会いは希薄になりがちですが、本作のキャラ達は全然そんなことなかった。
ちょっとアホな子が、好きな人のために一生懸命頑張る姿が健気で可愛かったです!

主人公のメロンは、喜怒哀楽がはっきりした明るい子。
不器用で諦めが良すぎるし、警戒心皆無のアホっ子です。
専門を辞めて学費を使い尽くしたメロンは、実家にも帰れずにいたところを、エリート会社員・モンティ(主水)に拾われるのです。

何も出来なかったメロですが、ネコの才能はあったんですねーw
そのままモンティのヒモとして生活しますが、ある日モンティが多額の借金を抱えて……と、展開していきます。

借金のため、メロを切ろうとするモンティに対し、一緒に借金を返すと告げるメロ。
借金を返すならコナモンて……関西の常識?

全く期待していないモンティとの温度差がすごいのですが、自分が辛い時に誰かと話したり、励まされたりする事って、自然と心の支えになっていくものですよね。
明るく前向きなメロにモンティが救われていく姿が胸アツで、メロが居なければモンティは一体どうなっていたんだろう……と、思わずにはいられませんでした。

空回った言動のメロですが、正直な姿が周りの人に好かれ、メロの周りには素晴らしい仲間が集まります。
特に、ドラ(ドラ息子?)が良かった!
頼りになるし、クールな優しさに胸キュンでした♡

モンティのために頑張るメロの姿が、深い穴に落ち込んだモンティの心を軽くし、仕事の調子も上向きになっていきます。
モンティがメロを信じ始めているところも伝わってきて、グッときました。

とにかくアホっ子メロが可愛くて、3日でたこ焼き屋が潰れた時はメロと一緒に泣きましたよ……

人生は上手くいかないことの連続です。
美容師を諦めたり、借金を抱えたり、店が潰れたり、メロとモンティにも嫌なことがたくさん起こります。
それでも、愛する人のために何とかしようと必死に足掻き、周りの手を借りながら前に進んでいく2人の姿に勇気をもらえます。

ピアスシリーズだけあって、エロは多め。
メロの体はガリガリですが、なぜかそこにエロスを感じました。
「えっちする⁉︎しよしよ!」ってメロかわよっ♡

疲れている時、前向きになりたい時に読むと元気が出る作品なんじゃないでしょうか。
モンティの借金問題はすっきり解決しませんが、恋を飛び越えた大きな愛を感じて、読後感は良かったです!

12

ハッピーがいっぱい!!

ちょっとヘンテコな頑張ってる人に優しいお話。めちゃくちゃハッピー!

低温生き方不器用モンティ(飼い主)×陽関西人手先不器用メロ(ヒモ)

ヒモ!?タコ焼きで借金返済?
からお互いと周り、どんどん補完し合って…ほっこりキュン!えっちで可愛いがたっぷりでした!!

モンティとメロのやり取りがバシバシ決まってて、そこを読んでるだけでも楽しい。噛み合ってないようで噛み合ってる!
モンティは何にも興味ない感じだけど、真正面から甘えるメロを素っ気ない態度だけど丸っと受け止めて、エッチの時はがしがしくるとか!仕事バリバリで疲れてる様もそそられる。手先が不器用で凹んでるメロにズバッと刺さる言葉をくれるモンティも何かしら抱えててメロとの関わりで徐々に再生されてくのがこれまた良い!押せ押せいきあたりばったりなメロをいつでも迎えてくれる懐の広さ!!イイ男だよ~

メロも底抜けに明るくていじらしくて!奮闘する姿は応援したくなる!一緒にタコ焼き屋をやってく仲間も愉快!!友情!努力!勝利!!←帯より 飲食店出店への豆知識も増える(お得)くじけそうな時に力を貸してくれる友人っていいな。

友人の力もだけど、メロにはモンティ、モンティにはメロが何百倍ものパワーを与えてくれる存在になってて、ドキっとじんわりで益々好きになっちゃう!いじらくて愛おしい!!
エッチも可愛くて、2人が楽しく感じてるのがとても良い。

あとがきの、重荷を分け合うという言葉も染みました。明るくて楽しくて元気いっぱいのなかに優しさが広がってきます。

12

幸せが詰まってる

めちゃくちゃ良かったです~!

主要な登場人物に悪い人がおらず、読後は幸せな気持ちになりました。
よき飼い主とよきヒモから、恋人になるまで。

メロの、モンティを想っての行動がかわいくて可愛くて。
作中ではモンティが、メロの行動によって救われていましたが、読んでいたこちらもほっとしました。
こういう、悪いことを忘れさせてくれて、気持ちの切り替えをすることができる相手って最高ですね。

物語は、楽観的でさくっと行動するメロと、硬派に堅実に完璧にこなそうとするモンティの対比で進んでいきます。
メロの明るさには救われますし、モンティの溜め込み体質にはハラハラさせられ...

基本的には優しいお話ですが、落とすところは落として、しっかりと現実を見せてくれました。

モンティが、無事に借金を完済できるといいなあ。
一度はメロを手放そうとしたモンティが、悩んでなやんで、抱えた負債ごとメロと生きていこうとする姿勢、最高でした。

読後、速攻たこやき買いに走りたくなるはず。

11

よきヒモ

未散先生がJUNETピアスっ!?と驚いた作品。
ピアスってピンク大盛りなイメージがあったのと、
未散先生はエロ少なめでストーリーが深い作品が多いと思っていたので、多少不安になりました。

でも、主人公がヒモなので、たしかにえっちの回数は多いのですが、
人物が本当に魅力的で、心の機微が伝わってきて、ストーリーをしっかり読ませるお話でした。
ピアスのイメージが少し変わりました。

愛嬌があって前向きだけど、不器用でなんにもうまく行かないメロは、行き場がなく雨の中花壇に座り込んでいたら、広告代理店勤務のエリート、モンティに拾われ、そのままヒモになります。

これが、本当に理想的なヒモなのです。
ヒモに求めるものって愛嬌と癒やしとえっちだけで、金銭とか家事とか、そういうんじゃないよなと納得。
そういうのを求めるなら、最初からお付き合いをするし、ヒモは要はペットなわけで。
本文中でも、『くさくさして真っ暗な気分で帰ってきたとき、おかえりって迎えてもらえるようになった100万円、実質無料だろ』『俺は広告屋だから知ってる、人の気持ちを変えるのは一番難しいんだ』
とあります。
激しく同意します。

重すぎるプレッシャーで本来の自分を見失なっているときに、仕事で100%のパフォーマンスをするためには、この明るさで気持ちを切り替える、心の重荷をわけあうことが必要だったんですね。

あとがきにもありますが、『ひとりでなんでもできちゃう人は、自分という資源に頼りがちなので、
重荷はわけよう、たくさんにすこしずつ頼ろう』
本当にそう思います。

行き場がなく座っていたメロを拾ったモンティ。
多額の借金を背負って、モンティはヒモを放逐しようとしたけど、今度はそれを一緒に返そうと不器用なのにたこ焼き屋を始めたいメロ。
いつもつるんでいた友人たちが、メロのためにどんどん手を貸してくれて、行き詰まった状況がうまく転がっていく。

この本を読んで、誰かに頼ることって難しいけど、大切なんだなと実感しました。
一人で思い詰めずに、潰れる前に頼ろう。
身近な人が困っていたら、積極的に手を貸そう。

未散先生の作品は好きな作品が何作もありますが、
この作品も本当に大好きになりました。
こころがつかれたときなどに、
何度も読み返したい作品になりそうです。

10

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