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表題作初恋勝手に終わらすな

星谷友昭
25歳,リーマン
吉屋奏
25歳,美容師

同時収録作品2番目のひと

畑中弥
21歳,農学部に通う大学生
ユキ
27歳

あらすじ

会社員の星谷友昭は、高校卒業以来7年間音信不通だった
幼馴染・吉屋奏と偶然再会する。
あからさまにこちらを避ける奏と無理やり連絡先を交換するが、
送ったメッセージは既読にすらならない。
そんな中、奏と彼氏が言い争っているのを目撃した友昭は思わず仲裁に入る。
行く当てのない奏をどうにか自宅へ連れて帰るが、奏は苛立った様子で告げた。
「今必要なのはセックス 友昭には無理でしょ」
そう言って去ろうとする奏に友昭は――!?

作品情報

作品名
初恋勝手に終わらすな
著者
みよしあやと 
媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784832291645
3.7

(56)

(17)

萌々

(15)

(17)

中立

(5)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
12
得点
201
評価数
56
平均
3.7 / 5
神率
30.4%

レビュー投稿数12

久々に読み直しました

新刊時に購入から二度目の拝読。元々こちらは受けの容姿が好みで購入。
けど思ってた感じの性格とは少し異なったのであんまりそこはハマらず。けどもう一回読み直すだろうと保管してました。
見た目がタイプの受けでも私自身誘い受けとかあきらかに腹黒とかが苦手で( ; ; )なのでちょっときつい系の誘い受け要素があるところに、そこまでハマらず
また攻めの容姿も好みなものの思ったよりも流され侍のようなそんな雰囲気
みよし先生絵も好きだし読みやすいのですがこの作品は多分タイプで分かれると思いました

1

「本当に急展開すぎて焦る」←うんうん

幼馴染みだけど一方が避けまくってる状態からの再会もの。攻めの友昭が無神経一歩手前の気にしないタイプなので、普通に交流が始まってました。
受けも攻めもキャラははっきりしてます。ストーリーも面白いです。ただいろんなことが分かり辛い…。視点が移り変わるシーンとか、過去とシンクロさせたいシーンとか色々。場面転換が唐突で、何度もページを戻って飛ばしたページがないか確認してしまいました。大事な告白シーンでも、なんでいきなり30分前に戻る???となってしまい、萌えるはずのところが回想になってて集中できません。奏が作中で言う「本当に急展開すぎて焦る」というモノローグには、私も深く頷いてしまいました。
友昭の強引さは奏の素直さを引き出すには必要なもので、ぴったりのカップル。設定も萌える要素満載で、絵もすごく好き。もう少し分かりやすく描いてもらえたらなあと思いました。
巻末短編は何かの序章みたいなお話でした。二人ともビジュアル最高です。

1

信じることは難しい

幼なじみの奏と音信不通になってから7年、ずっと連絡を待っていた友昭は
髪を切りに行った先で美容師になっていた奏と
偶然にも再会するわけですが…
再会を喜ぶ友昭に対して奏はあっさりしているしなんなら嫌そうで。
そのふたりの温度差からなんとなく先が読めてしまったなと思いました。

自分の想いが叶うことはないと悟った奏は友昭から離れることを決め、地元にも帰らず連絡も断って…
友昭への気持ちを諦めるにはここまでするしかなかったのはわかるけど
奏の想いに全く気付いていなかった友昭のことを思うとちょっと複雑な気持ちにもなりました。

友昭が「好きだ」と言ってくるのを信じられずにいる奏ですが
友昭のどんなところを好きになったのかとかは描かれていないので
奏の友昭を好きな気持ちもいまいち信じきれないなと思ってしまった。

最後には想いが通じ合って幸せそうなふたりが見れるので良かったのですが
途中にモヤモヤするところが多かったです。

1

欲を持ったら変わってしまう

ん~ 最近攻めてますよね みよしさん
実はこっそり好きなんです

ただ 【エデンのうらがわ】【片想いとパレード】
あの辺りかお気に入りなので 最近めっちゃ攻めてるなと感じてしまうだけ?

幼馴染み拗らせ系と 超鈍感踏み込み系

片想いとパレードの 鷹也とももちゃんをパワーアップさせたくらいのグダグダ感と 捕まえれば逃げる 際限なく繰り返されるおいかけっこ感

手にしてしまえば離せなくなる
離される時が しあわせな今以上に怖くなる

欲を持った時点で 全てが変わったしまう互いの関係


若干雑味はあるんだけど 『恋愛対象』と意識した後の戸惑いとか 嫉妬 あまえ 想いの繋げかたやり取り 激しさの中に奥ゆかしさと言うか どんなに攻めた風にしてても みよしさんらしさと言うか

あれだッ!【年下彼氏に拾われました】の強引さと【片想いとパレード】の合体みたいな?

このお話だけで1冊だったらもうちょっと深く出来たんじゃないかな~?って思いながら みよしさんはエロ重視じゃなくてもいいのにな~なんて勝手に

時代はエロ部分が激しくないと売れなくなっちゃってるんですかね?

みよしさんらしい 相手に対する後ろめたさと愛しさ 想いすぎた優しさが詰まって空回りするエロ度薄めのお話嫌いじゃないので 無理して昨今のBLらしさ を求めなくてもいいのにな  なんて 好きだからこそ思ってしまう 欲?


悪くなかったんだけど なんかちょっと個人的に思うところあって
間に挟まってた「2番目の人」 あの後の彼らってどうなったんだろうね? めっちゃ気になるわ

2

初恋は終わらない

みよしあやと先生の作品は初めて拝読しました。
絵が綺麗です。攻めも受けもしっかりとした男性らしい体つきで、見た目も好みなタイプでした。

幼なじみの友昭(攻め)と奏(受け)。
高校を卒業するのと同時に奏が音信不通となって7年。
ある日、ふたりは偶然にも美容院で再会を果たします。
友昭にずっと片思いをしていた奏は関わりを避けようとしますが、そんな事情を知る由もない友昭は積極的に奏に絡んできて…。

タイトルから想像できるとおりのストーリーです。
長い間、攻めへの想いを抱えていた受けの気持ちに、攻めが応える、という展開。
…本音を言えば、こういう攻めってどこか好きになれないんですよね。
受けは何度も忘れようとさんざん悩んで苦しみ続けてきたのに、攻めはそんなことお構いなしで、楽しく人生を送ってきました。
そして、無自覚ゆえに「俺たち親友だよな」と線を引いてしまう。
で、いざ自分も好きになったら、じゃあ付き合おうって、いくらなんでも虫が良すぎやしませんか。
受けにとっては、自分も今まで攻めが付き合ってきたうちのひとりでしかなくて、飽きたら捨てられるかもしれない…という不安と闘わなければならないわけですし。

…とまあ、冷静になるとそういう感想に至ってしまうんですが、そこはフィクションの世界。
受けの一途な想いが報われるのってものすごくカタルシスを感じますし、やっぱり萌えるシチュエーションなんですよね。セオリーが分かっていても、きゅんときてしまう。
この作品でそう思えたのは、友昭も奏のことを、種類は違えど大切な存在としてずっと想っていたことが伝わってきたからかもしれません。

奏は、振られた相手にフェラをさせてもらったり、付き合っている彼にすがったりと、健気なキャラクターなのかな?と思いきや、すぐに手が出るような喧嘩っ早い一面もあって。
ときどき独占欲を見せるところもかわいい。
書き下ろしの、「こんなん女じゃ耐えらんねえな ざまあみろ」というセリフに、いままで抱え続けてきた想いがこもっていて、ぐっときました。
これからはもう逃げないで、友昭の愛を信じて幸せになって欲しいです。

ひとつひとつのシーンに尺がたっぷり割かれているので、ふたりがきちんと会話を交わしていたのがとても印象的でした。
幼なじみならではの、遠慮のない気安いやりとりもよかったです。
奏の元彼の剛がちょっとイヤな奴だったので、最後が彼頼みになってしまったのが残念でしたが。
悪い子ではないんですけどね…。彼も良い人に出会えるといいね。


同時収録は、年下ワンコ系男子×年上のお兄さんのワンナイトラブのお話です。
日夜クラブでその場限りのセックスを楽しんでいる受けですが、ある日明らかに場違いな男の子と出会います。
「このタイプは本気になられたらめんどくせえかな」なんて余裕を見せていた受けですが、攻めの不器用さと誠実さに惹かれていき…。
ここから恋が始まるのかな?と思ったのですが、ふたりはあっさりと別れ、そこでお話は終わり。
余白の残し方がとても美しく、その後が気になるふたりでした。

2

続きを〜

表題作の他にもう1つお話が収録されていました。

だからなのか、ちょっと物足りなかったです。
物足りなかったというのは、どちらのお話も良かったから、それぞれを丸々一冊読みたかったという意味です。だから萌評価でした。

表題作はまあ設定的にはありがちなんですが、友昭以上の相手を探そうとする奏の気持ちとか、今度は好き好き言われて怖がる様子にキュンと来ました。
友昭に彼女ができた時の奏の気持ちを考えると、とても切なかったです。

かたや友昭にも悪気は無くて、頭から奏の恋愛対象としての自分を除外してたのも理解出来ました。それでも毎年の年賀状を待つくらいには奏に執着してた事にも萌えました。


恋人同士になって2人で実家に帰って来た帰りの様子も良かったし、甘々なセックスも読めたけど、もっとその後の2人の生活も読みたかったです。


そして同時収録作の「2番目のひと」ですが、攻めの弥がとにかく可愛くて、遊び人のユキが絆され始めた所で終わってました。泣

その後が読みたいんだよ!って思わず叫びそうになっていました。泣

これから2人の間にあるであろう物語がとても気になります。続編出てくれないかな?

1

2人とも良かったね。

表題作の2人の想いが通じあってからが、すごく幸せそうでした。
こういう遠回りなら納得です。

ありがちっちゃありがちなすれ違いなんですけど、ウジウジした乙女思考受けが多い様な気がしますが、こちらの奏君は割とちゃんと男の子してました。
すぐ暴力振るうからじゃなくて、何というかよくわかりませんけど。
ちゃんと男同士の恋愛って感じがしたんですよね。
あーうまく表現できない!笑

2人が付き合い始めてからはすごく幸せそうで良い気分で読み終えました。

BLらしさを感じられて良かったです。

2

付き合うまでが長かった

ずっと友昭の事が好きだった受けの奏と、ノンケで明るくかっこつけな攻めの友昭が付き合うことになるまでのお話でした。
高校卒業以来、音信不通だった奏と偶然再会。そこで連作先を交換するも絶対連絡ないだろうと思い出待ちする友昭。すると、彼氏らしき男と帰っていく姿を目撃し、奏がゲイだった事を思い出します。
高校時代、ゲイと噂される先輩に奏が告白し振られますがフェラさせてとお願いし、している様子を友昭は覗き見していて、その後2人で話した時に『いくら好きな相手でももうこんな事すんなよ』と友昭が言います。
後に、当時なんでこんな事言ったのかと考えた友昭が嫉妬したんだと気づき奏の事が好きだと自覚するのですが、もし高校時代に気づけばこんな遠回りしなかったのになとも思いました。


後日彼氏とトラブっている奏を目撃し、帰るところがない奏を家に招くが、セックスできる相手を探せば泊まるとこも見つかるし満たされると言って出てこうとした奏を止めるためにセックスし、数日後友昭が気持ちに気づき告白するも嬉しいけど信じられない奏が距離をとって試したりいろいろしてやっと両想いになれました!
なかなか時間がかかったけど描き下ろしで上手くやっている2人の様子が微笑ましかったです。

2

初恋勝手に終わらすな

初作家さまで、タイトルと表紙の抱き留めてる描写に惹かれて購入しました。

幼馴染みの年季入った片思い系大好きなのも相まって買って良かった…!な作品でした。

絵もキレイで所々に胸に刺さる一言が多かったイメージです。(特に「お前の時間が恋に気づいたその日で止まっているのなら俺が今から迎えにいくよ」が好きです;;)
好きだと気付いた友昭の言動全てが個人的にどツボで最高でした、、人前でも距離感普通に気にせずな友昭…
そういう友昭にひとりで内心ドキドキしてるんですよね、クーデレかわいいなぁ〜!!なんかもう友昭すごく尽くす(しすぎる)良い彼氏になりそう;;この先がもっともっと見たい2人…とても良かったです〜!

4

初恋を拗らせた幼馴染みの世界が廻り出す

初めて読んだ みよしあやと先生の作品です。

こちらは、表題作の他に『2番目の人』が同時収録されています。

サラリーマン 星谷 友昭と美容師 吉屋 奏のお話。

高校卒業して7年目のお正月。
今年も音信不通の幼馴染からの年賀状は届きません。
幼馴染の18年間をそんなに簡単に捨てられるのか…友昭はやるせない気持ちでした。
正月休みも終わり、仕事が始まると髪が伸びたことに気が付きます。
予約していたヘアサロンを訪れた友昭は、現れた担当者を見て驚きました。
それは、音信不通の幼馴染 奏だったのです。

高校卒業後、大学と専門学校で進路がわかれた2人。
どこで何をしているのかわかりません。
しかし、2人が持っているのは、最強でありながらジョーカーにもなる「幼馴染」のカード。
そのカードを手元に残している友昭と手放した奏が再会したとき、止まっていた2人の運命が動き出しました。

連絡が途絶えたあの日から…友昭は奏のことを考えて過ごしていました。
そんなある日、友昭は奏と奇跡的な再会をしますが、奏は嬉しそうではありません。
なんとか奏を繋ぎ止めたい友昭でしたが、成り行きで奏を自宅に泊めることになり…。

一方、ずっと友昭のことが好きだった奏。
高校の時に友昭から「ずっと俺の大事な幼馴染で親友だよ」と言われたことで自分の想いは告げられなくなりました。
そして、友昭から逃げた奏は、友昭以上の誰かを探し、付き合い、別れる…その繰り返し。

どんなに好きでも想いは届かないと、必至に忘れようとする奏の想いが切なかったです。
本気の恋だからこそ、忘れたくても忘れられない。
初恋は心のどこかで燻り続けて、些細なことで再燃します。
「俺の世界は お前がずっといるか、ずっといないかでしか、もう廻んないんだよ‼」

中途半端な気持ちで向き合えば、また奏は傷つき、そして姿をくらませる。
…が、奏は「幸せ」でも同じことをするタイプでした(笑)
うーん、手放したカードと忘れたい初恋が手元に戻ってきたら受け止め切れないよね。
しかし、そんな奏をめげずに追いかける友昭がストーカーばりに素晴しかった(笑)
そもそも恋愛感情がなければ、幼馴染といえども、ノンケが男性を抱くことは難しい。
自分の気持ちに気が付いて本当に良かった。

このお話には当て馬が登場します。
奏の元カレ ササミロックのベース 剛くんです。
暴力行為はダメですが、友昭に協力してくれたから見逃そう(笑)
いつか剛くんの恋も叶うといいな。

Hシーンは、本編に2回、描き下ろしで1回あります。
本編のセックスは、どちらも甘さが薄いのでエロさも薄いかな…。
でも、いつも強気な奏の流した涙にはグッときました。
好きな人に抱かれたら幸せだよね。
この先も奏を泣かせられるのは友昭だけなんだろうな。

描き下ろし『お互い様と言うことで』
本編の2回目のセックスの続き。

同時収録作『2番目の人』
大学生 畑中 弥とユキのお話。
ゲイ専用のクラブで今日も一夜限りの男性とセックスするユキ。
ある夜、クラブで迷い犬のような大学生 弥と知り合い…。

とにかく弥がイケメンだった♡
弥には新しい恋をして欲しいけれど、ユキはビッチ過ぎるので心配です(笑)
続きが気になるラストでした。

幼馴染から恋人になった2人のラブラブ♡イチャイチャがもっと見たかったな。
それでも、偶然の再会から怒涛の展開の中にちゃんとモダモダや当て馬の登場があり読み応えがありました。
また、それぞれの気持ちを上手に表現していたので感情移入がしやすかったです。

個人的には、行方不明になった奏が居た場所が気になりました。
いつか、奏があの場所を選んだ理由を番外編で読めるといいな~。

気になっている方は、ぜひご覧ください。
幼馴染BLが好きな人にもおすすめですよ。

3

各話の扉絵も好き

↓最初からネタバレ含みます。

○表題作:初恋勝手に終わらすな
話の内容ではないのですがまず各話の扉絵がとても好きです。物語で触れられている以上の二人の幼馴染としての学生時代の姿を感じられます。またそれを気にかけている?のが友昭のみというところからも気持ちから目を逸らす奏と探し追いかける友昭という二人の関係性を感じられて良かったです。
ストーリーとしては友昭が気持ちを自覚してから比較的すぐくっつくわけではなく、友昭が頑張るターンが2話程あるのがよかったです。行動力があってストレートに思いを伝えるところも元カノに対してとっていた態度とは違うということがとても伝わってきて好きでした。書き下ろしの奏君から幸せが伝わってきてこちらまで幸せになれました。


○2番目のひと
私自身が圧倒的ハピエンが好なため、というのもありますが終わり方が少しだけ物足りなかったです。攻めがかなり優しく気がきく性格ゆえ名前を呼んだのかな…と思ったりそんな簡単に区切りはつかないだろうな…と思ったりしてしまいました。ただいつかはくっつくのだろうなと思わせるラストではありました!キャラデザが好きで今後の展開が見てみたいので続編出てくれないかな…

評価は神か萌2で迷ったのですが表題作が扉絵の感想を述べたくなるほど感銘を受けるという経験があまりなかったことと、単話の方も最初読んだ時はハピエンには物足りなかったのですが後々考えてみてこれは将来的にくっつくだろと個人的に確信を持てたので神評価にしました。

2

「王道」の良さが生きている。

みよしさんの絵柄が大好きでして。なので新刊が刊行されるとついつい購入してしまいます。

んー。
すんごい王道っていうのかな。BLならではの萌えを押さえた、っていう感じの作品でした。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。




主人公はリーマンの友昭。
高校を卒業し、大学の進学をきっかけに上京。中学の時からの友人である奏とは、高校卒業をきっかけに音信不通となり7年目。が、年賀状を送っても連絡がなかった奏と、客と美容師という立場で再会し―。

というお話。

BLって割と受けさん視点のお話って多い気がしていますが、今作品は攻めさん視点のお話です。

中学生の時からの友人である二人。ゲイゆえに奏の恋はいつも切ないものだった。その奏の過去を知っている友昭は、今はせめて幸せな恋を奏にしていて欲しいと願うが。

まあね、王道というかなんというか。
奏はずーっと友昭のことが好きで。
というお話なんですね。バッサリ言ってしまうと、ストーリー自体には目新しさはなく先の先までスーッと見通せる感じ。

が、その王道のストーリーが、美麗なみよしさんの絵柄で紡がれていく。絵が綺麗ということもありますが、表情とかしぐさできちんと彼らの感情が読み取れるので、言葉の裏に隠した感情が手に取る様にわかるのも良き。

正直に言ってしまうと、友昭が奏への恋心を自覚する過程が若干甘いというかあっさりしすぎている感は否めないのですが、彼らには中学の時からという歴史がある。そこも描かれているせいか、彼らの感情の軌跡が上滑りしていない。

こういう表現が正しいかどうかわかりませんが、クセがないっていうのかな。
タイトル、キャラ、そしてストーリー。
友昭が、奏の上に乗っかった状態で服を脱ぐシーンとか、口でゴムの袋を破るしぐさとか。
もう、これでもかと「王道」を極めたと言っていい作品ではあるのですが、いい意味で、王道の良さがきちんと出ている作品だったように思います。

ほぼ表題作ですが、短編が1話収録されています。
タイトルは「2番目のひと」。
その場限りの相手と身体の関係を持つことを楽しんでいるユキ。楽しんだら、それでバイバイ。

そんなある日、ユキは一人の青年にバーで声を掛けられる。「お兄さんとセックスしたい」とド直球で声を掛けられたユキは、興味心もあって、その男の子・弥くん(「あまね」と読む)の誘いに乗ることにするが…。

めっちゃ短いお話なんですよ。
が、すんごい良かった。この短さの中に、彼らの過去とか、想いとか性格がきっちりと描かれています。

弥くんは可愛いし、ユキの色っぽさがヤバい…!
続編を描いてほしいなと切望しています。

まさに王道、といった1冊ですが、ここまで王道の良さが生きている作品もなかなかない。多くの腐姐さまの萌えツボを刺激しそうな、そんな可愛らしい1冊でした。

9

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