ボタンを押すと即立ち読みできます!
厭世的な王国軍将軍×転生した美少年の、輪廻転生ラブ
大型新人小説家・小綱実波先生の代表作「背中を預けるには」
これは、絶対に読むべしだ、と天啓が。
あちらこちらの書店で探し回って諦めかけていたとき、遂に見つけることができてうれしかった。
それ以上の作品だということを思わずにいられなかった。
値段は決して安くはありません。流石は鈍器本というだけにあり。
ブルングウルト辺境伯家とファーノレン王家。
ブルングウルトのアウグストとマイアとの間にうまれた四男レオリーノ。
類まれな絶世の美貌を持ち、女性のような容姿。アウグストとマイア(両親)と三人の兄たちから半端ではない溺愛されていました。
そのレオリーノこそ、国のために殉職した赤毛の騎士・イオニアの記憶を受け継いでいる・・・少年時代から恐ろしい夢をずっと見るようになって・・・
イオニアは鍛冶屋の長男。イオニアはファーノレン王家の王子。お互いに惹かれ合います・・・しかし、身分の違いで到底許されぬ恋だった。思いを断ち切り、グラヴィスの盾になる、と決意。そして、グラヴィスを忘れるべく、イオニアはクラスメイトのルーカスと付き合っていますが、三角関係がとても切なすぎます・・・。グラヴィスを思うイオニアを見ると・・・本当にやるせない。
ルーカスもイオニアに思いを寄せています。
レオリーノはイオニアの殉職の真相を知ることになります。慰霊祭の日、裏切り者と対峠するも、逆に捕まってしまいます。
命の危機に瀕したレオリーノは
「ヴィー」(グラヴィスの愛称)
咄嗟に助けを求めていたら、かつてのイオニアの親友だったグラヴィスが現れ・・・イオニアを弔ったあと、厭世的になっていました・・・
レオリーノとイオニアは菫色の目を持っています。
菫色の目は類まれないですね・・・かつての英国女優エリザベス・テイラーのように。
そんなレオリーノを見たグラヴィスとルーカスは・・・
レオリーノは事故で少しばかり身体がひ弱で足も少し不自由。前世のイオニアと体格差は全くを持って違います。
ゲルマン系をモデルにしたファンタジー系。アウグスト、レオリーノの兄たちの登場人物の名前を見たら・・・
ブルングウルトのアウグストはレオリーノを溺愛。側近のフンデルトとレオリーノのやり取りにはほっこりとします。
輪廻的で半端ではないほどのシリアスなストーリーです。
複雑な人間関係など抱えている背景が見え隠れ・・・
小説を読むことから10年近く離れていて、最近また人気作や話題作から順に読んでみているのですが、正直に言います、今年読んだ中で一番面白かった!!!!
表紙とあらすじくらいしか情報がない中で、私が表紙を見てまず思ったのが儚くて陶器のような美少年の受けと正統派美形の王子様のような(ただしくは王弟)攻めだな……でした。
個人的な好みでいうとその時点で外見に関してはそこまで刺さっておらず、萌えられるのか判断がつかなかったのですが、この作品がおもしろいという評判は私の耳にも届いていましたし、ちるちるさんでも神評価が多かったのでその2点を信じて読み進めることに。
予想のはるか上の面白さで興奮してテンションが上がっています。笑
鈍器BL小説というと、あれとあれとあれとあれと...とお詳しい方はすぐタイトルが浮かぶ圧倒的な厚みと重さがありますよね。
読むのも遅いしブランクもある私は、いつもまずその厚みに怯んで、これを読むのに何日かかるんだろう大丈夫かな?と不安を抱えながらページをめくり始めるのですが、この本はのめりこんでしまってこんな私でも一日数時間づつで4日で読めました。
普段の私なら1週間くらい必要だったと思うので、半分以下の日数で読み終えたことでいかに楽しかったか伝わると嬉しいです。
まず文体と表現が読みやすい!
レオリーノはイオニアという青年が亡くなった日に彼の意志と目を継いで生まれてきた子なので、それもあってか章ごとにレオリーノ→イオニア→レオリーノ→イオニアと交互にお話が展開する構成となっていました。
レオリーノはイオニアの記憶の夢を見てイオニアの記憶の欠片を集めていくのてすが、同じく読者もそこからパズルのピースを集めていくことになります。
レオリーノはお人形のようだとか妖精だとか天使だとか言われているくらいのキラッキラな美形なんですが、嫌味のない愛らしさと純朴さ、芯の強さと庇護欲をそそる世間知らずさを内に持った素直な子で、絢爛豪華な外見とはギャップのある素朴な内面を持っているのが魅力です。
天使や妖精という表現は描き方によっては、妖精…!(笑)天使...!(笑)ってことになりえないと思うのですが、なるほど多分こういうことだな?ということが文章から伝わってきたので、私はその形容も受け入れられました。
天然とは違うんですが、箱入り息子すぎて世間知らず故に浮世離れした一面がある子です。
いい子で愛嬌があるので応援したくなります。
そして、とある事件で死にかける怪我をして足が不自由であり、イオニアの記憶があるからこそせつない思いもする立場でもあります。
私の僻でもあるんですが、もういないあの人を重ねられてちゃんと自分を見てくれているのか分からない!今誰を見てるの、自分を見て!……っていうのが好きで。
そんな葛藤に苦しむ姿ってつらいんだけど、スパイスになって美味しかったです。
そしてまた美味しいのが、生前のイオニアはグラヴィスとルーカスの両方から求められていた立場なのです。
三角関係!!!!大好き!!!!
その生まれ変わりかもしれない存在のレオリーノに対して執着を見せて、レオリーノ、イオニア、グラヴィス、ルーカスの四角関係要素のようなものもあります。(レオリーノはルーカスに対して全く恋情は抱いていないのですが)
そこからグラヴィスとレオリーノが恋を感じだす気配が流れ始めるのですが、イオニアの存在というものが2人の中にあるせいで、レオリーノ、グラヴィス、イオニアの三角関係みたいな...イオニアの影がちらつきながら進んでいくんですよ。
しかも、レオリーノは兄の嫁の兄であるユリアン(美形のモテ男。浮名高い公爵家嫡男)からも求婚されていて、そちらもそちらで押してくる。笑
男同士の結婚がありな世界線なのですが、公爵家や王族なんかの位の高い人はさすがに男を嫁にすることは通常ではないようで...でもユリアンはそれを押し切って嫁に貰うことを親族に了承させてしまった強者なんです。
レオリーノを巡って矢印が交差する逆ハーレムのような状態。
レオリーノとグラヴィスは両思いだし相手以外に興味がないのですけど、そんな周りの求愛のお陰で恋を自覚したりする。
多角関係に激しく萌えるタチなので、すごく楽しませてもらいました。
そしてグラヴィス、この方がレオリーノにする仕草がキュンでした。
きっとこの方に送るべき言葉はかっこいいなんでしょう...美貌の主だし!
でもそれよりなんだか可愛くないですか???????
膝の上にレオリーノを乗せて子供をあやすみたいにゆすってみたり、頭に顎を乗せてみたりetc.……。
かと思えば庇護欲や嫉妬心や独占欲でバチバチに男を出してくるので、端々でときめかせてきます。
えっ、いい!
グラレオお似合いすぎる...!
そういえば、読み始めた頃は物語冒頭のシーンはこの巻のどこかで出てくる場面なのだろうと思っていたんですが、別の巻でやっと読めるまだ先のシーンが描かれているんですね。
うわーあとで読み返したくなる書き方だ~!!
早く辿りつきたいな。
あと、ちょっと衝撃だったことがあるんですよ。
グラヴィスがイオニアを抱いた時、閨教育で女性とは経験済みだろうと分かっていたけど、男とも経験済み(?!)だったというところ。
えっ?!て2度見しちゃいました。
「これほど強烈な快感を、どんな女からも、男からも、得られたことはない。」って、そういうことですよね???
イオニアが亡くなったあとは赤毛の体格のいい男と寝たりしてるらしかったけど、イオニアを抱く前も男娼とか抱いてたのかな。
これはすごい小説を読んでしまいました…
読了後、興奮冷めやらぬ状態で夜中に読み始めたのですが、ページをめくる手が止まらず、結局徹夜で一冊読み切りました。
ファンタジーものでこんなにも胸が震えたのは、いつぶりだろう…?初めてかな?と思うぐらい、トイレに行く時間も惜しくなるぐらい面白かった。
生まれ変わっても、以前の自分とは似ても似つかぬ小さく非力な姿で、これでは以前のようにヴィーを守れない。。と打ちのめされるレオリーノの描写に胸が痛みました。
メインCP2人ももちろん魅力的なんですが、
個人的に胸をグッと掴まれたのは、当て馬役のルーカスですね。。
心はあげられない、心はヴィーのもとにある、と言うイオニアに対して、そんなお前ごと愛してるから構わない、と言ったルーカス。
海より深い愛情と言えるのでは……
生まれ変わったレオリーノに襲いかかってしまうのは許せないことだけれど、イオリアを想うその気持ちの強さに胸を打たれて、涙が出ました。
はぁ…読了後の余韻冷めやらぬ今ですが、
続きが気になりすぎるので、これから2巻に突入したいと思います。
こんなに素敵な作品に出会えたことに感謝です◎
お値段とシリーズの冊数を見て、購入を躊躇してましたが…買って良かったです!面白かった!
レオリーノが幼い頃から、何度も同じ人物の夢を見る。イオニアという青年の幼い頃や大切な人との時間、そして彼が戦争で亡くなる日。様々な時間を、夢で追体験していく。多くの犠牲があった過去の戦争でイオニアは亡くなったが、仲間の裏切りを亡くなる直前に知ってしまう。イオニアの夢と、それに関わる事件で黒幕が別にいた事実を知ったレオリーノは動き出す。
夢で見る前世のイオニアは、体格も良く力があり王弟グラヴィスの盾として戦う軍人だった。対してレオリーノは、前世に関わる事件で足が満足に動かなくなってしまい、またその美貌が原因で独り立ちも難しく、身体が弱いせいで戦うこともできない。父や兄達は身体も大きく戦う戦士なのに…。イオニアを想っていたルーカス、イオニアと両思いだったが決して結ばれない恋だったグラヴィスに、自分の中のイオニアを期待される程、自分の存在が消えてしまう事やイオニアと似つかない身体を失望される事を恐れてイオニアの記憶があると言えないまだまだ幼いレオリーノが悲しい。
イオニアの記憶と、レオリーノの現在とを行き来するのは最初は混乱してしまいましたが、慣れると問題ありませんでした。
世界観を知る為の1巻目ですが、引き込まれました。
レオリーノの健気さと、幼いレオリーノに執着するいい大人2人を堪能し、次巻へ続きます。
評価が高いので買ってみました。
あらすじをを見る限り、好きそうな感じだったのですが、読み始めてすぐに違和感が…
言葉選びが気になるというか文章が稚拙というか…
背伸びして頑張って書きましたという印象。
セリフも世界観や人物設定に合っていなかったり、あまりにステレオタイプな口調だったり。
コメディならいいんですけどね。
一旦気になりだすと設定から地名・人名まで全てが安っぽく感じられて、しらけてしまいます。
そのあたりに言及している方が少ないので、ほとんどの方が気にならないのだと思いますが…
残念ながら私には合いませんでした。
巻が進むと変わってくるのでしょうか?
ストーリーは嫌いじゃないしボリュームもあって長く楽しめそうなのに、物語自体に入り込めず、読み進めるべきか迷います。