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表題作ジェラシー 5

大和明虎,大和会花村一家組長代行→27年後
櫓木卯一,21歳→48歳

その他の収録作品

  • オールドボーイ
  • あとがき

あらすじ

松見と明虎、長すぎた兄弟の確執についに終止符が! 一方「家族」になれず、居場所を見失った卯一は、最後の夜を過ごした後姿を消すーー。ヤクザな男たちのどうしようもない恋の歌、ついに完結!!

作品情報

作品名
ジェラシー 5
著者
スカーレット・ベリ子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
シリーズ
ジェラシー
発売日
電子発売日
ISBN
9784403667794
4.3

(101)

(71)

萌々

(14)

(8)

中立

(1)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
19
得点
436
評価数
101
平均
4.3 / 5
神率
70.3%

レビュー投稿数19

最高。それしか言葉が出てこない。

『ジェラシー』の5巻目にして完結編。

そもそも今作品は『四代目・大和辰之』のスピンオフ。『四代目~』の主人公の辰之を凌辱した櫓木さんを描いた作品なので、櫓木さんがあまり好きじゃない、という方もいらっしゃるかな?

快楽に弱く、執着気質で自分が欲しいものはどうしても手に入れたい。自分の安全には無頓着で頭はいいけれど、いやそれゆえにか。ぶっとんだ行動を起こすこともしばしば。

そんな複雑な内面を抱えた「櫓木」という男の人生を描いた作品でした。

前作から引き続いての松見さんとの直接対決ですが、きっちり片が付きます。
二人の男たちの、兄弟たちの決着がムネアツです。明虎さんの男気がカッコよかった。

そして、明虎さん×卯一の2人の行く末は―。

卯一の想いに思わず落涙しました。
彼は全身をかけて明虎さんを愛したんだなあ…。切ないです。
卯一が明虎さんの幸せのためにできる唯一のこと。それを、彼はした。

明虎さんには守るものがたくさんあって、立場が違う二人は自分の想いだけで突っ走ることはできなかった。深い深い愛情に、胸がぎゅーと痛くなりました。

そして時は過ぎ、27年後。
二人は再会して―。

『ジェラシー』の1巻で登場したハチ。
もしかして櫓木さんとハチがくっつくん?とか思いながら読んでいたのですが、ああ、なるほど!という展開でした。

なんていうんですかね。
読み込めば読み込むほど卯一と明虎さんさんの深い愛情が読み取れて、二人の間に育った信頼関係とかも読み取れて、それ故に突っ込みどころもなくはないんですよ。

『四代目~』で櫓木さんが辰之を凌辱したのは何でだったのかな?
卯一にとって、明虎さんは辰之をエサにおびき寄せる存在にはなりえないんじゃないんじゃないのかな、とか。明虎さんの手を離したのは辰之という子の存在も大きかったのだと思うし。

けれど「櫓木卯一」という複雑な男のとる行動は突拍子もない。そして辰之の懐の広さは半端ない。から、それもありか?と彼らに納得させられちゃう凄さが、あります。

卯一が欲しくて仕方なかったもの。
それは、どうしても手に入れることができなかった。
けれど時を経て、彼は彼自身の中に答えを見つけ、そして手に入れた。

ベリ子作品にしては、今作品はエロは控えめ。
が、その控えめさがまた良い。二人の間にあるものは愛だけなのだと。
そういう想いが、愛情が、くっきりと浮かび上がる、そんな濡れ場でした。

今作品は卯一、明虎さんといった二人のカッコよさはいうに及ばず。
明虎さんの妻の麻巳さん、松見さん、浅生田。そして、麗華ちゃん。
みんなみんな、クソがつくほどカッコい。

『四代目~』を読んだとき、まさかこんな結末が卯一に待っているとは思いもしませんでしたが、ここまでストーリーを考えてベリ子先生は『四代目~』を描いていたんでしょうかね?すごいなあ…。

あ、あとは浅生田。
彼も幸せにしてあげて欲しいな。
ベリ子先生、ぜひとも彼メインのスピンオフを…!

今巻の表紙も最高。
ピンク色の背景に、「今」の卯一に、彼を後ろから抱きしめている白髪の男性。

もう何からナニまで素晴らしかった。
文句なしの神作品。これからも、みんなが幸せでいて欲しいと願っています。

22

大満足の最終巻!

ひとつ前の4巻、正にタイトルの通り嫉妬のお話だー!って思った。感情昂って泣いちゃった。
感想書きたかったのに、書きそびれてしまった。
今回こそ、この昂まりを書き残しておこう。

初っ端から絶体絶命!どうすんだ?!ってとこから。
明虎さんは、無茶する人だなー。
で、ここまで続いた松見と明虎の拗れた仲。

戦った後敵が仲間になるJUMPマンガの主役みたいな性格の明虎さんに、呆れながら敵わないと松見が思わされ終結。

あんな事あの場面で言えるなんて、いろんな意味で
凄いオトコだよ。その場に居たみんな驚きの声出してたもんね。

昭和の懐のデカい人物って感じする。
これでこそ大きい組織のトップ!って感じの。

で、一人惨めで悲惨な卯一。
麻巳の立場ならああ言うのは、当然。
今までが聞き分け良すぎる妻なだけ。
今回の事がきっかけで噴出してしまったらもう我慢したく無いよ。
だって卯一は、夫の愛人で夫と2人で危険な道選んでしまいそうな人物だから遠ざけたくなるよ。
麻巳は、賢くて愛ある人だから卯一の事も今まで考えてあげてたりしてほんと出来たオンナなんだよ。
麻巳さん、好きだー!カッコいい。

大和家の親子関係が崩れたきっかけの話、
子どもながらに気を使ってた明虎少年すごない?
こんな話立ち聞きしてしまったらもう、
松見は器の違いを思い知るしか無いよ。

で、麻巳さん卯一の為に動き出すんだよ。明虎、麻生田、松見と話して自分の気持ちも決着つけて。
この作品中1番カッコイイキャラは麻巳さん。

麻巳と松見のお膳立てで再会できた明虎と卯一。
惹かれあってるのに、お別れのSEXが切ない。
濃厚ですごく長い。
ベリ子先生がこの2人のシーンを大切にじっくり描かれただけあって心に響く。

この後、場面が現代に戻る。
麗華ちゃんとの血の繋がりの秘密、ハチが何者なのか、麻巳さんがなんで亡くなったのか、全部回収される。
麗華ちゃんとハチの関係性もとてもいい。
父に言えない悩みもハチになら言える。
ハチから父に伝えられて、麗華ちゃんの問題が解決されて、2人の潤滑として必要な存在になってる。
3人で擬似家族。

明虎と卯一、数十年ぶりの再会。
2人のドキドキが読んだらこっちにも伝わってくる。
はぁー、オヂサン達かわいい。
麗華ちゃんの粋な計らいで、素敵な夜を迎えられた2人。オジサンここでもかわいい。

あー、もうめちゃくちゃよい終わり方でした。
5年間ベリ子先生連載お疲れ様でした。
素敵なお話生み出してくださり、ありがとうございました。
ツイッターで、虎と卯の読み切り、どこかでまた描くと仰ってたので、楽しみに待ちたいです。

ジェラシー、何度も読み返したい作品です。

11

たまらなく好き!

終わってしまい寂しいです。

麻巳さん最後のコマまでかっこよかったな。
彼女がいても同じ結末だったのか、、そこは考えてしまうところです。


一直線に明虎さん!だった卯一が身を引く決心をして。
離れる前の2人。確かめ合うように求める姿が何ページにも渡って描かれていて圧巻。
切羽詰まった様子が伝わってきました。ほんと一緒に死んでしまうんじゃないかと思うくらい。

そして時は流れ…感動の再会!!ではなくあまりにもさらっと。それが2人らしくて思わずふふっと笑ってしまいます。
でもハチの存在理由を知って、明虎さんなりに心配していたんだな~と。
確証が欲しくて探りをいれていたとはなんともかわいい。


卯一が「四代目~」で24歳の辰之に、出会った頃の明虎さんの年齢だ。と言っていたので明虎さん51歳くらいなのか…(卯一と年の差3歳?)
最後ホテルでの触れ合いも全部見たかった。
おじさん同士とか特に惹かれないのにこの2人は見たいよ。
明虎さんサイドの27年間も知りたい。なんで27年も…。


「四代目~」の時は想像も出来なかったんですが、読めば読むほど卯一のこと好きになり自分でも驚きました。
21歳の卯一も現在の卯一も好き。明虎さんの前では一人称が”僕”に戻っていたのがたまらなかったです。

読み終わって5巻と1巻表紙を見比べたり。どっぷりと世界感に浸れる作品でした。

賛否両論ありそうだけど私は大好きだ~!!

いつかまた大和会のお話しを読みたいです!
たつのこ保育園も気になる(笑)

10

裏社会で生きる男たちの愛の賛歌

ジェラシーシリーズついに最終巻。
男と女、時には男同士、血縁同士の間に生まれる己の矜持と意地の張り合いにも決着がつきます。
フィナーレに向かい、疾走感と伏線の回収にはとてもスッキリした気持ちになりました。
先生が告知していた通り、最後は必ずハッピーエンド!と仰っていたのでどのように終わるのかとドキドキしていました。けど本当に感動的な結末です。

ジェラシーが大好きな理由の一つに、サブキャラが本当に素敵な方たちであること。特に麻巳さんが1番男前で本当に魅力的な人。この人のおかけでジェラシーっていう作品に深みを増してるなと思います。

また少し時間を置いて一巻から読み直そうと思います。あー素敵な作品だった!ありがとう!

7

27年に渡るこじらせた恋

完結おめでとうございます。
すごくよかった…

四代目~の当て馬男にこんな過去があったとは…という感じです。
四代目~の最後で辰之と盃をかわして傘下にはいって終わりだったので、報われないのかな、と思ってそれもまたよしだったのですが、まさかまさかのラブ完結。

おじさんたち…27年はこじらせすぎなのでは…ですw
愛し愛され振り振られ、極道ものなので暴力のあれば裏切りや死もある。
再生の物語性ではなく、こういう人生を送ってきた人の物語という感じですごかったです。
いやーほんと、人は老いて守るものがあるとまるくなるんですかね。
根はかわらないけれど。

映画のような作品です。

4

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