単行本版
この“逃避行”が終わるまでは 好きでいさせて。
イケナイ雰囲気漂う怪しい年上の男に懐いちゃう男子高校生。
この構図だけで白米百杯は食える。
斑鳩(受)が、謎だらけのヒロセ(攻)のことを知りたくて色々質問するも、のらりくらり躱されてはモヤッとするのが可愛い。
口端についた食べかすを拭い取られただけで、大人の男の手の感触に意識がいって真っ赤になっちゃったり、「背小さくて可愛い」って頭ポンポンされて好きを自覚するのも愛おしい。
それを無意識に実行するヒロセも良い攻め。
年上×年下によくある、年下の告白に対して「それは勘違いだよ」からの傷つく受けが見れて大満足でした。
作家買いです。あがた先生の作品、とにかくえが綺麗で美しい。大好きです。
あがた先生の描く、真面目で優等生なピュア黒髪受作品、いくつかあルのですが、どれも違ってどれも好きです。今回の作品もとてもかわいい受でした!
大企業の息子、世間知らずも相まって同級生とはあまり馴染めず、な生活を送っていたけど、あるアパートでなにかから逃げている男「ヒロセ」と出会って変化がおきる、という話。
ヒロセのことが気になって気になって、だいぶ怖いこととか考えたりしながら読みすすめました。
上下巻にわかれていてt、上巻は、はじめの普段の姿とか、ヒロセとであって変わっていく気持ちの変化とか、惹かれていく感情とかが丁寧に描かれています。
ヒロセ、悪い人には見えないけど、あまりよくわからない。それでも世間知らず故に、はじめには特別で素敵に思えちゃうんだよね。大丈夫かしら、とドキドキ。謎の保護者目線で読んじゃった。このあたりの感情や心理描写もとても丁寧に描かれているから、どんどん読みたいって思えるし読んだ後の満足感というかそんな感情がしっかりもてるんだろうなぁって思う。本当にお上手。
色んな意味でもう引き返せない感じのところで下巻に続きます。
年齢も仕事も、本当の名前すら知らない大人の男への恋…。
決まりきったルーティンの中に突如として現れたイレギュラーな存在。自分の事を何も知らない相手との居心地のよい会話。
高校生のはじめにとって、大人のヒロセのちょっとミステリアスで、だけど言葉の端々から伝わる悪い人じゃない優しさが魅力的に映っています。この年代の子特有の大人への憧れ、まして友達同士の関わりがほとんどなくて自己的過保護になって冒険した事がないはじめには余計自分とは対極の存在で珍しく映ったんだろうと思います。
危ない事をしているのを自分でもわかっているのに興味の方が勝って覗いてしまう穴のような、そんなドキドキさが前半から伝わってきました。
ヒロセに大人の男、恋心を自覚してからは優秀な優等生とは思えないほど大胆な行動をしていて、とても可愛いです♡♡
途中登場する猫のエピソードが「そうくるか…!」と唸りました。はじめだけでなく、ヒロセサイドの感情が見え隠れしていて、はじめと一緒に居てはいけないと過去の自分を思い出しながら、はじめとの律している大人な部分が伝わります。
手を出してしまったら終わりって頭では理解してるはずだし、ギリギリのところで理性を保っていたと思いますが…はじめのあんな可愛い姿をすぐ隣で聞いていたら( ◜ᴗ◝)
抑えられるはずがないんだよなぁ!(いいぞ)
紙 白塗り
上巻ははじめの抜きだけで、Hはありません。
精液の飛ぶ描写が少し大袈裟に感じますが、ストーリーが綿密に練られていて2巻どうなるのか、と先が気になる展開です。
普段読まない分野、30代×高校生にチャレンジしてみて良かった!人物以外の絵の描き込み量がすごく多くて驚きました。
ヒロセと最初に出会うシーンはお互いの良さを絵でしっかり表現してくださっているので、ただ会話をしているだけなのに読んでいてBLセンサーが振れ始めドキドキします。
丁寧に展開していくストーリーが、全く違う環境、年代の2人が惹かれ合うスピードにピッタリで嫌悪感なく読めました。
電気もきてない取り壊し予定のアパートで黒髪同士が会うので絵面が黒っぽいのですが、その暗さがそれぞれが抱えている「生きづらさ、悩み」とリンクし、インモラルな雰囲気にプラスに働きゾクゾクします。
上下巻読んだ後にレビューを書いてます。振り返れば内容の割にやや長かったなとも思うのですが、しっかり楽しめました。長い分はじめ(ユキ)の可愛さに説得力が生まれますしね。ヒロセも愛着が湧いちゃうよな〜という説得力。お金持ちのお坊ちゃんが〜とか、追われてる叔父さんとの逃避行みたいな設定と展開に目新しさはないものの、面白いから何度も焼き直されるともいえる。あがた愛先生の絵が可愛くて安定しているので、だからこそ読める。