熱砂の王子に、甘く囚われて。

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アラビアン・ファーストラブ ~煌陽王の花嫁~

Arabian first love

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表題作アラビアン・ファーストラブ ~煌陽王の花嫁~

カリム・ビン・サディアマーハ・ハディル,22→30歳,デルアン王国の第二王子
佐倉隼人,21→29歳,大手文具メーカー「ブラッサム」の社長令息で社員

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

隼人には忘れられない恋がある。イギリス留学中に出会った、アラブ系美丈夫カリムとのひと夏の恋だ。家出中の彼と南フランスに暮らし、夢のような日々を過ごしたが、ある日突然、彼は姿を消してしまった。 八年後、二人はデルアン王国で再会する。カリムは実は、第二王子という高貴な身分だった。「何度も諦めようとした。だが……」。切なげにあの日の真実を話すカリムに、隼人は……。

作品情報

作品名
アラビアン・ファーストラブ ~煌陽王の花嫁~
著者
ゆりの菜櫻 
イラスト
兼守美行 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
シリーズ
アラビアン・プロポーズ~獅子王の花嫁~
発売日
電子発売日
ISBN
9784065247082
3.6

(18)

(4)

萌々

(7)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
64
評価数
18
平均
3.6 / 5
神率
22.2%

レビュー投稿数6

安定のアラビアンシリーズ第6弾✧*。

アラビアンシリーズ第6弾。デルアン王国第二王子カリムと前作の主人公の律の兄、隼人のお話。 フランスで出会い恋に落ちる様は素敵。だからこそ、あの別れは辛かった。隼人にはトラウマになるのも再会して警戒するのも当然。なのに普通に接してくるカリムにはイラッとしました。事件に巻き込まれたのは不運だけど、事実を知れて良かった。カリムには人生のヒントをくれた隼人は特別で、真摯に想いを伝えるカリムは誠実だった。隼人にとっても離れられない大切な人なので、素直になり想いが通じて良かった。ハラハラしつつも甘くロマンチックなお話♡(❁´◡`❁)
プライベートアイランドはロマンチックの一言。ここにもカリムの想いが詰っててときめきました。兼守先生のイラストが甘く美しくて眼福でした✧*。

8

弟CPより断然好き

ゆりの先生の作品はこちらのシリーズよりは、「パブリックスクールの恋」の方がどちらかと言うと好きなんです。

そして前作の「アラビアン・ハーレムナイト ~夜鷲王の花嫁~」があまり好きで無かったので、今作はとても不安だったんです。
でも読み始めたら杞憂でした。弟CPのリドワーンと律より、こちらのカリムと隼人CPの方が断然好みでした。

何よりお互いにずっと8年間忘れられないでいた、一途な二人の関係がとても素敵でした。
とは言っても知り合った南フランスでのシーンがやたら長いので、いつになったらデルアン王国の話に移るのかと焦ったくなったのも確かでした。

でもカリムと隼人の南フランスの観光シーンが素晴らしくて、旅行に行った気分になりました。思わずお菓子の「パパリヌ」を検索しちゃいました。笑

デルアン王国に舞台が移ってからは、カリムに想いを残しながらも素直になれない隼人と、そんな隼人を真っ直ぐに受け入れようとするカリムにキュンキュンしました。

カリムがどうして隼人に惹かれたのか、急に隼人の前から消えたのはどうしてなのかとか、カリムの隼人に対する思いがとても素敵なんです。

終盤の隼人が巻き込まれた事件や、王族ならではの豪華さとか、このシリーズならではの面白さもありました。弟CPもこちらの作品でちょっとだけ好きになりました。

3

南仏描写が素敵だった!

毎度おなじみといっていい「アラビアン」シリーズ。
6作目ということで、デルアン王国の王子×日本人(日系人)も6組目。
毎度ですが、デルアン王国ってやたら年頃の王子ばかりなんだな、あと何人くらいいるんだろ?
おまけに日本人ばかり(それも男)とばかりカプ成立してすごいな、超親日国すぎるだろ思うのもお約束。

出会った当時の舞台が南仏で、そこの描写がすっごーく素敵だった!
観光気分が味わえたし、私も行ってみたい!と思わせるものがありました。

二人が初めて出会った時、攻めは身分を隠してカフェでバイト中。
攻めは「自分でカフェを開いて、そこで毎日一生懸命働いて、普通の幸せな人生を満喫したい」と語るんですね。

望めば島だって買い取ることが出来る男の夢としては、なんてささやかなんだろうと思うんだけど、ごくごく平凡でささやかなものだからこそ、王族として生まれついた攻めには一生叶えることができないという事実に妙にキュン。
何者でもないただの男として過ごせた南仏での暮らし、そして受けと過ごしたひとときは、攻めにとっての「ローマの休日」みたいなもんだったんだろうなぁ……と。

一方で受けからすると、ようやく身も心も通じ合い確かめ合った翌朝に攻めがいなくなるなんて、そりゃねーーーーーーわっ!!!!ですよね。
マジで可哀想。

だから八年後に再会した時、何故自分の前から突然消えたのかと聞きたい気持ちでいっぱいだろうに、なんでも無い顔を保ち続けることで、「お前なんかとっくに過去の存在」であることを見せつけてやろうとする受けの意地が、可哀想だけど応援したい気持ちでいっぱいになりました。

個人的にはもっと肘鉄くらわせてやってもいいと思ったけど、好きな気持ちが残り続けたまま好きな相手を拒絶するのも辛いと思うので、受けも頑張ったと思います。

前作の主人公の兄が、今回の主役ということで、ちょいちょい前作のカプ&子供が登場するんだけど、未読でもまぁ楽しめました。
(5作目は、登場する子供の事情と登場する女性の思考回路が自分の地雷っぽいので、あえて買ってません。)
個人的には、前作カプに興味がないためブラコン設定とか特にいらない……と思ってしまったのも事実です。

1

甘々かつゴージャス

ゆりの先生の「アラビアン」シリーズの6作目。
前作『アラビアン・ハーレムナイト ~夜鷲王の花嫁~』の受けさんの律を愛してやまない(ブラコンともいう)の兄・隼人のお話。

大切な弟の律が、男に、しかも日本から遠く離れた異国の地であるデルアン王国の第七王子という身分の男のもとに嫁いだことをいまだに許せていない隼人だが、仕事を兼ねてデルアン王国を訪れることになった。

愛する弟と、弟の息子であるアミンと再会し嬉しさでいっぱいになる隼人だったが、彼はそこで会いたくなかった、再会できると思っていなかった人物とも再会してしまう。8年前、1か月のバカンスを共に過ごした最愛の男・カリム。彼は実はデルアン王国の第二王子で―?

というお話。

展開としては律のお話である『アラビアン・ハーレムナイト ~夜鷲王の花嫁~』とよく似ています。王子であるという身分を隠し恋をして、けれどその身分ゆえに袂を分かち、そして再会して。

前半は彼らが恋をした8年前。
このシーンが割と長いです。南仏が舞台で、二人が少しずつ心を通わせていくシーンがしっかり描かれている。それ故に、身分を超えた愛を紡いでいった過程がじっくり描かれているんですね。

が、別れは唐突にやってくる。
隼人からすると、あっさり捨てられたような感じ、っていうのかな。

なので、再会して、すぐに甘い空気が漂うのが個人的には納得いかなかった、というか。かつて愛し、心も身体も受け渡した相手に捨てられたと感じた隼人が、再開後にカリムをあっさり受け入れちゃう。個人的な好みではありますが、もっと突っぱねてほしかったし、もう少し波乱があった方が読みごたえがあるんじゃないかと思いました。

が、それ故にシリアスな展開になることはほぼありません。
恋愛という軸で読んでも、あるいはデルアン王国で勃発している不穏な事件に関してもカリムの圧倒的なスパダリ感に満ち溢れていて、そのスパダリさでもってあっさりと解決に導いていくので、甘々なお話がお好きな方やそういう作品が読みたいときにはぴったりな1冊かと思われます。

「アラブもの」って最近あまりお見掛けしない気がしますが、王道の、これぞ「アラブもの」というゴージャスかつ甘々な攻めさんを堪能できる、そんな作品。そこに兼守さんの描かれる美しい絵柄が加わることで一層華やかな感じ。

海外旅行ってしづらい昨今ではありますが、南仏やデルアン王国の描写が緻密で旅行に行ったかのような臨場感があるのも楽しい1冊でした。

5

ブラコン

先生買い。アラビアンシリーズ6作目で5作目の受けである律のお兄さん隼人のお話でした。隼人のブラコンぶりが楽しかったですが、めっちゃ萌えたとまではいかなかったので萌にしました。フランスの様子が結構出てくるので、海外の様子なども楽しみたいわ!という方にはよいかも。本編230p弱。

可愛い弟の律のいるデルアン王国へ、プロジェクト発足の判断を下すべく出かけた隼人。律と共にデルアンの支店に向かい、可愛いアミンに和んでいたところ、律のパートナーであるリドワーン(第7王子)の義兄カリム(第2王子)を紹介されたのですが、そのカリムは8年前、アヴィニョンで少しの間共に生活をしていた男で・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
アミン(律の子)、リドワ―ンと律(5作目カプ)、アルディーン(第5王子)、アシュラフ(第4王子)と理人、ミドハト(攻め側近)、悪役少々。アミンが可愛い。自分が可愛いのを知ってて活用しているのでは。将来有望。

++攻め受けについて

受けがブラコン!そこが面白かったです。ブラコン万歳。弟の事を「嫁にやったような気分」っていってしょんぼりするブラコン受けは読んだの初めてかも。健気ちゃんという感じではなく、どちらかというと男前きっぱり受け+ブラコンという印象でした。アミンにもメロメロになっていて、そういうところが好き。

攻めが。ヘタレ割合多めな印象でした。前半、攻め受けがお互いの身分などを全く知らずに知り合い恋におちたアヴィニョンの話になっているのですが、自分の立場に嫌気がさして家出中というヘタレっぷり。俺が王子だ、なんか文句あっか!?という俺様っぷりは全く無く。そこが新鮮だったかもです。後半は「俺が王子だ、手に入らないものはないぜ」的ゴージャス部分もありますので、ヘタレもゴージャスも楽しめるかも。

兼守先生の挿絵は大好きなので先生買いしてますが、今回めっちゃ好きな1枚があったので、兼守先生ファンの方には是非見ていただきたいなと思うのです。公園でバゲットやらピザやらを買い込んでベンチで食べている時に、「ピザソースがついてた」ってチュってするシーン。ちょっと手前に顔を倒して、目を開けたまま呆然としている受けにチュってしてるんですけど、攻めはV字トップで髪はハーフアップかな。こういうシチュエーションに攻めの格好、ヘアスタイル、全部好き!!!!と大興奮しました。

個人的萌を書き散らかしてすいませんでした。ちょっとした海外旅行の雰囲気も楽しめる一冊です!

3

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