主上のお望みのままに

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表題作汪国後宮の身代わり妃

汪哉嵐
27歳,汪国の新皇帝
翠蓮
18歳,従兄弟の玉蓮の代わりに哉嵐のもとに嫁いだ青年

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「どうぞお好きなだけ見て触ってください」
気高く美しい翠蓮は、嫁げば必ず短命に終わるという婚姻から従兄を救うため、身代わりに非情と噂の汪国新皇帝・哉嵐の後宮に輿入れした。
けれど霊獣を操る哉嵐に偽物だと見破られ、哉嵐に宿る黒龍の飢えを満たすため彼に抱かれる事で許しを得る。噂とは違い寛大で優しい哉嵐に夜ごと愛され、広い後宮でたった一人の妃として寵愛を一身に受けて幸せな日々を送るうち、翠蓮は強く哉嵐に惹かれていき……!?
身代わりから始まる汪国後宮溺愛譚、開幕!

作品情報

作品名
汪国後宮の身代わり妃
著者
釘宮つかさ 
イラスト
石田惠美 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
電子発売日
ISBN
9784773063189
4.2

(40)

(18)

萌々

(13)

(8)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
11
得点
167
評価数
40
平均
4.2 / 5
神率
45%

レビュー投稿数11

攻めの溺愛、極まれり。モフモフ仔虎も出てくる中華ファンタジー

釘宮先生の新刊(『眠れる太子は焔伽皇帝に千年愛される』)が
萌えツボに刺さりまくり、先生の既刊で未読のものを一つ一つ、読んでいます。

石田先生の表紙・イラストが美麗すぎるこちら!
身代わり×中華×再会、ついでに大好きな溺愛もの…と、
自分の好き好き要素が詰まった一作でした。

終始受けである翠蓮(スイレン)視点でお話は進みますが、
のちに攻め・哉嵐(セイラン)の口からも語られるように
攻めは美しい受けに一目惚れ、なんです。

刀持参で嫁入りした翠蓮を斬り伏せることもせず、話を聞き、
体内で荒ぶる黒龍のエサとして精を与えることを約束させるー

だけど、精をもらう時の哉嵐の様子を読んでいると、
あ、もうこれ、もう愛おしくて好きでたまらないんだろうな、
恋しちゃってるよね、と読み手には丸わかりで、
読みながら怪しいニヤニヤが止まりませんでした。。//

翠蓮(受け)の両親が哉嵐(攻め)に殺されたという事件の誤解、
何者かにより命を狙われる哉嵐、
哉嵐を苦しめる黒龍から彼を救うため、自分の命を賭ける覚悟をする翠蓮…

と、シリアスでハラハラする展開の合間の、
”黒龍のエサ”として精を分ける行為の甘さといったら…!!!

やっとやっと体を重ねる描写は本当に終盤なのですが、
そこまでの過程だけでもどっきどき、かなりときめいてしまいました。


あと、忘れてはいけないのがモフモフの存在!
虎の霊獣・天紅(テンコウ)が登場した当初から可愛くて仕方なかったんですが、
なんと霊獣の性質はその宿主に似るとのこと!!

やーーーー!つまりつまり、甘えん坊でゴロゴロしながら
膝枕をおねだりしちゃう天紅は、ほぼほぼ哉嵐そのもの、ってことですよね(๑˃̵ᴗ˂̵)
かっわいいなあ。。恥ずかしそうにしてる哉嵐にも、萌えに萌えました。

自分の萌えツボの一つである、長髪×長髪、シリアスながらも
どこまでも甘い愛のファンタジー。

世界観にどっぷり浸り、酔いしれる一冊でした✨

1

溺愛攻めってやっぱいいよね

表紙に惹かれて購入しました。

従兄の身代わりに汪国の新皇帝の哉嵐の元に嫁ぐ翠蓮。

不憫受けのお話か!?と最初思ったのですが、
そこまで不憫ではなかったです。
不憫な扱いは受けてないので(*´ω`*)

ファンタジー要素もあり、苦しくも幸せな愛のお話でした。
天紅がシリアスで辛い部分を中和してくれる可愛さを持っていました(*´ω`*)
そして、傷ついた哉嵐を癒やす存在(翠蓮)が居てくれてよかった…!


中華モノを読むのが初めてだったのですが
絵がすごくきれいだったし、ルビもふってくれていてすごく読みやすかったです(*´ω`*)

3

ハッピーエンド中華BL

絵が美麗すぎて思わず手に取った作品。Amazonだと限定ペーパーも付いていたので、紙版で購入して良かったです。


身代わりで皇帝の元に嫁ぐことから始まり、男子だけど何故か子どもを身籠ることができる受けの体質に、皇帝は龍との関わりあり(この作品では身体に龍を取り込んでいる)、間に何がしかの帝位を脅かすトラブルと、最後は子どもが産まれて幸せエンド。
最近読んだ中華BLも、ストーリーの基本の流れは同じような感じでした。中華BLのテンプレなんでしょうか。中華系は名前が難っって思うくらいで、ハッピーエンドが多いので読んでて楽しいから満足なんですけどね^_^


こちらのストーリーもとても面白かったです。守り神のような霊獣の虎の子が出てくるのですが、とても可愛かったです。側近の双子の宦官も良いキャラクターで、スパイス的役割りを担っています。翠蓮が、哉嵐の中に宿す黒龍のために精を与えるだけの存在でしかないと思っていて、ちょいちょいネガティブな感じなのが何だかな(ちょっと面倒くさい)…と感じたこと以外は、哉嵐も翠蓮にあまあま溺愛だし楽しめました。


攻めの哉嵐が、身体に宿す黒龍のエサとなる翠蓮の精液を取り込む…つまり翠蓮にフェラをすることで身体が元気になるので、フェラシーンは結構多いです。身体を繋げるのは最後の最後です。
挿絵が美しいのでエッチなシーンもエロさ増し増しでした。本当に絵がきれい。


子どもが産まれたあとの平和な感じの終わりが良かったです。Amazonの限定ペーパーも哉嵐がいかに翠蓮を好きかを描いている内容だったので、ごちそうさまな2人のラブラブぶりを見ることが出来て満足しました。

2

溺愛攻・純真無垢健気受

スパダリ溺愛攻めと世間知らずの純真無垢な受けのお話。
釘宮作品のド定番なので、お好きな方は楽しめます!
イラストも繊細で見ごたえがあります。

今回は中華ファンタジー。
龍がキーワードです。

皇帝に輿入れするスイレン。
後宮といえば、ドラマでもさんざん扱われる題材であるだけに、期待も大きいですが、そこは釘宮作品なので攻・セイランはスイレン一人にメロメロです。後宮にありがちなドロドロ昼ドラではありません。
スイレンは、兄弟同然で育ったいとこの身代わり輿入れをします。
これだけで「どうなっちまうんだ臭」が半端ないのに、輿入れしたあとはキーワード「龍」を交えて更に「どうなっちまうんだ臭」が漂います。
最後はハピエンなので、疲れた心にひとときのオアシスを求めるときに読んでください。
いいですか、すごいネタバレですけど、もう一回言います。
最後はハピエンです。
安心して読んでください。

6

幻想的な中華風奇譚 小説

電子発売日 2021/12/23~
釘宮つかさ先生は、魔道祖師原作・制作協力をされているだけあって、中華ものの描写が上手で読みやすかった。
石田惠美先生の挿絵が内容とマッチ、迫力の美だった。

後宮に入り、王家に伝わる龍神の毒を浄化する方法を探して翠蓮は頑張る。
ついにその方法を知り、翠蓮はそれを実行。
黒竜が浄化され、神龍として天に戻る。
その時、真の災難の仕掛け人の姿が現れる。

国を平定し悪を討伐する物語だけど、
ファンタジ―だから、現実世界では難しい結末で夢を持たせてほしかった。
生きたまま改心させて惨事を治める展開にして、
恨みや悲しみを遺さない・・という綺麗ごとの展開だったら、読後感良くなる。
悪は死ななきゃ進まない、とう前提がちょっと残念。

4

受けにベタ惚れな攻めがツボ

神龍の特別な加護持ちの一族の受けが従兄弟と入れ替わって攻めに嫁ぐ話。
娶る側の攻めにも身に宿す黒龍の事情などがあってお互い本意ではない婚姻だったんだけど、受けを見た瞬間に惚れちゃってメロメロな攻めが良かった。
メロメロの甘々。なのに受けは自分はただの黒龍のエサだから勘違いしちゃダメ…とか思ってて攻めのベタ惚れに気づいてなくてまわりが驚愕してるのが面白かった。

攻めの霊獣の小虎ちゃんもとても可愛かった。無邪気で甘味が大好きだったり、受けに懐いてるのかわいい〜と思ってたら最後に衝撃の事実!霊獣は持ち主に似る!ついうっかり教えちゃった攻めが照れてたのも可愛かった。

4

流石でした

いつもはコミコミスタジオさんで購入するのですが、買い逃していたので電子で購入しました。そうしたらコミコミさんの特典小冊子のSSが収録されていたので嬉しい誤算でした。


全体に渡る細々とした伏線が回収されていて、見事としか言いようのない作品でした。

後に明かされる黒龍の秘密とか、神龍の血を引いた白氏の一族の特徴とか、汪国の歴代皇帝が苦しむ理由など、面白くてページをめくる手が止まりませんでした。


そして、哉嵐の寛大で優しい性質がとても魅力的で翠蓮への溺愛ぶりに萌えまくりました。彼と翠蓮の過去の接点にもキュンと来ました。


大体の黒幕はあの人だろうなと想像は付くのですが、最後まで盛り上がりに欠ける事なく見事なストーリー展開でした。


中華物の作品は名称の読み難さが苦手なのですが、私が購入した電子版はコマメにルビが振ってあって読み易かったです。

6

壮大な中華後宮ファンタジー

汪国後宮を舞台にした壮大なファンタジーで大満足の1冊。 翠蓮は従兄弟の身代わりに汪国皇帝で親の敵である哉嵐に嫁ぐも、嵌められて暗殺の疑いをかけられピンチに。けどこの事で翠蓮の誠実さが解り、2人の距離が縮まって良かった。けど黒龍に蝕まれる哉嵐と、そんな哉嵐を慕い気遣う翠蓮。大事にしすぎて言葉が足りない隙を、泰然に付け込まれた様に思う。 死にそうになっても守り合う2人には感動。血もあるけど、2人だから長年の憂いが解けたんじゃないかな。2人が願う未来がきて良かったです。脇のキャラも良かったしイラストも美麗で良き✧*。

5

上品な溺愛と呪いと策略とてんこ盛り。

釘宮さんのお話は凝ってますよね。私には読む前に心の準備が必要です。

あらすじの最後に溺愛譚、開幕!と書かれてあるので続くのかな?と思いながら読んでましたがこれはどうなるんでしょう?

本当にどのエピソードも手を抜かない作家さんですよね。

身代わり花嫁ものはしばらく苦手だったのですが、こちらはとっても良かったです!

家族と黒龍がキーワードですかね。
黒龍の呪いの真実と翠蓮の持っていた宝玉の正体。

代々続いてきた黒龍の呪い、頻発する内乱に黒龍の力を使う皇帝。その結果苦しむ皇帝とその為になんとかしたい翠蓮、あっさり資料探しや呪符をくれる家臣。

怪しくなあい?と思いながら読み進めると…。

また翠蓮の純粋さ、黒龍のエサとしか思ってない無自覚さ。双子の宦官との交流。良かったです。

恋愛を育むのを楽しむのもあり、呪いや陰謀に立ち向かうのも良し、とっても読み応えがありました。

確かに溺愛なんですが、全然相手に伝わってないのが。まあ特殊な状況でもあるんですが…。

こちらもてっきり皇帝は性欲はないのかしら?と思っていたので、皇帝の深い愛情と家族への思いと国の行く末を考えての行動にしびれました。

欲を言えばもう少し皇帝が翠蓮に対してハアハアな興奮というか欲情するところが、すっきりしすぎていてちょっと物足りないかな。
なんというか、たぎらせ方が上品過ぎたといいますか。

いつもどこかに触れているとか、日に何度も会いに来るとか、すぐ寝台に連れ去られるとか、確かに溺愛ですね。

張り巡らされた裏切り者の策略は見事でした。
あの時もこの時も!みたいな。

虎も鳳凰も翠蓮に懐く理由がわかると微笑ましいですね。

7

優しい

石田先生の挿絵が最近気になるので購入。女性っぽいビジュアルだしそんなにめちゃんこ凛々しいという訳ではないのですが、優しくて甘くて良いなと思ったので萌にしました。BL小説、あまり読んだことないわという方でも読みやすいのではと思います。

潭沙の村で村長である伯父に育ててもらった翠蓮。ある日皇帝に輿入れするようにと言われた従兄弟の玉蓮に代わって後宮に入ります。身代わりなのがとっととバレたのですが、特殊な事情から翠蓮の家系の人間を迎えたいのだと皇帝から事情を聞かされて・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
睿(るい、攻め側仕え)、仔空(しあ、受け側仕え)、天紅(霊獣、しゃべる)、玉蓮(受け従兄弟)、湘雲(受けの仲良しさん)、浩洋(玉蓮の恋人)、天祐(受け伯父)、泰然(宰相)等。そこそこいますが苦戦はしなかったです。

++攻め受けについて

攻めは王道スパダリ、皇帝ですけどめちゃ高飛車じゃなく、優しい!最初っから受け溺愛モード全開と私は感じました。体内に黒龍を宿していて、色々苦痛な思いもされているのに頑張っておられる良い方です。(腹黒、変態要素なし)

受けは美人さん、お子様孕める、神龍の加護あり特殊家系さん。身代わりになるということで自分がどうなるか、ちゃんと考えた上で嫁いできた健気さんなんだと思うのですが、天然ぽやぽやさんという印象が強かったです。女々しいという感じはあまりなかったので、ビジュアル女子でしたがあんまり気にならかなったでした。

攻め受けのキャラ、お話ともに王道だとは思うのですが、安心して読めるお話でした!白虎もふもふも楽しめます!

5

てんこ盛りのバックボーンがきっちり生きている

作家買い。
釘宮さん作品は、モフモフとかファンタジーものとか多いイメージが個人的に強いのですが、今作品もそのイメージを損なうことのないファンタジーものでした。しかもバックボーンがてんこ盛り!複雑に絡むバックボーンをきちんと回収しつつ進むストーリー展開はさすが釘宮先生というべきか。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。






主人公は小さな村で暮らす翠蓮。
「白氏」と呼ばれる一族が暮らすその村は、男であっても子を孕むことができる。翠蓮を生んだ母親もまた、男だった。が、翠蓮の両親は彼が幼い時に亡くなり、それ以降村の長でもある叔父に育てられてきた。従兄弟の玉蓮と共に幸せに暮らしてきた翠蓮だったが、ある日、汪国の新皇帝となった哉嵐から、玉蓮を妃に迎えたいという通達がやってきてー。

というお話。

妃として迎え入れたい、と言われたのは玉蓮。
が、諸条件が重なり、哉嵐の元へ輿入れしたのは翠蓮。

その過程に無理がなく、しかもその理由やバックボーンがきちんと後半の伏線として生きてくるのがとにかく素晴らしかった。さらに、哉嵐という若き皇帝にもいろいろなバックボーンを絡ませてきます。一つのストーリーにこんなにいろいろ詰め込まなくても…、と思うくらいてんこ盛りな要素が詰め込まれていますが、それらがごちゃごちゃにならずきちんとストーリーに生きているので一気に話に引きずり込まれてしまう。

なぜ、哉嵐は玉蓮を妃として欲したのか。
玉蓮の身代わりに輿入れした翠蓮の行き着く先は。
そして、なぜ、玉蓮の代わりに翠蓮が輿入れしたのか。

これらが中華風って言うんですかね。世界観が非常に美しいです。美しい衣装、髪形、宮殿。そして、哉嵐が内に秘めている「もの」。
そういった壮大で美麗な世界観を、石田さんの挿絵がきちんと描き切っていて、お好きな方には堪らないんじゃないかと思われます。

序盤、翠蓮が玉蓮の代わりに哉嵐のもとに嫁いでいった(つまり哉嵐を欺いたことになる)ことでシリアス展開になるのかな、と思ったりしましたが、いやいやいや。哉嵐の翠蓮への溺愛っぷりが凄い。もう甘々です。哉嵐は翠蓮に出会ってすぐに彼が玉蓮ではないと気づきますが(その理由がまた可愛いというかナイス)、気づいて尚、咎めることもなく愛でまくる。

なのに、ですよ。
この二人は終盤になるまで身体を繋げることはありません。
ひたすら、哉嵐が翠蓮の身体を「舐めまくる」のみ。ということで、人によっては地雷要素となる攻めフェラがてんこ盛りです。個人的には攻めフェラって大好物なので非常に美味しくいただきましたが、苦手な方は注意が必要かもです。

で、なぜ哉嵐は翠蓮を抱かないのか。
そこもまた、今作品のキモに繋がっています。読んでいて二人の間に流れる確かな愛情はきちんと読み取れるのに、少しずつすれ違っていく。そこには彼らが抱える秘密があるからなんですけれども。

とある人物が裏で糸を引いていますが、誰なのか、そこがまたポイント。
誰が黒幕なのか、気になってページを捲る手が止められませんでした。

シリアス、になりそうで、でも甘々なお話なので、もしかしたら肩透かしを喰う腐姐さまもいらっしゃるかな?けれどベースは二人のお互いを想う愛情がきちんと描かれているので糖度たっぷりのお話でめちゃめちゃ萌えました。

そして釘宮さんらしい、と言って良いでしょう。モフモフ。
今回のモフモフも良い。非常に可愛らしく、そしてカッコ良い。
そしてモフモフだけではなく、さらなる「何か」も登場します。「モフモフ」と「何か」を、ぜひとも手に取って確認してみてください。

オメガバースものではないですが、出産、子育てという因子もあります。こんなにさらりと、ごく普通のことのように男が妊娠するという展開なのも珍しいですが、それ故に、スピンオフもできそうな気もします。ぜひとも彼らの子視点のスピンオフを描いてほしいな。そしてさらに、スピンオフの主人公になれるでしょ!という人物たちも数人いますし、ぜひともシリーズ化して欲しいなと思います。

11

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