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中学生で名門一族から逃げ出し家出した幾。顔の良さだけが取り柄でヒモのような自堕落な暮らしの中、バイト先で出会った苦しげな美青年を助ける事に。彼は有名な絵本作家の畔柳三斗で、そのまま気に入られ豪邸での同居が始まり⋯。
浮世離れした感じの三斗は、過去に巻き込まれた事件の深い傷を抱え家から出る事ができなくなっていたのだけれど、そこに現れた幾は自分を連れ去ってくれる翼を持ったペガサス。一方の幾は逃げるばかりだった己に気づき、傷と戦う三斗と一緒に変わっていく中で愛も育まれていくのが泣ける。まさにそれは運命の恋。
「おまえでダメならもうダメだ」に出てきた気になる2人の馴れ初めがわかるスピンオフ。
三斗の純粋さが際立っていて、幾がやっと自分の本当の居場所(家)を見つけられたのがめちゃめちゃ嬉しい。八雲たちも出てくるよ〜。
幾(主人公)が自分の置かれた立場から逃げ続けて、ふと出会った三斗に見初められ縁が繋がって行くという不思議なお話です。幾の態度が一見いい加減に見えるのに、彼は逃亡の日々によって確固たる「自分」というものを確立していて強いのです。
一方、三斗の脆さは並大抵でなく、その原因となる出来事は読んでいてゾッとしました。双子の弟・八斗が兄のために兄の分まで生きようとしている姿にも、あとでその理由を知って胸打たれました。
あるハプニングから幾と三斗の絆は深まり、三斗からの想いを受け、幾は自分の得意なことで三斗を励まそうとします。三斗のトラウマを解除することに成功した幾は、三斗の勇気を褒め称えます。三斗も、幾の強さを誇り、二人が未来を約束していくシーンに心の底から安寧を感じました。八斗、そして三斗の弟子・玲音もとてもいいポジションで、運命の絡まりを解くためのアシストが光ります。最初はアンバランスでハラハラするお話かと思っていたのにスッキリ大団円で収まりが完璧なのが未散さんの作品の特徴かなと思います。どれもお仕事BLなのも本当にいい。今回も泣けました。おススメです。
未散ソノオさんの作風って独特な気がします。
なんというか読んでるだけで10までわかるような流れるような漫画と逆なような。
独特な間というのかな?動きと動きの間は描かないというのか。こちらに考えることを与えるような。
タイトルもまさに!ですね。そのとおり!
この二人だからこそ、今こんなふうに出会ってその後の展開があったんだなあ。
逃げ出した幾と逃げたいミト。
幾だけがミトを逃がすことができて。
過保護過干渉じゃなく対等に、ミトという人格とこれまでを受け止め、幾の過去を照らし合わせて導いて。
やっと家族になれて、自然にいるだけでよくて、初めて好きになった人とこれからを生きてくんだね。
雰囲気がとってもありました。
家出からのヒモ生活を長年続けてきた攻めが箱入りのお姫様みたいな天才絵本作家と出会う話。
実家から逃げ続けて逃げることが特技な攻めと、自分のトラウマが作り出した場所から逃げることができない受けがピッタリ嵌る関係なのが面白かった。
攻めに一目惚れした受けがとても可愛かった。ぽっと顔を赤らめながらめちゃくちゃ価値のある絵(本人は無頓着)をくれるの可愛い。
受けの相手が絵のことはわかんない攻めなのも相性が良いのかも。受けの絵の価値にピンときていない攻めに周りがギョッとしたりキレ散らかしてる温度差が面白かった。
攻めの家も格式高い名家なんだけど、受けの過保護だけど自由のある家とは様子が違ってその対比も良い。最期に攻めの叔父に受け言い放ったセリフがとてもかっこよかった。
推し作家の未散先生の御本を買い逃してました。セールになっていて気づくという失態。
「お前でダメならもうダメだ」のスピンオフのようでいて、時系列ではこちらが先です。そして「幾でダメならもうダメだ」のセリフが出てくる通り、こちらも唯一無二の破れ鍋と綴蓋の話。というか未散先生の作品は、欠けた部分を埋め合うような、あるいはそっと寄り添うような、彼には彼でないといけないというその人が見つかる話ばかりです。詩的な度合いに差があれど。今作はだいぶとドラマチックなタイプですね。「君はパーフェクト」や「タイラント」も感性で読む必要があるお話だった。独特の絵柄も含め好みは分かれるんでしょうけど、未散先生にしか描けない作品を描いているところがどうしようもなく好きです。
神評価には変わりないんですけど、例えばミトにミトの生活と人生を維持するだけのお金がなかったらとか(お金があったから誘拐されかけたんだけどね)、幾に毎日を生き抜くための美貌がなかったらとか考えてしまう自分もいる。作品の中では八斗と八雲がなくてはならなかった存在として言及されているのが美しいです。末広がりで縁起の良いふたりよ。
