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表題作月も星もない

秀永元継,芸人
城坂温,芸人

その他の収録作品

  • 昼も夜もない
  • 全漫当夜

あらすじ

突然、相方からコンビ解消を告げられた温。
絶望的な気持ちで街をさまよっていたところ、やはり同じ日にコンビ解消を言い渡された秀永と遭遇する。
共に売れない芸人同士。
傷を舐めあうかのように、勢いで身体を重ねてしまう。
翌朝、「おまえの初めての男になった責任をとりたい」と秀永が言い出し、二人でコンビを組んでみることになるが…!?関西弁BLの旗手、久我有加の本領発揮、お笑い芸人ものBL新作登場。

作品情報

作品名
月も星もない
著者
久我有加 
イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
何でやねん!
発売日
電子発売日
ISBN
9784403521591
3.6

(23)

(5)

萌々

(6)

(10)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
81
評価数
23
平均
3.6 / 5
神率
21.7%

レビュー投稿数7

さすがの関西弁

いや、全く違和感のない関西弁で…
たまに無理矢理っぽい関西弁を話すキャラクタが出てきたりすると??って思ったりしますが、全編関西弁のやり取りでも違和感がなく読めるのはすごいと思いました。(ちなみに私は関西出身です)

で、物語は、漫才師がコンビ別れをした後に運命的な出会いによって新たなコンビを組み、全漫(多分イメージはM1なんでしょう)で優勝を手にするまでのストーリーです。その中に秀永と城坂のラブストーリーが入ってる感じ。
夫婦漫才というか、男女のコンビは恋愛関係になりがちってのは良く聞くケースですが、同性でも好きになっちゃうくらいネタを作ったりやったりする状況になるんでしょうね。

ただ、萌というかそういう意味で言うと、ママありがちな描写なので、すんなり読めるものの、受けと攻めのやり取りは特筆するところはあんまり無かったかもです。
心の動きも、一般的な枠に収まっていたと言うか。
(それが悪いわけじゃなくて、趣味の問題)

その後の二人を書いた続編があるようなので、そちらも読んでみます。

0

寝てから恋して、相方へ

久我有加先生による、いわゆる「芸人シリーズ」の1作。
人気コンビ「パイロットランプ」の誕生物語です。

「月も星もない」
プロの漫才師になって5年、鳴かず飛ばずのうちに相方からお笑い辞めると言われ、呆然とする温(ハル)。
1人になってから泣いていると、同じくコンビを解消したという芸人が声をかけてきて…
…というのがこの作品の主人公、後の人気コンビ「パイロットランプ」の秀永と温の出会い。
よくある出会いではありますが、この作品の他とは違う所はコンビを組んだ2人が恋愛関係に落ちる、という順番ではないところです。
なんとこの2人、出会ったその日にまず寝てしまう。
いきなりのコンビ解消にショックを受けた温は、同じ境遇でヤケ酒を飲んで酔っ払っている秀永が優しく接してくれて、なぜか抱きしめられてキスされても嫌悪感もなく、そのまま家に連れて行かれて抱かれてしまうのです。(秀永は男とヤったことがあるようだくらいの設定)
翌日、土下座して責任とりますという秀永。
お互い相方が逃げたから2人でコンビ組もう、と。
温ははじめに寝てしまっているのでコンビとしての距離感がつかめず、相方として最高の相手だから一緒にやりたい、でも恋してたら一緒にできない、なんてずっとグルグルしてます。

「昼も夜もない」
結局相方であり恋人となった2人。
「パイロットランプ」は着実に実力をつけ「全国漫才コンテスト」の最終選考に残った。
人気が出てくると、あの自分を捨てて芸人を辞めた元相方が今更すり寄ってくる…
はねのけると、下らない、でも非常にダメージを与える方法で揺さぶってくる。
つまり「子供」。
温も秀永も以前は女性と関係があり、その女性が子供を産んでいた、と。
この話は結構長引いて、お互いがお互いに真相を聞けず勝手にぐずぐずと悩んでて、読んでてなんともモヤモヤ。この女性の存在はもちろん腹立たしいけど、こういう風に女性を描くスタンスもなんかイマイチだなぁと感じてしまった。
結局誤解は解けて温と秀永は丸く収まりました。

「全漫当夜」
全国漫才コンテスト。最終8組の覇者は……
優勝、パイロットランプ!
あ、優勝しちゃった?おめでとう、2人!

0

ツキもホシも

芸人になって5年、売れないコンビをそれぞれ解消した城坂と秀永が、コンビとして、パートナーとして成長していくお話です。芸人モノや芸能界モノは読む機会がなかったのですが、とても面白かったです。関西弁が楽しい!仕事(お笑い)と恋愛のバランスもよく、読みやすい作品でした。

個人的に、BL作品から離れている期間にお笑いにハマっていた時期があったので、お笑いの部分は読んでいて色んな感情が渦巻いて苦しいほどでした。腐妄想を抜きにしても、お笑いコンビの関係を夫婦とか恋人に例える話はよく聞きます。売れているコンビを見ていてもテンプレートや鉄則は存在せず、結局は運命なんだなーといつも思います。このお話の二人は勢いでコンビを組んだ面がありますが、運命だと信じて前進して欲しいです。実際、若手になればなるほど解散して別の相方と組むことを繰り返すので、芸人になって5~6年、20代で(色んな意味で)運命の相手と巡り会えた二人はとても幸せですね。お笑い好きとしては羨ましい限りです。

私は二次創作とかナマモノには興味がなくここまで来ましたが、そういう世界でお笑い芸人が人気なのはよく分かります。男性同士、お互いに不可欠な存在だという関係はなかなか特殊ですね。この作品を読んで改めてそう思いました。

0

パイロットランプ

漫才シリーズです。
『なんでやねん!』の2巻を読んで こっちにも手を出した。
確実に嵌められている。作者の高笑いが聞こえそうだ。
だって気になるじゃないか!!
『なんでやねん!』の土屋と相川がどうなっているのか?
いいおっさんになってましたよ。売れっ子だった。
リンクしているので単品で読むと誰だ??と思う人が出てきます。
初めて読む人は そこに気をつけて!!

『パイロットランプ』のコンビが主人公。漫才師です。
2人の会話のやり取りが面白かったです。
有名になるまでのサクセスストーリーでした。
受けの『メガネ』がこの話のキーワードです。
漫才コンビでカップルって喧嘩したら
本当にたいへんそうです。
SEXして仲直りしてるけどね~。
2巻が あるのか。  ループ






0

ひきつづき、美味しく読み読み

『何でやねん!』の後に読みました。
またもや関西弁で漫才コンビ。頭の中をグールグル言葉がまわります。

今回は城坂温(はる)くんと、秀永元継くんのお話。
すいません、こっちのほうがお話的に好き。
ハルくんのけなげさと、秀永くんの男前さがすごくアタシ好みなの。
一個のケーキ、一本のビール。
なにか二人を象徴していて素敵です。

出会いと言うか始まりが始まりだから、ハルくんが躊躇するのもものすごくわかってしまう。
でも、その前から秀永くんはハルくんを見てたんですもん、しょうがないです。(爆)

キーワードはずばり、「メガネ」です。

そして、顔が売れてくれば出てくるのが有名税。
昔の相棒が出てきたり、自慢目当てのバカ女とか。
これはホントにバカ女でした。ムカつくより、しょーもな、とあきれるほうでしたけど。

でもふらふらっと二人ともしなかったのは拍手モンでしたよ。
ま、当たり前っちゃ当たり前ですね。

今回脇で光ったのは誰が何と言ってもマネージャーの小関さんでした。
彼女ほど、啖呵の似合う人はいない。
またセリフがいちいちかっこいいんだ。

ラストの漫才コンテストのお話。
読んでるこっちがドキドキハラハラしました。

ラストに前回の主役の一人、土屋くんが審査員で出てました。
彼は放送作家と言う肩書きも持ってます。
出世したのね、となんか安心しました。

金ひかるセンセのイラスト、お話とぴったりですよ。
やっぱりハルくんが好きです。秀永くんは、わがままを言えばもう少しワイルドさがあればもっとかっこいいかも。

2

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