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表題作百と卍 5

万次(卍)
元火消しの笛吹き
百樹(百)
元陰間

あらすじ

ともに生きてゆくと
遠い先の暮らしに思いを馳せた、
風冴ゆる季節。

かつての心友・綱(つな)には
未だ真実を告げられずにいる。
己の怯えた心と決別し、
もう百樹(ももき)を泣かせまいと誓った卍(まんじ)は
幼き日、息の詰まる思いをした
実家へと向かう。

凍てつくような視線の父・祭(まつり)と
在りし日に焦がれた叔父・祝(いわい)を前に
“万次(まんじ)”‬が語る、けじめとは―――?

いつか叶える「夢」のために。
未来へ踏みだす第五巻!

作品情報

作品名
百と卍 5
著者
紗久楽さわ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE COMICS
シリーズ
百と卍
発売日
ISBN
9784396785475
4.5

(79)

(62)

萌々

(10)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
16
得点
357
評価数
79
平均
4.5 / 5
神率
78.5%

レビュー投稿数16

5巻まで攻めのおっさんへの劣情ネタが続くなんて、、

正直やっと祝のおっさんやら卍の片想い話をもう読まなくて済む、、!!!の気持ちでした

百はずっと嫌な気持ちは持ってて卍もそれを理解してる筈なのにクドクドと、、、もし祝が卍の気持ちに答えてたら多分百より祝に行ったでしょ?感があるくらい、ずっと卍の片想いやら劣情話がメインにあってキツかった、、、

正直卍には百は勿体ないよ!って思ってしまいました

はー、、しかし祝のおっさんに貰った数珠付けた表紙も本当にきつい!!!というか正直嫌悪感、、、
百が可哀想だよ、昔の初恋男に貰った数珠付けて今の恋人抱くとか、、、作者さんの意図が理解出来なかったです、、、

1

私の好きが詰まってる!

 ストーリーについては1巻のところで触れたので、ほんとに私個人の好き、を書きます、てか書きたい、です。
 一つめ、着物。着物に詳しいわけじゃないんですが、とにかく着こなしがおシャレすぎる。柄、無地の組み合わせもかっこいいんですが、手ぬぐいや裾の折れ方、帯の結び目、スタイリッシュでほんとにステキです。特に、二人が卍さんの実家に行くときの姿!お百の着付けを手ずからしてあげるなんて!卍さんもその格好で町中歩くのは罪ですよ。日常の中にも、中村屋格子や菊五郎格子がさりげなく描かれてるところもほんっとにありがとうございます。
 二つめ、随所に見られる浮世絵のようなコマ。ほんとに美しい!何度も読んでますが、見入ってしみじみと幸せな気持ちになっています。
 三つめ、やっぱり祝さんは、吉右衛門だった!!1巻で登場した場面から、この押し出しと包容力、父性溢れる姿は、中村吉右衛門さんがモデルだって勝手に思い込んでたんですが、ここでお名前が出て、浮かれていました。
 四つめ、火消し仲間の四天王には、鬼退治の源頼光の四天王から取った名前が入ってますよね。じゃ、頼光は?って思ってたんです。最後の方で祝さんから万次さんの卍の意味が披露され、ああ、そっかってなりました。頼光の光は卍、そう、火消し四天王のリーダーはやっぱり卍さん、ですよねー。
 最後に、巻末の紗久楽先生のお言葉、刺さりました。そう、この物語は、設定は江戸後期だけれど、ほんとは今、今の物語だよねってしみました。
 本当に素晴らしい作品をありがとうございます。
 

1

沁みた…

もう、最高に沁みて心震える5巻でした…グッとくるシーンが多すぎる。

特に最高だったのは、涙を流し、「嫌だ寄るナ」と言う百にそっと寄り添い、涙を拭うシーン。
卍の「怒ったままでイイ 涙だけ…拭わせつくれ…」のセリフに心の中で号泣( ; ; )優しさ溢れる卍兄の愛に、心を全部ぜーーーんぶ持っていかれました。。

自分の中の「ベストオブ攻め」トップ3に堂々入ってる卍兄。この5巻でも人間性の素晴らしさをこれでもか!と見せつけてくれて感謝しかありません。

きちんと”けじめ”をつけるため、百を連れて実家を訪れた卍。いわゆる現代の「カミングアウト」が大きなテーマとなっていた今巻。
実の父親には決して認められなくても、「百と生きる」と言葉にして示し、”別れのけじめ”をつける潔さ、男気に惚れ惚れしました。

過去を問い詰められて答えに窮する百に優しくかけた言葉にも涙が出た。。

そして、そんな卍を認めようとしない実の父親にも、父親なりの事情があって…
「白と黒」とハッキリ分けることのできない、それぞれの生き様・考え方があるんだよね、とシンプルにはいかない”人の思い”というものを感じさせられました。

最後のページに、謝辞と共に載せられていた先生の言葉。
「愛し合う者同士、婚姻、恋愛の自由をすべての人に。」

この言葉の実現を願うばかりです。

次の最新刊・6巻は千×兆編とのこと。大好きなももと卍がメインでなくなるのは寂しいですが、しっかり読んで色々感じたい!本当に沁みる、大好きなシリーズです✨


0

親の気持ちもまた複雑なのだ

 4巻までで万次と百の愛のクライマックスとも言える山場は越えているので、それに比べると万次の火消し仲間たちや実家との関係の拗れを解消するこの5巻は、どうしても万次と百のことだけに集中するわけにはいかず、甘さを求めて読むと物足りなさを感じます。ただ、今後誰に対しても後ろめたさを感じずに堂々と2人での生活を営んでいくために、この試練はいずれ通らなければならないものだった。百を隠さず親に紹介した万次も、アウェイな空間に耐え抜いた百も、心意気が立派でした。父親も愛に生きている人間らしい人だと分かりほっとしたので、いつか男色家としてではなく、万次自身を見てその心を信じられる日が来るといいなと思います。

0

江戸時代の男色のリアル

本格江戸BLの5巻です。

今回は、かつての火消し仲間と再会した万次さんが、過去と向き合う話です。ずっと避けていた実家にお百を連れて帰った万次さんは、父親に三つのけじめをつけると宣言します。

というシリアス展開なので、ももまんにしてはエロがやや少なめ。登場人物たちの会話から、江戸時代の人々には男色がどの様に受け止められていたのかが語られます。

現代では、江戸時代の人々は性に奔放で同性愛にも寛容だったかの様に言われることもありますが、やっぱり封建時代がそんなにフリーダムな訳もなく、万次さんとお百の関係性はどこまでもイレギュラーで受け入れられ難いものだったのです。

世間の白い目を承知で、ただ普通の夫婦の様に暮らしたいと素朴に願う二人。一見先のことなど考えないその日暮らしをしている様に見える彼らが、初めて将来のビジョンについて語ります。

果たして彼らの夢は叶うのか。次巻も楽しみですが、その前に、千と兆さんが主人公のお話になるらしいですね。

1

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