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宮緒先生のファンタジー作品。
そしてこの厚みとくれば、わくわくしてしまうってもんですよね。
祖父と共にずっと山で暮らしていたからなのか、人どころか世に慣れていないニカのキャラクターがツボでした。
剣はもちろん、弓も当たり前に使いこなし、時には丸腰でも戦える腕っぷしの強い人。
ものの考え方が非常にシンプルで、1か10かなもの言いが歯切れが良く気持ち良かったです。
野生味があふれる…とまではいかないのですが、世間を知らないまま都会に出てきてしまった動物っぽさを感じます。
そして、ふっと微笑めばあっという間に人を夢中にさせてしまう無自覚人たらしな受けです。
強いのにどこか初心な部分ある受けって良いなあなんて思いながら読んだ1冊でした。
こちらのお話の最大の魅力といえば、やはりカバーイラストからも香る通り3Pかなと。
バチバチに牽制し合う、ジャンルが異なる2人の攻めの図を全力で楽しむのが正解なのかもしれません。
ひたすらに受けを愛でながら我が我がと牽制し合うも、なんだかんだで根っこは同じな攻めズがハマれば楽しめるのではないでしょうか。
ただ、個人的には読み始めが1番面白かったように思います。
ニカのキャラクターがあまり宮緒先生作品では見かけないタイプだったものですから、幼馴染を探す旅に出た彼が一体どう攻めたちと出逢って、どう恋愛関係になっていくのかが楽しみだったわけです。
でもちょっと急展開すぎるというか…確かにニカは魅力的なのだけれど、こんなにサクッとベタつく関係になるとは思わず…でした。
お話の展開も先が読めてしまい素直に楽しめず、今回はこちらの評価になりました。
人たらしな受けが、計算も何もない行動や言動で行く先々の人々から慕われる図は気持ち良かったのですが、読み進めていく内にどんどん定番の流れになっていってしまったのが惜しいです。
主人公のニカは少年漫画の主人公みたいな魅力のある青年で、婚約者の幼なじみに一途なので、同性とどうこうなる姿があまり想像できず、
何がどうなったら同性と…?と思っていたのですが、
中盤の急展開によりあれよあれよと……。
体液が必要な場面で真っ先に「精液!」てなるのすごくBLだなと思いました。
まずは血液じゃあないんだろうか…?
色っぽい場面が、登場人物の意思に関係なく「BLだから」なるべくしてなったという感じがしてあんまりノリきれませんでした。
あと、最後に明かされる事実とその対応があまりにもあんまりで…
攻めの執着心を見せたい場面なのだろうなとは思うのですが、ちょっと人間性を疑うし器がちっちゃいなと思っちゃったので(死体蹴りかっこわるい…)読後感は良くなかったです。
物語の全体像として、良い部分もたくさんあったけど、マイナス面の印象が強く残ったので、もったいないなぁと思います。
あ、でも、最後のエッチシーンは、今まで見たことのない描写があって、びっくりしたけど発想力が凄いなと思いました。
読んで良かったです。
作者買い。
積んじゃっていましたがやっと読みました。
あとがき見ると4年ぶりの西洋ものだそうで!
宮緒先生らしいほのぼのとした作品でした。
発売からガッツリ時間経ってるし、、ネタバレ全開でいきます。
田舎でおじいちゃんと熊を倒したり婚約者を探しに王都へ行く時に乗った乗り合い馬車では猪を倒し、王都に入る前に賊に襲われ感情を消して族を退治。うん、序盤からほのぼの♡♡♡
攻め様2人はニカの純粋な心に強烈に惹かれていきニカが覚醒する時に無垢な身体を前後から暴きます。
うん、ほのぼの……♡♡?
終盤、竜が舞い、風が身体を切り刻み、炎の槍が降り、雷が落ちますが3人は離れる事なくめでたく結ばれるのでほのぼのなのです!
いやもう、最高でした。
3人で居ることが当たり前でこれからの世直し治世の為にも3人は不可欠である。
そう思える作品もそうそう無いかと思います。
ほのぼの3Pが読みたい方にオススメです。
(そもそも3Pはほのぼのじゃない気がする…けど気のせいだよね??)
宮緒先生の欧風昔話調、王族や魔法使いが登場。
挿絵はyoco先生。
由緒ありげな田舎育ちの魅力的な青年二カと、謎めいた祖父
伏線回収が意外な着地で、凄く面白かった。
▶タイトルの「聖者」と「騎士」と「邪恋」の意味が面白い。
王位継承者:白髪と白い肌、強大な魔力が条件。
ニカ:茶髪
両親は死亡。元傭兵の母方祖父に育てられる。
祖父から剣を貰い、幼馴染のティナを都に探しに行く。
シルベスト:魔力を持つ美貌の司教。白い髪
賊に襲われ、ニカに助けられた、失った王族の宝刀を探す司教。
ニカに、魔力探知の指輪が反応。ニカを追う。
ザカリアス:第二騎士団の団長。子爵。赤い髪
娼館の姫にニカを紹介されて、ニカを助ける。
生真面目で正義感の強い純真天然の主人公が、格上のお兄さんやお姉さんまで無自覚に落としまくります。なので、受けの愛を競って構い倒す攻めの2人はハラハラし通しですが、あちこちで味方を増やしていく主人公がラストにきれいにつながっていく展開が本当に凄かったです。伏線とは思わないところから突然驚きの展開になったりするので、最後まで楽しかった!それと、昨今のBLではあまりみないタイプのハッピーエンド?ですが、私は大好物でした!