特典付き
パースなどの観点から もともと好みの絵柄ではなかったのですが、表紙が非常に美しく、試し読みで引き込まれたのでずーーーっと気にはなってたんです。
そこへ、仲良くさせて頂いてるレビュワーさんにオススメされたのでセール時にポチリ。
戦後まもない日本での「ゲイの米兵xキャバレーの日本人ノンケ店員」。
他サイトでは「時代考証が…」との声が数多くあり、私もその辺は全然詳しくないのですが、
攻め「同性愛は禁忌なので、一目がある場所では友のように振る舞ってほしい」
→受け「俺は(友のように振る舞うのは)構わないが」
→直後にいともアッサリとダンスホールで踊るのは「???」となりました。
しかも口に指入れ&下半身密着&がっつり抱き合って手/唇キスまでしてるし…あんなに大勢の人の前で…
<その他 モヤった点>
・「Hey beer!」はさすがに英語としてリアリティが… これではビールという名前の人に呼び掛ける文です。
「おい、ビール!」を直訳してしまったのでしょうけど…
「I'm feel horny.」も文法が…
2023年の作品ならもうすでに機械翻訳はかなり発達してたので、せめて後者はGoogle翻訳などを使っていただきたかったです。
・どなたかも書かれてましたが、特典おまけページの現代ver.は興ざめでした。
読後感に浸りたかったので、無い方が個人的には良かったです。
上記以外の点においては、やはり人気作なのすっごい分かります。
☆2と3で迷いましたが、受けの母親との描写は胸にきましたし、読んで良かったと思ったので3にしました。
もう個人的に、絵もシチュエーションもストーリー構成も最高峰のBL作品だと思ってます。初めて読んだ時は感動して心が震えた。男前な受けも健気で大人な攻めも大好きです。この厳しい時代背景ゆえに、2人の一途さ・縋りたい気持ちがより際立っていてなんかもう美しいです。私の語彙力では語りきれない…お互いが少しずつ心を開いていく感じも最高ですね(*´ω`*)
占領下の日本での進駐軍と日本人の恋、しかも同性愛ということで、困難必死なのですが、松基先生の綺麗な絵で、するすると話は進みます。
たとえば征四郎との関係が同僚や軍部にバレてジムが何か懲罰を受けるとか、出国しようとする征四郎が家族に閉じ込められるなどの障害もなく、無事アメリカ暮らしに突入するので、眠る前でもほっこり読めます。
あのぉ、和服を乱すシーンとかいつ出てくるかとワクワクしていたのでが......。
着物じゃなくても、当時の日本男児なら洋服着ててもその下は、ころもへんに軍ですよね。征四郎の叫び声を聞きつけてシャワー室に駆け込むところも、全裸でなくキリっと後ろ褌姿だったら、ジムも顔をあからめる程度ではなく鼻血たらーで、時代の雰囲気もさらに出ていたのでは、と思うので★4つにさせていただきました。
(小冊子まだ読んでいないので、そちらの方で和ものプレイ出てきていたらすみません。)
はー……たまらなく胸打たれる、切ないお話でした。。
溺愛スパダリ外国人攻めを求めていて見つけたこちら。
スパダリ、とはちょっと違うワンコ形アメリカ人・ジムですが、
もうめちゃくちゃ女心をくすぐられるというか、なでなでしたくなっちゃう大型ワンコでした。
終戦後、アメリカ進駐軍の占領下に置かれた日本。
そこで偶然見かけた受け・キャバレー従業員の征に一目惚れしたジムが
キャバレーへとやってきて、征に声をかけー
というところから始まる、”恋してはいけない相手”とのロミジュリストーリー。
当時のアメリカでは、同性愛は違法だったんですね。。
父親からの暴力と威圧に負け、「離れる」と口にした征を庇うジムの言動が切なくて、
胸が締め付けられました。
一途に思いをぶつけてきて、体は興奮しているのに
「征が自分を好きになってくれるまでは」と言って体を繋げようとしないところ、
大きな体に似合わぬ可愛い言動にもう、読んでるこちらも絆されっぱなし。
ていよくジムを使用しようとしていた征が絆されちゃうのも納得です。。
こんな一途健気ワンコ、敵国の軍人だとしても憎めない〜!!
徐々に明かされる征の過去、その経験とトラウマの重さにも涙( ; ; )
「ひとりで夜は越えられない」というタイトル回収、さすがでした。
祖国を離れることになっても…そこに切なさと寂しさがあるとしても。
これからは決して「ひとりで夜を超える」ことはないんだよね、良かったね…と、
グッといろんな感情を噛み締めたくなる、そんな夜明けの一冊でした。
美しい絵柄も最高で、松基羊先生の他作品も読んでみたくなりました◎
ジムと征四郎、どちらも好みのイケメンでうれしいです。征四郎が受けになっても女性ぽくならないのがとてもいい。
征四郎の打算的な考えから始まる関係だけど、ジムはそれを見抜いた上でのことだったのが安心できるし、征四郎の負担にならないよう寄り添ってあげられる人だからこそ征四郎がいつのまにかジムに本気になっていったのが納得感があります。
征四郎が同じ悪夢を見続けていたけど、夢の中で背中をさすってくれる人が現れた。それがジムだったというくだりが征四郎のジムへの信頼や愛着の表れでいいですね。
2人一緒に日本にいることは難しいし、征四郎は日本に嫌気がさしていたしアメリカへ行くことを望んでいたので、自然な流れのハピエンだと思いました。
船で発つ時、見送りにきていた征四郎の母親の小さな姿に感動しました。深々とお辞儀をしたジムにも。さすが日本文化を愛しているナイスガイだわと。
全体的に誠実な描き方で物語的には王道で良質なメロドラマを見ているようでした。