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この世界観と空気感はやはりSHOOWA先生にしか描けない唯一無二のものだなぁと、改めて思います。聖書の知識は微々たる量しか持ち合わせていませんが、そんな私でもライトに、かつ一部ではしっとりと物語を楽しむことができました。序盤では高度な悪魔召喚術を持つソロモンが喰えない男なのだなという印象を受けますが、後半から彼のマルコシアスへの並々ならぬ想いが描かれ、徐々に印象が変わっていきます。周りの誰も信用できない殺伐とした世界で、唯一彼の拠り所であったマルコシアス。時を超えて何度も繋がる2人の強い縁にこちらも壮大な旅をしているような気分になりました。
前半、フリーダムな先生ワールド全開で例のナンセンスギャグなのね〜と読んでいたんですが。
それはオープニングアクトというか、序章にすぎなかった。これはこれでおもしろいですが。
ソロモンの主人公っぷりと、マルコシアスの存在を匂わせながら後半に突入。
まず、ソロモンが子ども心にマルコシアスを守りたくて…というエピソードにやられました。
こういうのに弱い。
子どもの頃から一途に思い続けて、マルコシアスもそうで。純愛やん。
挙句、本当に時空を超えて、転生して結ばれるという。なんて壮大なお話。好き。
序盤の悪魔ノリノリナンセンスギャグから、こんなオチが待っているとは思いもよりませんでした。
まさにSHOOWA先生の幅の広さ。
自由にはちゃめちゃにやっているようで旧約聖書を元にしているとかズルいw
世界のバイブルを基盤に持ってきておいて、イケてる現代版のカルチャーでアレンジする。
なんて楽しいミックス。
SHOOWA先生ならではが詰まった1冊で圧倒されました。
話は戻りますが、マルコシアスが人間の体で転生してソロモンの末裔、魂と一緒にいたいというところがめっちゃ好きです。外はどうでもいい。げんかいピュア。
それまでも命をかけた純愛だったけど、お互い姿形は変わっても魂で結ばれるなんて、これこそ純愛、ロマンチック。こんな究極の落とし所ある?と参りました。
正直、私の理解力不足で話の筋がわからないところがいくつかあります。
でもいいんです。なんとなくそういうことかな〜とふんわり感じられるので。
笑いのツボもたくさんありましたが、特に
・マルコシアスハズカシィ
・↓マルの赤子
・セクシービーム
が好きです。
1点気になったのは最初めちゃくちゃイケめていたソロモンがだんだんかわいらしくなっていったとこ。
若い頃の回想だったからですかね。
SHOOWAさん特有のコメディーとおセンチがこの一冊で両方楽しめます。一ファンとして感謝感激です。
1話目がぶっちぎりのザ・SHOOWAコメディー作品という感じだったのでこのまま最後まで行くのかと思いきや、約10年のリアル時空超えを経て連載されたマルさんのお話がセンチメンタル寄りでしたので内心「キタキタキター!!!」と興奮しながらページを捲っておりました。
完全なファンタジーですが扱ってるテーマも面白いなと思いました。時空を超えて現代を知ったときのソロモンの心情を思うと、なんとも言えない虚しさのようなものも感じました。
序盤ではかなり自己肯定感高めというか陽キャ属性なソロモンさんだったので、後半(マルさんの話)とのギャップが…それはもう読み返せば読み返すほど…味わい深く…ギャップ大好き。
そして、先生…二人のスケベが…見たいです……。
便利屋稼業をしていた頃のお話ももっともっと読んでみたいです!
SHOOWAさんのギャグシーンあるある(だと思ってる)『主張激しめなデカイ擬音』に今回もいちいち笑ってしまいました。
私のお気に入りは「ダダン(!)ダン(!)ダダン(!)」です。
※実際には(!)の表記はありませんが幻覚で見えます
みなさん、これをぜんぶ理解して楽しんでるんでしょうか??え?神学者?神学者なの??SHOOWA先生ワールド全開でおもしろいんですけど、読み始めたときは『神だな!』と思ってたんですけど、個人的には聖書ネタがっつりなところがちょっと難しかったです・・・。
それと、あとがき?にも書いてあるとおり、ラブ要素(セクシー要素?)が少なめなのがちょっとかなしい。ソロモンとマルのもそうですが、どうしようもないベリアルちゃんの話も、もっともっと読みたかったな〜。
でもやっぱり素敵な本です。落ち着いて、もう一度読んでみます!
SHOOWA先生の新作‼︎ が拝めるなんて‼︎ 近年、原作とかされてたけど、SHOOWA先生の作品はやはり先生の絵で読みたい!と、思っていたから。嬉しくて堪らない!早速ページを開くと興奮が止まらない‼︎ ああっ!なんてセクシーなんだろうー‼︎ 扉絵のマルコシアスとソロモン!
何て色気のある絵なんだろう。そして、ギャグが THE SHOOWA!逆に時代感を感じさせない。この懐かしさと今っぽさ。
あとがきによると、厳密には新作では無いという。2011年から、読み切りをスタートして。10年の間、ブランクありながらも描き続けていたという。それに描き下ろしにて、ネタばらし、というか物語の背景を補足している。
馴染みの無い方にはちと難しく感じられるかもしれない。
旧約聖書の神々を、悪魔を、王を。ファンキーに、アナーキーに描いて、ポップに仕上げた快作だと思う。
イスラエルの王・ソロモンは、現代では所謂「なんでも屋」を営んでいる。
冒頭はこの物語の導入部として。これ以上のものは無いだろう。
封印されていた悪魔、というか小悪魔と言った方が良いだろう。ベリアルは、忠実な僕(しもべ)・オセを連れて下界へと脱走する。人々を惑わせ、堕落させて、欲のままに奔放に生きるベリアル。ソロモン王に忠実なマルコシアスは、ベリアルを回収しに下界へ降りる。
後半にシリアスめいて来る事を思えば、これと次に続くエピソードは気楽なものだ。
クスリと笑わせて、物語世界に引き込んでくれる。
そして。マルコシアスとソロモン王との出逢いと。
この世界の、聖書としての成り立ちと。この世界の不安、嘘や欺瞞。恐怖。
召喚術を駆使して、悪魔に魂を捧げて。血の契りを交わし、魂で繋がれた2人の行方。
善悪では括れない、連綿と続く人の営み。
「平和な時代なんてねーわ。」と語るソロモンの言葉。
この世界は、神々の気まぐれで生み落とされた人の歴史。今も世界の何処かで紛争は起こり、何処かで平和は蝕まれて行く。それでも。
魂は惹かれあい、常にそれを求め続ける。求道者の様に突き進むソロモンとマルコシアスは、時空を超え、何度でも何度でも。邂逅し合うのだと。
そして。それがただ人の生きる道。
我々は、元より悪魔と天使のハイブリッド、なのかも知れない。なんて。
ちょっと良い話では無いか、と思って。胸が熱くなってしまうのだ。
ソロモンとマルコシアスの濡れ場、は無いし。ひたすら何だかエロいけど、そういうのは無い。マルコシアス曰く、「魂でヤッている。」様なものだと云うが。
身も心も、なんて騒ぎでは無いのだ。血も魂も捧げているのだから。
そうは言っても。以降、続編があるのなら。それも見てみたいよね。