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こめり先生の作品は満足が約束されているな
百々山の、ファンなのと友達なのとなんなのかの好意がなんか良くて、巻田って、椿山に対して良くも悪くも普通の恋をしてるから、変な話、いずれ別れるか別れないかは本当に不明で、そんで椿山の近くにはいつも百々山がいるんだよな的な、なんだこれ妄想?
2次創作的にちょっと想像しちゃう
なんかサイコロ振るみたいにどう転ぶか分からない、本当の人生の部分を切り取ったみたいな巻田期の始めの頃って感じで面白かった
失恋ストーリーで人気の作家が恋をしたら。。
というお話でした。
作家の椿山は天才肌で、本を書く以外はボケっとしてて無邪気でウブ。
しかし道でばったりイケメンに会う、という漫画的展開が。。
実体験を元にしていた椿山の小説は、実際の恋が上手くいくにつれてハッピーなものに。
戸惑う椿山ですが、お相手の巻田があっけらかんとした今時の青年で、どうにも乙女な椿山の想像をあっさり超えてくる。そんな二人だから上手くいくのかもしれませんね。
小説家が実際にこんな風なのかはわかりませんが、椿山のファンでもある幼馴染兼同業者がうまくお話を運ぶキーマンでした。彼にも幸せがありますように。
失恋小説家ってなんぞや?と思いましたが、なるほど。
自分の体験を糧に、小説を書き上げてきた結。
この結が書こうとしている小説の主人公(私・女性)と、結の実体験が並行してるところが面白い。
でも正直言うと、自己陶酔感強めのヒロイン節が陳腐というかキツくて読んでてむずむずするんです。
だからぶっちゃけ結の小説が売れてる&権威ある賞まで受賞しているとは到底思えないんですよね。
いいなと思ったのは、攻め。
ごくごくふつーなんだけど、そこがいいんですよね。
肩肘はることもなく、等身大というんでしょうか。
なにげない一言で、狭い視野に陥りがちな結の軌道修正をしてくれる存在で、世の中こういう人で溢れていたら、だいぶ世間が平和になると思う。
「あなたと恋をして、失恋する話を書きたい」
この言葉とこの表紙のアンニュイさ。
さぞ切ないお話かと思いきや。
楽しく裏切られたというか。
一言で言えば「思ってたのと違う」っていう感想なんだけど、失望じゃなくて。
認識を改めた、というか。
同性愛は禁断の…はもはやそんな時代じゃない。BL読みとして私自身もそう思ってたはずだったんだけど。
いざこの物語。
うまくいく恋なんて恋じゃない…そんな感覚をベースにして「失恋小説」で売れていた作家先生が出会ったのは、楽観的な関西人。
…いやコレ、お互い好きでも結局はお別れ展開でしょ、なんて思って読んでたのよ。
嗚呼先入観。というか固定観念。
軽いお試し感覚のノンケさんとでも、ちゃんとラブラブしてる。しかもこれからも続く。
私も旧い感覚から抜け出てなかったな〜凝り固まってたな〜、と思い知らされました。
結局波乱無しのハッピーストーリー。
こんなハッピーもいいじゃん。とカラッと思える一作でした。
予想外!
ぼ〜っとしてふわ〜っとしてて世間知らずで可愛くて。恋の成就をしらなくて失恋小説家と呼ばれて。
ネタも切れたし失恋するぞ!とロックオンした相手と…。
や〜、なんだかんだ言っても昔なじみの百々山とおさまるんだろうなあと思ってたんですよ。巻田はいつ退場するんだろうと。
想像が外れました。良い方に裏切られ結がどんどん明るく幸せになっていって。
巻田、恐るべし陽キャ。
失恋小説家を返上したのか、まだ書いてるのか?