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転生ドクターは砂漠の薔薇となる

tensei dokutā ha sabaku no bara to naru

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表題作転生ドクターは砂漠の薔薇となる

不破律、佳以の幼馴染の救命医
野々宮佳以、身体に赤い痣のある薬理学専門の研究医

同時収録作品転生ドクターは砂漠の薔薇となる

オスカー、砂漠の国ロシオンの第一王子で皇太子
カイ、砂漠の薔薇を刻むオスカーの寵妃

その他の収録作品

  • デザート・ローズ
  • あとがき

あらすじ

薬理学が専門の研究医・佳以はある晩、幼なじみの救命医・律から告白を受け、二人は身も心も結ばれた。だがその直後、佳以は砂に覆われた異世界ロシオンの神殿へと飛ばされてしまう。佳以の太股には花びら型の痣があり、それこそが荒廃した国を救うメシアを孕むことのできる『神の使い』の証であるという。記憶も朧なまま王子オスカーの寵姫にされてしまった佳以だが、ほどなくして妊娠が発覚。生まれた赤子は律の面影を宿していた…。

作品情報

作品名
転生ドクターは砂漠の薔薇となる
著者
春原いずみ 
イラスト
北沢きょう 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784815532833
3.4

(7)

(2)

萌々

(0)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
23
評価数
7
平均
3.4 / 5
神率
28.6%

レビュー投稿数3

盛沢山な設定です

今回は幼馴染の救急救命医と薬理学の研究医のお話です。

生まれつき不思議な痣のある受様が界渡りし
時を越えて攻様のいる世界に戻るまで。

受様は幼い時に両親を亡くし
開業医をする祖父の元で育てられます。

受様もまた医学の道を志しますが
亡き祖母も祖父も受様が診療所を継ぐことを望まず
受様は薬理学の研修医となります。

受様には産院こそ違えど同日に生れ、
保育園から小中高、医学部まで共に進んだ
幼馴染で親友の攻様がいます♪

攻様は母が大病院を経営する家の一人息子ですが
今は大学付属病院で救命救急医をしています。

受様は攻様が告白されているのを見かけ
攻様への思いは友情でなく恋情だと自覚します。

ところが祖父が急逝、
受けは祖父の死後に祖父の日記と両親の形見を発見したり
祖父の死を防げたのではという後悔に苛まれるのです。

攻様は落ち込む受様に寄り添い
攻様は受様に告白した事で2人は一夜を共にするのですが
次に肌寒さで受様が目覚めたのは見知らぬ場所で
しかも記憶を失っていて!?

いったい受様の身に何が起こったのか!?

幼馴染でお互いを思い合う医師2人が体験する
異世界トリップファンタジーになります。

受様が現れたのは異世界の神殿の「生贄の座」であり
神殿に仕える神官と皇太子に発見されるのですが
全裸の受様の腿にある赤い五弁の花の痣を見た皇太子は
受様を寵妃にすると言い出すのです!!

受様が降り立った国は砂漠の国ですが
五弁の花の痣「砂漠の薔薇」を身に刻む者は
神の使いしてメシアを孕み、メシアの元
この国は豊かな緑の大地を取り戻すとの伝承があり
受様は強引に皇太子に抱かれることになるのです。

自分の名前しか思い出せない受様にとっては
何もかもが不安でしたかなのですが
受様は伝承の通りに妊娠し、男の子を出産します。

物語冒頭が受様と息子との会話から始まるので
攻様との恋の行方、王太子と何か起こるのかと
初手からハラハラなのですが

受様の攻様への想いと祖父の日記、両親の形見、
受様の産んだ息子等の細やかな伏線が鍵となり
皆が幸せになる着地点で楽しくは読めました。

受様達が医師な意味はある展開でしたが
他のキャラとの関係にいかされる展開ではないですね。

異世界トリップ、神の使いとしての痣設定、
受様の出生の秘密、男性妊娠・出産と
様々な要素がテンコ盛りなので

お得意分野とはいえ医師設定ありきな必要性を感じず
萌としました。

1

新しい異世界もの

タイトルに転生とあるけど生まれ変わったわけではないから異世界召喚もの?
テンプレ通りだと異世界人と結ばれるけど、まさかまさかの展開。
冒頭から読ませる文章で上手いなぁと唸った私。
初見の作家さんだったけど、やはり長年プロで活躍されてるだけある。投稿サイトの作家さんとくらべてはいけないですね。
あとがきで異世界ものを知らないと言われていたので、なるほどだからテンプレ通りにはならなかったのかと納得。でもそれが新鮮で斬新で良かった。
不幸になる人が居ない(1名傷心を乗り越えて…)まとまりよく終わったのもとても良い。
他の作品も読んでみたくなりました。医療従事者ものを多く書かれてるようなので早速よんでみます。専門職BL大好き。
唯一の微妙ポイントは濡れ場描写があっさり・セリフが単調なことかな…この作家さんの良さはそこではないのでいいんですが、もっとエロかったら文句なしだった。

0

不器用

きょう先生おっかけで購入。どうしても苦手なシーンがあって盛り上がれなかったので中立にしました。シリアスなお話大好き!な方でしたら、もう少し違った評価になると思います。本編230Pほど+サブキャラ含めての後日談10Pほど。タイトルの「不器用」」はあるサブキャラに向けた評価。

医院を営んでいた祖父を亡くし悲しんでいたその日に幼馴染の律と結ばれた佳以(かい)。その晩、両親の形見であるペンダントが光り、気が付けばロシオン王国の神殿に。そしてその国の第一王子であるオスカーが、伝承に則り、佳以を寵姫にすると言い出し・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
オスカー(第一王子)、イーライ(神官)、オリビア(受けの侍女)、ローリー(受けの産んだ子)、リアム(離宮を守る騎士)ぐらいかな。

++苦手だったところ

オスカーがねえええええ・・・・不器用という言葉で片付けではダメなのでは?
砂漠化が進む国を守るため、メシアを産むという佳以を抱くのは、百万歩譲って許そうとしても。でもですよ?あのですね、了承を得るとか、好きになってもらうべく口説くとかさ、しない?????いきなりなんですよっ記憶を失い異世界へ飛ばされてきたばっかりのすっぽんぽんの佳以にいきなりツッコむっちゅう勢いでですね、寵姫にするんですよねえ・・・

これが割合最初の方にあってですね、「あーもうこいつあかんヤツ」という気持ちになってダメでした。実は攻めは律の方でしたーというのが後になって分かったのですが、最初に「えええ」と思った衝撃からの回復がなかなか上手く出来ず。

時系列が入れ込んで話が進むからですかね?なんだか上手くシンクロできなかったです。

攻めは頑張り屋さん(ほんとに頑張った!)のイケメン。

受けは記憶を取り戻してからは絶望してもおかしくない状況なのに、ローリーがいたから耐えられたのでしょうか、よくまあ耐えた?のか流されたのか???(流されたのでは?という気がかなりするんですけど)、健気さんに分類されるんだと思います。

攻め受けともシンクロ今一つできず、最後のサブキャラ同士(オスカーとイーライ)の「おお」な展開でちょっと気分持ち直した心地の一冊でした。

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