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替え玉見合いをしたら最推しの英雄騎士様と結婚しました

kaedama miai o shitara saioshi no eiyuukishisama to kekkon shimashita

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表題作替え玉見合いをしたら最推しの英雄騎士様と結婚しました

フィリックス・フェローズ,25歳,元騎士団長
オズ,16歳,天涯孤独の魔法使い

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

最推しの英雄騎士×女装して替え玉見合いに臨む魔法使い

親友の令嬢・ドロシーのために、魔法使いのオズは替え玉としてお見合いをすることに。しかし、お見合い相手はオズの最推しの騎士・フィリックスであった。お見合いをぶち壊すはずが、推しを前にしたオズはフィリックスを褒め称え、うっかり成功させてしまう。とんとん拍子で同居生活がスタートするが、令嬢本人でないことはもちろん、男だとバレたら一巻の終わりだ。だが敵の死すら悼むフィリックスにオズは惹かれてしまい、彼を欺き続けることに苦しむようになる。さらに女王の崩御の報せがはいり、オズたちは城に招かれ…?

作品情報

作品名
替え玉見合いをしたら最推しの英雄騎士様と結婚しました
著者
水川綺夜子 
イラスト
森原八鹿 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784041139776
4.1

(39)

(20)

萌々

(10)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
7
得点
156
評価数
39
平均
4.1 / 5
神率
51.3%

レビュー投稿数7

子供向けのおとぎ話のような展開

タイトル通りのお話。「推し」に貢ぐガチオタの気持ちは分からないけど、コミカルな雰囲気と子供向けおとぎ話のような展開が楽しく、一気に読めた。

ファンタジー世界に推し活を持ち込み、明るいBL進行と暗いキャラの過去がバランス良く描かれており、分かりやすく大きな伏線もありながら、全体がサクサク進む。

メイン二人の仲に亀裂が入りそうになっても、即回避しているので恋愛面はストレスフリー。
フィリックスの理不尽な境遇や明確な悪役も出てくるが、そこも読んでいて特にもどかしさやモヤモヤは感じなかった。

クライマックスシーンは、これでもかというほどの思い切り。本当に絵本のよう。ストーリーとしてここまでする必要もないけど、とても盛り上がるし、なんというか爽快感がある。こういうやりすぎは大歓迎。

エロシーンは蛇足に感じて飛ばした。感動の余韻に浸りたいタイミングでのエロ突入は残念。体格差というより縮尺が違って見える二人の挿絵はない方が良い。

気になったのは文章の中二病感が濃すぎる点。単語選択のセンスが、思春期+深夜に書かれた小説のようだと思った。
魔法使いオズと少女ドロシー、キャラ名もすごい。元ネタ(?)を活かしてもいないのに、なぜ軽率に有名すぎるこの名前にしたんだろう。

1

情けは人の為ならず、をしみじみ感じました。

初めましての作者様。
私にも推しがいて、推しから沢山の幸せを貰ってるので、よーく分かるよ、同士!という気持ちで読んでいたら。
コミカルなのだと思っていたら、それだけじゃなくって、よってもよかった(≧▽≦)

受け様は魔法使いのオズ。
家族が亡くなってしまい、寂しい一人暮らしだけど、最推しのである救国の騎士、フィリックスから喜びも楽しみも貰ってます♡
なので、親友であり推し活仲間でもあるドロシーから、断りきれなかったお見合いの日と推しの舞台が被ってしまった、と泣きつかれ、身代わりとしてお見合いの席に赴くと、そこにはオズの最推しである騎士、フィリックスがΣ(゚∀゚ノ)ノ
もちろん、このフィリックスこそこの度の攻め様。

断られるよう仕向けたハズなのに何故か気に入られてしまい、そんな寂しそうな顔されたら断れない('ω' ;)とのファン心理により、同居する事に。

いちいちフィリックスにくらくらしてるオズが愉快で分かりみが深い。
気持ちが魔法でダダ漏れなのも可愛いったら。

でも、2人とも、心の内に孤独を抱えている寂しい人で。
オズが罠にかけられた時はどうなるのかとハラハラしちゃいました。
よかった!
愛がめぐりめぐった。
オズの亡くなったおばあちゃんの「魔法も愛もかけたぶんだけ帰ってくる」という言葉、真実でしたね。
なんだかとっても優しい気持ちを貰えたお話でした。

イラストはこれまた初めましての森原八鹿先生。
2人の体格差に萌えました(*´∀`*)

2

お話がすごい広がりシリアスになってく。

ここのところタイトルが長くて内容をネタバレしてる作品が多いですね。
ルビー文庫で(良い意味で!)このタイトルと表紙、明るくて楽しくて甘々かな〜と期待してました。

が、とんでもない!始まってしばらくは、また身代わり花嫁ものか?まさかの最推しの見合い相手!?しかも気に入られちゃって!?とワチャワチャしてました。

しかしお話が進むにつれ、二人の宿命や王城のきな臭さやあれやこれやが絡まり始めて…。

すごい盛り込んでますね!すごいです。
こんなにお話が広がるとは!繋がってるとは!仕組まれてるとは!
あまりにも深い孤独と、返ってくる愛情。
良いお話でした。

しかし、個人的にひっかかるところが…。
なぜやっとな初めてのエッチで攻めは急に意地悪口調になるのか問題。
優しくしてほしい、切実に。
初エッチで意地悪は萌えどころなのでしょうか。

3

まだ2作目なんて!

デビュー作の「運命と偽りの花嫁」も凄く面白くて才能のある作家さまだと思っていましたが、今作は更に上手くなっていてストーリーもキャラも凄く良かったです!

冒頭からフィリックスとオズの最初の出会いが書かれているので、後はいつ2人の記憶が戻るのかがお話の肝なんです。

でもオズの推しはフィリックスだし、フィリックスは出会いからオズに好感を抱いているので2人がくっ付くのは時間の問題だと思われるんです。ただ、オズはドロシーの身代わりで女装してるので、いつ正体をバラすのかとヤキモチしながら楽しみました。
夢中になれる推しが居ない私にはオズの推しに対する気持ちは分かりませんでしたが、知り合いに似た方が居るのでその方の言動を思い出しながら楽しみました。www

フィリックスとオズの距離が近づくと共にオズの中には寂しさが募って行くんですよね。そして彼に真実を告げる前にドロシーに相談に行った時に、フィリックスにもとある事象が起きて思いがけず身代わりと魔法使いだということがバレてしまいます。

ここから2人は大きな陰謀に巻き込まれて行くことになります。黒幕の策略によって危機に陥るオズと、先に記憶を取り戻して助けに向かうフィリックス、そして記憶と力を取り戻したオズによってフィリックスが…となります。

最初はホッコリしててクスッと笑える場面もあるのに、シリアスな場面も読み応えがあってページを捲る手が止まりませんでした。

読後感もすごく良くて、新しい作家さまで読むのを迷ってる方が居たら勿体ないので是非読んで欲しいです。

ちょっと前までルビー文庫さんに偏見を持っていたのですが、ここ最近の作品はどれも面白くて見直しました。

4

噛み合わないはずが噛み合ってしまう面白さ!

はーーー、読了後の満足感がすごいです。
ストーリー良し・キャラクター良しと、この時点で良作なのです。
それだけではなく、思わず笑顔になってしまうようなコミカルさとかわいらしさと、おまけにときめきまでたっぷり詰まっているのだから、これを最高と言わずになんと言うのか。
読んでいて楽しいがずっと続く素敵な作品でした。面白かった…!

最近は内容を解説するタイプのタイトルが増えましたよね。
こちらの作品も概ねタイトル通り、主人公である魔法使いのオズが親友のために替え玉見合いをするお話。
まずひねりが効いていて面白いなと思ったのが、商家のご令嬢である親友とオズが国を守る騎士をアイドル的に推しているというところ。いわゆる推し活ですね。
オズ達の会話がただのオタクを見ているようで親近感がすごいです。一気に身近に感じました。

見合い当日にどうしても外せない用事があり、なおかつ結婚を望んでいない親友・ドロシーの代わりに女装をして替え玉見合いを潰しに臨むわけなのですが、その相手がなんと自分の推しのフィリックスだった…というもの。
推しの出現に戸惑いながらも、出来るだけ嫌われて見合い話そのものをどうにかぶち壊そうと、思い付く限りの淑女らしくない嫌われそうな言動を繰り返すオズと、それを受けてのフィリックスの絶妙に噛み合ってしまうやり取りがとんでもなく楽しくて!

失礼ながら、タイトルを読んだ時点では最近流行りのよく見かけるようなお話なのかなあ…なんて思ってしまっていたのです。
いやはや、本当に申し訳ない。水川先生お見事です…!
水川先生は今回が初読み作家様だったのですが、今後の作品も既刊も読んでみたくなりました。
読み始めて数十ページで、こんなに面白いお話だったとは…!と、終始笑えるやらかわいらしいやらで大変なことになりました。萌え要素もぎゅぎゅっと詰まっています。
2人のキャラクター設定も良くて、読み進めながらどんどん愛着がわいてしまいますし、早くくっついて〜!なんてもどかしい気持ちでいっぱいになること間違いなし。

男であることと魔法使いであることを隠したままのオズと、オズを気に入ってしまったフィリックスの恋の行方と共に、序章から香る謎めいたものや国を交えたスパイスの効いたストーリーが展開されていきます。
これは読まないことには体験出来ない面白さだと思うので、もうまずは読んで!としか言えません。
個人的には、前菜からデザートまで出て来るもの全てが好みのフルコース料理を食べたような満足度でした。読んでいてとっても楽しかった…!
まだの方はぜひ!肩の力を抜いて読めるおすすめの1冊です。

7

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