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安西リカ先生と暮田マキネ先生のタッグなんて、読まないわけにはいかないだろう!!!という気持ちで予約し、待ちに待っていたこちらの作品。
本日やっと届き、読み終えたばかりです。
…もう、もう、もう、めっちゃくちゃ良かった。。!!
ドキドキが止まらなかった…
幼い頃から、父親の転勤に伴う数回の転校、両親の離婚など別離を繰り返してきた園田(受)。
一度名前を呼ぶと愛着が湧いてしまうから、呼べない。
そんな園田に対し「引き留めてよ」と縋る藤木(攻)の必死さが胸に迫ってきて、切なくてたまらなかったです。
それから、手違いで出張先でダブルの部屋に泊まることになってしまい、気持ちを抑えきれなくなった藤木が園田に告白し、「キスしてもいいですか」と尋ねるシーン。
なんか、なんか、、!!心臓がドキドキするほどときめいてしまいました。
二人が初めて最後までした時の、園田の「最後までそこで快感を得ることはできなかったが、とてつもない充足感を感じた」って部分。
さりげない一文なんですが、グッときました。そうだよな、って…
BLはファンタジーだから、初めてでも気持ちよくなっちゃうのを当たり前に受け止めてきたけど、まあ普通そうじゃないよな、と。
園田の心情もセックスシーンもリアルに感じられるからこそ切なさで胸が痛んだり、感動でうるうるきたりしました。
「上善は水の如し」をモットーに、流されるままに生きてきた園田。
まさに”流されるまま”に藤木の告白に応え、期限付きで付き合うことになるけれど、
そんな園田が初めて自分から藤木を追いかけ、本音を晒すシーンが素晴らしく印象的だった…
一途な年下攻めって、やっぱりいいですね
。一目惚れして、好きな気持ちが隠せなくなって、懸命に押して…頑張れええええ!と応援したくなる、よき攻めでした◎
なんだろうな…作品自体に決して派手さはないけれど(安西先生もあとがきで”地味な作品”とおっしゃってる…)、心にじんわりじんわり沁みるラブストーリーで、ああ、好きだな…と心から思えました。
安西先生の新作、年末からずっと楽しみにしてました!
いやーもう、とにかく最高でした。
年下攻めが好き、現代物が好きな方なら読んで間違い無いと思います!!
受けの園田の心境の変化が丁寧に描かれていて、さすが安西先生!と唸ってしまいました。
上善は水のごとし を座右の銘にし、何度も別れを経験してきた園田が藤木との別れが怖くなって、つい彼に対して酷いことを言ってしまうシーンがもう切なくて切なくて…
藤木はいい年下攻めですね。気持ちが分かりやすて、まっすぐで。
書き下ろしが攻め視点なのですが、藤木の園田に対する気持ちが溢れてて思わずにやにやしてしまいます。拗ね園田がもう可愛すぎて!
2人の距離の詰めかたの描写もすごく素敵で、特に車内BGMのくだりなんかが細かくて個人的にすごく好きでした。
安西先生らしい丁寧な現代物で、本当に萌させていただきました。
あと挿絵が凄く良いです!
私個人的には挿絵はそんなに合ってもなくても、って感じなんですが、今作の挿絵はとにかく可愛くて可愛くて。本文の雰囲気とすごくあっているので、それも合わせて高評価です!
はぁぁぁ〜…しんどい。
別れること前提の交際を見せつけられる空虚感たるや……2人の交際熱の温度差が切ないストーリーでした。
別れの前提で交際しているので、未来性がなく非常に淡白で渇いた感情の気持ちで交際関係が進んでいきます。それは園田視点での話で、園田に交際を申し込んだ藤木は園田との交際が叶いウキウキ。
彼らの心のすれ違いに胸を詰まらせました。
田舎町の会社で出会った2人の男、藤木と園田の恋愛の物語は、派手さのない落ち着いたテイストですが、心の揺れ動きにガツガツ訴えてくる心理描写映えの作品です。
注目すべきは、先にも言ったように藤木と園田の気持ちの温度差です。
園田に熱烈アプローチして期間限定のお試し交際をもぎ取った藤木の想いを100としたら、園田のそれは10くらい。同じ熱量で交際していない2人のお付き合いがどんなものか想像できますか?
…めっちゃ切ないですよ〜…、特に園田に夢中の藤木の気持ちを考えると。
園田の塩対応にもめげず、最大限の甘い愛で返す藤木の想いがどれほど一方通行なのか…それでも園田のことが大好きで堪らない藤木の一途さが眩しかったです。
園田の物事に執着しないスタンス。これが歯車を狂わせています。
他人との付き合いに深入りもしないし執着もしない園田が藤木の告白を受け入れたのは、藤木の赴任期間1年の時間制限が頭にあったからです。幼少期の育った環境が原因で、人との別れに過敏になっている感は否めなく、どこかドライな印象を受けました。
"いつか"、"今度"…こんな未来時制の言葉を交わしてもどうせ自分のことを忘れてしまうだろうという園田の考えは、過剰反応のような気がしなくもないですが、一種の防衛反応だと思ったら合点がいきます。最初からナイことを考えておけば自分が傷つかなくて済みますもんね。
好きだからこそ別れのときがツラくなるから、別れたいとは何というマイナス思考!
この矛盾した想いは理解できなくもないけど、藤木の想いを蔑ろにしているようで私としてはいただけなかったです。
しかーし、藤木の園田へのアプローチがそれをチャラにしてくれました。萎えた気持ちを萌えに転じさせてくれた藤木のゴン攻めが最高ーーー( ˃̶͈̀∀˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
園田にフラれても諦めない強いハートが激アツでした。
「諦めたらそこで試合終了」
試合終了を回避した藤木に、最大の拍手を送りたいです(*´︶`*)
園田の塩っけは後半部分のエピソードでは鳴りを顰めて随分と甘くマイルドに変化を遂げています。
ようやく恋人同士のイチャイチャが拝め、藤木視点の園田への独占欲が想像通りで楽しいです。
2人の新生活はきっと明るいものになる。そんな期待が素敵な読後感を与えてくれました^ ^
いやすごい。するするとあっという間に読めてしまうテンポの良さがありながら、日常の中にさり気なく描かれた言葉ひとつで登場人物の感情がしっかりと伝わってくる。
安西先生の現代もの、好きだなあ〜!と改めて思った1作です。
普通の日常と心理描写重視の方はぜひ。
主人公の園田は流し・流されが上手い人だと思うんです。
揉め事は起こさず、巻き込まれず、全てが凪いだ人生になるように過ごしている。
押されたらあえて押し返さずに、さらりと受け流すか受け入れてしまうタイプ。
実に日本人的と言いますか、ある意味園田のような人はどこにでもいるのかもしれませんね。
本社から地方へと出向でやって来た年下上司の藤木と友人のような気安い関係になった末に告白され、少々悩みながらも藤木が東京に帰るまでの期限付きでならと受け入れる園田。
これを曖昧な流され受けと言わずになんと言うのか状態なのですが…流されてみたそこが今まで浴びたことのない激しい感情とストレートな好意に溢れるものばかりだったら?
仕事でも恋愛でも、あえて流されている園田視点のお話に身を任せていると、やがて頑ななほどに何かを避けていて、ラインを越えないようにしている園田の違和感にあれ?となるんです。
ただ人間関係を円滑に、日々の生活を穏やかに過ごすための処世術としてこの性格になったわけではないんだなと読んでいく内に自然と気付くというか。
なぜ園田が開いているようで閉じている人間なのかについてのエピソードも無理がなく、何に対しても真っ直ぐで嘘のない藤木と送る期間限定の恋人生活の中で徐々に変化していく彼の心理描写が非常に繊細かつ上手いです。
これだから安西作品を読むのがやめられないんだなあ。
大事なものを作るのが怖くて閉じこもっていた園田の心のドアをドンドン叩いてくる藤木との組み合わせは、読み終えてみればこれ以上ないほどぴったりと合う寄木細工のよう。
2人の距離の詰め方が心地良かったです。
年下感がありながらも普段はやや強気な藤木が、園田を前にすると余裕がなくなり狼狽える図も、少々心が狭くなってしまう姿も可愛らしくて好きでした。
感情表現がストレートで嫌味がない攻めってなんでこんなに気持ちがいいんだろう?
閉じこもっているのを無理矢理外に出す攻めではなくて、そろそろと受けが出て来るのを待ちながら、いざ一歩踏み出せた時にはそっと手を取って目一杯抱きしめて、歩幅を合わせて隣を歩いてくれる年下攻めだったのも良かったな〜!
書き下ろしの藤木視点のお話と、あとがき後のお話がこれまた最高なんですよ…!
園田の心境の変化をさらに感じられて嬉しくもあり、藤木の園田大好きっぷりが詰まっていて微笑ましくもありで、本編からそのまま流されてやって来たら素敵な愛が育っているではないですか!ものすっっごく萌えた〜…!
2人とも可愛くてにこにこしてしまった。
最高の人生を過ごすために無意識に探していたパズルのピースがカチッとはまった。
そんな1冊だったかなと思います。
身近に感じられる人々の恋愛が読みたかった私にとってはたまらないものがありました。
現代もの、やっぱり良いですね。
エロス度★★★
藤木と園田が紡ぐ恋物語♡
暮田マキネ先生の挿絵がマジで神っていて素晴らしい!
さらに藤木による年下からの情熱的で真っ直ぐな想いにきゅんきゅんが止まらなかったり、お試しで付き合うことになった園田の中で藤木の存在が大きくなっていくのが身悶えた!
タイトルと帯が不穏だけどこのまま問題なくお付き合いが続いていくのかと思ったら・・・園田の方に問題があり、自身の経験や人に執着を抱かなかったりするのを拗らせているのが切なかった(´-ω-`)
特に園田が感情的になっているシーンとかがグッときます♡