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ランチタイムのくだりがやけに長いのは明らかで、朝田先生の思考なのか、あるいは第三者の視点からむしろ滑稽さを強調しているのか、いずれにしろ商業BL漫画の中では尖ってんな〜って作品です。猪俣はなんかだんだん可愛く見えてくるんだよな。こういう子も必要。
信念が強すぎる奇妙な奴が大好きなので、鷹虎くんが大好きです。鷹虎くんとオメガたちと言いながら、鷹虎くんもオメガなわけですが、鷹虎くん自身が俺は他のオメガとは違うと思えば、違うわけで。極限状態で即判断できるわけではなく、一回有坂の前でぐっしゃぐしゃになってから子宮取れる彼が好きだ。それを見られてる有坂に「床に跪いて」と言える彼が好きだし、鷹虎の名前に寄りかかってるわけではなく、使えるものは使って、己の力で生きてる彼が好きだ。「別れるのはかまわんが 無視されるのは我慢ならん」の俺が世界の中心思考もラブ。オメガとも普通になんなら自分から絡むし、円馬にも挨拶はするのよね。"無視"はきっと彼にとって結構重要なんだろう。
朝田先生のことだから、きっとオメガ判明以上に鷹虎くんがボコボコになるときがくると思うので、期待大。なんせ出会い頭に局所を蹴られる主役ですから。でもヤカラ撃退みたいな見せ場もある。
有坂の美しさと気高さもたまらんのだけど、長くなってしまった…変態毛むくじゃらのカットの作画が素晴らしい。有坂の失望の目となお美しい彼。
学園モノオメガバースです。
私はあらすじも読まず作家買いしたので、表紙の鷹虎が高校生に見えず社会人だと思っていて。(着ている物もブレザーじゃなくてスーツかと思っていた...下の方に描かれている亀山が同じ服を着ているので、よく見れば制服だと分かっただろうに...。)
読み進めると学園モノで、鷹虎が生徒から一目置かれており学園長室みたいな部屋で立派な机と椅子に座って生徒に処分を言い渡していたので、学園長なのかな?でも学園は俺の味方とか言っているから学園長ではないのかな...ん???と思ってしまっていました。
盛大な誤解...。苦笑
(あの部屋は何だったんだろう?学園長で学園長室だと思っていたけど違ったから、生徒会室?生徒会長なのかな?と思っていたんだけど、鷹虎は別に生徒会長じゃないし。)
ストーリーがさすが朝田先生でした。
一筋縄ではいかなかった。
オメガバースなんですが、熊獅子グループの長男でありどこから見てもαな鷹虎がある日体調不良不良となり、ヒートのような症状が出てきて、実はΩだと知ります。
第二の性は出生時に血液から染色体を調べるのですが、たまに診断不可な場合があり、その場合大体は第二次性徴期で自然と判明するが、極稀に本来の性とは別の性的特徴で育ってしまう人がいるそうです。
第二の性と身体特徴があべこべな外見の設定を初めて読みました。
鷹虎が犯されそうになるところを助けてくれた有坂。
なぜ庇ってくれるんだろうと思っていたら、Ωの有坂に犯されるという想像もしていない展開。
Ω同士では子供はできない───私もオメガバースを読み初めのころはその認識でいたけど、数々の作品を読んでいるとΩ同士で子を生しているケースもあるし、β×Ωで子を生しているケースもあるので、男型なら種があるという解釈に落ち着いていました。
でもこの作品はΩ同士での繁殖は不可能だし、βは女とだけ繁殖できるそうです。
(オメガバースは作品によって設定が違うので、把握が難しいなぁ、柔軟な頭がほしい!)
鷹虎があれだけ見下していたΩに犯されるのも、αからΩに転落するのも、更には子宮を摘出してくるのも、絶望の後タフに立ち直りΩだということなど跳ね除けるように前に進んでいくことも、有坂の親が毒親で絶望を味わうのも、想像の上を読ませてもらえて好みでした。
受け攻めが、最初は容姿が綺麗で小柄で華奢な有坂が攻めで、体格のいい鷹虎が受けだったので驚きましたが、朝田先生の他作品『CALL』も受け攻め逆かと思ったカップリングだったので、こちらもそうなのかもしれない...と思っていたんですが、その後はずっと鷹虎が攻めでした。
読み終わってみると鷹虎は受けなんてありえないキャラクターです。
鷹虎は差別的でわりと高圧的な俺様なんですが、家庭環境や元はαとして育ったことを考えるとこういう考え方なのも説得力があるし、なんというか様になっていてナチュラルに感じる不思議。
偉そうなのが自然って日本語がおかしいんですけど、こういうキャラなのに不思議と嫌悪感はなかったです。
好みかと言われると違うんですけど、キャラクターとしてよく考えられているなと思います。
あと学園モノですが政治的な話や社会的な対話シーンがあります。
色々考えさせられました。
これどうなるんだろう?
鷹虎は有坂のこと好きなの?
なんだかんだ気にしているのは分かるんだけど、お金の関係の上に「飼ってやってもいい」と言っていて...そこに愛があるのかは今いち分からない。
有坂も鷹虎のことが好きなのか現状よく分からない。
そこに鷹虎にはクラスメイトのΩの亀山が、有坂には製薬会社勤務のαが好意を寄せているような感じ。
烏間と大雀の関係も気になるところ。
.......あれ?レビューしていて気づいたんだけど、恋愛面だけで評価すると中立になるのかも?
萌えはなかったかもしれない。
でも面白いし、朝田先生に求めているものは満たされているんですが。
2巻でどういう風になるのか楽しみにしています。
唯一無二といえば良いのか。こんなBL漫画描けるのはこの先生だけじゃないだろうかと思えるほどにありきたりという枠からは大いに掛け離れ、尚且つ圧倒的なキャラ設定と、読者を引き込むストーリー。
この先の展開ってどうなるの??と何箇所も思うところがあり、そういうところが読者をひきこんでいるように感じられました。
独創的な世界観もあると言っても過言ではなく。拍子抜けさせられたのは初っ端から攻めだと思っていたキャラクターがΩで尚且つ、αを小遣い稼ぎに股開いているΩに犯されてしまうだなんて。
そして、そこからタイトル通りの周囲のオメガたちのキャラクター。とても続きが気になる終わり方ぢったので早く2巻が読みたい限りです!
αとして君臨していた鷹虎が実は蔑んでいたΩだった事が分かる・・・
この辺は多くはないけれどなくはない
ただ、この後が凄かった
自分がΩと分かった直後に鷹虎が取った行動
それは子宮を取ってしまう事
この潔さが凄かった・・・
鷹虎がΩと判明してからはΩクラスの中のお話しに集中します
この中での様々な個性強めなΩの生徒達がとても面白いです
α・β・Ωという括りで見ればこのクラスのΩはみんな同じ扱いだけど、そのコミュニティが限られてΩだけになると全く個別で考えはバラバラ
小さな社会の縮図を見ているかのような彼らのやり取りが鋭いのです
頭のいい学生たちのディベートをずっと見ているかのような感覚でなかなかの集中力はいる展開
だけど集中しよう!と思わなくても気付けば自然と集中してしまって読めてしまってるのが朝田先生の読ませる力なんだろうなぁと実感します
理性と本能
理想と現実
保身と野心
スッパリ自分のスタンスを貫きたい理念・思想がある事も無い事も・・・
分かると出来る、義務と責務・・・似て非なるけれど自分の中で納得できるかどうかは大きな違い
バース性に翻弄されるのか、そのバース性を逆手に取って手玉に取るのか
はたまた翻弄されている様で転がしてるのか、またその逆か・・・
10代の彼らが何を感じ何を求め高校を卒業して行くのか?
この先が楽しみで知りたくて堪らないお話しでした
いやぁ、面白かったです。ページを捲るごとにこの作品に引き込まれていきました。αだと思って生きてきたのに実はΩだったという展開も珍しくはなくなってきましたが、その後下剋上になったり、本物のαと恋人になったりする展開が多いかと思います。でも、この作品ではそうではないんですね。αとして今まで培ってきたものをほとんど捨てずに、鷹虎はΩの世界に迎え入れられ馴染んでいく。ここが実に面白い。
互いに喰って喰われての経験をした有坂と彼との仲の深まりを最初は期待したけれど、この2人はどうも恋仲にはならなそうだなと感じ始めると、真面目な学級委員・亀山が登場してまた新たなフラグが立ったり、有坂が学園の外で別のαと出会ったり。鷹虎は何もかも計算して生きているのかと思いきや、意外と情もあるのか?というシーンがあったり。鷹虎×有坂の気怠い雰囲気はとても魅力的なので、まだ望みを捨てたくはないですね(笑)。
Ωの生徒たちの会話は、オメガバースが現実であればいかにも高校生くらいの子が言いそうな台詞ばかりで、思わず自分の学生時代を思い出しました。今まで一緒くたに見ていたΩたちが、自分も含めていかに1人ひとり違うか、鷹虎は身をもって知ったことでしょう。また、αだった時の鷹虎は傲慢だったのではなく、誰よりも現実を見ている人間だったのだなぁと、Ωとしての自分を冷静に客観視する彼を見て私も初めて気付きました。新しい世界に足を踏み入れた泰然とした彼の行く先を追いたいし、彼が気を許した有坂のことも見守りたい。2巻が非常に楽しみです。