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表題作英雄はアンブロシアを喰む 下

ニキアス・クロノキア
序列第十二位のクロノキアの神子
真宮 藍
25歳,俳優,英雄に無限の力を与える「神の果実」

あらすじ

2023年話題作『英雄はアンブロシアを喰む』待望の完結!

俳優の真宮藍は半神ニキアスによって神と人間が生きる世界に導かれ、己の正体が英雄候補に無限の力を与える「神の果実(アンブロシア)」であることを知る。当初は異世界に連れてきたニキアスを許せずにいた藍だったが、ニキアスが父神なき後、荒廃した祖国を救うため身を削って戦う様を目の当たりにし、ニキアスに惹かれていく。アンブロシアを取り戻すという神々との誓いを果たしたニキアスは、ついに無実の罪で裁かれた父神を解放するため、神子たちとの戦いの場に臨む。だが、その最中、かつてのニキアスの親友であった神子カイロスが藍に接近し‥!?

作品情報

作品名
英雄はアンブロシアを喰む 下
著者
小綱実波 
イラスト
円陣闇丸 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
Ruby collection
シリーズ
背中を預けるには
発売日
電子発売日
ISBN
9784041152393
4.6

(65)

(51)

萌々

(9)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
11
得点
300
評価数
65
平均
4.6 / 5
神率
78.5%

レビュー投稿数11

ウラヌンティウムよ永遠なれ!

上下巻通して、壮大な物語を大団円で締めくくってくださり感謝の気持ちでいっぱいです。
ファンタジーが苦手な私ですが続きが気になって気になって・・・
前作、「背中を預けるには」シリーズに負けぬとも劣らない素晴らしい作品だと思います。

上巻発売から時間が空いたこともあり、思い出せるかなーでも遅読の私が上巻を改めて読み直すのは面倒・・・
更に下巻では、上巻以上に神々の登場が多いこともありストーリーを整理できるか心配でしたが、初回特典のストーリーガイドが大変助けになりました!これがあったおかげで上巻を読み返さずともスイスイ読み進められました。

上巻ではわからなかったクロノキア神を冥府へ追いやることになった真犯人の存在にびっくり!!
※※重大なネタバレです↓※※



これ、神同士もBLしちゃってますよね!?
ウラヌス×クロノキアってことですよねーー!?しかもこじらせている!!
神々の姿は挿絵では一切でていないけれど、ウラヌスの執着攻めっぷりを拝見したかった・・・(笑)

そして、私の押し神子・カイロスもかっこよかった~~
カイロスとニキアスの関係性も好きです。死闘してたけど・・・
幼馴染・対等な存在・お互いへの信頼・・・
恋愛関係ではないけれど、強い絆のある二人・・・グッときます。(特にカイロスからのニキアスに対する矢印が強いように感じるところも、切ないようなこれでいいような気がしてカイロス萌えです!推し!!w)
藍と悠斗しかり、小綱先生の描く恋愛ともただの友情とも違う関係性、大好きです。

最後の最後、それこそページが残り少なくなっていても障害があって、藍とニキアスはどうなっちゃうの!?とハラハラしましたが、穏やかなラストに、これからの二人は末永く穏やかにウラヌンティウムを支えていくのだろう・・・と思いました。
よかったね~ニキアス!藍!!( ;∀;)
先生のあとがきの中で「ここまで藍とニキアスと一緒に旅してくださり、ありがとうございました」とあり、本当に一緒に旅してきたなーとうるっとしてしまいました。
アンブロシアには好きなキャラクターが沢山いて・・・みんな愛おしいです。
壮大な旅の物語をありがとうございました!

2

まごうことなき傑作

とても素晴らしい物語でした。素晴らしいという言葉が薄っぺらく聞こえてしまうほど、濃密で壮大なストーリーでした。

藍とニキアス、そして悠斗、カイロス、シメオン、セルジオス、ユーニス……その他たくさんの登場人物によって編まれ、生まれて、誕生した物語を知れてよかった。出会えてよかったと心の底から思います。

『愛する人と生きること』とはどんなものなのか、その覚悟と、覚悟の先にある唯一無二の幸福と残酷さを物語を通して強く突きつけられたような気がしました。そしてこのテーマは、前作『背中を預けるには』でも感じたものになります。

また、読み進めていくうちにウラヌンティウムはただの異世界、ファンタジー(空想)ではなく、今私達が生きる現実世界にも通ずることたくさんあり、色んなことを考えさせられました。

とにかくスケールが壮大で、上巻を読了したときには、「この物語の結末はいったいどんなものなのだろう」と、いい意味で落としどころが全く読めない……また、これほどの大きな物語を展開することで、それらをうまく収束することは果たして可能なのかという期待と不安……だからこそ下巻を待ち望んでいました。

ですが、私の想像を遥かに超えるストーリーがそこには待っていました。上巻で広げた風呂敷を更に広げて、なおかつ物語の中に様々なテーマを提示しており、それぞれの登場人物の選択から生み出されたことで見えてくる結末は、ため息が出るほど圧倒されました。

クロノキア神を陥れたのは誰なのかという謎、他の神子との邂逅や思惑、ヘロスマキアで勝利することへのニキアス達の執念と覚悟、終盤に繰り広げられるヘロスマキアでのアクションシーン。

そもそもウラヌンティウムという世界は何なのか。世界の理と過去、現在、そして未来。

己にとって唯一無二と言える人間との、出会いと別れ。

このレビュー欄では語り尽くせないほどの素晴らしい物語が待っています。気になっている方はぜひ手にとってほしいです。

『背中を預けるには』で小綱先生に惚れ込み、この『英雄はアンブロシアを喰む』で先生の技量と才覚を改めて確信しました。このようなクオリティ、面白さを味わえる作品を二作連続できっちりと生み出せる小綱先生の才能は本物だと思います。これからもずっと追いかけたい。愛し続けたいと思いました。

改めまして、彼らの素晴らしい旅路を見せて頂き、ありがとうございました。現世に戻った悠斗が藍たちの世界に想いを馳せるように、読者の私も、遠く遠くに存在するであろう、藍とニキアスの世界に感情を乗せながら、またいつか、アンブロシアの世界に再び足を踏み入れたいと思います。

5

壮大な物語の結末

ファンタジー世界を分厚ーい上下巻で満喫しました!上下巻通して読み終わった物語は、簡単に言うと『神様の箱庭で、神様に振り回される神の血を引く者や人間達の奮闘記』という印象。上巻では十二国記と思っていましたが、下巻を読むと神話世界に近くてファンタジー感が強くてワクワクしました。

ニキアスと藍、ニキアスの親友カイロス、ニキアスと藍を支える悠斗・ユーニス・セルジオス・シメオン、古参の神子オケアノス…
ニキアスと藍の物語ではありますが、2人を取り巻く人達が魅力的なキャラクターで読み終わるときには愛おしくなります。
背中を預けるにはシリーズのように番外編や小話集をぜひ読みたい!!

壮大な世界観の長い物語に浸りたい方にオススメです!

5

最高です!!!

壮大な世界観と圧巻のストーリー展開で最初から最後まで楽しませて頂きました!!!

ニキアスが理想の攻め様すぎてつらい…
藍を最愛のつがいとして惜しみなく愛を注ぐニキアス。
そして藍もまたニキアスを愛し、ニキアスの願いを叶えるために自分を全てを捧げても構わない献身的な愛。
本当にこの2人の愛が尊すぎて、何度も悶絶しました…最高!!!

ニキアスと藍はもちろん、脇役キャラも魅力的なキャラばかりです!
最初は敵だったキャラが味方になったり、その逆もあったり。
それぞれのキャラが成長したり変わって行く姿も見られて良かったです!

円陣先生のイラストがまた最高すぎました…
ニキアスの神々しく雄々しい姿が素晴らしい!
もっと他のキャラ達のイラストも見たい!と思いました!

背中〜シリーズのようにその後のニキアスと藍や他のキャラ視点の番外編も凄く読みたいです!

小綱先生、素敵な作品をありがとうございました(^^)

8

ただただ、息をのむ神話×異世界ファンタジーの結末

長い長い物語、息つく間もなく貪り読みました。読後すぐの今、満足感と「終わってしまった…」という寂しさ、二つの感情が渦巻いています。
物語の圧倒的なスケール、世界観に圧倒され、飲み込まれました。

あらすじなしで、感想のみを。

藍がカイロスに見つかり、その腕に捕らわれたところで終わっていた上巻。
これ、藍を求めるニキアスvsカイロスという恋情のもつれ、三角関係だと思っていたら、もっとずっと重く、深い感情だった…

カイロスの思いは、藍へのただの恋慕ではなかったんだ…と、読みながらもうただただ、感嘆。
小綱先生の頭の中はどうなっているのー!?と、頭の中は興奮しきりでした。

神話×異世界の壮大なファンタジーの中に、それぞれのキャラの「新たな自己の発見」と「成長」とが見られた物語。

特に、上巻を読んだ時は正直悠斗→藍への恋心は不要なんじゃないか、と思っていたのですが、下巻を読んで捉え方が変わりました。
先生のあとがきにある、「全てが思いどおりになる主役から、支える者」としての成長を遂げた悠斗ですが、ああ、その成長と変化のためには藍へのどうしようもない恋心は必然だったんだなあ、と…

作中、戦いに参加することができずただただ逃げ、守られる自分を”(ニキアスに)釣り合ってない”と卑下していた藍。
そんな藍の考え方・自己認識の変化も目覚ましく、読んでいて心沸き立つというか、興奮するポイントでもありました。

物語の中で起こった全ての始まりは藍からであり、ニキアスに戦う力を与えるのも、物理的にも心理的にも藍であるー

体の大きさや戦う力が劣っていたとしても、”与える者”としての自信を得た藍の姿に、読みながら自分も何か勇気をもらった気がします。

小綱先生が書かれる壮絶な戦闘シーンも、本当に鳥肌もの。まるで映画の一場面を見ているかのように、文章を追っている間ずっと、脳内に戦闘シーンが鮮やかに見えていました。最っ高に興奮した…!

一度読み終わったけれど、細かい部分をもう一度じっくり味わいながら、何度でも読み返したい物語。出会えたことに感謝です…感涙( ; ; )

8

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