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「僕の番はサラブレットΩ」のスピンオフ作品。
匂わせがあった夏目(隠れΩ)とコタ(β)の物語です。
これがもう…スピン元よりも切なさがすごい。
子供の頃からステージママに支配されてバース性を否定し隠してきた夏目。
同じ立場の瑛斗は番を得たが、友人として知られたくなかったコタにΩであることも知られ。
その上最近は体調が整わず、ヒートが重くて心ばかり焦る。
そんなヒートの最中、コタがやってきて…
夏目はとにかく拒否してるのにコタは懲りずにやってきて、ついに激しいヒートの発作の時に、コタと…!
…なわけです。
Ωにトラウマがあるコタを巻き込んだ…
βのコタとは将来が見えない…
これ以上バース性を誤魔化せない…
大河ドラマのオファーが来たが、これを受けるためには母からビジネス番を作れと命令…
夏目ひとりにこの重圧が降りかかってきます。
Ωゆえの、悩み、苦しみ、不平等、差別。
夏目はどうなる⁉︎
Ωがつらい目に遭う系のオメガバース。だからこそ切なさもよりドラマチックに。
誰にも言わずに姿を消して、それはコタとの子供を宿したから。
孤立出産を決意した夏目は、どれだけの覚悟を負ったのだろう。
でも勿論コタは夏目を愛してますからね。番未満のβxΩだけどちゃんと家族になりますよ。
オメガバースならではの波乱と昇華は展開の先が見えるけれど、それでも読み応えあり。私は「僕つが」よりもこっちの方が好き。「萌x2」で。
幼いころから芸能界で生き、母親に敷かれたレールの上を歩いていた夏目。
徐々に自分だけの力で役をつかみ、仲間との出会いもあって
意味もなく続けていた芸能界で生きていくために
αを演じ切ろうとする姿が見ていてしんどかったです。
そんな中分け隔てなく接してくれるコタの存在にかなり助けられました。
(読者側の心の均衡を保ってくれているという意味で)
妊娠して突然芸能界から姿を消し、コタの前からも消えてしまったことは
迷惑をかけたくない夏目らしいなと思いました。
これからは家族3人で幸せに暮らしてほしいです。
えち展開:3回
夏目と琥太郎の「友情」の2文字では表せない絆を感じました。お互いがそれぞれの悩みや気持ちを持っていて、でも、相手に迷惑をかけないように気持ちを押し殺しているシーンはとても胸が苦しかったです。
お母さんの愛というのも感じて、最初は息子を縛り付けているように見えたけど本当はαに産んであげられなかった自分を責めていたり母親としてどう支えようかと葛藤しているのだなと思いました。
夏目を見つめる琥太郎の表情がとても好きです!
夏目くんが誰にも頼らずに生きていこうとしてるのが時々伝わってきて、だけど虎太郎くんを愛しているのも伝わって複雑な気持ちになった…
すごく感動した。
2人ともないものねだりしているからこそ支え合える関係だなと思った。髪の毛を描写が綺麗だった。行為の時に乱れていくのがほんとに可愛い……♡♡
虎太郎くんが夏目くんに近づこうとして勉強してるのがかっこいい。でも、夏目くんもかっこよくてもう、、、、2人とも大好き♡
この作品は僕の番はサラブレットΩの番外編というのもあってか、前置きが登場人物の説明だけだったのでぜひ、前作の方を読んでからこの作品を読んでほしいです。
オメガでありながら、アルファとしてある意味自分を偽って生きてきた夏目。それだけでも切ないのに…そこに現れるコタ…。
コタ自信にもオメガとのトラウマがある中で、夏目を包み込むような優しさでオメガの夏目を受け入れてくれるコタには個人的に感謝でしかありません。
※ここからネタバレ注意です※
個人的に最後の畳み掛けが大好きなのでそこについて語りたいと思います。
夏目とコタに娘が生まれ、久しぶりに夏目が妊娠中にお世話になったおばあちゃんに会いに行ってみる?のシーンの話です。もう、会いに行ってみる?ってだけでありがとう!って叫んだんですけど、その場所が夏目の過去作のロケ地らしく、夏目的にも思入れが強いっぽくてこっちまで好きになります…。
ロケ地に行って、夏目が妊娠初期の頃を思い出すんですよね。つわりの時期だと思うんですけど、その時期は活動休止を発表してコタにも会いたいけど会えず…の時期で一人であの辛い時期を乗り越えたと思うと涙が止まらないのですが、そのつわりが辛い。をたった3コマで表現されているんですよ!あぁー、ありがとぉー!それに加え、つわりで何も食べたくないの時期に机に突っ伏してテレビを見てる夏目。そのテレビに出てるのはコタ!昼のワイドショーっぽい設定なのかニコニコ笑ってて素のコタなんですよね。それを観て自然と涙が出る夏目。そこにいるのに会えないコタを観て恋人を見守りながら会いたい気持ちをなんとか押し殺してる感じが…、なんとも、切なくてたまらない…。切ないのと、悲しいのと、孤独と、いろいろな感情が押し寄せてきて人に見せられない顔で泣きました。その大好きなシーンがたった1ページ!5コマで表現されています。この1ページを見た瞬間、この作品を読むために私は生まれてきた…。って確信しました。これ、全く盛ってないですし、お世辞でも何でもないです。
これから読もうかと思ってる方、今すぐ読んでください。読んでない時間がもったいないです!
あらた六花先生、素敵な作品を本当にありがとうございます…。
