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侯爵夫人♂になった転生タヌキは円満離婚を目指す

koushakufujin♂ ni natta tensei tanuki ha emman rikon wo mezasu

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表題作侯爵夫人♂になった転生タヌキは円満離婚を目指す

アシュリー・スピア
28歳、スピア侯爵家当主
ジル・スピア(ジロー)
22歳、アシュリーの伴侶、前世は雄のタヌキの妖怪

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

昭和から令和まで生きた不思議な力を持つタヌキのジローが転生したのは男同士で結婚するのが当たり前のBL漫画の世界。悪役令息ジルは半ば脅すようにしてイケメン侯爵のアシュリーと結婚。そのタイミングでジローが転生したのでアシュリーからの印象は最悪のまま結婚生活がスタート。このままアシュリーと角を突き合わせて生活するのも味気ない。前世の商才を活かして悪化している侯爵家の運営を手伝って蓄財、三年後にハッピーな円満離婚を目指したい! 悪役令息からしごでき侯爵夫人に華麗に変身したジル(ジロー)の夢“家族を作って幸せな生活”は叶うかな⁉

作品情報

作品名
侯爵夫人♂になった転生タヌキは円満離婚を目指す
著者
小中大豆 
イラスト
亀井高秀 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344855489

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62

4.5

(109)

(75)

萌々

(26)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
17
得点
498
評価数
109
平均
4.5 / 5
神率
68.8%

レビュー投稿数17

仮初めの結婚ライフが生み出す恋の軌跡をとくとご覧あれ

こーゆうの、こーゆうの!!( ˃̶͈̀∀˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

ああもう最高に好きなストーリーです。
小中大豆先生のストーリーセンスがバチバチにキマッた転生ファンタジーは、ワクワクとドキドキでいっぱい。めちゃくちゃ面白かったです!!
素行不良の悪役令息に転生したタヌキの妖怪が、人生のやり直しをしていく改革譚。最悪で始まった政略結婚を、お互いに想い合う恋愛結婚ライフに変えていく愛と感動の物語に興奮しきりでした!( ´▽`)

この作品の面白いところは、アシュリーとジルの夫婦生活を変えていくことだけじゃなく、環境改革…つまり、家内改革や領地改革に着手していくところにあり。元タヌキのジローが身につけていた経営能力を、転生後の世界で遺憾無く発揮していく手腕がお見事でした。
悪評高き愚鈍な令息が、あれよあれよと有能な経営者に…そして慎ましやかな聡明な奥方に変貌を遂げるのですから、夫であるアシュリーや使用人たちはビックリ。それまでの冷たい態度がどんどん軟化し、いつしかジルに惹かれていくアシュリーの気持ちの変化には、ヨッシャァァーーー!と年甲斐もなく、ガッツポーズでした。

ふぅ……思わず興奮しちゃいましたが、そうなるのは読めば分かると思います^ ^

借金があったがための政略結婚。ジルが嫁いできたことにスピア侯爵家の面々はウヘェ…となってたわけです。夫婦関係はカタチだけで、"君のことを愛するつもりは全くない"などとも言われるようなものでした。
元タヌキのジローことジルは、転生前のジルの悪評を知っていたので、アシュリーに不利にならない条件の下で離婚を提案。3年後の円満離婚を条件に、領地内の様々な経営改革に着手していくことになります。

タヌキに変身できる神通力もあったので、たまにジローに変化しては家内の情報収集。ちょこまか動き回るついでにダイエットも成功してスリムな美人にも変貌です。
こうなってくるともうワクワクしかない……!!
性格よし、見た目よし、話が通じて経営の知識がある…ジルはパーフェクトな妻になりました。最初、ジルを侮っていたアシュリーがジルの力を認めていくところは実にスカッとしました!

そうなってくるとですね、アシュリーの中に芽生えるわけです、ジルへの恋心が。
だけど、3年後の離婚が条件の仮初めの婚姻関係。ジルは離婚する気満々です。
ジルを引き止めたいアシュリーは、ジルが離婚を考え直してくれるように頑張っちゃったりと、あんなに冷たかったアシュリーがまさかの追う側に……もう展開がハチャメチャに楽しくて仕方ありません……!!

アシュリーに愛されることはないと思っているジル。
ジルとこの先も共にいたいと思うアシュリー。
お互いの気持ちがすれ違ってるところが何ともやるせなかったです。


家族を作りたいと願うジルの願いをアシュリーは叶えてあげられるのか。
期間限定の婚姻関係の行方はどうなるのか。
離婚を目標にしていたジローの中に芽生え始めるアシュリーへの恋心にも注目です。

ゼロどころかマイナスから始まったこの結婚生活に、感情にも環境にもどんどん彩りが増していく景色は最高でした!ヽ(´▽`)/
ワクワク感冷めやらぬ素晴らしい物語の余韻に未だ包まれています。

11

「離婚して家族作るぞー!」…奮闘もふもふ転生タヌキの、お仕事(?)ラブコメ♡

いや〜〜〜小中先生の新作、まさかのタヌBL、楽しかった〜〜〜!!✨

先生はあとがきで「頭空っぽにして楽しんでください」なんて書かれてますが、
途中思いがけずホロリときて涙ぐんでしまうシーンもあって、
笑って萌えて幸せいっぱい、きゅーんとしてたまらないお話でした。

なんていうのかな、胸を刺す切なさのあるシリーズをこのところずっと
読んできたので、こういう楽しくて、可愛くて、とことんハッピー!!なお話が読めたのがとても嬉しいです◎


四◯元ポケットを持ち、化けタヌキからBL世界の人間へと転生したジル(受)。
もーー序盤でこの設定を読んでる時から声を出して笑ってましたꉂ(๑˃▽˂๑)

昭和ヒトケタ代生まれ、フトシ君という人間のもとで共に過ごすうち、
いつの間にか化け狸となって令和の時代まで90年生きていたジロー(=転生後のジル)。

しかし事故に遭い死んでしまったところ、色々あって
飼い主・フトシ君の孫・キリコちゃんが描いていたBL漫画の世界観を持つ世界へ転生ーー

…あ、書いててまた笑えてきちゃいました笑


その転生がちょっと完璧にはいかず、複数人の魂が入れ替わり入り、
わがままし放題で育ったオネエな悪役令息(=ジル)の器に入り込むことに。

気づけば美貌の侯爵家投手・アシュリー(攻)との結婚式当日の場面で、
「君を愛することはない」と冷たく言い放たれー

と続きます。


もうここまででも設定モリモリなんですが、
これが読めば読むほど面白くて!!
盛りすぎ感など全く感じさせず、グイグイ物語世界に引き込まれました。


全く自分のせいではないのに、悪役令息として
アシュリーから冷たい態度をとられるジル。

それでも仕方ないか、と割り切って”本物の家族”を作ろうと、
3年後の円満離婚を目指し侯爵家の中から少しずつ改革を始めて頑張るモフたぬき…
かわっ…!!

ジルは転生後も神通力を持ち、葉っぱを頭に乗せてタヌキに変身することができます。

アシュリーの、”妻(=人間)”としてのジルに対する冷たい態度と、
タヌキ姿のジルに対する態度の違い、その対比もまた面白可愛い!!
執務室でタヌキをモフってる長髪金髪侯爵に、激しく萌えました...(๑˃̵ᴗ˂̵)笑

転生して結婚式を挙げた直後のいわゆる”(意図しない)兵糧攻め事件”から
めちゃくちゃ笑ってしまったのですが、
その後もトントン進んでいくストーリー、出てくるエピソードが予想外でいちいち面白い〜!


二人が次第に心通わせていく様子も、読んでいるこちらに
手に取るように伝わってきてドキドキ、ときめいちゃいました。

前世での90年に及ぶ人生経験を生かし、なんとも頼もしく「お仕事改革」を
進めていくジルなんですが、恋した姿もとびきり可愛い!!!!

…いやなんかもう、「可愛い」しか言ってないですが;
本当に可愛くて。。

アシュリーのことをなんとも思っていなかった時は
普通に目を合わせて会話できていたのに、
二人の間に甘い雰囲気が漂うようになってからは無意識で「好き避け」しちゃう。

そんなジルの姿に「嫌がることをしているのではないか…?」とやきもきし
不安になるアシュリーの様子にも、も、萌え〜〜…!!!

結婚当初は氷のように冷たかったアシュリーの態度、
その振り幅もまたグッとくるんですよね。

氷の冷たさ→溺愛スパダリへの変貌。(大好き)

で、てっきりこのまま「ほのぼの、ほわわん」と進んでいくのかなと
思いきや。


アシュリーの元婚約者が土砂崩れに巻き込まれ、災害場所へと救いに行くことにー

とお話が急転し、ハラハラドキドキ。

そこで、”あの”機能が役立つのか〜!!!! と感心しきり、
正体がバレてしまったジルとアシュリーとのやりとりに胸打たれてときめいて、
なんか涙が出そうになり…と、ひとり脳内ドタバタでした笑

二人の間の誤解やわだかまりが解け 心通わせていく様子、
モフりタヌキの愛らしさ、侯爵家の面々とのエピソードなど、

萌えツボがぎゅぎゅーーーーーっと押されるポイント盛りだくさんで、
読み終えた今、とんでもなくハッピーな気分です(*´艸`)

アシュリーとジル、二人の気持ちと関係性の変化が、こう、
むずむずとくすぐったいんですが甘くて心地よくて幸せで・:*+.

電子で拝読しましたが、限定SSではアシュリー視点のお話が読め、
”この世界ならでは”の独特な子供の授かり方が知れて面白かった〜!


バリバリ働いちゃうモフたぬきの奮闘と、反発から一転して…という恋模様、
幸せいっぱいな気持ちになれる物語でした(*´˘`*)♡

10

タヌキのモフみは愛すべきもの

小中先生の新作!早速拝読しました!
ドシリアスなお話もコメディも書かれる先生、今回はタイトルやあらすじからして、ラブコメなんだろうな!と嬉々として読み始めました。

序盤からめちゃくちゃ笑いました。
現世ではただの狸スタート、飼い主のフトシくんと過ごすうちに化け狸となり、昭和ヒトケタから令和まで生き抜いたタヌキ様。彼の異世界転生した理由が序盤に語られるんですが、もう笑いなしに読めなかったです。そ、そんなことある!?あった!とヒーヒー笑いながら読みました。
フトシくんは完全体であるスーパーヒ…フトシくんとなり、とんでも転生しちゃったタヌキことジルくんを、時に神として、時に狸として見守ってくれます。
スーパーフトシくん…まるで、世界で不思議を発見しちゃいそうな名前ですね…笑いました…

転生前の行動で周囲に嫌われまくっていたジルくんが、有能タヌキっぷりを発揮し、政略婚した夫と周囲から愛されていく様子をたっぷり堪能しました。
笑いあり、そして涙ありの感動転生溺愛ストーリー!すっっっっごく面白かったです!!!
ラストでは家族もいっぱいで賑やかになってて、よかったねぇよかったねぇと涙出ました。よかったねえ~!
タヌキかわいいよタヌキ。狸姿に自信アリ!なジルくんかわいかったです!

9

面白かった。

読む前はタイトルを見て、いったいなんのことやら??と思っていましたが、読後見ると納得です。
確かにタイトルそのままでした。

化け狸のジローが転生したのはBL漫画の世界で、我儘かつ下劣さの塊のような悪役令息ジルとして生まれ変わってしまう。
ジルの結婚相手であるアシュリー(攻め)からは蛇蝎のごとく嫌われている状態で、
好感度はゼロどころかマリアナ海溝レベルでの転生生活スタート!というわけで、ハードモードすぎるんですよ。

なにしろジルの過去が目も当てられない言動の連続なんです。
これがもし自分の記憶として蘇ってきたとしたら、恥ずかしさと申し訳なさで木っ端微塵に発狂爆発しちゃうだろうな……ってのばかりで……
(まさかのオネェでとどめが・笑)

周りに一人も味方はおらず、疎まれ嫌われている状態からのスタートでどうなることやら……と思いましたが、前世の経験を生かした仕事能力と持ち前の謙虚で誠実な性格で周囲の人々の信頼を得ていくんですね。
そこの様子がとても良かったです。

攻めのアシュリーも、公平かつ性格良しのお方で非常に好ましい。
死んでくれたほうがよほどマシな相手を嫁に迎えつつ、でもそんな嫁が快適な生活が送れるようにきちんと環境は整えてくれているとか、私情だけで突っ走ることがない。
いい人だなーって感じ。

頑張りすぎたジルが風邪で寝込んでしまう看病シーンがめちゃくちゃ良かったです。
そもそもBL世界で看病シーンってご褒美だと思ってるんですが、ただの看病イベントで終わらせずに「家族」をキーワードにジルの願いとアシュリーの願いが重なって心を照らしていくような様子がとてもいいなと思います。

今後も繰り返し読むだろうなという確信があるので、神で。

6

不覚にも泣いてしまった

嫌われ侯爵夫人(男)に異世界転生した、タヌキ…???
ちょっと、もう。既にタイトルだけで情報が渋滞していますが、さすが小中先生。
全ての要素が上手く絡んでいて、まったく混乱せずに楽しめました!

◆悪役令息転生…主人公の努力により、嫌われ→溺愛展開=嫌われ主人公の美味しい所
◆タヌキ要素…時折タヌキに変化できる→攻めにモフモフ可愛がられる=獣BLの美味しい所

どうですか⁉︎美味しい所(萌所)しか無いんです!!!
と言うか〝BL世界に異世界転生した化け狸〟ってトンデモ設定なのに、するっと受け入れる事ができたのも凄いな……と。
これは、もう小中先生の筆力のなせる技ですね!

そして、めっちゃ面白いし、萌えるし、途中泣けるし…で、この一冊で感情がジェットコースター状態に。どういう事なの。

いや、要素モリ過ぎて初めは完全にネタ枠として読んでいたんですが、ちょっと、もう。
不覚にも途中で泣いてしまいまして……笑
「家族が欲しい、愛されたい」と思う主人公ジルの気持ちにグッときて涙腺が崩壊しました(まさかの)

旦那さんである攻めから、恨み辛み嫌味を言われて嫌われまくる日々を過ごしている中(転生前のジルが悪いんですが)
それでも、状況を改善するために気丈に振る舞っていたジルが…初めて弱音を見せるんですよね。
もう、それまで頑張っていたジルの努力とか「家族が欲しい」と切に願う姿を見て、頑張れ!負けるな!と応援していた身としては、弱ってるジルに胸が締め付けられまして。うぅ…

そして、徹底的に攻めや周囲の人間から嫌われていたからこそ、ジル(ジロー)の努力と頑張りによって少しずつ愛されていく変化が、読んでいて非常に気持ち良いんです!

特に、転生後のジルに惹かれ始めていたアシュリー(攻)が、ジルから離婚を提案されてショックを受けるシーン
ココ、めちゃくちゃ気持ちいい!!!!笑
正に〝嫌われ→溺愛〟BLの醍醐味ですよね!ご馳走様です♡

初めこそタイトルの情報量に圧倒されましたが、最後は「家族って良いな」とホッコリ温かい気持ちになれる神作品でした◎

3

この作品が収納されている本棚

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