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小説

結婚式直前で自我を取り戻した元化けタヌキの奮闘記
化けタヌキだったジローは交通事故から人々を守ろうと神通力を使い果たした結果、BL世界の子爵家の末っ子ジル(受け)に転生しました。気がついた時には結婚式の直前。
なぜか新郎のアシュリー(攻め)には憎悪の感情をむき出しにされています。訳がわからないジルですが、そこで神(前世の飼い主フトシ君)からの通信が入ります。
事情を説明してもらってもどうすることもできず、そのまま結婚式は続行。
かろうじて式だけ終わらせて、初夜も何もかもスルーで放置されてしまうのです。
フトシ君のように家族をつくって幸せになりたいジローもといジルは幸せになれるのでしょうがか。
ぶっ飛んだ始まりでしたが面白かったです。
面白いのがこの主人公ジル。元タヌキって言っても100年近く生きた化け狸なんですよね。
読み始めた時は、昭和1桁生まれってタヌキがそんなに生きられる訳ないじゃんって思ってたら化けタヌキってなってめちゃ笑いました。
でも大変だけどとても幸せなタヌキ生だったんですね。
目標はフトシくんところみたいな家族を作ることなのですから。
さて、フトシ君が神にまでなってジローを転生させましたが、まだ未熟な神故上手くいかず、自我が出てくるまで20年以上かかってしまい、その間にジルの器に浮遊霊を取り憑かせて凌いでいました。その結果素行の悪い青年が出来上がり、最後に憑いていた霊が一目惚れした貧乏侯爵家当主アシュリーを金の力で婚約者から奪い取るという暴挙を果たし、やりたい放題した結果、侯爵家の当主から使用人に至るまで嫌われることになり、そこでジローが目覚めたのです。
可哀想すぎる。
案の定冷遇されまくりのジルですが、神様優遇でタヌキになる力を貰ったおかげで邸内を自由に歩き回り飢えをしのいだり、情報を仕入れたりして、上手く立ち回ります。
三年は離婚できない契約になっているので、三年で金を稼ぎ離婚して本当の家族を作るんだと目標を立てるのです。
本来なら周りの協力なんて望めなかったでしょうが、使用人が1週間放置したことで(水すら用意しなかった)侯爵家皆が弱みを握られる状態となり、ジルの意見を聞いてもらえる空気になったのは僥倖でした。
とはいえ、スピア侯爵家の人々は当主を含めて人がいい。
それまでの悪行がすごかったのに、彼らも悪かったところがちょっとあったとはいえ、そしてジルが頑張ったとはいえ、結構あっさり水に流してくれるのですから。
特に、アシュリーがジルを好いてくれるようになるとは。
前世での会社経営のノウハウを持っていたのは、没落寸前の侯爵家にとっては渡りに船でした。
フトシ君とも人間とタヌキの立場逆転ですがまたいっしょにいられるし、大団円でしたね。
みんな幸せになって良かった。
楽しいお話でした。
かなりいろんな要素がぶっ込まれてる本作。
その設定さえ飲み込めれば、後はもう萌えるだけ笑
いや〜面白かったですね。受けの嫌われ度具合も、攻めの受けに対する酷い態度も容赦なく、そしてそれが無理矢理感のない塩梅なのはさすが小中先生。
受けがとにかく嫌われている(序盤)ので、他に嫌なキャラクターが出てこないのも読みやすくなってました。(なんていうかこのテイストの作品であからさまな悪役が出てくると、用意されてる感があって個人的にはあんまり……)
嫌われからの愛されは王道で萌えますが、今作は読んでて胸がキュンと切なくなるポイントもあって本当に大満足!
あとたぬきがとにかく可愛いですね。
面白くてひたすら楽しい作品が読みたい時にオススメです!
小中大豆先生といえば、自分の中では安心安全の男メイン作品。オメガバは男のみにバース性があったり、この作品で言えば男同士での結婚が当然で、女は神殿に隔離されてるといった感じで、ほぼ男キャラしか出てこないのですごく安心して読めます。
受けのタヌキは序盤、「自分も貴方も男なのに結婚とは?」と疑問に思ってはいますが。
前世がタヌキの受けが、生前ずっと一緒に暮らしていたフトシ君の女孫が書いたBL漫画の世界に転生した話。
転生した体の持ち主はジルといい、フトシ君が試験的に色んな浮遊霊を憑依させていた。
前に入っていた霊達がワガママなうえに不精で、受けがその体に入った時には周りからの評判印象が最悪。そして見た目も軽くデブ。
もちろん攻め含め周りの人間も、ジルの中身が変わってることなんて知らないから、攻めは受けに冷たく当たるし、使用人たちも食事を届けなかったりと嫌がらせの嵐。
実際は裏で、受けがタヌキの姿で食べ物を貰っていたから状況は過酷では無い。
そこから受けの健気な努力で、攻めも使用人たちも受け本人もお互いに好意を抱いていく(絆されていく?)過程がじんわり沁みる。
序盤の攻めが、人間姿の受けには冷たいけど、タヌキ姿の受け(中身が受けだとは知らない)には甘いのもかわいいです。
ちなみに二人の子供は、双子男子です!
直前まで女だったらどうしようとハラハラしましたがさすが小中先生。
やっぱりメインの登場人物が男のみだと、陰湿な嫌がらせでも嫌な気にならなくて良いですね。
※ネタバレあります
始めはトンデモ設定に驚きましたが、
タヌキの可愛さのおかげもあって一気に読み切れました。
・受けの前世はタヌキ→化けタヌキ
・人間に転生しましたが、タヌキに変化できます
・お腹に超大容量の収納ポケットがあります
・この世界は人口はほとんどが男で、男同士の結婚が当たり前
・子供はかなり不思議なシステムでできます
ジル(受け)の魂が入る前にこの体に入っていた人達のせいで、最初は散々です。
仕方ないのですが皆から嫌われて使用人から扱いも酷く、
夫アシュリー(攻め)からも最低限の礼儀はあるものの冷たくされて可哀想でした。
そんな逆境の中でも目標を定めて努力する姿は応援したくなりました。
タヌキ気質で食べ物のことではしっかり仕返しもするのも良かったです。
人間/タヌキどちらの姿でもジルがすごく可愛いです。
次第に認められていく様子にはジーンとしました。
両視点でアシュリーがジルに惹かれていく様子が分かるのが嬉しいです。
ジルに触れたい時きちんと許可を取るのが紳士的で好感が持てます。
執事のローマンさんが優しい人で癒しでした。
アシュリーはいつかジルに大きい鞄をプレゼントしてあげてほしいです。
設定は予想以上にコミカルですが、起伏のある楽しい一冊でした。
買ってよかったです。
面白かった〜!前世で日本のタヌキだったジローが転生して、評判、性格、素行も最悪なジルになるところから始まります。自分から迫って政略結婚したアシュリーには憎まれてる
ジロー、出来るᐢ⓿ᴥ⓿ᐢタヌ……。家中の人間から憎まれている、役立たずとも思われている状態からの行動力がすごかったうちの会社にも来てほしいw
アシュリーへの気持ちを自覚する姿も可愛かったね☺️とんでもないジルを嫁にしたアシュリーですが……彼の変化も読んでいて楽しい部分でした♡
