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情に厚い男前な若頭×密命を背負う組員 新規描き下ろしを加えた新装版で登場!
もともとヤクザものは好きでして、こちらもとても良かったです。
重い内容なのに、読後感が良く、決して暗くない作品で引き込まれました。
若頭の片岡と、片岡を殺す命を受けたお世話役の下っ端組員小田島。
2人ともタイプは違うけど、男前。
組の若頭といえば、大概スーツにタバコ。小田島のような下っ端組員からすると、
片岡は雲の上の存在だと思うのですが、花柄のシャツ着て、女子供と動物には優しく、組幹部には見えない、この軽さが良い。
殺さなくてはならない片岡に、惹かれていく小田島。
片岡を庇って死んだ兄弟分は、小田島にとっては家族同然だった。
片岡のキャラが、その兄弟分とかぶりました。
亡くなった兄弟分の母親に、小田島はお金を送金していたことからも、その兄弟分との関係の深さがわかる。
他の方のレビューで、小田島の複雑な出自を知りました。父と姉の近親相姦にによって産まれたのが小田島という。
自分では気が付かなかった視点で、知ることができてありがたかったです。
片岡は小田島が岸壁で魚釣り中の片岡を、背後からピストルで狙っていることも
お見通し。自分を殺そうとしている小田島を泳がせている。
殺すチャンスはいくらでもあったが、殺さない小田島。
一見チャラくて、飄々としている片岡。きちんと周囲を見て、立ち回りでき、小田島に対して結婚しようなんて、男前で魅力的。
組長の葬儀に向かうため、小田島が片岡にスーツを着せているセリフがないシーンがカッコよくて、印象的だった。画力が光っています。
自分の命よりも、人としての筋を通す片岡。普段の花柄シャツからスーツに着替えた時のギャップに最高に萌えました。
そして、小田島を庇って、撃たれた片岡。
死んでしまった小田島の兄弟分が、片岡を庇って代わりに撃たれたように、片岡が自分を庇って撃たれた。
片岡の父→先代の身代わりとなり死亡
小田島の家族→片岡の身代わりとなり死亡
小田島→片岡の身代わりとなる
片岡→片岡を庇った小田島の代わりに撃たれる
片岡殺しの命を受けた小田島が、撃たれる片岡の身代わりとなり、さらにその小田島を守るために片岡が銃弾を受ける。
このことが2人が互いを愛していることがわかる。
人を愛することを知らなかった小田島が、片岡が守りたい人だと気づき、愛を知る。
キスのシーンが印象的。
家族同然だった兄弟分の仇を取るべく、片岡を殺すことだけが小田島の生きる意味だった。そんな小田島が最後銃口を片岡に向けるシーン、肝の座った片岡がカッコいい。
楽園でアロハの2人がとても幸せそうで、良かった!!
下巻が楽しみです!!
新刊台で本書を発見したときの歓喜と言ったらもう…
え?新装版?しかも、「上」ってことは「下」もあるということ?
え?それって小田島と片岡の物語の続きがもっと読めるということ?と。
旧版で初めて読んだときからずっと二人の“その後”を
読んでみたいと思っていたので、続編の報に歓喜踊躍してしまいました。
ということで秋田書店から出ていた旧版も持ってはいたものの、
迷うことなくこちらも紙本で即購入でした♪
(こういうことするから本棚が大変なことに…)
本作はヤクザの若頭片岡と彼の世話係を務めながら
実はその命を狙う下っ端組員の小田島との
切なくも胸が熱くなるロードムービーです。
ちなみに上巻は既刊と同じ内容となっております。
巻末の予告から推察するに“その後”の二人のお話を読めるのは
次巻以降のようです。
なんだ、二人の後日談が見られるのはもう少し先かぁ…と
少しばかり拍子抜けしつつも久々に読み直してみるとやっぱり良かった…。
決して分厚いとは言い難いページ数なのにストーリーが濃ゆく、
読後の余韻がすごいのだ。
一見するとヤクザの仇打ちや内輪揉めを描いた王道のヤクザBLですが、
小田島の殺した人間の人数が“二人”なのに対して「父親と母親と姉」と
数が合わないことの真相や片岡が小田島から命を狙われていることを
知りながら傍に置いておく理由など、単純なエピソードの裏に隠れる
残酷さや人情など、細部まで緻密に練られたストーリーは読者の心を
震わせます。
併せて登場人物たちも魅力的なのです。
面構えは物騒だし目つきも悪くて無愛想で、可愛さなんて欠片もないのに、
実は処女でひっそり片岡に初めてを捧げていたという小田島。
片岡を庇って死んだ親友のために復讐を誓ったり、
他人に興味なんてなさそうな見た目に反して情が深く献身的で、
その純なギャップが男心を擽って止みません!
親を自ら殺し、唯一の“家族”だった相棒を失うという
壮絶にして不幸な人生を送ってきた小田島ですが、
だからこそ献身も健気さも映え、めちゃくちゃに愛おしい。
人たらしな片岡と一緒に過ごすうちに身も心も絆され、
最後は片岡を刺客から庇い銃口を向けられながらも
切ない笑みを浮かべる小田島にこちらまで心臓をぶち抜かれてしまいました。
一方、そんな小田島に命を狙われながらも決心を揺らがせた片岡という男。
女好きでデリカシー皆無ながらも情に厚く老若男女を問わず
惹きつけてしまうザ・ヤクザな男前でした。
節操なしである反面、小田島の処女を自分が奪ってしまったことを知ると
責任をとって「よし結婚すっか」と恋愛もプロポーズもすっとばして
結婚宣言してしまう場面は彼の漢気を感じさせます。
あまりにも飄々としているものだから結婚なんて冗談なのか、
本気なのかわからない片岡でしたが、自分のために命を投げ出す小田島を
「恋女房」と呼び庇うシーンでは彼なりの本気の愛を感じられました。
最後は組を抜けて二人、海辺の町で暮らす片岡と小田島。
それは彼らが当初思い描いていた幸せの形とは異なるかもしれませんが、
読者にとってはまぎれもなくハッピーエンドでした。
そして、下巻ではそのハピエンのさらにその先が描かれるとのこと。
一体どんなお話になるのか、今から楽しみで仕方ありません。
正座待機でお待ちしております。
893系ロードムービーBLの新装版の上巻です。
893の下っ端である組員の小田島が、組の命令で若頭の片岡の世話係を任される。
とある件で、行方をくらますことになっていたが、同時に小田島は片岡を殺すことを命じられていて、、、
というお話。
小田島の家族構成とか、殺した人数だとか、片岡の家族構成だとか、色々と入り組んでいて複雑なんですけど、そこにあるふたりの「愛」だけはホンモノだったらいいなあと願いたくなる上巻でしたが、、
銃の引きの画で終わってます。
下巻、、
早く読みたいマン…
そして片岡がいいヤツすぎて、キャラ的に大好きでした。
お人好しではないですが、人に優しい。
小田島にとって大切だった亡き相方だって、咄嗟に身体が動いてしまったのだから、893だからと言って人でなしとかではなく、多分そういう面でも魅力的な人なんだと思います。
そんな片岡を殺すことが生きる意味とした小田島。
小田島が最終的に行き着く旅の果てを、ぜひ見届けたいドラマティックなお話でした。
登場する脇キャラも人間味溢れてて、みな良きできた。
至極のヤクザBLが新装版で、しかも上巻となって帰ってきました!!!
目を惹くタイトルもさることながら、手に汗握るストーリー展開と、その先で行き着く終着点に拍手1万回じゃ全然足りません。
ロードムービーのような一冊です。
新装版では新たに描き下ろしが収録されているのと、イラストのページがあります。
イラストが美しく、ギャラリーで鑑賞している気分になりました。
連載も始まったので、座して追わせていただきたいと思います。