電子限定かきおろし漫画付
表紙の抜けるような青い空と海。中身はそれ以上に深く、美しい物語でした。新藤伊菜先生らしい徹底した取材に基づいた「お仕事BL」としてのリアリティは今回も裏切られず、海洋生物研究の描写はまるで質の高いドキュメンタリーを観ているようです。
月の光と夜光虫が彩る「秘密の竜宮城」でのナイトダイブシーンは本当に美しい。そしてもう、宮島先輩のビジュアルが強すぎます。黒髪美人で口元のホクロがエロいなんて反則です…。対する夏輝も、普段は可愛い年下わんこなのに、いざとなると雄感全開で攻めるSっ気がたまらなく、ナイトダイブ後のお風呂シーンは鼻血ものでした。先生の描くキスシーンは本当に「体に良い」ですね。
幻想的な光景の中での照れ隠しのキスから、湯気の中でゆらめくエロティックな描写まで、その情緒の振り幅こそが新藤作品の醍醐味。
特に感動したのは、浦島伝説の「真の結末」になぞらえたクライマックスです。別れこそが相手への愛だと呪いのように信じる先輩に対し、夏輝が「玉手箱をもろともぶっ壊す」覚悟で会いに行く姿には痺れました。令和の鶴亀カップルがマレーシアへと羽ばたくラストは、眩しいほどの希望に満ちています。
エロス度★★★★★★★★
おやおや。他人のフリをし続ける創一はいじらしくてかわいいですね。
夏輝に恋もキスマークもHも教えちゃう創一の魔性な魅力がツボで、夏輝の一途で真っ直ぐな想いと夏輝を知らないフリを続ける創一とのもどかしい距離感&恋模様がとてもよかった。
創一が学生時代に夏輝に何も告げずにいなくなった理由や他人のフリをし続ける理由・・・本当は夏輝への想いが止められないくらい溢れてしまいそうなのにそれを抑え込んでいたのがめちゃくちゃ切なく、諦めず何度も手を伸ばす夏輝の想いが創一にやっと届くのには胸熱でした。
「二度目の朝は君に1曲」がよかったのでこちらも購入させて頂きました。
海洋生物に関する研究やお仕事の描かれ方がとてもいいですね(お仕事BL、研究系好きなので)。
カメ美のエピソード…彼女を通しての2人のやりとり、夏輝が海が好きだと感動するシーン、環境問題も含めて研究意欲が湧き上がる夏輝…などが特に心に残ります。
研究者、専門職の方々の熱量の描き方が面白くて笑いました。
BLとしてはあっさりすっきり、少し唐突感?が個人的にはありましたが読みやすかったです。
宮島がエロいですね。
学生時代の後輩×センパイだったふたりが、大学院生×社会人として、海辺の町で再会するお話です。
とは言っても、途中まで受けは攻めを知らないフリし続けます。
これは、理由があってのことでした。
対してセンパイである宮島の影響で、海洋生物学部へ進学した大学院生の夏輝は、大好きな宮島と再会できてテンション上がります。
が、知らないフリをされてもめげないどころか、攻めまくっていくわけですが、、、
かえって、センパイや周囲の人たちと一緒にいることで、自分の将来について悩みます。
個人的に、この作品のハイライトは再会からのLoveも見どころとは思っているのですが、
それ以上に、お仕事要素が熱く、見応えがあると感じました。
とくに、カメ美を海へ放流するシーンは、攻めのごとくまりあげはも熱くなってしまい、ほぼあのシーンの前後によって、☆4評価になったと言っても過言ではないでしょう。(まりあげは比的に)
作家様もあとがきで、この作品を描くにあたって論文などめちゃくちゃ読み込まれたと触れていただけあって、たしかにお仕事場面は骨太で、それだけでも読み応えたっぷりで楽しめました。
あと、「龍宮城」という言葉の使い方が、マリン系のお仕事ということもあり、先生のセンスがキラッと光ったナイスチョイスだったなあ!
と、感じました。
働く男、悩める男、年下攻めの再会Love、お仕事BLなどがお好きな方にオススメの一冊です♪
本作は過去に置き去りにしてきた初恋が再会によって再燃する
純愛ラブなのですが、再会をきっかけに本当に自分のしたいことに
気付き海洋研究に打ち込んでゆく主人公の成長物語としても面白いし、
作中で詳細に触れられていた海の環境保護という側面もまた興味深く、
1冊の中にいくつもの要素が盛り込まれていて、実に読み応えがありました。
また、物語の舞台が海辺の町ということで海の情景が描かれていますが、
ナイトダイビングシーンでは夜の海中が神秘的でなんともロマンチック…!
海中の生き物たちや月の光が差し込む美しい海中風景にうっとりしちゃいます。
ー以下、内容にふれていきます。
海洋生物の研究をする大学院生の夏輝は研修のために訪れた
海辺の町でかつての初恋の相手・創一と再会を果たします。
ある日突然、自分の前から姿を消してしまった創一との再会を
喜ぶ夏輝でしたが、なぜか創一からは忘れたフリをされてしまい…。
水族館の職員として生き物の世話には情熱を注ぐ創一ですが、
プライベートではそこらの観光客を引っかけて寝る遊び人になっていました。
変わってしまった創一にショックを受けながらも誘われると
その色気には抗えず、欲情のままに身体を繋げてしまいます。
勢いで創一を抱いてしまったことに後悔する夏輝でしたが、
怪我をしたウミガメを必死に救おうとする真摯な姿や
ウミガメを世話するときにだけ見せる優しい表情など、
自分の知らなかった創一の新たな一面を知ったことで
もう一度創一に心惹かれてゆきます。
一方の創一は再会時から一貫して夏輝とは初対面と言い張っていますが、
もちろん忘れてなどいませんでした。
創一視点になると彼が学生時代から夏輝に想いを寄せていたことが判明。
けれど、無邪気に先輩としての自分を慕ってくる夏輝に先輩後輩以上の
欲を抱いてしまっていたことに罪悪感を覚えた創一は夏輝から離れることに…
というのが過去に二人が離ればなれになってしまった経緯でした。
覚えていないフリも塩対応なのも全ては夏輝への気持ちを抑えるため。
真相が明かされてしまうと創一への夏輝愛の重みが途端に増しまくります。
ただ、夏輝の方は創一への好意を全く隠していないので、
あとは創一が素直になれば今度こそ両想いなわけで。
もう二人とも大人なんだしHもしてるんだし、これで恋人同士でいいじゃない?
と思うも、研修期間を終えれば大学に戻り、再び離れ離れになってしまう
夏輝と関係を深めることに臆病になってしまう創一。
あー…10年前からとっくに両想いだったのになんで上手くいかないの…!
そして、研修を終えて海辺の町を離れてしまう夏輝。
当然ここで終わりなんて思ってはいなかったけれど、
夏輝との別れに耐えられず夜の海に沈もうとした創一、
帰りのバスの中で静かに創一に想いを馳せる夏輝、
それぞれの涙に胸が締め付けられました。
最終話では二人が別れてから1年近くも経過していてびっくりしましたが、
最後は夏輝の粘り勝ちでした。
最後くらいは創一の方から歩み寄って欲しい気もしたけれど、
創一の夏輝に対する引け目からするとそれも難しかったか…。
ずっと抑え込んできた弱音を夏輝にぶつけられただけでも成長な気がします。
これにて、ようやく10年越しの初恋も成就。
恋人同士になった後は恥じらいを見せたり、ぎこちないながらもデレたり、
意外にも可愛らしい創一のギャップにキュンとさせられちゃいました。
研究員として海外行きが決まった夏輝について行くラストも
創一の恋人とは離れたくない寂しがりな一面が垣間見えるんですよね。
恋人には甘えたになっちゃうとか、なにそれ可愛い!ご褒美すぎる…!
描き下ろしや特典でも後日のイチャ甘エピソードが描かれていますが、
ずっとすれ違ってきた分、もうちょっと糖分補充したかったです。
