宝石の子

涙が美しい宝石に…身請けから始まる一途愛

キラキラ輝く宝石の美しい絵に惹かれ、
表紙買いしたこちら。
シーモアさん先行配信で拝読しました。

うーーーーっ、ちょっと読後 ”その先を！その先を見せてーーー!!”
という強い思いがあり、「神」か「萌2」か迷いました。

…が、設定も一見クールな攻めの一途愛も
健気受けの救済というストーリーも、
またまたちくわぶ先生の描かれる幼少期&ミニキャラの二人が
好みドンピシャ!!すぎて、「神」だな！と✨

「身請け」から偶然に始まる、
幼馴染の婚約者同士の再会愛です。

まず何が素敵って、受け・ルーシャ（初登場時は源氏名で”トア”）が
特殊な体質を持つ、という設定。

流す涙が宝石になるーというものです。

もーーーここから既に、悪い奴らに狙われ何かが起きるのね…!?
という予感しかしない...

ちなみに、この「宝石」にちなんで各話が
「◯carat」（1carat, 2carat のように）と表記されているところも
とても素敵でした･:*+.

記憶を失い、男娼として娼館に囚われ
働かされている盲目の主人公・ルーシャ（受け）。

そんな彼のもとに、”宝石の子”との婚姻がしきたりだという
領主の嫡男・リオウ（攻め）から身請けの話がもたらされます。

不安を抱えリオウのもとへと赴いたルーシャ。
しかし彼はルーシャの顔も見ず、
”俺がお前を愛することはない”と冷たく告げます。

その声にルーシャはどこか懐かしさと、
聞き覚えを感じるのですが…

と続きます。


トアが実はルーシャだと気付いてからの、
リオウの不器用で健気なアプローチがもう、なんとも可愛くて!!
キュンとするー...！(*´∀`*)

大きなショックなどがあるとルーシャの目の病気が進行してしまうため、
過去に自分たちが知り合いだったこと、
またルーシャに起きた事件のことなどは打ち明けられないリオウ。

だけど12年ぶりにやっとやっと会えた初恋相手と
一つ屋根の下、常に一緒にいたくてたまらないんですね。

ちょっと居心地悪く感じているルーシャのそばに座り、
ルーシャが歩く時も常に隣でルーシャが転んだりしないように気をつけて、
座る時もピッタリ隣にくっついて…

不器用ながらもその優しさを十分に感じ取り、
「何かお返しを！」と考えた末になぜか体を！差し出しちゃうルーシャ。

こらこらこら…！という感じなのですが
くうう…となった末に葛藤に負けて据え膳食っちゃうリオウ、
そりゃずっとずっと、生死の分からぬ間も恋焦がれていた相手から
誘われたら仕方ないよね、と納得です(￣∀￣)

ルーシャが巻き込まれた凄惨な事件の真相には
切なさと犯人たちへの怒りが込み上げましたが、、

全てを思い出し、”俺は汚いから触らないで”と言うルーシャに
迷わず「汚いわけあるか　お前は綺麗だ！」と言い放ち、
ぎゅっと抱きしめ愛の言葉を囁くリオン、その愛と救済に涙ー…!!

クーデレなリオンの愛の表現に、心をがしっと
鷲掴みにされました(*´◒`*)

欲を言えば。
全ての元凶の始まりとなった事件の黒幕の解明、
そしてリオンの復讐劇はやっぱり見届けたかったなと。

さらにルーシャの目の病気が回復し、
二人が見つめ合うシーンもぜひぜひ見たいところでした…！

読み終えた後、思わず「これ1巻かな？」と
ナンバリングを確認してしまった；

と、気になるところはありつつも。


その一途な愛の成就、そして不憫受けの救済に
胸いっぱいになる、素敵な再会ファンタジーでした。

男娼時代、どんなに客に虐げられても
泣くことのなかったルーシャが、
初めてリオンと抱き合った後に流す涙、美しかったです✧*｡

後日談も、ぜひぜひ読みたら嬉しいです！☺︎


★修正：tn白抜き（発光）（電子シーモア）