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鹿島こたる先生の妖艶な絵の魅力が存分に発揮された作品でした。
冒頭主人公のカワシマが父親からの虐待の影響で人の顔をした人で無いものに欲情する性癖になったのですが、そのカワシマが弥勒菩薩は50億年後に全ての人を救ってくれると語るシーンがあるのです。その後海で出会った人魚にミロクと名付けます。
カワシマは異常にミロクに執着し始めるのですが、人間ではないミロクは自分に興味を持つ人間を次々に誘惑するのです。
ミロクに惑わされる人間とそうでなかった人間の違いがハッキリとは私は分かりませんでしたが、ミロクに魅了された人間は皆不幸になっていきました。
人魚を見た人間は不幸になるとか、人魚を食べると不老長寿になるとかそう言った伝説等を踏まえたストーリー展開でした。
私が中でも注目したのはカワシマの家で人魚の世話をする事になった佐々木の存在です。彼は目が見えないのでミロクの姿を直接見ることは出来なかったのですが、目が見えなくても家の中を感覚だけで行動している佐々木を進化した人間だと褒めるのです。その事で佐々木はミロクをモノではなく感情を持った生き物として優しさや誠実さを持って接するのですが、人魚のミロクにとっては自分欲しがらない佐々木は誘惑の対象外と見なされていたようです。ミロクは佐々木に自分の鱗を与えて一時的に目を見えるようにしてあげましたが、その時佐々木が見たものは化け物の姿をした人魚でした。佐々木がもっとミロクを見たいと言えばミロクは美しい姿に(魔法的な力)変貌したのかもしれませんが、佐々木は空を見上げ月が美しいと、そして妹の結婚式の姿を見たいと語りあくまでミロクを見ようとしなかったある意味紳士的な態度だった事にミロクは失望していた様な感じでした。
この事からもミロクは普段は醜い姿でも自分を欲しがる人には異常な執着心で惑わすのだろうと、、そこには人外ならではの恐ろしさがあるけど永遠の命を持つものの寂しさ孤独さの長年拗らせた心理が伺えました。
カワシマがミロクにもたらす愛もミロクを所有物の様に独占する執着心であり、決して優しさとか大切にするとかそういう愛情ではないのです。この辺りの愛の在り方がとても興味深かったです。
カワシマとミロクのお互いがお互いを傍に置きたいという執着心がカワシマのヤクザとしての生活を破綻させます。この後二人がどうなったかは読んでみて欲しいです。
冒頭の弥勒菩薩の話がラストにとても生きてきました。この伏線回収はゾワッとする衝撃がありました。
最終話では第三者視点の二人の様子が語られていて面白かったですし、最後のページはダークなホラーを感じさせる終わり方でした。
あまり読まないジャンルのBLでしたがとても素晴らしい作品を読ませて貰いました。
人の面をした人ではないもの(怪物)にしか欲情できない水島。
弥勒菩薩で精通した人だといえばその異常性が伝わるかと。
しかしそんな怪物がその辺にいるはずもなく、その乾きが満たされることはないはずだったのに、人魚に出会ってしまった。
人魚を見た人々が、綺麗・禍々しい・不気味・素敵・神々しい・怖い・気持ち悪いと言っているんですが、鹿島先生の描かれる人魚は本当にそれら全てが詰まった姿で、怖いけど魔性で耽美でした。
でも、この美しい姿はまやかしなのかな。
本当の姿は佐々木の目に映るものなのかもしれない。
人魚を手に入れたことで狂い始める水島。
金はかかるし、舎弟は減るし。
それでも人魚を手放せない。
人魚を手に入れようと囲った者は、人魚を放り出すか狂っていく───。
破滅の恋でした。
だけど、水島にとっても、人魚にとっても最善でこれ以上ない望みが叶った至福の結末でした。
私にはこんな覚悟はできない。
これからも人魚の気まぐれに振り回されながら幸せに生きるのでしょう。
タイトルの人魚心中とはこういうことかというタイトル回収が見れました。
そして描き下ろしと本編の温度差!風邪をひきそう!
話が変わるんですが、人魚の下半身は熱帯魚に近いそうなんですが、私は熱帯魚の体の仕組みが全然分からなくて。
弄られている竿のようなもの(ゴノポディウムと言うそうです)とは違う穴(総排泄口)から射精しているようだったので、構造が気になって色んなワードでググッてしまいました。
とても興味深かったです。
DMM→白抜き
これはやばい。
初めての作者さんでした。
表紙で惹かれて購入。
画力で圧倒され、ストーリーで圧倒され
コマ割り、キャラ設定、めちゃくちゃよかったです。
グロ7エロ3くらいです。このふたつの割合は。
全ページ、芸術作品を見ているかのような作品でした。
私はグロいの、痛いの、救いがないのが苦手で、普段そういった傾向の作品は避けがちなのですが…。こたる先生(推し)の作品を読まないわけにはいかない、と今回手に取ったのでした。
…試し読みからの印象そのまま。。。グロいし痛いし救いはないのですが、目が離せない美しさ、妖艶さ…中毒性がある。
「永遠」の怖さを感じさせつつ、56億7千万年後の救いを想像させる余白。…いや、途方も無いな。。。
こたる先生だからこそ表現できる世界観だと思いました。画面に圧倒される程の迫力。残酷さと美しさとその魅力にも計り知れない説得力があり、恐ろしくも求めてしまい狂わされても手放せない狂気な愛にも納得させられてしまう。
人魚は無邪気に其処に在るだけで、魅了された人間が勝手に狂い堕ちていくのだけど、唯一ミズシマだけが其処に救いを見たのかな……と思いました。
…闇が深い。
かなり読む人を選ぶ作品だとは思いますが、私は読んで良かった。素晴らしい作品でした。
こたる先生ファンの方は必読。
ダークファンタジーの最高峰です。
鹿島こたる先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
独占欲 5
執着 5
血表現 4
無邪気 4
エロ 2
な感じだと思います。
水島さん×ミロクさんのカプです。
攻めの水島さんは、怪物にしか欲情出来ないヤクザ。ある夜、港で人をバラしている時に、その肉を喰らう人魚と出会います。
受けの人魚は、水島さんからミロクと名前を付けられ、水島さんのマンションに連れて行かれます。
今作は、表紙の折り返しの鹿島先生のコメントにも書いてありますが、バイオレンスな表現が多数登場します。ヤクザものでもあるので、身体の部位が切り落とされたり、モブキャラが命を落としたり、血表現が多く痛々しい描写になっているので、苦手な方はかなりご用心を。
ミロクさんに関わらない方がいいと思いながらも気になってしまう水島さん。ミロクさんから「おまえはぼくのものになってくれる?」と言われた時に、ミロクさんのことを「せいぜいペットだ」と言ったり、マンションに連れ帰った時も「お前は犯されるんだよ。一方的に」とミロクさんに対しての甘さは少なめです。
しかし、当のミロクさんは終始無邪気な言動をしているので、水島さんからの扱いに対して嫌がったりしていません。それどころか、モブキャラを平然と誘惑するので、その無邪気さが逆に怖くなってきます。
物語りの結末としましては、周りの人達はバッドエンド、水島さんとミロクさんにはハッピーエンド?総合的にはメリーバッドエンドになるのでしょうか?個人的には、佐々木さんだけでも見逃してあげてほしかったですね。
唯一描き下ろしだけが、コミカルさが少しあるので、最後の最後だけ心が安らぎます。
ミロクさんに関わったことで、徐々に狂っていく水島さん。ミロクさんへの凄まじい執着と独占欲の所為で巻き込まれていく周囲の人達。狂った怪物に狂わされていく人間の行き着く先は幸せか、それとも…是非とも読んでほしいです。
