限定特典と割引が充実!
新装版が2015年10月に発表されています。今から読む方はそちらをどうぞ。
本作は2009年発表。
ヤマシタ作品らしくエロはごく薄めの作品が多く、純文学系の短編小説のような読後感。
初読時、何と言っても好きだったのが「サタデー, ボーイ, フェノミナン」。
私がUFOとか好きだからかな…?
というのはさておき、再読してやっぱり好きだ。
高校時代ゲイバレしてイジメの対象に。そんな暗い話です。
そういう居場所のない辛さを「ぼくをさらってくれUFO」ともがき、その恋が蘇ってくる今この時に、宇宙に放り出されるほどの高揚感で同じ言葉をつぶやく。
ついにBLは宇宙規模になった…!、??
あと好きなのは「こいのじゅもんは」。
ゲームの言葉でしか喋れない男の子。好きな人のボディランゲージ(?)を読み間違えての勇み足。
拒まれて(どつかれて)、生身の痛みを受けて生身の感情を自覚する…そんな話?
通じない言葉を、それでも話そうとする、聞こうとする。そんな2人が実は両片想いっぽい展開が萌える。
もちろん他の収録作もすごく良い。
胃袋をつかんでもダメだった恋の「食・喰・噛」。
同時多発の群像劇の巧みさ!の「ジュテーム、カフェ・ノアール」。
巻末に、恒例の笑いでサゲる描き下ろし4編と、作者様による作品コメント。
立ち読みして、電子で読んで紙で買うという王道を辿った一冊です
どの話もちょっとずついたい(ヤマシタさんですから)ですが外しません(ヤマシタさんですから)
そして何回読んでもおんなじ所で爆笑してしまうジュテーム・カフェ・ノワール
ここで笑うために手元に置きたかった
作家買いしてますが
blのヤマシタさんしか読みません
絵は苦手なので、読める時と
読めない時が気分的にありますが
無性に読み返したくなる時があり
集中して読み続けることもあります
結局は大好きです
この作品はカフェに集まったお客さん、バイトのスタッフ
、の短編集です
確かに、飲食店は不特定多数の方が利用し
同じ空間を共有していながらも
見知らぬ他人
それぞれの生活がある、ストーリー要素は
沢山あると思います
ヤマシタさんはそんな誰もがおこる
日常の生活が範囲内での空間の動かし方が
独特だなと思います
突飛ないっちゃっている部分も好きです
ですがこの本人関しては珍しく
読み終わった時に、面白かったと思えなかった
表紙に女性がいる
絡んでくるだろうことはわかっていた
わかっていたけど、やはり女性の動きが
好きになれませんでした
これは完全に私の見方なだけです
女の子いなかったら
良かったな〜
この本を読んでふと思い出した。
ヤマシタトモコさんの描く男性の中でも、私は「キツネ目」と「サラサラ黒髪ロング」の男に惹かれる傾向がある。
リアルの世界ではそれは全く自分の好みの真逆なのに…不思議な魅力だなぁと。
表題作の他、【ラ・カンパネラ】【こいのじゅもんは】【サタデー、ボーイ、フェノミナン】【魔法使いの弟子】【cu,clau,come 食・喰・噛】【ワンス アポン ア タイム トーキョー】。
描き下ろしとして、【魔法使いので。】【ジュテーム、カフェ・ア・ラ・クレム ~タムラの巻】【ジュテーム、カフェ・グラッセ ~髭の巻】【ラ。】【あとがき】。
こうしてみると本当に物凄い数だなと思います。描き下ろしは勿論数ページの短編ですが、それでも凄い。
でも、やっぱり。
やっぱりさらりと読み終えてしまうんですよねぇ…良くも悪くも。
ヤマシタトモコさんの暗い雰囲気も好みですが、程良くギャグテイスト感が出ている表題作をば。
――【ジュテーム、カフェ・ノワール】【ジュテーム、カフェ・ア・ラ・クレム ~タムラの巻】【ジュテーム、カフェ・グラッセ ~髭の巻】――
何がいいって、上でも述べた通り、黒髪サラサラ男がギャルソン的なのを巻いて働いているのです!(大興奮)
(でも出来れば黒が良かった、というのは私のワガママ)
カウンターには、純喫茶を開くことを夢見る男と、ノンケなのに一緒に働く男を好きだとじわじわ気付いた黒髪サラサラロン毛の男。
そして3つの座席が埋まっている。
1番手前の席は、恋人ではなく友達という線引きのもと成り立っている男女2人。
真ん中は、男同士。体が小さい男の方が、大事な友達相手に告白をする。
そして1番奥は、携帯で話しながらズバリと物おじせずに汚い言葉をも羅列するオネーサン(笑)
随所随所にヤマシタ的ギャグを入れていて、ぶはっとなる場面があります。
台詞回しとかもそうですが、『心はひとつ』の場面が好き。しかも2か所もある(笑)
面白話メインかと思いきや、好きと言う感情、相手を想うこと、抑えきれない思いなど、各テーブルから違う形でじわじわと伝わって来ます。
密接しているような座席なので、嫌でも聞こえてくる隣又は周りの会話。
それに自分の心も感染したり、和んだり、改めさせられたり気付かされたりと、上手くリンクしていくのが面白い。
ヤマシタさんの漫画は、BLジャンルとしての掲載じゃなくてもいいだろうというギリギリ?な作品が多い気がします。
私は大好きですが、それはどう捉えたらいいのか…と思う事もしばしば。
12月には3年半ぶりのBLコミックスが発売されますが、他方面での活動もスバラシイですが、やはりコチラでもバンバン描いて頂きたいと思うのは……贅沢ですかね(ノω・、)
が非常に好きです。
表題作は一番最後に。
胸の奥の方をこじ開けてくる感じが、非常に好きです。
BL特有の描写が少なく、それが無くとも愛情が伝わってきます。
それぞれのキャラクターの人間性を、噛み締めて読んで頂きたいなーと。