• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作つる草の封淫

緋垣彬匡,緋垣藩嫡男,25才/珀,伊賀の上忍 
葛,月室藩藤爾の影武者

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

権力者の影武者となる「珠」として造られた葛は、本体の月室藩主の子息・藤 爾に代わり、幼い頃より慕う上忍の珀とともに緋垣藩に人質として赴く。藩主の嫡男である緋垣彬匡は、周囲の者に禍を撒くと噂され、恐れられていた。諜 報活動を行う葛は体液から情報を読み取る特殊能力がうまく使えず、焦りを覚える一方、不幸をもたらす己を呪う彬匡の孤独に触れ、惹かれ始めるが……。

作品情報

作品名
つる草の封淫
著者
沙野風結子 
イラスト
朝南かつみ 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829624616
3.7

(44)

(13)

萌々

(15)

(10)

中立

(3)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
10
得点
158
評価数
44
平均
3.7 / 5
神率
29.5%

レビュー投稿数10

よく分からなかった

時代劇も忍者モノも、もちろん沙野風結子さんの作品もいくつか読んできましたが、ここまで「分からない…」と思ったのは初めてでした。萌えポイントが分からないとかそういう意味ではなく、シンプルに起承転結がよく分からなかった。私がアホだからか。

彬匡はなんであんなに最初から不敬で不遜なマッド野郎だったのでしょうか。そしてクライマックス以降は憑物が落ちたようにまともになって、呆気に取られました。や、理由付けも種明かしもあったことはあったのですが…正直「え、それだけ?」って感じでした。惨殺された人達が気の毒すぎる。

葛が彬匡に惹かれていく過程も納得できなかった。根底には悪意しかなかったはずなのに、いつの間にか恋情ってことになっていて、これまた置いてけぼりになりました。あれは恋なのか?本当にそうなのか??だとすると珀が不憫です。…まあ彼に関しては自業自得な点も多々ありますが。

朝南かつみさんのイラストがクールでとても素敵でした。

2

めくるめくエロスの世界

もの凄く熱い感想書いたのに、全部消えてしまい心が折れたので色々省いてお送りします。

表紙買いです。
正直そんなに期待していなかったというか、タイトルからしてただのエロエロ中身無し系かなと思ってたんですが土下座して謝りたい気分でした。
エロじゃなくてエロスでした。
好き嫌いは激しく分かれると思いますが、私は大好きです。

江戸時代に忍者だとか特殊能力だとか、なんちゃって戦国風になんちゃって平安衣装と、もの凄いチャンポンしてるのにしっくりくるという不思議なマリアージュ。
蛇姦(?)だとか血飛沫内蔵はみ出る系に、触手(とは少し違うけど)、挙げ句の果てには受の首が吹っ飛んだりと、とんでも展開の連続にも関わらず、エロスとストーリーが絶妙に絡み合いなんとも言えない雰囲気を醸し出してます。
そして言葉遣いがもうたまらん。

守備範囲広い方にはぜひオススメしたいお話です。
あとがきに3部作とありましたが、発行からすでに6年。
レーターさんが鬼籍に入られているので、その辺の事情から発売できないのかな……。
イラストももの凄く作品の世界観とあっていたので残念ですが、次作は絵ナシでも平気なので読んでみたいと思わせる作品でした。

5

おもしろかった!

最初は単なる時代・忍者ものかと思っていたら、とんでもなかった!
さらにSFファンタジーやらエログロっぽい雰囲気まで取り込んだ、娯楽大作でした。
この詰め込み方、漫画黎明期の「カムイ伝」やら「どろろ」やらの時代に通じる荒唐無稽のエンタテイメント性があって、思わずBLということを忘れそうになるほど懐かしい気持ちになりました。(いや、私もリアルタイムで知ってる年代ではないですけども。)
忍者のもつロマンと妖しさがしっかりと生きていて、その中での冒険と成長とが心から楽しかったです。

それぞれのキャラが立っており、異形の妖しさにくすぐられます。そこに驚きながらもわくわくしているうちに、お話はどんどん進み、最後まで引っ張られていきました。
最後の落し方もいい感じに大団円で、これも古き良き時代の物語的でありながら、しっかりBL。
最初はどんなつらいお話になるのかとハラハラさせられましたが、少しずつ希望が見えてきて、最後には珀のムッツリにくすっとさせられるような、すがすがしいラストにたどり着き、満足感もひとしおです。

これでもかと要素を詰め込んでも安定した仕上がりなので、読み物として本当に面白かったです。
BL部分もしっかり両立していて、スバラシイ。
読後、すっきり「おもしろかった!」と言える作品でした。

3

隠密とか忍者とか陰謀とか

甘さ皆無。
妖術や怪しげな薬とかはあまり読むことのないものでしたが、沙野風結子ということで手に取ってみました。
葛と指南役の珀が、この後どうなっていくのか不思議な関係でした。
さすが沙野先生なだけあってよくできてるし文章も読ませるけれど設定や内容になじめませんでした。
でも朝南先生の絵はとっても素敵です。
内容は大好きってほどではありませんでしたがイラストは大変よかったです。
続編があってもイラストは別の人になるんだと思ったらすごく残念です。

2

えろプロフェッサーの名に相応しい1冊

萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
エロス魂の元に入念に設計されたSF風忍者設定+三角関係という詰め込み具合にも関わらす、胸焼けしない沙野ブランド。

相変わらずの、ディティールにこだわりつつもギリギリで下品にならない濡れ場描写に萌えること山の如しでございます。
そこに三者三様の切なさが加味されて、珍本になりかねない奇抜さをいい具合に緩和。
えろプロフェッサーの名に相応しい1冊でござりました…(余韻)

そしてまたのタイトルを『珀殿生殺しの書〜意外とむっつり〜』(笑)
珀殿救済作をお待ちしておりまする。

3

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP