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表題作罪と罰の間

いかさまディーラー 三沢正臣・25歳
会社からも家族からも捨てられた男 高島佳久・41歳

あらすじ

それでもーーーいつか赦される。
すべてを失い自殺をはかったオヤジ41歳・高島は、イカサマディーラー・三沢に拾われて・・・。
リストラによって会社を解雇され、家族からも見捨てられてしまった41歳のオヤジ・高島。生きる希望もお金もすべて失った高島は、歩道橋から飛び降り自殺を図っるが、運悪く派手なオープンカーの中に落ち、助かってしまった。そのまま車の運転手・三沢に拾われた高島は、イカサマカジノで稼ぐ相棒として、彼の仕事を手伝うことになる。しかしある夜、強引に三沢に抱かれた高島は、彼の抱える心の闇に気づいてしまい…。
(出版社より)

作品情報

作品名
罪と罰の間
著者
綺月陣 
イラスト
AZ Pt.(AZ Pt ) 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344818958
3.9

(14)

(4)

萌々

(5)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
55
評価数
14
平均
3.9 / 5
神率
28.6%

レビュー投稿数6

愛し愛される事が生きる理由。

表紙の雰囲気と粗筋そしてタイトルから、犯罪、執着、病みとかそういう内容かと思い込んで読み始めましたが、違いました。
表紙の金髪の男が、うつむいている方の中年男を救う、自分も重い十字架を背負いながら、まるで天使のように自業自得で全てを失って自殺しようとした男を再生させ、自分もまた、という物語です。
「犯罪」という意味では確かに2人が行うイカサマカジノや、攻め三沢の過去の犯罪などありますが、物語は、どうしようもなく傲慢で自分本位だった受け高島が、三沢の価値観と無私とも言える献身的な行動に今までの自分の価値観・思考・心全てをひっくり返され、三沢をもっと深く知りたいと思うようになり、その結果三沢の壮絶な過去を知ってその上での三沢の今、三沢の生き方を深く深く深く愛するようになる、その過程を描いています。
三沢はまるで全てを赦し愛してくれるような、天使のような聖母のような。だからこの物語は攻めが女性でも成り立つし、いや女性の方が多分すんなり理解できるかもしれない。
それでも彼らが男同士である、しかも聖母が若い男性であり、迷える子羊が一文無しのノンケの中年男である事で、男女の間に存在する性欲とか結婚問題とかが決して当然の事ではなくなり、そこの一線を越える事で、受け高島の存在そのものが根底から一新する・生まれ変わるという事をより鮮やかに強く表現する事が出来たのだと思う。
2人のセックスシーンは体だけでなく、心も感情もすべてを繋げる重要で感動的なものですが、高島の喘ぎはもはや「吼え」になってるので(オウッオウッとか)、そこだけ注意です。

0

おっさん萌え

節約生活だった。
ツマシイ結婚生活みたいなトコロが
なんだかかわいいかったです。
受けおっさん。
このおっさんが実にいい!!
最初から何もかもダメだとあきらめきっていて ホンマダメおっさん。
これは 車に落ちていたらひらってしまいます。
母性本能くすぐりまくり。
おっさんをひらったのが 攻めで美形のイカサマディーラー。
でも 質素倹約しているお母さんです。
このカップル両方憎めないです。
中年男性の人生再生物語。
面白いです。

0

萎びたオヤジ!


ストーリーとしては世間から捨てられた男…でしょうか。


ありきたりといえばありきたりですが、この作品はその設定を生かしていますvV
とくに、オヤジの捨てられたことによるものでしょうか?萎びた感がすごくいいです。


しかも、小説でしかできない表現もあり、受けのオヤジがシテル最中に話す冗談もムードを壊すことなく笑わせてくれます。


小説ということであまり読まない方も多いと思いますが、挿し絵も多くスラスラと読めるので小説が苦手!なんて方にもオススメですvV


1

美形青年×くだびれオッサン

ちと不純な動機なんですが先ず表紙絵に魅かれて手に取っちゃいましたのです。
似……似ている、ハマっている某作品の2人にどことなく似ている!!!

まあそんな理由でレジにゴーしちゃったんですが、これはいいダメダメオッサン受でした。
あ、エリートサラリーマンだった男、高島[受]が仕事を失い人望も無く妻にも捨てられ、今までの生活が砂の様に脆く崩れていってずるずると落ちて行き、ホームレス寸前の状況にまで落ちて行ってついに発作的に飛び降りるんですが、その飛び降りた先が固いアスファルトの地面ではなく運転中の車の上だった。
その車を運転していた青年が三沢[攻]で、彼等はそんな風にして出会います。
そのまま訳分からないままに、高島は三沢のいかさまポーカーの片棒を担ぐ事となり成り行きで相棒となっちゃう。
ちなみに三沢は美形なゲイ。
どこかミステリアスな男、三沢はバーも経営していてその店兼住居で高島は働きつつ、そこで暮らす様になる。
話が進むにつれて高島という男のダメ男っぷりな過去が更に明らかになって行く。
ホントにダメな男で落ちぶれたのは自業自得な部分もあるんだけど、その事を高島自身が認識して見つめ直し始めてからネガティブで自分勝手だった男の思考が少しずつ変わっていくのですな。
その辺りのくだりは、最初に落ちるとこまで落ちてるのでダメな中年オヤジでも人生やりなおせるじゃん、って感じで読んでいて気持ちがいい。
三沢と身体を合わせる事になる高島ですが、唐突感はなくてなんというか流れ的に寝る事になったというのかな、自然な流れのセックス。
三沢の過去や今の状況も描かれていって、読後感は良い。
最後の方で、高島が攻側に回ろうとして三沢も特にそれを咎めないんだけど、結果的に高島が受ける流れになっちゃうとことかもいいオヤジ受でした。
くだびれ中年オッサン受、美形青年攻、この組み合わせがたまりませんでしたー。

しかしこの挿絵のAZ Pt.さんは、同じ綺月さんの背徳の~で始めて目にしたんですが上手い絵師さんで、手に取った切っ掛けこそ不純ですが挿絵も含めてなかなかよろしかったです。
今後も挿絵作品が増えるのを期待。

7

罪と罰を背負った男たち。

ひげモサのオヤジ受けです♪表紙が現実(リアル)&幻想的で素敵。グラサンしてる三沢が怖いくらいに美形!!
 
 リストラされたオヤジ・高島といかさまディーラー&喫茶・バーを経営する三沢のお話。
 人を顧みず自分本位で生きてきた高島は、リストラされたことでお金も何もかもを失い、自殺しようと身投げし、落下したところがオープンカーの中。という、偶然に偶然が重なり、むしろ必然と思えるような二人の出会い。
 いかさまディーラーで儲けている三沢がかなりの節約家で、芯の通った心の持ち主であり、あまり見ないくらいのまじめな青年というのが外見を裏切っていてギャップ萌えです。
 反対に、どうしようもない性格の高島が、三沢と暮らすことで、自分の悪いところを振り返り、反省し、更正していことができて本当によかったです。

2

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