• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作相々・散々に笑い

津田和歩太(25)「パラボラ」ツッコミ、 前場颯一
蜂谷徹(25)「パラボラ」ボケ

その他の収録作品

  • parabola
  • パラボリズム
  • 散々に笑い
  • 相々
  • いつも隣に
  • あとがき

あらすじ

相方のアイは、愛。

結成3年目の若手漫才コンビ「パラボラ」。

ツッコミ担当のなほたはボケの相方ハチをうざがりつつも、ついに世話を焼いてしまう。
可愛い顔をしながら性格が最悪すぎる真性悪魔なハチと、迷惑かけられっぱなしの苦労人なほた。
態度の悪いハチに、先輩・前場は性的な征服欲を抱き、なほたの心配事は増える。

愛と笑いの漫才BL、誕生。

作品情報

作品名
相々・散々に笑い
著者
碗島子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS Baby comic
発売日
ISBN
9784893936394
2.8

(10)

(1)

萌々

(1)

(3)

中立

(5)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
23
評価数
10
平均
2.8 / 5
神率
10%

レビュー投稿数4

めちゃくちゃ微妙な“相方”という関係

芸人モノ、特に漫才モノって作中に漫才シーンが出てきて、
ある程度それが面白くなかったら萎えちゃうんですよね。(関西人の性)
でも今回の作品はわりと面白かったんで、よかったです!

若手漫才コンビ「パラボラ」
ボケのハチは天性のセンスを持つ芸人なんだと思います。
オフの時でも貪欲に笑いを求め、常にボケ続けてますからね。
ダウン○ウンのボケの方を彷彿させるくらい、天才型のボケだと思います。
些細なイタズラから難易度高いボケまで。
一方のツッコミ・なほたはいい意味でも悪い意味でも常識人。
ハチのテンションについていけなかったり、いつもハチに振り回され放題の苦労人。
確かに常にあのテンションは疲れるわ…。
それでも家族でも友人でも恋人でもない、何より大切で特別な“相方”のポジションにいる二人。
ハチのほうはどう見てもなほたに構ってほしくてたまらないんですよね。
それが相方に対する特別な気持ちか恋なのか、非常に難しい感情だと思うんですが、
ハチの気持ちは限りなく恋に近いと思います。

そしてそんなハチにちょっかいを出すのが、人気若手俳優・前場。
ハチ相手なら一線を越えてしまいそう、と宣言していただけあって
ハチのことを襲ってしまいます。
なほたはこの前場の存在があってこそ、ハチの存在の大事さに気づけたのですが、
肝心のハチは何度も前場に襲われそうになっていながら、前場を拒もうとはしません。
それもちょっとどうかと思うのですが…
ハチは性格が破綻していますからね、餌でヒョイヒョイと釣られてしまうんでしょう。
天性のギャグセンスと美貌を兼ね備えていながら、性格は悪魔のようで、
それでいて他人を惹きつける魅力を持っているハチ。
とってもやっかいだと思います。
そしてそんなハチにつかまったなほたも。
この二人には“恋愛関係”としての明確なラストが提示されていません。
“相方”としてはずっと一緒にいたいとお互い思える関係なんですが、
それ以上の気持ちは期待してもいいのでしょうか?
ハチの独占欲も、なほたのイラつきも、そこれもこれも恋だと思うのですが
どうなのかなぁ。
でもここですんなりくっついてエッチしなかったのは、よかったのかもしれませんね。
今まで培ってきた“相方”というポジションが、それで崩れ去ってしまうっていうのもむなしいし。
“相方”と“恋人”との関係の狭間で悩み、悶え苦しむといいと思うよ!
“相方”という絶妙かつ微妙な関係を、うまく表現されていたと思います。
漫才コンビならではの設定で面白かったな!

笑いあり、切なさあり、なかなかの良品だったと思います。
なんといっても作者のギャグセンスに感服!
しかしこの二人が長い年月をかけて“相方”から“恋人”へと
徐々にステップアップしていく様も見てみたいんだけどな~

3

仕事仲間の一言では括れない存在

どっちか片方が芸人て話は今まで何作か読んだことあるのですが、今回のように2人共が芸人でしかもコンビというのは今回が初めてだったので、見てはいけない芸人達の舞台裏?を垣間見たような…ちょっと複雑な気分でした(笑

性格に少々難があるハチ(ボケ)とそんな彼に振り回されぱなしのツッコミ担当なほたは「パラボラ」を結成して3年目のまだまだ駆け出しな漫才コンビ。
笑いに対して常に貪欲な探究心を怠らない(?)ハチは仕事以外でもオチで全てを片付けようとする悪魔のような性格で、放っとくと一人で暴走しかねない自由奔放なタイプ。もうね、言ってる事やってる事ハンパなくはちゃめちゃなんですよ…←見てるこっちがドン引きしそうになるくらい・笑
そんな彼のとばっちりを受け最も被害を被ってるのは勿論相方であるなほたな訳なんですが…悪態をつきながらも今までコンビでやってきた自分のパートナーとして大切に思っている。
この線引きが凄く微妙な所なんですね。
家族や友達、ましてや恋人ではない存在。でもただの仕事仲間として片付けれるほど簡単でもない関係。なほたは根が真面目なだけに特別な絆で繋がれてる「相方」というポジションをどこか神聖視してるような節があるので、今後2人の関係が恋に発展するのか、はたまた相方のままで終わるのか…ハチの出方次第←肝心なとこでボケに走らなければ…笑
どうとでも変わっていくんじゃないかなって気がしました。

一方ハチの方はといいますと…ハッキリ公言した訳じゃないですが、なほたに対して明らかに相方以上の気持ちを抱いてるのは確か。でも、その表現の仕方が4歳児並みと言うか…ストレートなんだか遠回しなんだかよく分かんなくて、あれじゃ(鈍感な)なほたじゃなくても伝わんないだろうって感じかな…なほたに相手にされなくて寂しい気持ちは分からないでもないんだけど、一度カマ掘られそうになった前場と何度も(つっても2回ですが)流されそうになる展開は私的にはちと無理デシタ…(苦笑
ハチの破天荒さを考えれば納得できる所業なんですが、こうゆう貞操観念の低い子って苦手なんです…(>_<)ゴメンナサイ…

BLとしてはどうか?という視点で今回私は中立評価とさせてもらいましたが、読み手によっては神評価にもなり得る作品ではないかとも実は思ってたり。
作中に出てくるネタやギャグ・脇役のキャラもとても光ってたんで、もし興味がわいたなら一読の価値はあると思いますよ^^

2

はっきり言って、ド地雷です

はっきり言って、ハチみたいな、アホでたちの悪いガキは大嫌いです。
完璧に地雷キャラです。
このハチがなほたにする仕打ちだけを見れば、「しゅみじゃない」を通り過ぎて、抹殺レベルでキライです。
それが「中立」でとどまっていられるのは、
1,なほたがハチを簡単には受け入れそうもないところ
そりゃあ、あれだけの目に遭っていれば、ハチ自身が無自覚なハチの気持ちに気付いたとしても、なほたの方からは積極的にどうこうする気にはなれなくて当然だし、それでも相方をやめないだけ、充分愛があるじゃんって、納得できるから
2.前場さんの存在
前場の鬼畜さの前では、ハチなんか、ただの子どもで簡単に弄ばれてるところ。
ザマミロって溜飲が下がる。
3.漫才のネタそのものは結構おもしろい
だから、ハチの性悪も板の上だけならおもしろいボケで済むのにね。

なかなか、ここまで散々な地雷キャラに、一般商業誌でお目にかかるのは難しいと思うので、Baby comicsさんにはこれからもがんばって飛ばして頂きたいものです。

1

BLっぽさを感じられない

漫才コンビのなほたとハチの日常を描いたお話なんだけど、これはコンビ愛なのかな?
ハチが碗先生の作品ではよく見かける破天荒な傍若無人キャラで、それに振り回され、イライラしながらも離れられない…という。
しかしまだ絵が不安定なのもあり、互いの感情が見えづらく、これって愛なのかな?と疑問に思ってしまう。

ハチは多分なほたが好きなんだろうけど、エッチなことは俳優の前場としてる。最後まではいってないっぽいけど、最初は無理矢理って感じで嫌な想いをしたにも関わらず、その後なんども会ってるのがちょっとよくわからなかった。最後もなんだか曖昧で、なほたが前場にハッキリした態度をとってくれるかと思いきや、そういう話でもなく。
なほたに構ってほしいのに素直になれないハチが、なほたに迷惑を掛けまくるのが可愛いとかいじらしい、という風に思えれば萌えられたかもしれないけど、ちょっとこれは無理でした。

ただこのハチのキャラが、後の「理解できない彼との事」あたりに繋がっていくのかな、と思えばなんだか興味深い。振り回される側のキャラがほんのりM属性でないと、こういうキャラは難しいのかもしれないなー、なんて思った。

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP