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子育てモノが好きなので表紙とあらすじだけで買いましたが、まさしく「趣味じゃなかった」です。設定やエピソード、登場人物が多すぎて、それぞれが(主人公二人でさえ)小粒になってしまった印象です。
攻の個性の描写が少ない。代わりに、子どもの抱える事情が余計なほど重い。受の過去の恋に関する事情も何だか重いし、元カレの個性がまた強烈で、正直、攻よりハッキリしている。
とどめは、お互いに明確な告白もないままの最後の急展開。全体的にとっちらかってる話をなんとか収めた感じになってますが…それでいいのか、攻も受も。もっと時間をかけるべきじゃないのか、と心配になってしまいました。
一番びっくりしたのは私が買ったのが第3刷だったことです。人気作品なんですね…。
読みやすくてわかりやすかったし、面白くないわけでもないし、ちゃんと楽しめたような気はするのですが。
個人的な感想を言えば、2人とも明確な言葉が欲しかったかな、と。
それなりに「そういう意味で気になるんだぜ」みたいなことは言ってるんだけど、なんかしっかりとした「お付き合いしましょう」みたいなのとはちょっと違うんですよねー。
一緒に住む?ことにはなるんだけど、それも流れというか…。
いや、互いに気持ちがちゃんとあることはわかるんだけど、なんか言葉が欲しかったな、と。
ある意味、盛りだくさんな展開だったような気もするし、元彼?とか非常にウザイ感じで楽しかったですが。
終わってみると、何故だか幸せになれた2人よりもその元彼の方が非常に気になります。
結局のところ、なんだかんだ理由つけたところで、彼の本命は受だったんじゃないかって気もするし。
それを本人が認められなかっただけかもしれないし、こうやって失って初めて気付いたのかもしれない。
…どっかにこの子のスピンオフとかないですか?
って、結婚したんだっけ。
この子の幸せになる姿もなんだか見てみたい気がします。
あと、受の上司がのほほん系のなんかなかなかいいキャラでした。
この人のスピンオフとかでも面白いかな。
それか、受の大学時代の友人とか。
いろんなキャラがいたのでいろいろ見てみたい気がしました(そんなことするとホモ世界になっちゃうけども)
BL界にはおよそ偶然とは言い難い「ご都合すぎる」展開が数多くありますが、
コレはもはやご都合が露骨すぎて笑えてしまうレベルです。
図式化すると…
受けが玄関先で倒れていた→隣の家で面倒見てもらう→隣んちのチビがなついたから
(すでにこのあたりでかなり香ばしいw)→隣んち無愛想すぎ→でもチビが受けに懐いたんでガキの面倒見てくれとか→なにげに隣んち、過去にいろいろあったらしく→実は受けもゲイで過去にいろいろと→何のはずみかHした→いやそれは気の迷いに違いない(受け)→そこで受けの元彼氏@粘着質が出てきて大騒ぎ→チビが疾走→確保→二人で暮らそうぜ!
おいーーーーー!やけにご都合イベント多いなこのカップルw
ちびっこの孝太がたぬきのお面をかぶっていて、という釣り針に盛大にひっかかったw
子供が嫌いでもモフモフには弱いワタクシ。
あとの大人二人?知りませんそんなものw
正直、このカップル超どうでもいい気がいたしましたw
引っ越しを繰り返す「受け」の引っ越し費用や敷金等が心配デス…。
というか、この「受け」正直嫌いなタイプです。
不幸受けのようにみえるけど、自分のバカさ加減で不幸を招いているとしか思えない!
自主性なさすぎ。
チビっこのほうがマトモに思えるのが微妙な快感でしたw
在宅勤務のSE・槙原俊は、飲まず食わず寝ずで行った仕事明け、玄関を出るなりその場で倒れてしまう。
気がつくと、アパートの隣人・渡辺研一とその息子・孝太の家で介抱されていた。
俊は、研一に感謝するが、研一の態度は冷たく、その印象は最悪だった。
しかしなぜか孝太は俊に懐いてしまう。
俊が倒れたのはどうやら、風邪だったようで、それから三日間寝付いてしまった俊の下へ、孝太は毎日「お見舞い」と称して、自分のおやつだと思われるお菓子を持ってくる。
やがて、すっかり風邪もよくなった俊だったが、相変わらず孝太は俊に懐いたまま。
公園やアパートの庭などで俊を見かけるたびに、駆け寄って纏わりついてくる。
最初はそれを鬱陶しく思っていた俊だったが、次第にそんな孝太を憎からず思うようになる。
そんなある日、公園で孝太の叫び声を聞いた俊が駆けつけてみると、そこでは俊の「母親」と名乗る人物が孝太を連れ去ろうとしていた。
咄嗟に孝太を守ろうとした俊だったが、そのことから怪我をしてしまう。
そして、それがきっかけで研一と孝太の過去を知ることになってしまう。
それは、研一の元妻が、浮気の際に、孝太を車に置き去りにして孝太が死にかけたという大変なもので、そのことにより孝太は、知らない人間のことを基本的には受け入れられなくなってしまっているのだという。
おまけに、そのタイミングで、孝太が一番懐いているベビーシッターが、長期に療養することになってしまい、その際にしばらく孝太を預かってほしいと頼まれる。
最初はためらった俊だったが、状況を聞き、研一の気持ちが変わらないのだと知ると、孝太を預かることにする。
すると、必然的に研一との仲も縮まっていって……
という話でした。
実は、俊にはこれ以外にも、頻繁に住居を変えないといけない理由が他にあって。
それは、昔付き合って、今も別れてくれない恋人の束縛ってやつで。
俊は何度か別れようとして、その度に転居もするのだけれど、結局別れきれなくて元鞘というのを繰り返していて、でも今度という今度は。
その恋人が、別の女と結婚するけど、これからも関係を継続しようと言ってくるから、本気で別れようとしていて。
でも、元恋人の罠は巧妙で、また元通りになるのかなー……となりそうだったところ、研一の存在に何とか思いとどまらされるという感じで……。
それでようやく本当の自分の気持ちに気がついた俊は、けれど、自分の気持ちが絶望的なものであることを、これまでの経験で勝手に決め付けていて。
また、ほどよいところで、研一の前から姿を消してしまう……。
まぁ、最後は当然ハッピーエンドですけど。
なんというか、意外と重たいものを二人ともが背負っていて。
また、子どもを間に挟んだやり取りがかわいくて、かわいくて。
素敵な話だと思いました。
前もこの作者さんの話素敵だと思った記憶があるので、この作者さんはきっと素敵な話を書く人なんでしょうね。
馨(受)と渡辺(攻)のラブがメイン(のはず)なのに、伸也(元彼)とのグダグダがあまりにも多くて疲れました(二股とかいう意味ではなく)。そのわりにキャラクターの心情描写が足りないし。
伸也は確かにとんでもないヤツなんですが、でもコイツだけが悪いのか?と思うんです。なぜ伸也が諦め悪くまとわりつくかって、それは俊がハッキリしないからでしょう。あ、だからと言って伸也をかばう気はまったくありませんが。
もともと椎崎さんのキャラクターは好きになれないことが多いんですが、この作品も見事に誰にも共感できないままでした。とにかく、脇のキャラクターがことごとく不愉快でしたね。
椎崎さんには不憫・不幸な受が定番なわけですが、私は不幸受そのものは好みなんです。ただ、その『不幸』の演出がどうにも受け付けないんですよ。不幸の理由ではなく、痛めつけ方がわざとらしくて安易に思えてしまうんです。
なんというか、余計なことを詰め込み過ぎで、これホントにラブストーリーなのか?とさえ思ってしまいましたね。
あえて言うなら孝太が可愛かったですね。それが唯一の救いでした。