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表題作真珠とカナリヤ

玖珂玲人,23歳,千冬を助けた伯爵家の若き当主
北里千冬,15歳,花街に売られてしまう華族嫌いの少年

その他の収録作品

  • 雪とカナリヤ
  • あとがき

あらすじ

冬の海に身を投げた千冬を助けたのは、玖珂家当主・玲人。しかし、華族を憎む千冬は玲人の優しさを受け入れることができなくて…。
(出版社より)

作品情報

作品名
真珠とカナリヤ
著者
雪代鞠絵 
イラスト
広乃香子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344821712
3.8

(30)

(5)

萌々

(15)

(9)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
113
評価数
30
平均
3.8 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数9

暴力を簡単に許しちゃだめ

健気不憫受けとスパダリの甘々を書いてらっしゃる作家さまとのことで気になったこちらを読んだのですが、余りにも受が少女でしかないところとトラウマの無さと敏感さが不思議で萌えませんでした。
当時分からなかったといえど怖い思いをしたのに、その後攻めに強引に◯されて(しかも男が男に、千冬が以前どんなことをされたのか知ってる癖に)なのにそれでも好きと言い切れるのが私には納得できません…
男なのに、というのをお互い悩まないし、男らしさがもう少し欲しかったです。布団シーンもトラウマや戸惑いをじっくり癒す感じなのかと思いきやTL?みたいというか、安易な印象に感じてしまいました。

声を出せない痩せっぽちが温かいご飯を食べたり犬と戯れ合うのは想像しただけでじんわりしました。

女の着物を着せて婚約者を装い、しかし当て馬の美少女に嫉妬して…とか口が聞けなくて伝えられないもどかしさは好きでした。名前すらすぐに知られないなんて…良い。
「なんだか幼くていらっしゃるし」という突き放した言い方が手をつけられない感じや嫉妬も感じられて良いです。どれだけ可愛かろうが流石に男女で立ち振る舞いも生い立ちも見抜けるだろって。

0

諸外国に追い付け追い越せと西洋の文化を積極的に取り込む華やかな時代。
ドレスに夜会に華族にカフェー。…作中に登場する明治らしい言葉を集めただけで、ただ私のテンションが上がるという他には、特に意味の無い羅列なのですが。笑

お話について。(玲人×千冬)
個人的に明治期とペシミストの組み合わせって、萌えます。
ですので、もっと拗らせていて欲しかったというのが本音なのですが…今作の攻めさまはツライ生い立ちから、人に興味を示さないネガティブ思考の持ち主。
実際は、たまに友人に悲観的な言葉を吐くだけで、しっかりした大人の男性です。
受けさまは雪代先生お得意の、稚いカオリ漂う可愛いらしい健気な少年。
そういう受けさまは、現代をモチーフにした作品ではちょっと戸惑いもあるのですが、今作の時代は明治。そういう少年だったからこそ、危ういエロさが伴い萌えました。

ストーリーは色んな童話をモチーフにされたとの事で、正直、目新しい物は感じませんでした。その代わり、起承転結をしっかり感じられる読みやすいお話でした。
童話は、人魚姫に荊姫にシンデレラ、白雪姫と色々ミックスされていました。人魚姫が一番色濃いです。

本編、「真珠とカナリヤ」
ショートで「雪とカナリヤ」
過保護攻めが良い感じに発揮されており、可愛いお話でしたよー。

1

良くも悪くも普通

王道まっしぐらで、まさにテンプレ通り。
冒頭からラストまでの展開は、予想を裏切るどころか予想通りの優等生っぷり。
残念ですがこれといった個性もなく、特に印象に残るものはありませんでした。
ただ薄幸の受の健気っぷりは、堂に入ってます。
雪代さんらしい、安定の不憫健気。
そして私は不憫健気受が大好物なので、そこそこ楽しく読めました。

残念なのは、最後まで女装を通す必要ってあったの? というところ。
ここまで女の子扱いしてると、BLである必要性を感じません。
まして、受が遊郭で厭な目にあったというトラウマを鑑みると、攻の熱い希望でわざわざ女物の着物を着せ続けるという点に違和感を禁じ得ない。

0

攻めだけ見れは萌×2です

雪代さんといえば、『薄幸受け』『健気受け』というイメージ。
そのため個人的に、攻めのキャラによって作品の好き好きがかなり分かれてしまう作家さんです。
今回はどうなのかなー、俺様じゃないみたい(苦手だから…)だけどなーとドキドキしながら読みました。


攻めは玖珂伯爵家の若き当主、玲人。
イギリスの血が入った甘い顔立ちの23歳。

受けは唯一の身寄りであった母を亡くし、色子として売られた15歳の千冬。


華族という存在のせいで、千冬は自分が不幸になったと思い込んでいました。
千冬は粗末な場末の見世に売られ、複数の客をとらされる直前に海へ身を投げ、それを助けたのが玲人でした。

玲人は自分の経験上、相手の気持ちの機微に敏感で、千冬が華族を厭っていることや自分へ嫌悪を抱いていることを察しています。
しかしそれでも優しく、千冬の身になって行動できる玲人は素敵でした!
ただ、二回目の行為の時の態度はいまいち釈然としませんでしたが…
自分に黙って出て行ったからっていっても、千冬の性格上迷惑をかけたくないってことがわかりそうなものなのになあと。
一度目は玲人の気持ちもわかるので、無理矢理でも気にならなかったんですけどね。

玲人の幼馴染みの叶世がもう、雪代さんの作品でしたので絶対嫌なやつだろう、いつか玲人を裏切るのね!と鼻息荒く読みましたが、最後まで良い人でした…
代わりに妹がその役をになっていましたが。

攻めのタイプは『全寮制櫻林館学院~ゴシック~』の朝水みたいな感じかなと思います。
個人的に、雪代さんのこういうタイプの攻めは大好きです。
ただ、千冬が玲人を嫌っている最中の心の声が一括りに華族嫌い!ばかりで、ちょっと説得力にかけるかなーというところで、『萌』にしましたが、玲人だけを考えると『萌×2』でした。

2

ありがちなストーリー

だけど引き込まれる、そんな物語でした!
明治という特殊な時代が舞台だからでしょうか。


千冬を拾った玲人の甘やかしっぷりたらもう・・
甘々ですねw
でも、甘えることに慣れていない千冬の戸惑い、
可愛かったです!

結構、すれ違いが多くてヒヤヒヤしました・・。

両想いになった後の二人の幸せそうな表情の最後の挿絵はとても良かったです。
想いが伝わるのに時間がかかったけど、だからこそあの表情なのかなと思いました。

二人には、ずっと幸せでいてほしいですね。

1

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