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表題作春に孵る

輔,少女の父方の叔父
閑也,少女の母の弟

同時収録作品当然の結末

村井 茂 会社の同期
白川 諒 会社の同期

同時収録作品十三夜幻灯

人間
彼岸 あの世の住人

同時収録作品枷、あるいは束縛

大学の先生
大学時代の教え子

同時収録作品夢のあとさき

タケシ
ユウ

その他の収録作品

  • 手のひらの上
  • あとがき

あらすじ

物心がつく前に両親を事故で亡くし、厳格な父方の祖父母のもとで育てられた佳苗は祖父母の体調がすぐれないため、その春を父方の叔父・輔(たすく)と初めて会う母の弟・閑也(しずや)と3人で過ごすことになった。人里離れた森の中の一軒家で過ごす夢のような日々…しかしそれは、その後に訪れる或る出来事の序章に過ぎなかった…。

血の業と輪廻について描いた表題作他、それぞれの物語が独自の世界観で読者を魅了する全6作品を収録。著者渾身の最新作品集!!

(出版社より)

作品情報

作品名
春に孵る
著者
国枝彩香 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
シリーズ
耳たぶの理由
発売日
ISBN
9784812475607
4.2

(43)

(23)

萌々

(11)

(5)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
12
得点
177
評価数
43
平均
4.2 / 5
神率
53.5%

レビュー投稿数12

短編なのに、濃い。

久しぶりに読み返してみたら、やっぱり怖かった。
短編集なのに、全部の内容が濃いし。
BL作品でなければ、普段こんなホラーな作品は、読まないし〜買わないから〜新鮮です。

国枝彩香先生のこの手のお話は、おどろおどろしくて〜作品によってはゾクゾクする。
読後に、なんとも言えない〜この後味の悪さが〜それもまたよしとwww

読み返しては〜色んな感想に辿り着きますね。

あとがきまで辿り着くと、読みながらホッとする自分がいるwww

1

ミステリー風の愛憎劇

「春に孵る」
遺伝子由来の愛憎劇、血が呼ぶ業ということなんでしょうか。

佳苗は、両親は亡く、祖父母に養育されている。
両親の顔を知らない佳苗。祖父母が記録を処分して残っていない。
或る夏、叔父・輔(たすく)、母の弟・閑也(しずや)と避暑地で夏を過ごす事になる。
母の弟・閑也は、佳苗にも、母にもよく似ている美貌の人で、佳苗にとても優しい。
そこは、母が幼少時に着た服、可愛いものが沢山遺されている家で、佳苗は嬉しかった。
眠れない晩、佳苗は、叔父と閑也の異様な情交場面を、目撃してしまう。閑也は、両親が死んだ理由を佳苗に話した後、自死する。
時を経て、大学に通う佳苗。佳苗を叔父が訪れ、或る提案を示す。
血の為せる業?・・佳苗は叔父の提案に流されていく。

・・と文字化すると、サラサラと流れる佳苗の廻りで起きる色々なのですが、これを絵にすると、とってもミステリアス。
インブリード・・近縁にしか情動を起こせない一族なんでしょうか。

筋書きから推測すると、
佳苗の叔父は、閑也を深く愛していた。でも閑也の寂しさと狂気を消せなかった。閑也の死後も閑也を愛し続けて、面影を求めた末に提案した「孵化計画」かな?

他の作品は、「春に孵る」が強烈過ぎて、内容が記憶に残らなかった。
絵が綺麗、他に無いストーリーなので独創性を評価します。

1

もはやホラー。かもよ

2011年発表の短編集。
ダークというよりもはやホラーとも言える怖い作品も入ってます。ただしラストは「耳たぶ」の2人のドタバタも収録。

「春に孵る」
視点は幼い女の子。名は佳苗。
両親はすでに事故で亡くなり祖父母に育てられていたけど、祖父の入院の間の2週間だけ叔父の輔(たすく)に預けられたのだった。
そして輔はアパートで世話をするということにしてある別荘に佳苗を連れてきた。
その別荘にはもう1人の叔父だという閑也(しずや)が住んでいて…
…と始まるこの物語。
国枝先生といえばダーク系は定評ありだけど、この作品のダークさは最上級だと思う。物凄く怖いです。人間の業というか。
当然ながら輔と閑也の関係性には淫靡なものが隠れていて、そして実は佳苗の両親の事故にも関係がある…?
輔は何がしたかった?佳苗にあれを見せたかった?それは偶然?悪意?
ともかく佳苗はどこか運命が変わってしまったのだと思う。
自分を隠し、性的なものを隠し、目立たないように生きる佳苗。
だが短い髪をした佳苗は閑也にそっくりで…
佳苗は見つかる。輔に見つかる。そして…自ら輔の世界の内側へ再び入ろうとするのか…?
佳苗を突き動かすのは「血」と言ってしまっていいのか?

「当然の結末」
これね〜…どちらも可哀想で同時に酷い、という感想です。
ノンケの同僚に恋し、とにかく一度だけセックスして、と頼むゲイ。
葛藤はしつつも指定された部屋に赴くノンケ。
ゲイの可哀想さは、半端に受け入れられて、嫌われないこと。
ノンケの可哀想さは、一生この事を忘れられないこと。
ゲイの酷さは、ノンケの結婚式前に式を挙げるホテルに呼んだこと。
ノンケの酷さは、ノコノコ部屋に行って途中までは行為をしたこと。

「十三夜幻灯」
あの世に住まう淋しい物の怪の物語。
赤い長髪で、死者を丁重にもてなす妖しの存在。だが死者は「永遠」に耐えられない。妖しを捨てて「生」の世界へ戻ってしまう。だが生の世界はやはり生きづらく…
あの世に戻った死者の行く末は⁈
完全ホラーテイストなお話。でも哀しみも漂っている。

「枷、或いは束縛」
壮年の教授?
…の元に見知らぬ青年が訪ねてくる。教え子らしいが覚えがない。
だが、彼に飲み物に何か薬を入れられ、気付いたら彼の部屋に監禁されていた…
…と始まる。
監禁生活は次第に愛欲の日々に変化していくが…
青年の狂気が加速していくさまは恐怖。そしてグロ展開に行くかと思いきや。
えっ?そんな話?
…とはぐらかされるんだけど、その後もやっぱり恐怖展開で…コワイコワイ!

「夢のあとさき」
これもまたあの世に足を突っ込んだ男の臨死体験系。
で、こちらはええっ?という真相あり。この男、また臨死体験するんじゃ…⁇

「手のひらの上」
「耳たぶの理由」の山口x石川。この流れでのこの2人。心底ホッとするよ。
2人がついに同居する事に!という時間軸。引っ越しにあたって家具を見に来ている2人、そしてお決まりのケンカ…というか石川が一方的にカリカリ、山口はデレデレ。エロはありません。

本作は好き嫌いが分かれそう。私は初読時はダーク系大好きだったから非常に興奮しつつ読みました。今は率直にゾ〜〜…っとして読んでます。

2

どれも凄く印象的で余韻が残ります

国枝さんの絵は不思議な魅力がありますね。とってもお上手で、お話がシリアスで悲惨な結末でも絵がこちらを救ってくれるというか。なぜか悲観的になれない絵な気がします。

さて短編集ですね。ずっと読みたくて勇気が出なくて手が出せませんでした。

どのお話もつづきが気になるし、え?そうなるの?と意外な終わり方だったり。
表紙でイメージする不穏な予感はほどほどで絵に救われると言うか。
どのお話も死が関わってますね。
どれも凄く印象的で余韻が残ります。

そして最後には耳たぶの理由のその後が!

後書きも楽しく読みました。

1

バラエティーに富んだ作家さんなのですね。

表紙と、いわくありまくりな男二人と幼女の設定に飛びついてみました。
話としてはラストが個人的にはうーんという感じですが、BLでなければ満点かもしれません。女の子が主軸にあがってくる上に攻めとこれから何かあるであろうという展開には違和感を覚えます。嫌という訳ではないのですが。すっかりBL脳になってしまったのですね。とほほ。
それでも、閉ざされた空間であの二人と幼女が暮らしているというのはときめきました。
ああ、そうか。幼女は、恋愛対象にならないからだ。すっかり……(以下略)

他の方の感想で、「ものすごいグロ!」というのを見ていたので、覚悟して読んだのですが、彼岸に住む人の話が最高にグロなのかしら?
何か大根みたいに切れていて、よくよく考えると残酷ですがあまりグロくはなかったかも。
彼岸さんが妖艶で素晴らしいですね!

一番好みな傾向で惜しかったのが表題作、作家と編集のミザリー話と唯一普通に安心して読めた結婚前の話が、好きかな?

で、この作家さん初読みです!という気分で読み始めたのですが、あ、私「耳たぶ〜」読んでました。あまり好みの話じゃなかったので、すっかり忘れていたようです(汗)
受けが女の子だったなあという、かすかな記憶。
もう一冊、読んだ気も(汗)
一度、まとめて古本屋さんにお渡ししてしまったので、多分その中にあった気がします。

気になる作家さんなので、もう少し読んでみようと思いました。

2

女子は強いよっ!

『春に孵る』
血の業と輪廻がテーマだそうです。
面白かった!!
主人公の佳苗(女子)がとてもいい!!
佳苗は幼い時 別荘で叔父様二人と共に暮らしていました。
幼かったから自分の気持ちには気づいてなかったけれど
叔父様二人の事を愛していたのだと思う。
夜 幼い佳苗は決定的瞬間を見てしまう。
血だらけのSEX場面を!!
叔父様二人の淫靡で激しい交わりを!!
どうして二人をそうさせるのか?逃れられない血の業なのか?
ミステリーです。このナゾをぜひ!読んでもらいたい。

数年後 佳苗の元に一人の叔父様が 来る。
もう一人の叔父様は亡くなったという事実。
ーーー血を感じる(この場面の表現が素晴らしい)
最後 佳苗は未来に向かって走っていく。
運命の人 愛する叔父様の元へいってしまいます。
佳苗もやっぱり「血の業と輪廻」から逃れることができなかったのだ。
読み終わった後 あまりの話の凄さに感動しました。
国枝先生のセンスに脱帽です。
名作です。普通のBLに飽きた方は 読むべし!!

4

こういう芸風

国枝さんの麗人のコミックはいつもバラエティに富んだ作品が詰まっていて楽しいのですが、この本は中でも特に、ダークで耽美な作品の含有量っていうか、ページ数が多い。
それ故に、ずっしりと読み応えがあります。

この、春らしい淡い色彩のきれいなカバー絵の人物たちが、いったいどんな物を背負っているのか?
それは、読んでみてのお楽しみ。

ストーーリーの精緻さと、しっかり書き込まれた絵の美しさは、シリアスな作品では当然ですが、軽いお話のギャグテイストの絵でもデフォルメされすぎることなく、この絵のセンスがとっても好きです。

3

怖いッス!

怖かったです。
最高です国枝彩香さん。
私好みのブラックな短編だらけでした。
タマランですな!

『春に孵る』
これ、少女目線でずっと読んでいくのがいいですね。
最初は不安で、そのあとは物凄く楽しくなって、その次に凄まじい恐怖を味わうことになる。
さらに怖いのが、ラストです。自分が視点を置いていたその少女からも突き放されて、読者の位置へと引き戻されてしまう。ラストに感じる足元が揺らぐ感覚は、たぶんそういうことだろうと思います。オマエはこの物語世界の住人ではないのだと。

『当然の結末』
このサラッとした感じ、好き。
ありがちなシチュエーションを、軽くひねって落とす。こんなやり方もあるんだなァと思いました。
読み終えると『当然の結末』というタイトルが悲しい。

『十三夜灯』
怖いって!!
自分の身の丈にあった平穏な生活に満足できない人間すべてに起こり得る業の話だなと思いました。
一度手放したものは、取り戻せない。取り戻したとしてももう元の形はしていない。

『枷、或いは束縛』
最後の最後までヒネリの効いた怖い作品でした。
この余韻は良質の短編でしか味わえない余韻ですね。

『夢のあとさき』
オチ最高!
ここでやっと笑えます。
シュールな笑いではありますが、ずっと緊張させられっぱなしの短編集だったから、肩の力が抜けるのが嬉しい。

『手のひらの上』
耳たぶの理由カップルの番外編。
ほんわかあったかい気分になりました。
大好きこの二人。
最後にこれを持ってくるあたりがニクイですね~。

7

怖ッ!!

帯『その春は、一生忘れられない季節になる-。』

短編集、痛さと怖さ成分多め(最後に逆転オチのもあるけど)

何といっても表題作が怖かった~!!
幼い女の子が叔父に連れられてある別荘に行き、そこで謎の青年に出会い3人で一緒に休暇を過ごします。
未だ何も良く分かっていない女の子の視点で描かれているのでそこが味わいがあり、そして怖さがある。
厳格な祖父母の元で育った彼女は、自堕落で自由な彼等の生活に馴染み、髪を綺麗に梳られ可愛い服を着せられ束の間の幸せな時間を過ごすのですが、ある時青年の裸体の傷を見てしまった事からその幸せな時間は歪んで行きます。
そして優しく穏やかだったその青年に髪をぐわっと掴まれるシーンが怖い!!マジで怖い!ホント怖い!!
ぞわわわわわっと鳥肌が立ちましたよ、このシーンは!

その後彼女は髪を伸ばす事はありませんでしたが、この話は更に意味有り気な余韻を含みつつ終ります。

はーーーともかく表題作がむっちゃ怖かったです。

5

世にも奇妙な物語的作品かな?

今回の単行本は、ブラック国枝の側面が前面に出た本。
でも構成は掲載順でほぼ”ブラック→→→ホワイト”へと移行していきます。
ちょっとホラータッチのものが多いので、きっとラストの『みみたぶの理由』の番外編を読むとすご~くほっとさせられるかもww
多分救われなくてとっても怖いのが表題と『十三夜幻灯』だと思いますが、それでもとっても印象深いお話、ラストを除いた全編をBL版「世にも奇妙な物語」と思えばいかがでしょうか?
勿論!自分はこの本大好きですっ!!!

表題は、”業の深さ”みたいな血の怖さがありました。
少女を主人公にして、その父方の叔父・母方の叔父といった、少女にとっての血縁関係の男達の関係を、映画とかドラマ的手法を取って見せることで、すごくドロドロした怖さを醸し出します。
壊れてしまった、罪と嫉妬の意識にさいなまれておかしくなってしまった閑也以上に、輔が怖い存在でした。
・・・余談ですが、夏の節電時に読むと涼しいかなww

『十三夜幻灯』これはまるで阿部公房の「砂の女」をほうふつとさせます。
『枷、あるいは束縛』は映画の「ミザリー」を
この3編はとてもドラマティックです。

『当然の結末』は結婚する好きだった同僚に、最後だからとお願いされて、、なお話なんですが、甘い結末を用意しないところがまた国枝さんだな、と思うのです。
彼は思いを遂げることは出来なかったけど、一生忘れられない想いでを相手に刻みつけることが出来たんだよね。
切ないけど、湿っぽくなくてカラカラっと乾いた雰囲気の展開がとてもいいのです。

『夢のあとさき』もう!これはブラックユーモアの絶頂です!!
こういうの好きv好きv大好きwww
死にの際で現れた変な白い幽体が願いを叶えてあげましょうと、見た夢(?)に本当の愛というものをやっと認識して生き返ると・・・!?
おっさんM攻め(爆!)いや、これから受けになるのかww

『手のひらのうえ』いわずもがな、らぶらぶバカップル話。
マイペースの山口がいいのだけど、ツンデレの石川もかわいい。
一生やってろ!!とほほえましい二人なのです。

4

ブラックとホワイト国枝色満載!

大好きな国枝先生の!来ました!待ってました!
やっぱり国枝先生ってスゴイです!どれもこれも独特な!
はぅ~・・・

表題作の主人公は「佳苗」、両親の死から厳格な祖父母の元へ。
父の弟「輔(たすく)」に連れられ、初めて会う親戚の家に泊まりにくるが、そこには母の弟「閑也(しずや)」がいた。
閑也はキレイで優しく、顔も覚えていない母にそっくりだと言う。
おとぎの森に佇む閑静な館で、叔父達と自由に過ごす佳苗だったが、2人の間にある妙な雰囲気に気付く。
そして、ある時目撃してしまった叔父2人の姿!
・・・・・・・・

さすがの「ブラック国枝」な雰囲気でした!
繋がっていく愛憎ループに戦慄を覚えます!
飄々とした輔と魔性の閑也の倒錯と病んだ世界に、閑也亡き後、佳苗は引きずり込まれてしまうのっ?
幼い時のあやふやにした記憶の元、ストイックに目立たない様に成長した佳苗なのに、キレイだった母と閑也の血はごまかせないしっ!
輔が怖いよ~!(でも魅力的!)

【当然の結末】
既刊【未来の記憶風の行方】(大好き!)に似てます。
ノン気×襲い受け。
自分で馴らす受けの表情がエロ良い!
攻めが結婚式を控えた同じホテルでの行為が、受けの観念と執着を語って切ないです!

【十三夜幻灯】
赤い髪の鬼が受けのホラー。
攻めは凶悪顔(笑)。
体を許す相手には従順な「彼岸」(攻めが命名)だが、攻めが、満たされる事に慣れ退屈を感じたら・・・ご愁傷様な話でした!
満ちない十三夜のままに欲望を例えたんだね?
“化かし狐”と“浦島”の昔話が、エロチックホラーになった感じ!

【枷、或いは束縛】
大学教授×元学生の、オヤジ(50代中後半?)が渋かわでした!
拘束と襲い受けがと~っても普通な国枝ワールドの執着愛ですが、大どんでん返し有りです!
「ブラック国枝」

【夢のあとさき】
生と死の間にいる攻めに、霊塊(エクトプラズムのような)から、願望を叶えてくれる当選の知らせが。
ムクムクと形が変わり、可愛くて従順な青年の姿に変身したソレは、攻めを悦楽へ誘うが、生き返る事になって突然ソレが消えてしまった!
えぇっ?現実よりソレの方が良いのに~!・・ま、いいかっ!な話でした(苦笑)
現実の人間には棘があるのさ!
「ちょいブラック+ギャグ国枝」

【手のひらの上】
「ホワイト国枝」の代表【耳たぶの理由】のその後。
可愛い石川の、すこぶるキャンキャン振りが、良いです好いです!
山口の、天然な石川惚けも強化しているっ!
絶対に読み返したくなるよ!賭けても良いですっ!

自分にとって1本として「普通」が無い国枝先生!
狂気も執着もエロも純情も、懐が深いです!
出来れば【めぐりあいコスモ】タッチも、次お願いします!

5

短編

わんwチェック漏れてました。
早めにゲットできて幸せ(´∀`。)ノ゚
ハッピーエンドな最後で救われるちょっとコアな短編集。
コアというか、いろいろシュールにネタが怖いので甘ったるい話が読みたいのであればちょっと寄り道してきたほうがいいのかも。

■春に孵る
主人公は、女の子。
彼女の目から見た幼いころの記憶と~なお話ですね。
叔父さん2人の痴情、そこの背景にあるもの。
目撃した過去と、語られない両親の死。
そしてつむがれる未来の絵。
なんというか、なんというかな感じではある。
国枝さんの見せる世界間という意味では凄く好き。
というか、この攻な叔父さん・・・・見た目がすごく好きです。
ま、国枝さんの描くこの手の攻が好きなんだけどな。
優しい面持ちだった受さんの乱れようもまた乙。
スパンキング!スパンキング!

■当然の結末
合体ならずっ
最後の最後。
綺麗にはまとまっているのだが、やっぱり切ない。
シンプルかつ王道。
けれど、いつも表情を見せない受がじつわ・・・
な設定は思わずキュンとしてしまう。
なんとかしてやりたいとか思ってしまう。
こんな別れかたしたらあんた、、、、引きずるわっ
いっそのこと結婚とかやめてしまえばいいのry・・

■十三夜行灯
攻の顔がどーみても犯罪者めいている。
というか、あんまりこういう悪い顔・・といったら失礼だが
見た目麗しくない攻ってのも最近少ないので逆にときめいた。
気がついたら一面彼岸花畑。
かしずく美しい青年と繰り返される日々。
しかし、幸せを感じた日々も長くつづけば緩慢なものとなる
天国と感じた日常をも地獄と感じてしまう・・・その行く末は
救われるとか救われないとかというより、これが繰り返されているという恐怖のほうが強かった。。。。
何が天国か、何が地獄かって言う話。

■枷、あるいは束縛
最後の結末。
引き込み方がうまかった(-ω-` )
鬼気迫ってたよね。
久しぶりに国枝さんの長編が読みたくなった。
あんまり長編のイメージないんだけど。
監禁された攻。かつて生徒だった受に拘束され身体を繋ぐ関係もつづく。
逃げ出そうとしたその時・・・・・そして繰り返される
えーーーーっ!!な展開が面白かったです。
その結末、どんな末路を選んだのか、ちょっとどこかで読んでみたい

■夢のあとさき
そう!そうなんだよ。
国枝さんのフワフワ系の受はやたらカワイイ件。
しかし、、、しかし(笑
イケイケで、女にもセックスにも不自由なかった攻。
そんなさなか、気まぐれで手を出した男。
飽きたら捨てる、そんな始まりだったはずなのに~・・・・
最後の本性な受・・・止めはしないがせめて死なない程度にお願いしたい。
ある意味、このあとまた1コマ目に戻るとか繰り返しそう

■手のひらの上
「耳たぶの~」な2人の番外編ですね。
ある意味、ここまでのカップル(といっていいか不明だが)はあからさまにバッドエンドに近い話が多かったので
このフワフワな甘い空気に癒されました。
受のフワフワな頭をくしゃくしゃしたいww

7

この作品が収納されている本棚

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