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荒野!馬!躍動感のある作画!
読んでいてわくわくしてしまう確かな画力が素晴らしい。
BL作というよりは、言語不通な男2人の良質なブロマンス映画を観た感覚になりました。
今作は西部劇がテーマとのことで、随所に作家さんのこだわりを感じる1作でしたね。
ウエスタンものを描いたり、ロボットものを描いたり、獣ものを描いたりと、琥狗ハヤテ先生が描かれる唯一無二の世界観が好きです。
作家さんの描きたいものが分かる作品ってなんだかとても魅力的。
小さな街のワケアリ保安官・フラン。
己を過信し、移動中に荒野のど真ん中で愛馬が死に、自身も生と死の狭間を彷徨うことになった彼を救ったのは、干し草の香りがする美しい原住民。
言葉も通じず、友好的どころかピリついた間柄の彼らの中で、異文化交流を通じて静かに名前のない関係性が育っていく。
大恋愛ものでもないですし、ものすごく分かりやすい愛情だとか、そういうものが描かれているわけではないんですよ。
でもこの言葉もモノローグも少ない余白から漂ってくる、男同士の惹かれ合う何かが良くて。
自然と秘密めいた逢瀬を重ね、言葉がなくても心で通じるものがあるというか、なんだか美しい関係性なんですよね。
ストーリー展開的にはシンプルでストレートなものなのだけれど、映画的な演出の数々と美麗な作画、そして静かな男くささが魅力的な作品でした。
BL的な萌えを感じるか感じないかで言うと微妙なところ…先述の通り、やはりブロマンスの印象が強かったので。
でもなんだかすごく好き。そんな1冊でした。
欲を言うのならもう少し長めに読みたかったかなあ。
全ページに渡って、いきいきとした踊るような線に惹かれました。目が楽しい。
ずっと、チェックしていた作家さん、琥狗ハヤテ先生の作品〜やっと読めた。
最初、ページを捲った時の感想〜かっこいい〜。西部劇だぁ。
電子書籍で166ページ。
めっちゃかっこいいし、面白いのに短い!
もっと、2人のサバイバルを読みたかった。
あとがきに、西部劇が好きとの事だったので〜是非また描いて頂けたらと!
どうか・・・続きを、お願いします。
それぞれ、自分の生き方を持った2人。
言葉が分からないもの同士、ジェスチャーでの会話だったり〜単語は違えど通じあったり。
異文化交流の末のハッピーエンド!
とても、よかったです。
西部劇のBLという珍しいものだけあって新鮮さ。琥狗先生の、西部劇への興味が心底感じられます。こんなジャンルが好きな人にしか描かれない本作ですが、先生が狙っていた映画感が各コマから滲み出ます。そして先生の漢の描き方は矢張り好みです。男らしい漢というか、荒っぽい見た目ながら実は心の底に優しさを隠している漢か、兎に角エロい。
一つだけ不満のところを挙げようとしたら、ネイティブ・アメリカンのステレオタイプは多少あったと感じました。でもインスパイアになった西部劇の映画もステレオタイプだらけなので、トトはその映画からのステレオタイプのそのままの再現に止まらず丁寧に描かれたキャラクターになるのは嬉しい。
商業BLで西部劇の世界を楽しめることなんてなかなかないので、琥狗先生の着想に感謝です。男らしいというか、美麗でありながらシャープなタッチが世界観にぴったりマッチしていました。ストーリーも思ったより短いページ数の中で波乱がありながら綺麗にまとまっていて、とても読みやすかったです。肝心のBLの方は、メイン2人の心情変化の描写は少なめ。お互い偶然の出会いから燃え上がるような恋をする、という感じなので、この作品には確かに必要なかったと思います。ただ、個人的にはフランとトトの関係性にハマるまでにもう少し時間が必要だったかも。
西部劇ですよ!
現在21世紀、令和の日本において、「西部劇」って死語でしょ…若い人は見た事ないかもね。
でも私は子供の時よーくTVで見ましたよ…ジョン・ウェインとかジュリアーノ・ジェンマとか。要はアメリカの時代劇。
で、この表紙!
これまでたくさんのBLコミックスを読んできました。その中でも10本の指、いや5本の指、いや3本の指、いやいや!…位に好きな表紙です。
何しろ馬の躍動感が圧倒的だと思う。素晴らしい!
もちろん、内容も素晴らしい。西部劇とBLを融合しようとする着眼がいいじゃないですか。挑戦的な姿勢が実にいい。
さて、内容。
流れものから街の保安官になったフランが主人公。
町人の手紙を届ける任務の途中、荒野で愛馬が死んでしまった…
馬で半日の街まで今から歩きで…さあ、荒野の寒暖差に死す、か。コヨーテに襲われるか。
そんな生と死の狭間で、ネイティヴの男に助けられ九死に一生を得る…
ただ礼を言いたい?それとも彼のコヨーテのような孤高さに惹かれたのか?
ふらりと荒野に赴き、ネイティヴの彼・トトとの時間を過ごすようになるフラン。
だが、ならず者だった過去がフランを追いかけてくる…
死の予感。
最後にまたトトに逢いに行く…
フランとトトは言葉が通じないんですよね。それでも魂が惹きあうというか、何かを察したトトが肉体での語り合いを欲し…
琥狗ハヤテ先生の手法として、サイレント的な、セリフ/会話のないシーンがよく出てくるのですが、この2人のシーンも言葉はありません。
そしてそれが非常に効果的です。
フランと賊の銃撃戦、駆けつけるトト、この躍動感…!
とにかく迫力が凄い!
西部劇のエッセンス、キテます!
描き下ろし「その後のStranger」
ハヤテ先生ならでは!待ってました!のちみっ子絵でのその後。
天然なトトは、お腹いっぱいになるとおネム。
エロ期待をしてたフランは紳士だから、お布団をかけてあげる。
夜中目を覚ましたトトは、今からヤらなきゃ!とフランに襲いかかる!
寝入ってたフランは、はぁ〜?なんだけど、速攻臨戦態勢!
せっせ、せっせ!
ところで2人は挿入なし!『何故なら馬移動がデフォだからっ』
だから2人には上下の観念なし!
それ最高!
で、イった後はトトちゃんまた寝オチです。フランがんばれ!