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表題作のぼせるからだ

実家風呂屋の番台もする書家 草羽史奏
繁盛しているパン屋の店主 鈴見佳永・28歳

同時収録作品さめないやまい

山之辺蒼汰 酒屋の息子
草羽晴日 銭湯の息子

その他の収録作品

  • こじらせる日々
  • あとがき

あらすじ

商店街で人気のパン屋を営む鈴見佳永は、アイドルのようだと言われる自分の容姿にコンプレックスを抱いている。そんなある日、鈴見が近所の銭湯「草羽湯」を訪れると、そこにはやたらと男前な番台がいた。なぜか番台からの不躾で執拗な視線を感じる鈴見。後日、その男が、書家として著名な草羽史奏だと知るのだが・・・。
(出版社より)

作品情報

作品名
のぼせるからだ
著者
ミナヅキアキラ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
ミリオンコミックス CRAFT Series
発売日
ISBN
9784813053378
4

(81)

(36)

萌々

(22)

(17)

中立

(4)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
22
得点
323
評価数
81
平均
4 / 5
神率
44.4%

レビュー投稿数22

銭湯で晒される想い

◆のぼせるからだ(表題作)
 銭湯の番台兼書家×パン屋店主。この組み合わせだけでも萌えますが、なんといってもこの作品の魅力は草羽のアプローチの仕方ですよね。押して引いて、押して押す。これより少しでも強引に迫っていれば、ストーカーとほぼ変わらないくらいなのですが、彼は鈴見の反応を正確に読み取っていて、ここぞというタイミングで押している。だから、鈴見も読者も拒否反応が出ないのだと思います。あなたをまだ知らないから知りたい、だから付き合いたい、という気持ちも嘘がなくていいですね。駆け引きが上手い人だなぁと。そして、あざとさを感じさせず、常にその時の正直な反応を返す鈴見もとっても可愛いんです。顔だけで中身がないと言われることに怯える彼に、等身大でいいんだと教えてあげて欲しいですね。

◆さめないやまい
 草羽の甥・晴日の話。叔父と違って、まだあどけなく純粋な晴日に、片想いする酒屋の蒼汰。学校のシーンなどはなく、ほぼ銭湯と実家でのシーンだけですが、未成年らしい瑞々しい距離の縮め方にきゅんとしました。晴日も実は蒼汰をそういう目で見ていたというわけではなく、蒼汰に恋愛的好意を告げられて初めて自分の好意の本質を理解していった流れもリアルで良かったです。

0

新たな気持ちで読んでみる

再読なのに全く覚えていなかった……
記憶力がヤバすぎる;

強引な書家攻め・黒羽と健気なパン屋・鈴見。
黒羽の実家の銭湯や鈴見のパン屋が、同じ商店街にあるところが生活感があって面白いですよね。

ストーリー自体も切なくてドキドキして良いのですが、黒羽の気持ちが分かり辛いと感じました。
初めは、軽い気持ち?興味?だったのかな……?
鈴見に拒絶され、次第に本気になった……?
そのように汲み取れだのですが、もう少し分かりやすかったら黒羽にも感情移入できたような気がします。

対して、鈴見の過去やコンプレックス、手に職をつけて自分の足で懸命に生きている様子は痛いほど伝わってきました。  
こういう愛されたい人は、きっと男同士の方がいいんだろうな。

 
同時収録作は、表題作のスピンオフです。
黒羽の甥・晴日と幼馴染の蒼汰のお話。
こちらは初々しくて可愛かったです。
ちゃんと2人の揺れる気持ちが描かれていて、すごく切なくてキュンとするラブストーリーでした。

1

画面を黒く染める書家

まず表紙をめくって次に出てくるカラー絵!
椅子に座ってうたた寝の和服草羽さんが美しすぎます。

書家とパン屋さん、専門的な表現は特にされていないのですが佇まいや存在感がしっかりしていて、設定がお話に溶け合っていたのがすごく良かったです。
内心臆病でがっかりされたくない佳永と、自信家で動じずグイグイ迫る草羽の組合せもすごく良い…

作品全体は黒とトーンを抑えた白っぽい画面なのですが、そこに黒髪の書家草羽が現れ佳永の心を掻き乱すのと同時に、画面を墨のように侵食していくんです。そこが目に面白く、ワクワクしました。

なる程、顔がいいのもそんな苦労があるのか…という佳永の悩みでしたが、そこに怯えつつ負けないように手に職をもちお店を繁盛させ、職場の人間関係も良い様は強くかっこいい人だと思いました。
それでも店頭に出れば自分に声をかけてくるお客さん達に
(パンを
美味しいと思ってくれてるだろうか)
って、切な過ぎるよ…そんなパン職人(泣)
居るなら通うから場所教えてください。

2

求められて…

銭湯でのお話ですね。

表題作
唐突ですね。攻めはなぜいきなりそこまで受けを好きに?顔に似合わない体とコンプレックスで頑張ってるから?
受けもここまで自分を求められて嬉しかったの?
いきなりエッチもファンタジーなんだけど急でついてけませんでした。

収録作
銭湯の攻めの甥っ子と商店街の向かいの酒屋の息子との幼なじみ同士ですね。
子供の頃からずっと一緒にって約束してたのに受けがイギリス留学しようかな?と思ったところから急に事態は急変し。
攻めはずっと受けが好きで、子供の約束じゃなくて本気だったんですね。戸惑う受けですがやっぱり攻めとは離れがたく…。
なんでまたすぐヤるかな。いやまだだったけど。
その後レクチャーを受けて本番。
ファンタジーなのに毎回不粋ですが、すぐヤりすぎ。もっと気持ちの動きの面やあれやこれや読んでからなら受け入れられるんですけど。

1

銭湯でアレコレ

表紙をじっくり見ると、タイルと水滴がなんとも官能的ですね。

◾︎草羽(くさば 書道家 銭湯の番台)×鈴見(パン屋の店長)
最初は苦手なタイプだった草羽は徐々に可愛くなりました。ミナヅキアキラ先生の他の作品も、こんなタイプの攻めと受けがいて、その攻めはどうにも好きになれませんでしたが、草羽は変化が描かれています。
鈴見があまりにも男性との恋愛に頓着しなかったのも不思議だった。ゲイやバイに偏見ないって言っても、銭湯に普通に入れるタイプの男がそう簡単に男性と付き合って男性に欲情できるものだろうか。
28歳でパン屋の店長やってるのは相当厳しい設定だし、人雇ってるって無理な気がする。実家がよほど太くないと。
と、まぁなかなか気になることの多いお話でした。

◾︎蒼汰(そうた 酒屋の息子)×晴日(はるか 銭湯の息子)高校生
表題の草羽の甥っ子のお話です。可愛い

1

新たな扉を…‼︎

ミナヅキアキラ先生の作品は初めて読んだのですが、非常に面白かったです。絵は独特の雰囲気があるので好き嫌いが分かれるかなーと思いましたが、私はとても綺麗な絵だなと思いました。鈴見が可愛いくて、草羽は一目惚れだったのかな?なんて推測してしまいました。最初、グイグイくる草羽に鈴見が拒否し続けるという流れがあるのですが、これがもう最高で…すんごく萌えました♡こういうの好きだったんだ私…と、新たな好きシチュを発見しました。ただ、グイグイ行き過ぎる草羽にちょっと引いてしまう場面もありましたが笑笑流石に仕事中に口説きにくるのはヤメロ笑笑段々と読み進めていくうちに鈴見さんが草羽に惹かれるのが少しだけ分かりました。ページをめくる毎に草羽がカッコよくなっている…‼︎
草羽の甥っ子晴日と幼馴染の蒼汰のお話もめちゃくちゃ良かったです。晴日が可愛い!この作品で1番好きなキャラかもしれないです(*^^*)あと、なんだかんだ叔父さんやってる草羽、好感度アップです笑

4

鼻血男子が光ってます❤︎

銭湯モノをお探しの方に是非ともオススメしたい!と思い、レビュー致します。
老舗の銭湯、「草羽湯」を舞台に二組のカプ、オトナとdkの恋模様が展開されるのです。
まず、オトナのお二人は、「草羽湯」の店主兼、書家の草羽史奏。黒髪で洗練された印象の攻めです。受けは、草羽湯と同じ商店街で自分のパン屋を持った鈴見佳永。
才能と魅力に溢れた草羽と、アイドルのように整った容姿がコンプレックスな鈴見の、静かながら葛藤しつつ、深まっていく感じに萌えました。彼らの話が「のぼせるからだ」その1からその3になります。
97ページからの「さめないやまい」が男子高生編。
草羽の甥の春日(ハルカと読みます)と、近所の酒屋の息子の山之辺蒼汰の二人の物語。蒼汰が攻めになり、私が萌えた鼻血男子です。
ミナヅキアキラ先生ならではの、飄々として男っぽい蒼汰と、しとやかな和風美人系の春日。
蒼汰が鼻血を噴くのは、二人がなんとかなってからの書き下ろし、「こじらせる日々」でなのですが、「どこまでやった」と唐突に切り出した草羽に、アナルエッチのやり方を指南されている内に、鼻血がたらっと。
いい!ガンバレ蒼汰!
鼻血を出して股間を押さえ、トイレにひょこひょこ向かう蒼汰に「若いな」とか言っちゃう草羽の余裕。
今作で私が一番グッときた場面です。
草羽湯と商店街の詳細な描写はありませんが、雰囲気は分かり、何気ない場面にもドラマ性が感じられる良作だと思いました。


3

下町の銭湯が舞台です

下町の銭湯を舞台にふた組のカプを描いています。
まず最初のカプ【のぼせるからだ】は著名な書家×パン屋の店主
パン作りで汗だらけになり、休憩中に近所の銭湯を訪れたパン屋の店主(受け)。
そこにいた番台(攻め)はやたら目力が強くただものではない雰囲気を放つ男で、おまけになぜかじーっと食い入るように自分を見つめ…。
このじーっと見つめている様子がなんか好きです。というかこの人、実は著名な書家で時々実家の手伝いをしているらしいんだけど、番台に座ってるのは趣味と実益を兼ねてですよね…とツッコミたい。

攻めは狙ってる時が一番楽しいというバイで、まさにハンター。受けみたいなタイプは最初は少し強引に、あとはなし崩し的に…とアプローチを練っていつでも陥せるとばかりに余裕な感じ。
で、狙われたパン屋さんはアイドル顔負けのお綺麗な顔なんだそうで(絵だけでうわぁ美人!と判らなかったのがちと残念)、昔からやたら顔のことばかり言われるので、顔に頼らず自らの腕で食っていけるようになりたいと小さいながらも自分で店を構えている男。
攻めに「俺だけにこの服の下、見せてくれない?」とか強引に持ちかけられて初心い反応は見せるんだけど、当初攻めが考えていたような「なし崩し的に」とまではならず、いつのまにか攻めに余裕がなくなって知らずしらず自分の書にも影響が出てしまう始末…ってところが読んでる側からすると、してやったり♪です。

同時収録の【さめないやまい】
のぼせるからだに登場した書家の甥っ子と近所の酒屋の息子という幼なじみもの。
小さい頃から何をするも一緒だった二人だけど、もしかしたら離れ離れになる可能性が出てきた事により思わず長年の思いをぶつけてしまい…。
片方がずっと好きで、片方は突然の相手の思いに戸惑って…というありがちなストーリーだけど、二人に起きた変化が丁寧に描かれてて楽しく読めます。

【こじらせる日々】
甥っ子と酒屋の息子が付き合い始めたのを知って、大事な甥っ子に痛い思いをさせる訳にはいかないからと、男同士のやり方を教えてやると口頭で説明をする書家。(身体で実践じゃないのでご安心を)
おかげで落ち着いて優しくいい雰囲気で進んでいたのに、途中で相手のあまりの可愛さについ血が昇って暴走!いたい!とビンタをくらってしまう…というオチです。

5

その表情エロいです。

表紙の受けである鈴見の表情がエロいです。
シャワーで濡れたのかシャツも肌に張り付いていて、乳首の位置がわかります。

パン屋と銭湯の設定ですが、普通に考えたら思い付かないような気がします。
(パン屋はハードな仕事なのはわかります。夏だとよけいね。)

銭湯で一っ風呂浴びてぇな~って考えたらガテン系のお仕事してる人が出てきます。

草羽さん大人のくせに凄くズルいんです。
そんな求め方されたら断れないですよ。

表題作も良いんですが、表題作よりも草羽さんの甥っ子とその友達の話が好きです。
初々しくて可愛い。
蒼汰ががっつき過ぎちゃって我慢きかなくて、はるの中に挿入しちゃうんですけどはるが「いたい!」って言って平手打ち。
先は長そうですが可愛いカップルです。

3

読んでるこちらものぼせちゃう(///_///)

【書家×パン屋/酒屋の息子×銭湯の息子(高校生・幼馴染み)】の2CP

季節的には夏頃に読むとBESTかもしれないー。
受け(表題作)があつくてあつくてたまらなくて仕事の休憩時間を利用して銭湯で汗を流すのが出会いのきっかけだから。
攻めは書家さんだけど筆を使ってのあれやこれやは…残念ながらありません←

■のぼせるからだ■
草羽 篤史(書家・草羽史奏)×鈴見 佳永(パン屋の店長)

アイドルのようだと言われる自分の容姿にコンプレックスを抱いている鈴見佳永。
そんな彼が出逢ったのは、才能と自信に溢れる男だった。
ある日、鈴見が近所の銭湯『草羽湯』を訪れると、そこにはやたらと男前な番台がいた。
なぜか番台からの熱く無遠慮な視線を感じる鈴見。
後日、その男が書家として著名な草羽史奏だと知るのだが…?

銭湯でガン見されるのって居心地悪いよねw
「やっぱり見てる!!…なんで?なんで?!」ってパニクる受けが可愛い。
ビシーッとお断り対応しているようで耳が真っ赤になっているとことかマジ可愛い。
アイドルのような見た目と内面のギャップで勝手に失望された苦い過去から今一歩踏み出せない佳永。
…正直、容姿が良いのは羨ましいです。
私自身は自分の容姿に自信がないので。
でも自分に自信をつけたい、つけようともがく佳永の姿は格好良いと思います。
自信がないと余計に「自分なんて…」って思っちゃうものね。
ってか本当に佳永は可愛いと思うのです。
外面だけでなく内面までもが。
きっと佳永が気付いていないだけで、失望されて離れて行かれるばかりじゃなかったと思うのです。
だってあんなにも頑張っているのだもの、そんなやつらばかりなわけがない。

草羽さんは最初軽い感じのノリだったのが、どんどん余裕無くなっていくのがイイΣd(・ω・d)!!!
自分が振られるわけがないって自信満々な攻めが受けにのめり込んでいくのを見るのって好きだわ~。

■さめないやまい/こじらせる日々■
山之辺 蒼汰(酒屋の息子)×草羽 晴日(銭湯の息子) ※高校生同士・幼馴染み

晴日と蒼汰は近所に住む幼馴染みでずっと一緒に育った仲良し。
けれど晴日が海外の大学に進学するかどうかを相談してから蒼汰の様子がおかしくて…。
子供の頃、お互いに好きだと言い合った仲の二人。
だけどその意味について晴日は深く考えたことはなかった。
切羽詰まった顔をした蒼汰に、自分の好きは友達の好きじゃないとキスされ…。

この二人…めっちゃくちゃ可愛えー。
初々しさがたまらん。
うっかり自分の白いのを晴日の顔にかけちゃって鼻血たらしながら晴日の顔を全力で洗う蒼汰w
篤史おじさん(「のぼせるからだ」の攻め。晴日の叔父)にやり方を口頭で伝授して貰う最中でも途中で妄想が暴走して鼻血タラリww
蒼汰、鼻血たらしすぎwww
そして何とかこぎつけたと思えば、晴日の可愛らしさにうっかり暴走して「いたい!!(ビシッ!)」と殴られ「ごめっ(ブッ)」…もう何か…蒼汰ガンバレwww

3

自分の好みがよくわかる。

話も絵もしっとり色っぽく、何度も読み返しています。

ミナヅキ先生の描かれる攻には、恋に強気な人物が多いように思います。
この話も攻の草羽が自信満々で、自分が振られる可能性など全く頭にない様子で受の佳永に迫る所が、読んでいてとても気持ち良いです。

私はBLを読むとき、受に感情移入することがほとんどで、これだけかっこいい人にだったら、是非強引になんとかされたいものよ、と完全に佳永の立場で楽しんでいます。

「さめないやまい」の二人も好きですが、受の気持ちになって楽しめる度合いでは、草羽×佳永に軍配があがります。

3

商店街コミュニティー

鈴見は商店街の外れでパン屋を営んでいます。
暑い夏の日、近所に銭湯がある事を聞き、汗を流しに行きます。
そこの番台に居たのが有名な書道家の草羽で、鈴見をガン見するばかりか、
コンプレックスを刺激する絡み方をした上に、
「身体の関係前提で、付き合いたい」と口説いて来て・・・

鈴見は、アイドルの様な容姿なのに、中身は地味で真面目。
そのギャップに失望され続けた過去がコンプレックスになっています。
草羽に惹かれながらも、また失望されるのが恐くて逃げ腰な鈴見。
そんな鈴見に、最初は軽い気持ちだった草羽も、真剣になって行きます。

受け様の鈴見の、真面目で健気な人柄が、結構私の好みです!
美人さんで、でもトラウマ持ってて逃げ腰な受け様、何故か大好物なんですよね(笑)
反して攻め様の草羽が頂けなかった・・・
自信満々で強引な攻め様は好みなんですが、それは真剣な愛があってこそ。
後半は草羽もマジになってましたが、前半がねぇ・・・
途中の風呂場で襲っちゃう場面は、ホント最低野郎でした!
でも、想いが通じ合った最後のエッチは良かったです。


2話目は、草羽の甥っ子晴日と幼馴染の蒼汰の話。
大学に入ったら留学するかもと告げる晴日に、子供の頃から好きだった事を告げる蒼汰。
キスされ押し倒されても、自分の気持が分からない晴日に、
「ただの幼馴染として見れない」と蒼汰は距離を置いてしまいます。

淋しそうな晴日が、すごくいじらしくてカワイイです!
なかなか自分の気持が自覚出来ない、幼い晴日。
風呂場で、必死に蒼汰に不器用な告白をする晴日が、胸キュンでした。
そして、アレの現場を晴日のお母さんに目撃されちゃって・・・
お母さん、ナイスです、ステキです~(笑)


お話はすごく良かったです!
が、残念な事に私は絵がちょっと苦手で・・・
でも、健気でカワイイ受け様が好きな方には、おススメですヨ。

1

最後はホッカホカな気持ちになれます

パン屋と風呂屋で2組のカップルのお話。

『この夜のすべて』でも思いましたが、個人的にミナヅキ作品を読んでいると「冷気」「寒風」など冬系のキーワードが頭に浮かんできます(夏の話なのにw)。どこか孤独で心が冷えているような主人公の内面の揺らぎを描いているからか。端正な絵柄のせいもあるかもしれません。
しかし寒々しい空気を感じるからこそ、主人公の体感する人肌の触れ合いや心の交流が格別に温かく、読み手にも迫ってくるものがあり。恋をすることの高揚感や生々しさが伝わってくるところがいいな~と思います。

表題作【のぼせるからだ】は書家×パン屋で全3話。
【さめないやまい】は酒屋の息子×風呂屋の息子の幼なじみカプで全2話+描き下ろし。
番台もやってる書家と↑の幼なじみカプが知り合いで、2作品リンクしてますv

2作品とも展開はほのぼの系と言えるんですが、相手を強く求める心や裸体の絡み合いなどがすごくまっすぐでアツイ!!そうした熱気が、両想いになる辺りで一気に吹き出す終盤の展開が(Hも含めて)好きですv
そんな熱いものを見た後では冒頭に書いた冷え冷え感なんて飛んでいってしまい、
「パン屋と風呂屋もほかっていいにおい」との作者様のコメント通り、たちのぼる湯気や焼きたてのパンの匂いまでしてきそうなホッカホカな読後感でした♪

1

力強い

草羽・書道家・銭湯
鈴見・パン屋

ストーリーは読みたい部類だったのですが
イラストに抵抗があって
手にとるまでに時間を要し作品でもありました。

力強いタッチは読み進めていくうちに慣れてきたのですが
顔タッチはなれなかったです

ですが、面白かったです
外見で判断されがちな面
内面に自信はがもてず
過去と同じことになるなら、
はじまりたくないと考える

一方情熱的な、彼はそんな内面を
見て余計執着する

という心理描写は小説のように
すーと読めました。

くせのあるイラストにはこのみが
別れるかと思いますし自分のとしても
イラストは好みではありません

それでも、面白い作品をでした

1

こちらものぼせそう…

外見が良いというのは、良くない側からすると
武器以外の何でもないと思ってしまうのですがw
良ければ良いで、自分の内面をちゃんとわかってもらえない、
「思っていたのと違った」と、勝手に色々想像され、失望されてしまう。

そんなコンプレックスを払拭してくれた、
イケメン番台(本職・結構有名な書道家)の草羽さん。
本当に自信家で、駆け引きを楽しみ、
「狙っている時が一番楽しい」とまで言う男が
書にも表れてしまうほど佳永にのめり込んでいたというのが素敵!!
余裕も無くなるくらい、好きになっていたのね…♪

草羽さんは言葉でも体でも佳永に愛情表現は惜しまないので
書道家で着物もお召しになるというのに外人かっ!とツッコみたくなりましたw
そういうところもまた良いんですけどね☆
口絵カラーの草羽さんには惚れます。シブイ!!!
目を瞑って、何を考えていらっしゃるのか…。
佳永とのプレイとかだったら、それはそれで萌えますw


幼馴染のカプ、『さめないやまい』。
王道だけど、そんなに長くないお話だけど
もってかれたーーー!!
酒屋の息子・蒼汰は小学生の頃からはるを恋愛対象として好きで
でもはるはそんな風には思っていませんでした。
留学話をきっかけに微妙な距離が出来、
強引にキスされたのち気持ちを告げられますが
そのせいで食欲も落ち、勉強も疎かになってしまうほど意識して…。
会えなくなって苦しくて、泣いてしまうほど
本当は自分も好きだったんだと自覚するはる。

やっと二人きりで会えた銭湯で
想いを告げ、交互に口で愛してあげますが
若さゆえ、早めなのが可愛かったなぁw

『こじらせる日々』での、蒼汰のがっつき具合が愛おしい!!
ずっと好きな相手とようやく繋がれるんだもの、仕方ないよ!
でもはるにしてみればやっぱり痛いだろうよ!!w

レクチャーしてあげた草羽さん、
ちゃっかり佳永と初心者プレイをして盛り上がったっていうオチに笑いました。

作中の控え目なギャグが好感持てましたよ♪

ミナヅキさんのペンタッチがすごく好き!!
しかし、鼻と口のあたりが結構クセがあるような気がしてしまって…。
(たぶん私だけです!すみません!!;;)

銭湯のたたずまいとか、とても雰囲気があってお上手です。



6

この二人は最高!

はっきり言って、ここまで設定が生かされてるBL漫画、久しぶりに出会いましたよ。
受けが何故パン屋をしているのか、何故壁を作っているのか。
本当に一言一言、自分が登場人物になったかのように苦しくなる。
そんな心に壁を作っている受けを素直にさせるのが、イケメンで自信家で押しまくる攻め。
攻めの一言で一喜一憂する受けに対して、こちらも中々首を縦に振らない、煮え切らない態度に苦しむ攻め。
裏切られてきた受けはアタックされ続けて段々と恋をしていくが、また裏切られたらどうしようと思うとどうしても最後の一歩が踏み出せないし、拒絶する受けを前にしては強引にも出来ない。

ミナヅキアキラさん、強引のポイント押さえて下さってありがとうございます!!
絵も本当に綺麗でパースも整っているし、表情も豊か。
個人的に草羽さんの和服姿にやられましたw
書家の時に和服を着るんですが…もうね、イケメン!!かっこいい!!!って感じでした。

後半は攻めの甥っ子と幼馴染で高校生二人組のお話。
高校生ってなだけあって初々しいですねww
攻めが暴走するシーンも、思わずニヤけちゃいました。

夜遅くに読んだのですが、思わず奇声を発しながらベットの上を転げまわるところでした!!!
それくらい、こっちが照れたり苦しくなったり嬉しくなったりする一冊です。

8

策略化な肉食系攻め?

絵的に好みが出る作品だと思いますが、
攻受の動き・変化に重点を置く方は読んでみてもいいかも。
2カプ分収録されてるのですが、短編なのによく出来てると思います。

まずは、表題作のカプから。

攻めサマは元バイ。
こういう風にしたら、受けサマはこう出るだろう。
ここで、もう一押し。
と、グイグイ。
計算しながら狙った獲物を落としていこうとしますが、なかなかウマくはいきません。
当初感じられた余裕が、だんだんなくなっていく攻めサマの変化がよかったです。

あんなに余裕あるモノローグだらけだったのに、ねぇ(笑)フフ

ノンケ相手にいきなりお風呂でヤッちゃうの!?
ってヒヤヒヤしちゃったけど、素股。
それくらい切羽つまってます。
後はベッドで思う存分。

「のぼせるからだ」ってそういう意味もあったのね!
熱ーい息が感じられます。
受けサマ幸せ者ですよ。


同時収録は↑の攻めの甥っ子の話。
受けは甥っ子。攻めは幼なじみ。
可愛らしい2人でした。
2人の「好き」はどう違うのか。
幼なじみと距離を置かれて自分の「好き」に気付く。

それからは、、うわー、若いっていいなー、勢いあるなー。
攻め君は叔父さんに教えを請うて初エッチにレッツゴー。
叔父さん曰く、期待を裏切りません(笑)

でもまぁ、相談を受けた後の叔父さんの行動の素早いこと!
直ぐ様、鈴見(表題作の受け)に電話。
若い2人に当てられて初心者プレイをしたそうですが、見たかったな。。

5

庶民的な背景も良いですね~

有名な書家でイケメンで、いわゆる成功者な攻め草羽。
本業の合間に趣味なのか、親戚の営む銭湯の番台に立っている草羽が、客のパン屋の店主の鈴見を見初めて、激しく攻め込みます。すごいんだその猛攻撃(笑)
でもね、パン屋さんの傷や火傷だらけの手…って、わかるのよその萌え!
美しいアイドル顔の鈴見の手が、働く男の手。そのギャップですよね草羽さん!!
でも本人は外見で判断されることを嫌悪してたり、そのせいで過去に辛い恋をしてるしで、恋愛に消極的になってる。
自信家なら押すよねえ…。
ガードが堅くて落とし甲斐のある相手を仕留めてみたら、思いの外自分が嵌っちゃったって設定、たまりませんでした!
この作品のなにがいいって、仕事の部分がきちんと描かれているのところ。恋愛が中心で仕事は背景みたいになっていなくて、二人の働きぶりや、仕事に対してのプライドがしっかり見えているとこがよかったな。

もう一話は、草羽の甥っ子の晴日と幼馴染の蒼汰の高校生カップル。
草羽たちとは違って、恋愛初心者の可愛らしいお話で、これまた違った味わいがありました。
古い銭湯、可愛いパン屋さん、蒼汰の実家の酒屋さん、小さな町の商店街の和やかな雰囲気が漂う、ほんわかしたお話でした。こんな二組の関係なんて、すぐに町中の人に知れ渡っちゃいそうでそこが怖い(笑)
裏表紙がまた素敵です。ほんとにこんなとこありそうで、お風呂いただきたいです!

4

塗りつぶさないベタが生きてる!

帯『俺だけにこの服の下 見せてくれない?』

ミナヅキさんはどっちかっていうとカラーの方がパッと見、一般に受けが良さそうな絵柄な気がします。
今回は特にカラー口絵と裏表紙が良かった~。

表題作連作で2カップルの話が続きます。

表題作はご近所モノで、書道家が本業でたまに実家の銭湯の番台にも座る草羽〔攻〕彼が実に男前というか男っぷりのいい男。
そしてその近くでパン屋をやっている鈴見〔受〕は自分のアイドル顔が密かにコンプレックス。
鈴見が草羽湯へと通う様になり、彼らは知り合うのですが草羽は急がないんですね。
じっくりと鈴見がやってくるのを待つ。
んでも草羽が感情的に全く冷静かというとそうでもないところが恋愛の可愛いところなのですが。

ミナヅキさんはちょっと初期の頃の絵柄に戻った部分も見られました、まだ絵が安定していないというか色々試行錯誤している段階なんだと思うんだけど、これは良い事なので色々な絵柄や漫画の描き方にチャレンジして欲しい。
もっと色んな手札を持っている作家さんだと思うので。
種類を絞って使われているトーンや、完全に塗りつぶさずに白い部分を残しているベタが効果的。
線で描くのがかなり上手い。塗りつぶししてないベタが生きてます。

3

温泉とはまた違ったエロさがあるんですね、銭湯ってww

前回のコミックスがスゴく私好みだったので今回も購入してみました。期待通りというか、むしろ期待以上に楽しませて貰いました!素直に面白かったです~♪

まず表題は自信と魅力に溢れた新進気鋭の書家・草羽と自分の容姿にコンプレックスを抱くパン屋の店長・鈴見のお話です。
番台に座る草羽の不躾な視線から始まった強引なアプローチに戸惑う鈴見。自分にはない魅力に惹かれていくも、それを素直に受け入れられない理由があって―
己の手練でもって虎視眈々と攻略を推し進めていく自信たっぷりな草羽のポジティブさに対して、過去の経験から素直に恋愛と向き合えない鈴見のネガティブさ。今回はその両視点から描かれているので読み手としては両極端な2人がスレ違うのも仕方ないと理解出来るのですが、しかし当の本人達は相手を推測でしか判断できないから互いの気持ちに相違が生じてしまう。
その見せ方が今回の見所であり、グイグイ惹き付けられた理由であったと思います。
攻めが自分の手の内を明かしながら(勿論モノローグの中でですが)受けを攻略していくという展開はあまり読んだ事がなかったので、なかなかに新鮮でした。
あとキャラ設定がホント良かったです!
見栄えのいい自分の容姿をなぜ鈴見がコンプレックスにしていたのか、その理由も納得出来るものでしたし、傲慢に思えた草羽がただの無神経な俺様タイプで終わらなかったのもスゴくイイww
トータルでみても、切なさと甘さが程良くミックスされた良いお話だと思いました♪

そしてお次は↑で攻めだった草羽の甥・晴日とその幼馴染み・蒼汰の初恋物語。
いや~このお話も個人的にたまらんかったです!幼馴染みものは元から目がないんですが、とにかく晴日も蒼汰も内容自体も『可愛い~!』の一言に尽きます、はいw
自分の留学話がきっかけで、暴走した蒼汰の想いを知る事になった晴日。
それまで気付けなかった好きの違いに混乱し、距離を置かれた事で自分にとって蒼汰がどんな存在であるか自覚する訳ですが…何というか、若さゆえと言うんでしょうか?蒼汰の我慢のきかなさっぷりがホント、ツボでしたww
本編も勿論良かったのですが、描きおろしがまたサイコ~!
草羽に男同士のやり方をレクチャーされ素直に実践してみるも、やっぱり最後は…なオチにめちゃ笑かされたw
こうゆう天然な子、ホント好き!

舞台が銭湯という事もあり一味違ったHのシチュも楽しめて大満足の一冊でした♪
オススメ!

3

番台の特権(笑)

これで4冊目のコミックなのかな?
本当にミナヅキさんには色々な引き出しを見せてくれて、今回はライトなノリで、ちょっとカワイイvな部分もたくさんあって、愉しめる作品を提供してくれる作家さんだな、と思います。
何といっても今回は銭湯が舞台。
ありそうでなかった(自分が知らないだけ?)シチュエーションに萌えニヤリが♪

28歳にしてベーカリーを営んでいる鈴見が、休憩時間に汗を流しに銭湯へ行ったのが、攻めとなる草羽との出会い。
この草羽が番台のくせに、鈴見をじっと見つめてるですよ。
裸まで見られてるわけだし、初めて訪れた銭湯だから鈴見は居心地わるいですよね?
二度目に訪れた時は帰り際、腕をつかまれ押しとどめられて、ぶしつけな一言。
それは、鈴見のとても気にしているコンプレックスでもあるわけです。
この草羽が非常に強引。
手順もなにもすっとばして「服の下を見せてくれないか」なんて!!
鈴見の反応を面白がっているようでもあり、一見すると本気でもないような~
鈴見は、そんな強引な彼を避けながらも、まっすぐに入り込んでくる彼が気になって仕方ない風な~
両者わりと、気持ちがあいまいに表現されて、きちんと突き詰めたストーリーを望むと、そのあたりに少し足りなさを感じるかもしれないが、予定調和な部分を推し量ってしまえば、無問題www
むしろ、草羽の強引さと鈴見のグルグルを、押しと引きのタイミングのずれから発生する互いの気持ちの認識を、
銭湯の強引な押し倒しをニサラニサラしながら楽しめてしまうのです♪
あと、他の漫画でも見られないな~と思ったのが草羽が装身具として石のブレスレットをつけていること。
ネックレスはあまたあれど、こうしたちょっとしたアクセサリーが、他と違う部分を演出していて心憎いのです。

そしてスピンオフ的に、草羽の甥っ子とその幼馴染の恋物語・・・いや初体験物語?(笑)があります。
こちらは、実にかわいらしい話で、とってもとっても楽しかった!
子供組はいいですよね~解りやすいし♪
こっちの方が好きって言う人が多いんじゃないかしら?
銭湯の息子と、酒屋の息子。
草羽の甥っこがイギリス留学するかも?という話を聞いて酒屋の息子が気持ちを伝えようと昔言った「好き」っていう意味が、友達の「好き」とは違うんだ。と言った時の甥っこのとまどい。
泣いちゃうんだよ。。。かわいいなー♪
そして悪いおじさんは、、、(爆笑)
銭湯だけに、こちらも風呂でwww

場所設定の銭湯が上手く活かされた展開になっていて、とっても楽しかったです。


6

ほのぼの最高

待ちに待ったミナヅキアキラさんの新刊!
発売日当日に買いに走りました(笑)

※以下、ネタバレしないように気をつけました(笑)

上記を見ていただければだいたい内容は分かると思うのですが
もう本当に草羽の猛アタックがすごいです。
草羽は意外と計算して鈴見を落とすのですが
鈴見は素直じゃないというか、、、本当にツンデレ!
読んでて可愛い!とニヤついちゃったくらい可愛いです。

そして、もうひとつ書家の草羽の姪の話も入っていました!
こちらは姪の『晴日』と目と鼻の先にある居酒屋の息子『山之辺蒼汰』の初心者ラブコメでした(笑)
私としては本編より、こっちの方が断然好きですね!
もう蒼汰の若さというか純粋さというか、、、
晴日はちょっと素直じゃないというかひとりで悩んじゃうと言うか。。

とにかくすごくほのぼのしてるけどストーリーもしっかりしてるし
一冊にちゃんと詰まってて短編という訳じゃないから
その後のこともしっかり分かるし
なんせハッピーエンドですからね!
もう、完璧な一冊!

ぜひ、買って読んでいただきたい!

3

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