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表題作恋愛前夜

仲村時生
漫画家を目指す高校生,17才~
萩原なつめ
高校生,17才~

その他の収録作品

  • 隣の猫背
  • あとがき

あらすじ

お隣同士で家族同然の幼なじみ──漫画家を夢みるトキオを応援していたナツメ。飄々として無口だけど、ナツメにだけは心を許すトキオ。お互いがいれば、それで世界は十分だった──。けれど突然、トキオがプロを目指して上京を決意!! 上京前夜「一回きりでいい」と懇願されて、ついに体を重ねて…!? 時を経て再会した二人が幼い恋を成就させ、愛に昇華するまでを綴る煌めく青春の日々!! 

(出版社より)

作品情報

作品名
恋愛前夜
著者
凪良ゆう 
イラスト
穂波ゆきね 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
恋愛前夜
発売日
ISBN
9784199006432
3.9

(288)

(123)

萌々

(97)

(26)

中立

(14)

趣味じゃない

(28)

レビュー数
44
得点
1095
評価数
288
平均
3.9 / 5
神率
42.7%

レビュー投稿数44

生活感が作品に生きてる

ずっと読み返そうと何度も挑戦しては挫けてました。今度こそ最後まで読み返せました。

改めて読むと神の何乗でしょう!
泣けて泣けて鼻をかみまくって。
作風や個性の違いというかジャンルというか。
とても小説的でした。生活感がヒリヒリ感じられそれが物語をよりいっそう豊かにしてるような。

「隣の猫背」
好きにならないわけがない二人。なのに好きの自覚がズレてしまって…。
そうだよね、男同士で幼馴染で親友で。
ナツメはこれ以上の関係を知らなくて考えられなくて。その時はどうしようもなくて。
トキオを想うと胸が張り裂けそうです。

そして「恋愛前夜」へ。
1年9ヶ月間ナツメがあたためてきた想いが、再会と同時に砕け散って(泣)
もうトキオの言葉が刺さるんですよ〜。一生お前を好きじゃないといけないの?

遅かったんだよ。でも仕方ないんだよ。ナツメは良い子だから足掻き方も悪い方へ行かなくて良かったです。

目の前でトキオと先生の二人を見守るしんどさ。辛いでも仕方ないと思いきや、そんなに長くは続かず…。

切ない!両手をあげて喜べない。でも涙が止まらない。トキオ、君も苦しんだよね。このまま先生をと自分に言い聞かせてたのに。本当はナツメじゃないとダメなんだもん。
忘れられなくて再会しちゃって。トキオを今のトキオにした大部分はナツメなんだもん。

ナツメにも泣けるけどナツメ視点からしかわからないトキオに泣ける。
好きで仕方ないんだよね。お互い。

普通でも普通じゃなくても悪くないんだよ。
普通のために諦め逃げて一生後悔しないで!

0

No Title

親友だと思っていた相手から告白され、自分の気持ちがよくわからない間に相手は自分から去ることを決めて…会いに行ったら新しい恋人がいたとかなかなかつらいよね。切なかった…すれ違いまくりでこの2人どうなっちゃうの?とかなり焦れたねえ…夢中で読みました

0

読み物として楽しめる

え、エモ〜〜〜イ!!

すれ違い系の中でも格段にエモかった!!
渋谷のスクランブルにでもいるのか?めちゃくちゃすれ違いしてんな!!両片想いすぎるし、拗れてて大変だーーー!!好きーー!!
ってなりながら読みました。

凪良先生は登場人物の作り込みが幼少期から家族設定までちゃんと掘り下げて、作品の中で放ってくるので、長いことかわいがってきた近所の子たちを眺めているような気分にさせられて応援したくなっちゃうんですが、これも幼少期から受攻がどう育ってきたか、幼馴染で親友のポジからどうやって恋人にシフトしていくかが綿密に書き込まれてて最高に面白かったです。

幼馴染から一線越えて、一夜限りの思い出せっせせから、上京を経た2人の関係性が一変するところがいい。
たかが上京といえど、そこには1年9ヶ月というお互いが知らない時間が横たわっていて、そこに小嶺ヤコという当て馬を入れたことによってその1年9ヶ月がとんでもない歳月に思わせるのがすごい。
我々が身近で感じてるけど見過ごしてしまいがちな感情やら時間を文章にして物語にしてしまう才能がこの恋愛前夜でも強烈に爆発してます。

これはBLというか、読み物として楽しめました。
小嶺ヤコ先生はこのあと続編が出ていまして、攻めとして強面ギャップ彼氏とお付き合いがスタートします。本編では、当て馬兼重要登場人物でめちゃくちゃ良い人なので、良い人は幸せになっていただきたいです。

0

どれだけ一途でも、1人では恋愛はできないのだ

「愛しのニコール」で凪良先生にハマり、親友や幼馴染ものが好きで2冊目にこちらを選びました。
ニコールとお話の流れは似たところがあるのですが、ニコールはとにかくニコールにギュンギュン感情移入して泣けるのですが、こちらは「ああ、恋愛って1人じゃできないものだよな」と、恋愛のままならなさ、タイミングのすれ違いに切なくなって泣ける感じです。
ナツメ、トキオ、ヤコ先生皆んな誰も悪くない。
ナツメはトキオの想いにビックリして、初めて恋愛としてトキオのこと考え始めて。そんなナツメの心の内に気づくことなくトキオはナツメから卒業する決心をして上京し、ナツメへの気持ちとは違うところで新しい恋を始めて。
ナツメがトキオのこと傷つけてたのも、トキオがヤコ先生のことを大事にしようとしたのも、どちらも悪くない。そのときはそういうステージだったのだから。
トキオの想いをナツメが知った後もお隣さんで同じ高校に通ってたら、よくあるコミックみたいに普通に両思いになって他の誰かを泣かすことはなかったかもしれない。
けど残酷にも恋が始まるタイミングが2人で大きくズレ、向き合う時間も与えずタイムアウトになって。
東京でのトキオとヤコ先生も、ナツメが上京して来なければよくあるコミックみたいに新しい恋として素敵なパートナーになっていただろう。
3人の気持ちを同時に想像して、1人1人の気持ちはそれぞれ真剣で同じ重さなのにと恋愛の残酷さに切なくなる。三角関係もので全員にフラットに感情移入するのは初めてです。
出会った2人が同じように惹かれあって一緒に恋愛を育てていくって、奇跡なんだなと気づく。
トキオは最近流行りのスパダリとは程遠いかもしれない。BLで男女の恋みたいなリアリティは見たくない人もいるかも。
でも私は、トキオも「愛しのニコール」の榮も、愛おしいです。
2巻目の方、普通なら食指の動かない設定なんだけど、ヤコ先生大好きだし、レビューがすごく良いし、読もうかな(笑)

2

キュンキュン♡

幼馴染みでダントツに萌えたお話。二部構成となっています。

地方の市営住宅に住むお隣さんとして小学生の時に出会ったトキオとナツメ。

前半の「隣の猫背」で描かれる彼らの思春期は、少し痛くて切ない青春メモリーです。

小学生の頃はいつも一緒であんなに側にいたのに、高校生になると気持ちが噛み合わなくなってしまった二人。部屋の壁越しに相手の存在を感じるのに、心の距離は遠くなってしまったよう…

二人がまだ小学生の時、ナツメの肩左にある北斗七星にトキオが口付けるワンシーンは、子供同士のものなのに官能的で震えました。穂波ゆきね先生のイラストがバッチリ嵌っていて、思わずうっとりしてしまいます。

後半の「恋愛前夜」では、高校を卒業したナツメが東京にいるトキオを訪ねていくお話になるのですが、前半のセンチメンタルな雰囲気からガラッとトーンが変わります。プロ漫画家として上京したトキオがアシスタントを務める超売れっ子漫画家、ヤコ先生の登場が全てを掻っ攫っていっちゃうので笑

ヤコ先生の強烈なキャラに劣らず、天然ポジティブのナツメも負けてはいません。トキオを巡るラブトライアングルの勝者が決まるまで、終始キュンキュンしまくりで読みました♡

凪良先生が描く、前向きで、タフで、お人好しな受け様が愛しくて大好きです。

幼馴染み好きなら読まれているお話かもしれませんが、両片思いにキュンキュンしたくなったら、オススメ候補に挙げたい作品です!

4

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